有価証券報告書-第24期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/25 11:02
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績の回復や雇用・所得環境の改善などにより景気は緩やかに回復しているものの、エネルギー価格の高止まりや継続的な物価上昇に加えて、米国の通商政策の影響により先行きは不透明な状況にあります。
当社グループの顧客が属する医薬品業界では、世界人口の増加と新興国の所得水準の向上を背景として市場は成長しておりますが、特許切れによる後発薬の台頭、新薬開発の長期化等により製薬企業の収益性は厳しさを増しております。一方で、潤沢な資金を持つ大手製薬企業は、新たな収益源を求めて有望なパイプラインには積極的に投資する等、M&Aによる業界再編が進んでおります。このような状況を背景に、製薬企業では新薬開発を迅速かつ効率的に実施するために、臨床試験等の開発業務を外部のCRO(開発業務受託機関)へ委託するケースが増えており、当社がターゲットとしている前臨床試験におきましても製薬企業の外部委託は拡大傾向にあります。
このような状況のもと、当社グループでは世界の大手製薬企業が研究開発拠点を置く米国を中心に、マウスの肝臓の70%以上がヒトの肝細胞に置き換えられたヒト肝細胞キメラマウス(当社製品名:PXBマウス)を用いた受託試験サービスの提供及びPXBマウス関連製品の販売を行っております。
PXBマウスの需要は肝炎領域からバイオ医薬領域に移行しており、核酸医薬品や遺伝子治療等の開発で利用が増加しております。当連結会計年度においては主要顧客である海外製薬企業で開発プログラムの中止や人員整理が頻発する等、上期は開発予算の都合で受注までは至らないケースが増えましたが、下期では研究開発活動に回復の傾向が見られ、引き合いが増加しております。受注高はこれまで単年でマウス販売契約をしていた顧客から新たに2年契約で受注獲得したこともあり前年同期を上回りましたが、売上高については、上期での受注不振が響き前年同期を下回りました。損益面につきましては、受託試験の外注案件が減少したこと等により売上原価は減少しておりますが、研究開発費は増加しており、売上高の減少に伴い営業赤字となりました。また、連結子会社であるKMT Hepatech,Inc.の解散及び清算決定に伴い、特別損失として事業整理損失引当金等を計上しております。
この結果、当連結会計年度の売上高1,541,388千円(前年同期比10.1%減)、営業損失142,079千円(前年同期は営業利益11,063千円)、経常損失155,182千円(前年同期は経常利益43,526千円)、親会社株主に帰属する当期純損失448,933千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益26,378千円)となりました。
なお、当社グループは「PXBマウス事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ235,500千円減少し、1,149,390千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は73,000千円(前連結会計年度は79,307千円の使用)となりました。これは主に棚卸資産評価損153,628千円、事業整理損失引当金の増加145,837千円、売上債権及び契約資産の減少47,170千円があった一方で、税金等調整前当期純損失432,841千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は27,985千円(前連結会計年度は115,358千円の獲得)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出21,243千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は128,000千円(前連結会計年度は244,879千円の使用)となりました。これは長期借入金の返済による支出79,992千円、リース債務の返済による支出48,008千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
生産高(千円)前年同期比(%)
PXBマウス事業475,00889.8

b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
PXBマウス事業1,953,782105.01,097,869153.7

(注)外貨建て取引の受注高につきましては、受注時の為替レートにより、また、受注残高につきましては、当事業年度末の為替レートによりそれぞれ換算しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
PXBマウス事業1,541,38889.9

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Alnylam Pharmaceuticals, Inc.664,95238.8634,02241.1

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、海外製薬企業における開発予算削減の影響を受けるなかで上期は受注が低迷していたものの、核酸医薬品や遺伝子治療分野でPXBマウス利用に興味を示す新規顧客から引き合いが下期にかけて具体的な案件として増加し、受注高は回復傾向にあります。売上計上までのリードタイムがあることから、受注残高は前連結会計年度末と比較して増加しておりますが、売上高は10.1%減少し1,541,388千円で着地しました。利益面については賃上げや各種経費の高止まりのなか、売上高が減少したことから3期ぶりに営業赤字となりました。
また、海外生産施設であるKMT Hepatech,Inc.は採算性の観点から解散することを決定したことから、特別損失として減損損失13,732千円、棚卸資産評価損153,628千円、事業整理損失引当金繰入額145,837千円を計上しており、親会社株主に帰属する当期純損失は448,933千円となりました。
財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は1,717,435千円となり、前連結会計年度末に比べ414,772千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が235,500千円、仕掛品が79,406千円、売掛金及び契約資産が47,170千円、製品が23,229千円、それぞれ減少したことによるものです。また固定資産は567,906千円となり、前連結会計年度末に比べ15,205千円減少いたしました。この結果、資産合計は2,285,342千円となり、前連結会計年度末に比べ429,977千円減少となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は566,623千円となり、前連結会計年度に比べ145,165千円増加いたしました。これは主に事業整理損失引当金が140,797千円増加したことによるものです。また固定負債は353,313千円となり、前連結会計年度末に比べ142,941千円減少いたしました。これは主に長期借入金が79,992千円、リース債務が58,046千円、それぞれ減少したことによるものです。この結果、負債合計は919,936千円となり、前連結会計年度末に比べ2,223千円増加となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,365,406千円となり、前連結会計年度に比べ432,201千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が448,933千円減少したことによるものです。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループの事業は、PXBマウスを用いた受託試験サービスとPXBマウス及びPXB-cellsの販売を中心に展開しておりますが、とりわけ、PXBマウス及びPXB-cellsは薬効薬理分野における抗肝炎ウイルス薬の薬効評価ツールとして、国内外で、C型肝炎ウイルスやB型肝炎ウイルスの基礎研究、医薬品開発に貢献してまいりました。しかしながら、ここに来て肝炎分野の受託試験サービスは大きく減少しており、今後の市場回復も期待できないことから、当社グループでは、ほぼ全ての医薬候補物質が対象となり、より大きな市場である安全性等分野でのPXBマウス、PXB-cellsの普及に努めております。
当社グループでは、重要な経営指標として分野別の売上高を採用しておりますが、今後PXBマウス、PXB-cellsの製品販売に重点を置いていくことから、サービスライン別の売上高も記載しております。
当連結会計年度の分野別売上高及びサービスライン別売上高は下記のとおりであります。
分野別当連結会計年度
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
売上高(千円)前年同期比(%)
薬効薬理分野73,13845.9
安全性等分野1,468,24994.4

サービスライン別当連結会計年度
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
売上高(千円)前年同期比(%)
製品販売1,081,47081.9
受託試験サービス459,918116.3

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの分析・検討)
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ235,500千円減少の1,149,390千円となりました。内訳は営業活動で73,000千円の資金を使用しており、投資活動で固定資産の取得等により27,985千円、財務活動で長期借入金及びリース債務の返済により128,000千円、それぞれ資金を使用しております。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの主な資金需要は、PXBマウス、PXB-cellsの生産ならびに受託試験にかかる製造費、PXBマウスの用途開発や有用性検証を目的とするコンソーシアム活動や南カリフォルニア大学との共同研究を含めた研究開発費、専門学会でのブース展示を含めた国内外での営業宣伝活動費、これらグループの活動を支える間接部門に係る運転資金の他、生産、受託試験及び研究開発のための設備・機器への投資とこれらの設備・機器の運転・維持、ならびに実験機器等消耗品の購買資金であります。これらのうち、運転資金につきましては内部資金を活用し、設備投資資金につきましては、投資規模により資金調達コストを勘案の上、内部資金の活用の他、金融機関からの借入金、リースによる調達によっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成にあたり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しておりますが、見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

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