有価証券報告書-第38期(2023/08/01-2024/07/31)

【提出】
2024/10/29 15:44
【資料】
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【項目】
150項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
外食業界を取り巻く環境は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症は感染症法上の位置付けが5類感染症となり、経済活動の正常化が進み、人流が増加するとともにインバウンドも回復し、国内の消費活動に大きく持ち直しが見られました。その一方で、国際情勢の悪化や円安によるエネルギー資源や原材料価格の高騰、人件費の上昇により依然として厳しい経営環境が続いております。
当連結会計年度におきまして当社グループは、関東・東海・関西以外の新たなエリアへの「鳥貴族」の出店を継続し行い、「TORIKI BURGER」は関西のフードコートに出店致しました。
「鳥貴族」の新エリアでの新規出店は、鹿児島県初出店となる「鳥貴族 天文館店」、徳島県初出店となる「鳥貴族 徳島両国橋店」、石川県初出店となる「鳥貴族 片町店」、宮城県初出店となる「鳥貴族 仙台国分町店」を出店いたしました。また、2024年7月にはトリキアプリの総ダウンロード数は86万ダウンロードを超え、多くのお客様にご利用頂いております。
当連結会計年度末日における「鳥貴族」の総店舗数は643店舗(純増17店舗)、直営店は401店舗(純増7店舗)となりました。ダイキチシステム株式会社が運営する「やきとり大吉」他の店舗数は491店舗であり、当社グループの店舗数は1,139店舗(純増5店舗)、直営店は405店舗(純増6店舗)であります。
以上の結果、当連結会計年度は、売上高は41,914,070千円(前年同期比25.3%増)、営業利益は3,248,880千円(同129.2%増)となりました。経常利益は3,261,813千円(同128.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,127,337千円(同245.2%増)となりました。
なお、当社グループは飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
財政状態の状況は以下の通りであります。
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は20,654,561千円となりました。
流動資産合計は10,747,268千円となり、前連結会計年度末と比較して90,604千円の増加となりました。これは主に売上の増加にともない売掛金が増加したこと等によるものであります。
固定資産合計は9,907,293千円となり、前連結会計年度末と比較して1,244,965千円の増加となりました。これは主に、「鳥貴族」の新規出店に伴い、建物、工具、器具及び備品が増加したこと等によるものであります。(負債)
当連結会計年度末における負債合計は11,961,902千円となりました。
流動負債合計は8,011,093千円となり、前連結会計年度末と比較して929,566千円の減少となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金等の減少要因が、未払法人税等の増加要因を上回ったことによるものです。
固定負債合計は3,950,809千円となり、前連結会計年度末と比較して462,613千円の増加となりました。これは主に、長期借入金が増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は8,692,659千円となりました。前連結会計年度末と比較して1,802,523千円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加したこと等によるものであります。自己資本比率は42.1%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して243,765千円の減少となり8,445,903千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは4,441,729千円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,159,652千円及び減価償却費887,148千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,990,588千円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,554,702千円及び持分法適用関連会社株式の取得による支出157,766千円を計上したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,721,861千円の支出となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出3,848,646千円を計上した一方、運転資金の確保のための長期借入れによる収入1,500,000千円を計上したこと等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社グループは、焼鳥のタレを自社工場で生産しておりますが、金額的重要性が乏しいことから、記載を省略しております。
(b)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年8月1日
至 2024年7月31日)
前年同期比(%)
飲食事業(千円)14,674,600126.3
合計(千円)14,674,600126.3

(注)当社グループの事業区分は「飲食事業」の単一セグメントであります。
(c)受注実績
当社グループは、一般消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので、記載しておりません。
(d)販売実績
当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年8月1日
至 2024年7月31日)
前年同期比(%)
飲食事業(千円)41,914,070125.3
合計(千円)41,914,070125.3

(注)当社グループの事業区分は「飲食事業」の単一セグメントであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
既存店の売上高、客数、客単価の前年同月比は以下のとおりであります。
(前年同月比 単位:%)
8月9月10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月累計
売上高148.4125.2115.6123.6130.0123.2122.7120.0116.3118.1118.8107.8121.6
客数146.2125.9116.5123.3127.8121.4121.4116.9114.0116.6116.2106.2120.2
客単価101.599.499.3100.3101.7101.4101.1102.6102.0101.3102.3101.5101.2

(a)財政状態の状況
当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
(b)経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績の状況につきましては、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。
(b)資本の財源及び資金の流動性
・資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要、設備資金需要があります。運転資金需要は食材仕入のほか、販売費及び一般管理費の営業費用であります。営業費用の主なものは、人件費、店舗賃借料及び店舗運営に係る費用(水道光熱費・修繕費等)であります。設備資金需要につきましては、飲食事業における新規出店や既存店舗の改装費用等であり店舗設備に係る設備投資であります。
・財政政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債の調達を実施しております。このうち、運転資金及び既存店舗の設備資金については内部資金を活用し、新規に出店する店舗設備等の設備資金については変動金利の長期借入金及びリース契約により調達しております。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本としており、長期借入金及びリース等の長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存有利子負債の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断していくこととしております。
当連結会計年度末において、当社グループが締結しているコミットメントライン契約の合計は1,500,000千円であります(借入未実行残高1,500,000千円)。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,414,005千円であり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は8,445,903千円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当該見積りに際しましては、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、将来キャッシュ・フローの見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。