有価証券報告書-第13期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,120,786千円となり、前連結会計年度末に比べ258,150千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が130,613千円、受取手形及び売掛金が90,116千円、仕掛品が11,793千円、未収入金が16,694千円増加したこと等によるものであります。固定資産は366,430千円となり、前連結会計年度末に比べ243千円減少いたしました。これは主に、無形固定資産が5,118千円増加したものの、有形固定資産が3,094千円、投資その他の資産が2,267千円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,031,079千円となり、前連結会計年度末に比べ151,070千円増加いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が11,060千円減少したものの、買掛金が8,452千円、未払法人税等が16,237千円、前受金が26,883千円、賞与引当金が11,460千円増加したこと等によるものであります。固定負債は162,415千円となり、前連結会計年度末に比べ77,415千円減少いたしました。これは主に、退職給付に係る負債が8,017千円増加したものの、長期借入金が66,952千円、役員退職慰労引当金が18,262千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1,293,721千円となり、前連結会計年度末に比べ184,251千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が212,775千円、新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金が26,720千円増加したこと等によるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国や欧州各国における政治情勢の変動や金融政策動向、北朝鮮情勢の緊迫化等による地政学リスクの高まりなど、先行き不透明感が依然として残るものの、底堅い内外需を背景とした企業収益や雇用情勢の改善が進み、引き続き緩やかな回復基調で推移しております。
また、当社の属する情報サービス産業におきましては、ビッグデータ、IoT、人工知能(AI)等の市場の拡大が引き続き見込まれる一方で、国内でこれらの開発を担う人材の不足が懸念されております。
このような状況の中、グローバル事業においては、主にフィリピンでのオフショア拠点を活用したITソリューション開発事業を展開しており、自動車、電機、産業機械をはじめとする製造業や流通、金融、医療など幅広い業界に対して、より付加価値の高いソリューションを提供し続けております。さらに、マニラ首都圏に1,900㎡規模の本社兼開発センター(含「教育センター」)を開設し、開発体制の強化・拡大を着実に進めるための優秀な社員の採用及び確保にも積極的に取り組んでおります。
メディカル事業においては、レセプト点検ソフト「MightyChecker®」シリーズ、オーダリングチェックソフト「MightyQUBE®」の売上は引き続き堅調に推移しており、ストック型ビジネスとして安定した収益源を確保しており、引き続きシェア拡大に向けた取組みに注力する一方、「MightyChecker®」のバージョンアップ等の投資を実施しております。さらに、クラウドコンピューティングを活用したレセプト点検及びデータ分析エンジンを構築することにより、「レセプト点検ソフトのリーディングカンパニー」から「医療ビッグデータ分析のリーディングカンパニー」へと、新たな高収益モデル確立に向けた取組みを実施するとともに、医療情報データベース提供会社、医療機関へのサービス提供会社、調剤・医科システム開発会社等、医療業界を代表する企業との戦略的な提携を推進しております。
コーポレート部門においても、コーポレートガバナンス、決算・開示業務、IR及び広報業務を重点項目として、これらに要するコスト負担をこなしつつ、上場企業としての体制の強化を継続的に進めております。また、2017年12月8日付で当社株式を東京証券取引所マザーズ市場から同取引所市場第一部へ市場変更したことにより、市場変更費用を営業外費用に計上しております。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高3,208,342千円(前期比7.2%増)、営業利益322,365千円(前期比35.9%増)、経常利益355,492千円(前期比23.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益212,775千円(前期比89.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a.グローバル事業
・グローバル部門
グローバル部門においては、客先都合による受注の期ズレが生じたものの、フィリピン及び日本における既存顧客からの継続・安定した堅調な受注と、新規顧客の増加が継続していることに加え、音声AIアシスタント、製造業及び医療分野における分析ソリューション、IoTソリューション等の新規ソリューション開発に注力する等、当社グループの成長戦略に向けた取組みを積極的に実施しております。中国においては、既存顧客との関係強化と新規案件獲得のための営業活動を積極的に進めております。米国においては、引き続き新規顧客の開拓や案件の獲得に注力する等、中長期的な連結業績及び企業価値の向上に向けた積極的な営業活動を実施しております。
・エンタープライズソリューション部門
エンタープライズソリューション部門においては、日本アイ・ビー・エム株式会社を中心とした既存案件が堅調に推移しております。また、AIに関する取り組みを積極的に推進しており、IBM Watson Ecosystemパートナーとして、大手顧客におけるAIを用いた業務への開発参画など、当社グループの成長戦略に沿った取り組みを積極的に実施しております。
以上の状況により、グローバル事業の売上高は前期を上回る結果となりました。また、セグメント利益については、フィリピン・ペソの為替レートが円高基調で推移し、コスト面で有利に働いた一方、新規ソリューションの開発や新規顧客の開拓及び開発拠点における人員強化を積極的に実施したことによる人件費の増加、並びに前述の本社兼開発センター開設等の将来に向けた成長投資の影響により、前期を下回る結果となりました
この結果、グローバル事業の売上高は2,057,106千円(前期比7.0%増)、セグメント利益は271,016千円(前期比23.9%減)となりました。
b.メディカル事業
メディカル事業においては、Mightyシリーズの主力製品である、レセプト点検ソフト「MightyChecker®」やオーダリングチェックシステム「Mighty QUBE®」の導入医療機関が順調に増加したことにより、売上高は堅調に推移しております。また、査定・分析機能や、クラウ
ド版・ORCA版・歯科版等、ユーザー視点に立った利便性の高い製品・サービスを提供するとともに、きめ細やかな充実したユーザーサポートを提供することで、競合他社との差別化を推進しております。開発案件の増加や保守業務は順調に推移しており、データ分析業務においても、引き続き協業パートナー企業との連携含め、案件獲得に向けた営業活動の強化を図っております。
この結果、メディカル事業の売上高は1,178,405千円(前期比9.5%増)、セグメント利益は371,312千円(前期比155.5%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ130,613千円増加し、1,175,479千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は294,891千円(前期比97.6%増)となりました。これは主に、売上債権や未収入金の増加、法人税等の支払等があったものの、前受金の増加、税金等調整前当期純利益を計上したこと及び現金支出を伴わない減価償却費を計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は80,842千円(前期比26.3%増)となりました。これは主に、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は51,022千円(前期は237,766千円の獲得)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入があったものの、長期借入金の返済による支出によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| グローバル事業 | 1,424,741 | 11.8 |
| メディカル事業 | 494,359 | △9.5 |
| 合計 | 1,919,101 | 5.4 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は、製造原価(売上原価)によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| グローバル事業 | 1,926,407 | 4.4 | 298,963 | 28.0 |
| メディカル事業 | 1,191,801 | △2.4 | 608,367 | 3.8 |
| 合計 | 3,118,208 | 1.6 | 907,330 | 10.7 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| グローバル事業 | 2,038,729 | 6.5 |
| メディカル事業 | 1,169,613 | 8.7 |
| 合計 | 3,208,342 | 7.2 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に際し、資産・負債及び収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は3,208,342千円となり、前連結会計年度に比べ215,977千円増加いたしました。これは主に、グローバル事業において、金融機関及び製造業向けの開発を中心とした受注が堅調に推移したこと、また、メディカル事業において、開発案件の増加や保守業務が堅調に推移したこと等によるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度の売上原価は1,919,101千円となり、前連結会計年度に比べ98,205千円増加いたしました。これは主に、グローバル事業において、新規顧客の開拓及び開発拠点における人員強化を積極的に実施したことによる人件費の増加等によるものであります。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は966,876千円となり、前連結会計年度に比べ32,599千円増加いたしました。これは主に、給与手当等の人件費が増加したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は322,365千円(前年同期比35.9%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は63,010千円となり、前連結会計年度に比べ3,535千円減少いたしました。これは主に、持分法による投資利益が増加したものの、保険解約返戻金および為替差益が減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度の営業外費用は29,882千円となり、前連結会計年度に比べ15,221千円増加いたしました。これは主に、市場変更費用が発生したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は355,492千円(前年同期比23.0%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は212,775千円(前年同期比89.2%増)となりました。
b.資本の財源及び資金の流動性についての分析
資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。
当連結会計年度末における有利子負債残高は104,975千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,210,479千円となっております。
内部留保については、将来の成長のための事業展開と経営体質の強化に優先的に充当してまいります。既存事業の成長に加え、今後の事業展開の過程において、出資、アライアンス、M&A等の投融資の可能性も積極的に追求してまいります。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります
c.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。