有価証券報告書-第12期(平成30年9月1日-令和1年8月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社は、前連結会計年度より決算期の末日を12月31日から8月31日に変更致しました。これに伴い、前連結会計年度は経過期間となり、8か月間(2018年1月1日~2018年8月31日)の変則決算となっております。このため、前年同期との比較分析は行っておりません。(以下、「②キャッシュ・フローの状況」、「③生産、受注及び販売の実績」、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」についても同様であります。)
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、BtoB市場において主軸事業である音楽配信サービスの提供先である業務店を始め、ホテル・病院・ゴルフ場や中小オフィスといった様々な顧客が当社グループにとっての最大の資産であると考えております。
これらを最大限に活用するとともに、「店舗サービス事業」、「通信事業」、「業務用システム事業」、「コンテンツ配信事業」、「エネルギー事業」、「メディア事業」の6セグメントにおける様々な顧客ニーズ・課題をワンストップで解決するソリューション提供企業としての地位を更に確固たるものとするための取り組みに注力しております。
当連結会計年度においては、既存事業の強化を図るとともに、高成長事業と位置付ける電力を中心としたエネルギー事業への取り組みや、同じく高成長事業と位置付けるコンテンツ配信事業における映像配信サービスでは、引き続き市場規模が順調に広がりをみせていることから、一層の事業規模の拡大を図るために、サービスの拡充、新規顧客の獲得に取り組んでまいりました。
また、店舗向けIoTを始めとするサービスラインナップの充実にも積極的に取り組んでまいりました。
2019年10月1日の消費税率改定を控え業務店においては、軽減税率への対応、増税後の買い控えへの対策、ポイント還元のためのキャッシュレス決済化など様々な対策が急務となっております。
当社グループでは、それらの課題に向け、タブレットPOSレジ等の商品や省人化のための商品を取りそろえ、きめ細やかな対応によって業務店の課題解決の一助となる取り組みを行ってまいりました。業務用システム事業では、長年培った技術と知見を集大成した顔認証機能搭載の次世代型キオスクを市場投入いたしました。また、AIによる音声認識を活用した電話自動注文サービスを提供するなど、先端テクノロジーを駆使したサービスの提供にも注力してまいりました。
2018年10月1日付でキャンシステム㈱を連結子会社(2018年11月30日をみなし取得日としております。)としており、同社業績は、当連結会計年度の経営成績に含まれております。
投資有価証券の評価見直しに伴い投資有価証券評価損824百万円、関係会社株式評価損496百万円、投資損失引当金繰入額218百万円を特別損失に計上しております。
当社グループの近年の業績及び今後の業績見通し等を踏まえ、当社連結子会社の土地譲渡契約締結に伴い法人税等調整額(益)を約40億円追加計上しております。
この結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、売上高175,769百万円、営業利益8,239百万円、経常利益6,702百万円、また、親会社株主に帰属する当期純利益6,069百万円となりました。
当社グループの各セグメント別の売上高及び営業利益は以下のとおりであります。
<店舗サービス事業>店舗サービス事業は、連結子会社の㈱USEN、キャンシステム㈱、㈱ユーズミュージック、㈱USENテクノサービスが運営しており、音楽配信を始めとする店舗ソリューションの提供・販売・施工、音楽著作権の管理・開発等を行っております。
店舗サービス事業は、当社グループの事業の主軸であり、その安定的な収益基盤を軸に、店舗のIoT市場の開拓を積極的に進めていく方針であります。このため、特に、業務店向け市場において顧客との取引の維持拡大、新規顧客の獲得及びブランド力の向上に取り組んでまいりました。
業務店・チェーン店向けには、店舗及び商業施設向けサービスのラインナップの充実を企図し、音楽配信サービスやIoTサービスを中心に開業支援や事業環境の構築から集客・販売促進までトータル的なソリューションの提供やサポートを提案してまいりました。
2019年10月1日の消費税率改定を控え、店舗においては軽減税率やキャッシュレス決済化への対応ニーズが高まりをみせており、多機能で低価格なタブレットPOSレジである「Uレジ」や決済サービス「Uペイ」への引き合いも高く、その取り込みに注力してまいりました。
また、インバウンド対策として急務である商店街、大型商業施設やビルのエントランス、公園、駅、駐車場といった公共スペースへの公衆無線LANアクセスサービスの提供、更に、日英中韓の4ヵ国語で、いつでも、さまざまな館内アナウンスを的確に伝えることが可能な「USENおもてなしキャスト」のサービス提供にも注力してまいりました。
その結果、店舗サービス事業における売上高は48,699百万円、営業利益は7,703百万円となりました。
<通信事業>通信事業は、連結子会社の㈱USEN NETWORKS、㈱U-NEXT、㈱USEN ICT Solutions、㈱USEN Smart Works、㈱USEN-NEXT LIVING PARTNERS、㈱U-MX、㈱Next Innovation、Y.U-mobile㈱が運営しており、ブロードバンドインターネット回線の販売代理店やオフィスのICT環境構築の提案・販売、MVNOサービス「U-mobile」のほか、個人向けブロードバンドインターネット回線の提供・販売を行っております。
ブロードバンドインターネット回線の販売代理は、小規模事業者向けを中心とした新規獲得活動が引き続き堅調に推移しており、ワンショット型手数料獲得となる代理店事業から自社のサービス提供によるサービス展開に移行していくことで、ランニング売上の拡大による収益の安定化へのシフトを図っております。
また、オフィスのICT環境構築においては、「USEN GATE 02」のブランドでネットワーク関連サービスやクラウドサービス、データセンターサービス等を手掛けており、オフィスに特化して、顧客ニーズにマッチした業務環境改善を提案するとともに、オフィスのICT環境構築をワンストップで提供可能な体制作りに取り組んでおります。
2019年5月には、今後伸長が期待されるSaaS事業に一層注力するべく、㈱USEN ICT Solutionsから新会社㈱USEN Smart Worksに当該事業を承継させ、活動を開始しております。
また、㈱Next Innovationにおいて、外国人材の採用を行う企業に対し、外国人の紹介から受入企業が行う支援義務までをワンストップで提供する外国人材採用支援サービス「Stay Worker」の提供を開始しております。
その結果、通信事業における売上高は40,027百万円、営業利益は2,643百万円となりました。
<業務用システム事業>業務用システム事業は、連結子会社の㈱アルメックスが運営しており、ホテル・病院・ゴルフ場等の業務管理システム及び自動精算機の開発・製造・販売を行っております。
ホテル市場においては、2020年東京オリンピックに向け今後更に増加が見込まれる訪日外国人への対応や人手不足を補完するべく、ITソリューションの導入ニーズの高まりを受けて、引き続きホテル管理システム、自動精算機等の導入のニーズが高いことから、新商品の市場投入や提案型営業の強化により顧客ニーズを捕捉し、市場浸透率の向上とシェアの拡大に継続的に取り組んでまいりました。
ホテルにおいては、台湾の店舗予約サイト『FunNow』を運営するFunNow Ltd.との業務提携、エクスペディア・グループとの戦略的提携契約を実施してまいりました。国内におきましても、楽天トラベルとの業務提携に続き、㈱ベンチャーリパブリック、LINE㈱が共同で運営する国内最大の総合旅行情報メディア「LINEトラベルjp」にてレジャーホテルの検索・予約が可能となっております。
また、病院においては、長年培ったテクノロジーと知見を集大成し、人工知能を使った顔認証・保険証確認機能搭載の次世代型キオスクを市場投入いたしました。次世代型キオスクの投入により新たな病院の受付・精算スタイルを提案し病院経営の向上に貢献する一方、利用者の負担軽減を目指し、スマートフォンアプリひとつで病院会計を後払いとする決済サービス「Sma-pa CHECK OUT」の導入を開始いたしております。
それらに加えて、機器を導入頂いた後の保守メンテナンスや、顧客ニーズにマッチしたきめ細かいカスタマイゼーションを大切に、効率的で安定したサービスの提供により顧客との信頼関係を強化し、事業基盤の一層の強化・安定化に引き続き注力してまいりました。
その結果、業務用システム事業における売上高は20,434百万円、営業利益は3,512百万円となりました。
<コンテンツ配信事業>コンテンツ配信事業は、連結子会社の㈱U-NEXT、㈱U-NEXTマーケティングが運営しており、映像配信サービス「U-NEXT」の提供・販売を行っております。
映像配信サービスの市場が活性化する中、引き続きユーザーエクスペリエンスの改良、コンテンツの拡充、マーケットの開拓を進め、引き続き順調に契約者数を伸ばしております。
コンテンツの拡充においては、着実にあらゆるジャンルにおいてラインナップを拡大した結果、2019年5月の集計で見放題作品数が15か月連続でNo.1となりました(GEM Partners株式会社調べ)。ジャンル別の作品数でも、洋画、邦画、韓流・アジアドラマ、アニメにおいて作品数No.1となっており、多様化するニーズに応えられるサービスとして進化を続けております。
デバイス戦略においては、東芝映像ソリューション㈱から2019年6月に発売された「レグザ」の対応リモコンに、リモコンから直接起動できる「U-NEXTボタン」が搭載されるなど、視聴される方々の利便性向上にも注力してまいりました。
その結果、コンテンツ配信事業における売上高は33,667百万円、営業利益は431百万円となりました。
<エネルギー事業>エネルギー事業は、連結子会社の㈱USENが運営しております。
エネルギー事業では、業務店の店舗や建物並びに商業施設向けサービスラインナップの一環として取り組んでおり、高圧および低圧電力を中心に販売を進めてまいりました。
当該事業については、高成長事業と位置付けており将来の主力事業としてより一層成長させるべく、専従の営業部門を設ける等、積極的な投資並びに営業活動を推進しております。
2016年9月の立上げ以来契約者数は順調に増加しており、先行投資(固定費)を回収するため、引き続き積極的な拡販体制を維持し早期の黒字化を目指しております。
また、2018年10月から「USEN GAS」の販売を開始し、東京ガスの都市ガス供給エリアにおいてサービスの供給を開始しております。
その結果、エネルギー事業における売上高は30,022百万円、営業損失は368百万円となりました。
<メディア事業>メディア事業は、連結子会社の㈱USEN Mediaが運営しており、飲食店向け集客支援サービス「ヒトサラ」やウェディングメディア・イベントへの出展、ビューティーマーケット向けのWEBマガジン、フリーマガジンの発行等を展開しております。
「ヒトサラ」は、料理人(ヒト)と料理(サラ)にフォーカスしたグルメレストラン情報メディアであり、シェフ情報の掲載数及び、シェフがおすすめするお店情報数では国内No.1の情報量を誇っております(※東京商工リサーチ調べ)。また、関連する書籍の出版等、競合他社との差別化によるメディア力の強化を積極的に進めております。
「ヒトサラ」では加盟店向けサポートデスク業務に、当社のグループ会社の㈱U-NEXTマーケティングのAI(人工知能)を活用した自動応答サービス「AIコンシェルジュ」を導入することにより、24時間365日、時間に関係なくお問い合わせ内容に自動応答することができ、加盟店の疑問をスピーディに解消できるようになり、AIによる自動応答と、オペレーターによる有人対応をスムーズに切り替え、「AIと人」それぞれの得意分野を活かしながら、より加盟店に寄り添った円滑な対応が可能となりました。
更に、訪日外国人向けグルメサイト「SAVOR JAPAN」を運営しており、訪日旅行者向けWEBメディア「tsunagu Japan」を運営する㈱TSUNAGUと業務提携し、積極的なメディア連携による集客の最大化を図っております。
また、ecbo㈱とシェアリングサービスの普及と推進に関する業務提携契約を締結し、「SAVOR JAPAN」において 荷物預かりサービスが使えるレストラン50選の公開を皮切りに、店舗の空きスペースを活用した新たな収益源の確保や顧客接点を生み出す取り組みを開始しております。
その結果、メディア事業における売上高は5,256百万円、営業利益は355百万円となりました。
財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ16,314百万円増加し、142,250百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて11,284百万円増加し、48,632百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産が499百万円増加したこと、キャンシステム㈱の子会社化等により、のれんが6,312百万円増加したこと、投資その他の資産が2,092百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べて5,030百万円増加し、93,618百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ11,196百万円増加し47,062百万円となりました。
固定負債は、その他が3,909百万円増加したこと、長期借入金が5,596百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,047百万円減少し、74,017百万円となりました。
(純資産)
純資産は、利益剰余金が6,069百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ6,165百万円増加し、21,170百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて6,851百万円増加し、当連結会計年度末の資金残高は20,559百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は19,599百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を4,747百万円計上、減価償却費5,759百万円、のれん償却額3,475百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は6,666百万円となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得により資金が4,168百万円減少したこと、無形固定資産の取得により資金が1,405百万円減少したこと、キャンシステム㈱の子会社化による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得により資金が885百万円減少したこと等によるよるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は6,082百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出により資金が5,616百万円減少したこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績
当社グループは受注活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、会計方針の選択、適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。見積りにつきましては、過去の実績や状況を踏まえた合理的な判断を基礎として行っておりますが、この見積りは不確実性が伴うため実際の結果と異なる場合があり、結果として連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等に関する認識及び分析
(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況及び②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループ経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 [事業の状況] 2[事業等のリスク]」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、上記「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループは中長期的な成長を目指し、設備投資、システム開発等による事業基盤の維持・強化に加え、M&A、新規サービス開発や営業活動力強化等により事業の競争力を強化していこうと考えております。
これら資金需要に対しては自己資金の他、外部借入による資金調達等も含め最適な手段を選択する予定です。
d.経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 [事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社は、前連結会計年度より決算期の末日を12月31日から8月31日に変更致しました。これに伴い、前連結会計年度は経過期間となり、8か月間(2018年1月1日~2018年8月31日)の変則決算となっております。このため、前年同期との比較分析は行っておりません。(以下、「②キャッシュ・フローの状況」、「③生産、受注及び販売の実績」、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」についても同様であります。)
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、BtoB市場において主軸事業である音楽配信サービスの提供先である業務店を始め、ホテル・病院・ゴルフ場や中小オフィスといった様々な顧客が当社グループにとっての最大の資産であると考えております。
これらを最大限に活用するとともに、「店舗サービス事業」、「通信事業」、「業務用システム事業」、「コンテンツ配信事業」、「エネルギー事業」、「メディア事業」の6セグメントにおける様々な顧客ニーズ・課題をワンストップで解決するソリューション提供企業としての地位を更に確固たるものとするための取り組みに注力しております。
当連結会計年度においては、既存事業の強化を図るとともに、高成長事業と位置付ける電力を中心としたエネルギー事業への取り組みや、同じく高成長事業と位置付けるコンテンツ配信事業における映像配信サービスでは、引き続き市場規模が順調に広がりをみせていることから、一層の事業規模の拡大を図るために、サービスの拡充、新規顧客の獲得に取り組んでまいりました。
また、店舗向けIoTを始めとするサービスラインナップの充実にも積極的に取り組んでまいりました。
2019年10月1日の消費税率改定を控え業務店においては、軽減税率への対応、増税後の買い控えへの対策、ポイント還元のためのキャッシュレス決済化など様々な対策が急務となっております。
当社グループでは、それらの課題に向け、タブレットPOSレジ等の商品や省人化のための商品を取りそろえ、きめ細やかな対応によって業務店の課題解決の一助となる取り組みを行ってまいりました。業務用システム事業では、長年培った技術と知見を集大成した顔認証機能搭載の次世代型キオスクを市場投入いたしました。また、AIによる音声認識を活用した電話自動注文サービスを提供するなど、先端テクノロジーを駆使したサービスの提供にも注力してまいりました。
2018年10月1日付でキャンシステム㈱を連結子会社(2018年11月30日をみなし取得日としております。)としており、同社業績は、当連結会計年度の経営成績に含まれております。
投資有価証券の評価見直しに伴い投資有価証券評価損824百万円、関係会社株式評価損496百万円、投資損失引当金繰入額218百万円を特別損失に計上しております。
当社グループの近年の業績及び今後の業績見通し等を踏まえ、当社連結子会社の土地譲渡契約締結に伴い法人税等調整額(益)を約40億円追加計上しております。
この結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、売上高175,769百万円、営業利益8,239百万円、経常利益6,702百万円、また、親会社株主に帰属する当期純利益6,069百万円となりました。
当社グループの各セグメント別の売上高及び営業利益は以下のとおりであります。
<店舗サービス事業>店舗サービス事業は、連結子会社の㈱USEN、キャンシステム㈱、㈱ユーズミュージック、㈱USENテクノサービスが運営しており、音楽配信を始めとする店舗ソリューションの提供・販売・施工、音楽著作権の管理・開発等を行っております。
店舗サービス事業は、当社グループの事業の主軸であり、その安定的な収益基盤を軸に、店舗のIoT市場の開拓を積極的に進めていく方針であります。このため、特に、業務店向け市場において顧客との取引の維持拡大、新規顧客の獲得及びブランド力の向上に取り組んでまいりました。
業務店・チェーン店向けには、店舗及び商業施設向けサービスのラインナップの充実を企図し、音楽配信サービスやIoTサービスを中心に開業支援や事業環境の構築から集客・販売促進までトータル的なソリューションの提供やサポートを提案してまいりました。
2019年10月1日の消費税率改定を控え、店舗においては軽減税率やキャッシュレス決済化への対応ニーズが高まりをみせており、多機能で低価格なタブレットPOSレジである「Uレジ」や決済サービス「Uペイ」への引き合いも高く、その取り込みに注力してまいりました。
また、インバウンド対策として急務である商店街、大型商業施設やビルのエントランス、公園、駅、駐車場といった公共スペースへの公衆無線LANアクセスサービスの提供、更に、日英中韓の4ヵ国語で、いつでも、さまざまな館内アナウンスを的確に伝えることが可能な「USENおもてなしキャスト」のサービス提供にも注力してまいりました。
その結果、店舗サービス事業における売上高は48,699百万円、営業利益は7,703百万円となりました。
<通信事業>通信事業は、連結子会社の㈱USEN NETWORKS、㈱U-NEXT、㈱USEN ICT Solutions、㈱USEN Smart Works、㈱USEN-NEXT LIVING PARTNERS、㈱U-MX、㈱Next Innovation、Y.U-mobile㈱が運営しており、ブロードバンドインターネット回線の販売代理店やオフィスのICT環境構築の提案・販売、MVNOサービス「U-mobile」のほか、個人向けブロードバンドインターネット回線の提供・販売を行っております。
ブロードバンドインターネット回線の販売代理は、小規模事業者向けを中心とした新規獲得活動が引き続き堅調に推移しており、ワンショット型手数料獲得となる代理店事業から自社のサービス提供によるサービス展開に移行していくことで、ランニング売上の拡大による収益の安定化へのシフトを図っております。
また、オフィスのICT環境構築においては、「USEN GATE 02」のブランドでネットワーク関連サービスやクラウドサービス、データセンターサービス等を手掛けており、オフィスに特化して、顧客ニーズにマッチした業務環境改善を提案するとともに、オフィスのICT環境構築をワンストップで提供可能な体制作りに取り組んでおります。
2019年5月には、今後伸長が期待されるSaaS事業に一層注力するべく、㈱USEN ICT Solutionsから新会社㈱USEN Smart Worksに当該事業を承継させ、活動を開始しております。
また、㈱Next Innovationにおいて、外国人材の採用を行う企業に対し、外国人の紹介から受入企業が行う支援義務までをワンストップで提供する外国人材採用支援サービス「Stay Worker」の提供を開始しております。
その結果、通信事業における売上高は40,027百万円、営業利益は2,643百万円となりました。
<業務用システム事業>業務用システム事業は、連結子会社の㈱アルメックスが運営しており、ホテル・病院・ゴルフ場等の業務管理システム及び自動精算機の開発・製造・販売を行っております。
ホテル市場においては、2020年東京オリンピックに向け今後更に増加が見込まれる訪日外国人への対応や人手不足を補完するべく、ITソリューションの導入ニーズの高まりを受けて、引き続きホテル管理システム、自動精算機等の導入のニーズが高いことから、新商品の市場投入や提案型営業の強化により顧客ニーズを捕捉し、市場浸透率の向上とシェアの拡大に継続的に取り組んでまいりました。
ホテルにおいては、台湾の店舗予約サイト『FunNow』を運営するFunNow Ltd.との業務提携、エクスペディア・グループとの戦略的提携契約を実施してまいりました。国内におきましても、楽天トラベルとの業務提携に続き、㈱ベンチャーリパブリック、LINE㈱が共同で運営する国内最大の総合旅行情報メディア「LINEトラベルjp」にてレジャーホテルの検索・予約が可能となっております。
また、病院においては、長年培ったテクノロジーと知見を集大成し、人工知能を使った顔認証・保険証確認機能搭載の次世代型キオスクを市場投入いたしました。次世代型キオスクの投入により新たな病院の受付・精算スタイルを提案し病院経営の向上に貢献する一方、利用者の負担軽減を目指し、スマートフォンアプリひとつで病院会計を後払いとする決済サービス「Sma-pa CHECK OUT」の導入を開始いたしております。
それらに加えて、機器を導入頂いた後の保守メンテナンスや、顧客ニーズにマッチしたきめ細かいカスタマイゼーションを大切に、効率的で安定したサービスの提供により顧客との信頼関係を強化し、事業基盤の一層の強化・安定化に引き続き注力してまいりました。
その結果、業務用システム事業における売上高は20,434百万円、営業利益は3,512百万円となりました。
<コンテンツ配信事業>コンテンツ配信事業は、連結子会社の㈱U-NEXT、㈱U-NEXTマーケティングが運営しており、映像配信サービス「U-NEXT」の提供・販売を行っております。
映像配信サービスの市場が活性化する中、引き続きユーザーエクスペリエンスの改良、コンテンツの拡充、マーケットの開拓を進め、引き続き順調に契約者数を伸ばしております。
コンテンツの拡充においては、着実にあらゆるジャンルにおいてラインナップを拡大した結果、2019年5月の集計で見放題作品数が15か月連続でNo.1となりました(GEM Partners株式会社調べ)。ジャンル別の作品数でも、洋画、邦画、韓流・アジアドラマ、アニメにおいて作品数No.1となっており、多様化するニーズに応えられるサービスとして進化を続けております。
デバイス戦略においては、東芝映像ソリューション㈱から2019年6月に発売された「レグザ」の対応リモコンに、リモコンから直接起動できる「U-NEXTボタン」が搭載されるなど、視聴される方々の利便性向上にも注力してまいりました。
その結果、コンテンツ配信事業における売上高は33,667百万円、営業利益は431百万円となりました。
<エネルギー事業>エネルギー事業は、連結子会社の㈱USENが運営しております。
エネルギー事業では、業務店の店舗や建物並びに商業施設向けサービスラインナップの一環として取り組んでおり、高圧および低圧電力を中心に販売を進めてまいりました。
当該事業については、高成長事業と位置付けており将来の主力事業としてより一層成長させるべく、専従の営業部門を設ける等、積極的な投資並びに営業活動を推進しております。
2016年9月の立上げ以来契約者数は順調に増加しており、先行投資(固定費)を回収するため、引き続き積極的な拡販体制を維持し早期の黒字化を目指しております。
また、2018年10月から「USEN GAS」の販売を開始し、東京ガスの都市ガス供給エリアにおいてサービスの供給を開始しております。
その結果、エネルギー事業における売上高は30,022百万円、営業損失は368百万円となりました。
<メディア事業>メディア事業は、連結子会社の㈱USEN Mediaが運営しており、飲食店向け集客支援サービス「ヒトサラ」やウェディングメディア・イベントへの出展、ビューティーマーケット向けのWEBマガジン、フリーマガジンの発行等を展開しております。
「ヒトサラ」は、料理人(ヒト)と料理(サラ)にフォーカスしたグルメレストラン情報メディアであり、シェフ情報の掲載数及び、シェフがおすすめするお店情報数では国内No.1の情報量を誇っております(※東京商工リサーチ調べ)。また、関連する書籍の出版等、競合他社との差別化によるメディア力の強化を積極的に進めております。
「ヒトサラ」では加盟店向けサポートデスク業務に、当社のグループ会社の㈱U-NEXTマーケティングのAI(人工知能)を活用した自動応答サービス「AIコンシェルジュ」を導入することにより、24時間365日、時間に関係なくお問い合わせ内容に自動応答することができ、加盟店の疑問をスピーディに解消できるようになり、AIによる自動応答と、オペレーターによる有人対応をスムーズに切り替え、「AIと人」それぞれの得意分野を活かしながら、より加盟店に寄り添った円滑な対応が可能となりました。
更に、訪日外国人向けグルメサイト「SAVOR JAPAN」を運営しており、訪日旅行者向けWEBメディア「tsunagu Japan」を運営する㈱TSUNAGUと業務提携し、積極的なメディア連携による集客の最大化を図っております。
また、ecbo㈱とシェアリングサービスの普及と推進に関する業務提携契約を締結し、「SAVOR JAPAN」において 荷物預かりサービスが使えるレストラン50選の公開を皮切りに、店舗の空きスペースを活用した新たな収益源の確保や顧客接点を生み出す取り組みを開始しております。
その結果、メディア事業における売上高は5,256百万円、営業利益は355百万円となりました。
財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ16,314百万円増加し、142,250百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて11,284百万円増加し、48,632百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産が499百万円増加したこと、キャンシステム㈱の子会社化等により、のれんが6,312百万円増加したこと、投資その他の資産が2,092百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べて5,030百万円増加し、93,618百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ11,196百万円増加し47,062百万円となりました。
固定負債は、その他が3,909百万円増加したこと、長期借入金が5,596百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,047百万円減少し、74,017百万円となりました。
(純資産)
純資産は、利益剰余金が6,069百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ6,165百万円増加し、21,170百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて6,851百万円増加し、当連結会計年度末の資金残高は20,559百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は19,599百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を4,747百万円計上、減価償却費5,759百万円、のれん償却額3,475百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は6,666百万円となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得により資金が4,168百万円減少したこと、無形固定資産の取得により資金が1,405百万円減少したこと、キャンシステム㈱の子会社化による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得により資金が885百万円減少したこと等によるよるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は6,082百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出により資金が5,616百万円減少したこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績
当社グループは受注活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年9月1日 至 2019年8月31日) | |
| 店舗サービス事業 | (百万円) | 48,699 |
| 通信事業 | (百万円) | 40,027 |
| 業務用システム事業 | (百万円) | 20,434 |
| コンテンツ配信事業 | (百万円) | 33,667 |
| エネルギー事業 | (百万円) | 30,022 |
| メディア事業 | (百万円) | 5,256 |
| セグメント間内部取引額 | (百万円) | △2,338 |
| 合計 | (百万円) | 175,769 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、会計方針の選択、適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。見積りにつきましては、過去の実績や状況を踏まえた合理的な判断を基礎として行っておりますが、この見積りは不確実性が伴うため実際の結果と異なる場合があり、結果として連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等に関する認識及び分析
(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況及び②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループ経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 [事業の状況] 2[事業等のリスク]」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、上記「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループは中長期的な成長を目指し、設備投資、システム開発等による事業基盤の維持・強化に加え、M&A、新規サービス開発や営業活動力強化等により事業の競争力を強化していこうと考えております。
これら資金需要に対しては自己資金の他、外部借入による資金調達等も含め最適な手段を選択する予定です。
d.経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 [事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載のとおりであります。