有価証券報告書-第51期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 15:31
【資料】
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【項目】
155項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、経済活動は大きく後退し、その後、一部回復の兆しは見られたものの、感染の再拡大により、依然として厳しい状況が継続しております。また、海外経済についても同様に、同感染症の収束の見通しは立っていないことから、今後の景気回復に向けては先行き不透明な状況が継続しております。
このような状況下、当社グループは、電子材料スライス周辺事業において、中国の江蘇三超社に対するダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等の案件が来期にずれ込むこととなり、特殊精密機器事業においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、厳しい事業環境となりました。しかしながら、子会社の日本ノズル株式会社が行う化学繊維用紡糸ノズル事業においては、世界的なマスク需要の拡大を受け、同社が扱う不織布製造装置や不織布関連ノズル等に関する売上が大きく伸長したことにより、同社の業績は前連結会計年度を大幅に上回りました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は3,806百万円(前年同期比36.1%増)、営業利益は167百万円(前年同期は578百万円の営業損失)、経常利益は181百万円(前年同期は716百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は7百万円(前年同期は600百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
① 電子材料スライス周辺事業
前述のとおり、電子材料スライス周辺事業においては、江蘇三超社に対するダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等の案件が来期にずれ込む見通しとなった影響により、売上高は5百万円(前年同期比99.3%減)、セグメント損失は410百万円(前年同期は687百万円のセグメント損失)となりました。
② 特殊精密機器事業
特殊精密機器事業においては、産業機械向け実装機用ノズルの売上は「5G」関連分野における需要の盛り上がりを受け前連結会計年度から増加したものの、耐摩工具関連の売上は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による工作機械関連の市場環境の悪化により、前連結会計年度から減少いたしました。
これらの結果、売上高は768百万円(前年同期比9.0%減)、セグメント利益は42百万円(前年同期比64.3%減)となりました。
③ 化学繊維用紡糸ノズル事業
前述のとおり、化学繊維用紡糸ノズル事業においては、新型コロナウイルス感染拡大による世界的なマスク需要の高まりを受け、不織布製造装置や不織布関連ノズル等の売上が前連結会計年度に比べ大きく伸長いたしました。
これらの結果、売上高は3,023百万円(前年同期比143.5%増)、セグメント利益は644百万円(前年同期比330.2%増)となりました。
④ マテリアルサイエンス事業
マテリアルサイエンス事業においては、新規事業として取り組んでいるナノサイズゼオライトの開発が中心となり、売上高はサンプル提供等に係る少額に留まりました。
これらの結果、売上高は8百万円(前年同期比21.1%増)、セグメント損失は155百万円(前年同期は121百万円のセグメント損失)となりました。
(2) 財政状態の状況
総資産は前連結会計年度末に比べ457百万円減少し6,021百万円となりました。これは、仕掛品が335百万円増加、受取手形及び売掛金が299百万円増加したものの、現金及び預金が1,211百万円減少したこと等によるものであります。
負債は前連結会計年度末に比べ449百万円減少し5,506百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が489百万円増加、前受金が477百万円増加したものの、短期借入金が465百万円減少、1年内返済予定の長期借入金が447百万円減少、長期借入金が520百万円減少したこと等によるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ7百万円減少し515百万円となりました。これは2020年8月の欠損填補を目的とした減資により、資本金が5,203百万円、資本剰余金が3,951百万円それぞれ減少し、利益剰余金が9,155百万円増加しており、また、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が7百万円増加したものの、為替換算調整勘定が13百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は8.3%(前連結会計年度末は7.8%)となりました。
当連結会計年度末においては、化学繊維用紡糸ノズル事業における大幅な受注増加に伴い前受金が増加しているものの、2020年4月末に金融機関に対し1,300百万円の内入れ返済を実施した結果、資産、負債ともに減少しております。
セグメントごとの資産は次のとおりであります。
① 電子材料スライス周辺事業
電子材料スライス周辺事業におけるセグメント資産は74百万円となり、前連結会計年度末から17百万円減少しております。これは、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退に伴う保証金の返却が主な要因となります。
② 特殊精密機器事業
特殊精密機器事業におけるセグメント資産は653百万円となり、前連結会計年度末から22百万円減少しております。これは、債権回収による売上債権の減少及び建物の減価償却が主な要因となります。
③ 化学繊維用紡糸ノズル事業
化学繊維用紡糸ノズル事業におけるセグメント資産は3,664百万円となり、前連結会計年度末から1,498百万円増加しております。これは、新型コロナウイルス感染拡大による世界的なマスク需要の高まりを受け、不織布製造装置や不織布関連ノズル等の売上が前連結会計年度に比べ大きく伸長したことに伴う、現金及び預金、売上債権及びたな卸資産の増加が主な要因となります。
④ マテリアルサイエンス事業
マテリアルサイエンス事業におけるセグメント資産は1百万円となり、前連結会計年度末から1百万円増加しております。これはたな卸資産の増加が主な要因となります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ768百万円減少し、3,027百万円となりました。
当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によって得られた資金は、530百万円(前年同期は228百万円の増加)となりました。これは、前受金の増加477百万円、仕入債務の増加461百万円及び固定資産売却損150百万円等の増加要因が、たな卸資産の増加349百万円及び売上債権の増加299百万円等の減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によって得られた資金は、161百万円(前年同期は1,994百万円の増加)となりました。
これは、定期預金の払戻による収入443百万円等の増加要因が、有形固定資産の売却による支出159百万円、有形固定資産の取得による支出118百万円等の減少要因を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によって支出された資金は、1,466百万円(前年同期は699百万円の減少)となりました。
これは、長期借入金の返済による支出968百万円及び短期借入金の純減額465百万円等によるものであります。
当連結会計年度においては、化学繊維用紡糸ノズル事業における新型コロナウイルス感染拡大による世界的なマスク需要の拡大に起因する不織布製造装置や不織布関連ノズル等の売上が伸長したことにより、営業活動によるキャッシュ・フローは増加しております。一方で、金融機関に対し2020年4月より毎月の約定返済を開始するとともに2020年4月末に1,300百万円の内入れ返済を行ったことにより、財務活動によるキャッシュ・フローは減少しております。これに加え、構造改革の一環として取り組んでいる江蘇三超社へのダイヤモンド生産設備の譲渡等の案件については、当連結会計年度末時点で未完了の状態でありますが、それらに係る費用が先行して発生したこと等により、当連結会計年度末の資金は、前連結会計年度末から768百万円減少する結果となっております。
資本の財源及び資金の流動性については、2022年3月期に持ち越すことになった中国の江蘇三超社に対するダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等の案件を完了させ、契約代金残額約12億円の回収を進めることを最優先とし、さらに事業基盤が確立されている特殊精密機器事業ならびに化学繊維用紡糸ノズル事業での目標数値を達成することにより、営業キャッシュ・フローの最大化を図ってまいります。
また、新規事業として取り組んでいるナノサイズゼオライトについては、2022年3月期の事業化に向けパイロットプラントの機械設備の導入が必要となるため、2021年5月に新株予約権の発行を決議し、資金調達の実施を予定しております。これにより得られた資金のうち、4億円をパイロットプラントの機械設備の導入費用に充当する予定としております。
なお、取引金融機関に対しては、毎月の約定返済に加え、新株予約権の行使による入金を原資とした内入れ返済や江蘇三超社からの残対価の入金を原資とした内入れ返済の実施を予定しており、有利子負債の削減を図ってまいる予定であります。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
電子材料スライス周辺事業22,1912.9
特殊精密機器事業467,90291.5
化学繊維用紡糸ノズル事業2,149,929250.2
マテリアルサイエンス事業1,9268.5
合計2,641,950121.8

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 上記の生産高合計額は各セグメントの第51期連結会計年度における当期製品製造原価の合計額であり、製品たな卸高の増減が反映されておりませんので、連結損益計算書の売上原価とは一致しておりません。
4 電子材料スライス周辺事業における太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退や工場閉鎖により、前年同期に比べ生産高が大幅に減少しております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
電子材料スライス周辺事業5,0920.4650,000100.0
特殊精密機器事業803,06095.3144,575130.9
化学繊維用紡糸ノズル事業3,822,104229.11,942,556169.8
マテリアルサイエンス事業8,136117.56042.9
合計4,638,394120.12,737,192143.7

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 電子材料スライス周辺事業における主力事業であった太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退や工場閉鎖により、前年同期に比べ受注高が減少しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
電子材料スライス周辺事業5,0920.7
特殊精密機器事業768,92091.0
化学繊維用紡糸ノズル事業3,023,831243.5
マテリアルサイエンス事業8,216121.1
合計3,806,061136.1

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先第50期連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第51期連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
天津縦偉商貿有限公司332,80511.9--
GCLグループ28,7071.0--
伊藤忠システック株式会社2,2100.1667,35917.5

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 GCLグループはFuning GCL Photovoltaic Technology Co., Ltd. (中国)が主な販売先であります。
5 電子材料スライス周辺事業における主力事業であった太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退や工場閉鎖により、前年同期に比べ販売高が大幅に減少しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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