有価証券報告書-第21期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 12:47
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《経営成績等の状況の概要》
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響による不透明な事業環境が継続いたしましたが、当社グループは、2019年5月14日開示の中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)で掲げた、「NJSS」の継続成長化、ストックビジネスとなる新規CGS事業の創出・育成、BPOの高利益率化、という3つの中期方針の柱に基づき、各種施策に継続的に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度における売上高は3,219,978千円(前年同期比29.8%増)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額(以下同様))は185,843千円(前連結会計年度は△152,410千円)、営業利益は135,327千円(前年同期は189,147千円の営業損失)、経常利益は148,271千円(前年同期は190,918千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は42,195千円(前年同期は207,368千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
なお、2020年5月15日に開示いたしました当初業績予想との対比は以下のとおりです。
当連結会計年度
(当初業績予想※)
当連結会計年度
(実績)
当初上限業績
予想比
売上高2,480~2,920百万円3,219百万円110.3%
EBITDA△300~±0百万円185百万円-
営業利益△340~△50百万円135百万円-
経常利益△320~△30百万円148百万円-
親会社株主に帰属する当期純利益△250~△30百万円42百万円-

※2021年3月期当初業績予想は、新型コロナウイルス感染症の影響に鑑み、レンジ開示としておりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、「CGS事業 その他」におけるfondesk、えんフォトの重要性が増してきたことから、報告セグメントを従来の「CGS事業 NJSS」、「CGS事業 その他」、「BPO事業」及び「クラウドソーシング事業」の4区分から、「CGS事業 NJSS」、「CGS事業 fondesk」、「CGS事業 フォト」、「CGS事業 その他」「BPO事業」及び「クラウドソーシング事業」の6区分に変更しております。それに伴い、以下の前連結会計年度比較においては、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
事業区分第 20 期
(2020年3月期)
(前連結会計年度)
第 21 期
(2021年3月期)
(当連結会計年度)
前連結会計年度比増減
金額構成比金額構成比金額増減率
CGS事業 NJSS1,350,808千円54.5%1,645,410千円51.1%294,601千円21.8%
CGS事業 fondesk59,760千円2.4%280,213千円8.7%220,452千円368.9%
CGS事業 フォト188,684千円7.6%267,518千円8.3%78,834千円41.8%
CGS事業 その他9,406千円0.4%9,200千円0.3%205千円2.2%
BPO事業839,489千円33.8%986,670千円30.6%147,181千円17.5%
クラウドソーシング事業32,343千円1.3%30,965千円1.0%1,378千円4.3%
合計2,480,493千円100.0%3,219,978千円100.0%739,485千円29.8%

① CGS事業 NJSS
CGS事業の主力SaaSである「NJSS」については、中期経営計画に基づき注力している営業体制の最適化により、入札・落札案件情報を閲覧できるウェブサービスの有料契約件数が2021年3月末時点で3,960社(2020年3月末比678社増加)と過去最高の契約数を更新いたしました。
また、前連結会計年度から続き単価向上施策に取り組んだ結果、ARPU(一件当たり日割り売上高)も1,223円(前第4四半期比5%増加)と上昇いたしました。加えて、カスタマーサクセスの強化により、有料契約件数をベースにした12ヶ月平均の解約率が1.7%(同2020年3月末2.2%)と改善され、伴ってLTV(顧客生涯価値)も上昇いたしました。
また、新型コロナウイルスの影響について、一時的に一部業種(イベント、旅行関連等)の入札案件の停止及び一部企業の予算凍結に伴う解約が発生する一方、リモートワークの普及に伴うオンライン商談の浸透により営業効率が上がる等の影響がありましたが、総合的には、当連結会計年度における経営成績に対して大きく影響を与えるものではありませんでした。
この結果、当連結会計年度におけるCGS事業 NJSSの売上高は1,645,410千円(前連結会計年度比21.8%増)となり、セグメントEBITDAは747,861千円(前連結会計年度比74.3%増)、セグメント利益は742,833千円(前連結会計年度比74.8%増)となりました。
NJSS KPI前連結会計年度当連結会計年度
第1
四半期
第2
四半期
第3
四半期
第4
四半期
第1
四半期
第2
四半期
第3
四半期
第4
四半期
有料契約件数2,9622,9993,1483,2823,3953,5713,7493,960
ARPU (円)1,1701,1691,1521,1671,1881,2071,2211,223
解約率(%)2.52.32.12.22.02.01.91.7
LTV(千円)1,2771,4021,5131,4481,6211,6651,7731,943
ARR(百万円)1,2611,2901,3341,3941,4671,5851,6841,744

(注) 1.ARPU:有料契約一件当たりの日割り売上高。
2.解約率:前月末有料契約件数に対する当月解約件数の割合上表は12か月平均の数値。
3.LTV:「顧客生涯価値」。ARPU×1/解約率×粗利率90%で算出。
4.ARR:「年間定額収益」。各四半期サブスクリプション売上高に4を乗じて算出。
② CGS事業 fondesk
CGS事業におけるSaaSである「fondesk」は、新型コロナウイルスの影響によりリモートワークの社会浸透に伴いバックオフィス業務のDX化を支援するサービスの一つとしての認知を拡大させ、2021年3月末時点で有料契約件数が2,230件(2020年3月末比1,884件増加)となるなど当連結会計年度において大きく成長いたしました。一方で、マーケティング施策の実施等により、コストが増加いたしました。
また、新型コロナウイルスの影響について、各企業の急速なリモートワークの導入を背景に有料契約件数が急増し、当連結会計年度における売上に寄与いたしました。足元では急増トレンドは落ち着きを見せていますが、足元ではバックオフィス業務のDX化を支援するサービスの一つとしての認知を拡大させており、需要は底堅く推移しております。
この結果、当連結会計年度におけるCGS事業 fondeskの売上高は280,213千円(前連結会計年度比368.9%増)となり、セグメントEBITDAは△57,856千円(前連結会計年度は△77,222千円)、セグメント損失は58,258千円(前連結会計年度は77,673千円の損失)となりました。
fondesk KPI前連結会計年度当連結会計年度
第1
四半期
第2
四半期
第3
四半期
第4
四半期
第1
四半期
第2
四半期
第3
四半期
第4
四半期
有料契約件数641181683461,0171,5401,8972,230


③ CGS事業 フォト
CGS事業におけるSaaSである「えんフォト」は、新型コロナウイルス感染症の影響により2020年4月に発令された緊急事態宣言下において保育園・幼稚園の各種イベント縮小等の懸念がありましたが、ネガティブな影響が限定的に止まった上、日常生活の写真需要等により底堅く推移いたしました。また、そのような不透明な環境下においても2020年12月にえんフォトとのシナジー創出を目的とした出張撮影マッチングサービス「OurPhoto(アワーフォト)」を運営するOurPhoto株式会社の全株式取得による完全子会社化や「フォトブック」制作機能の開発に注力するなど、サービス成長及びユーザー利便性向上のための各種施策を着実に実施いたしました。
また、新型コロナウイルスの影響について、保育園・幼稚園の休園や登園自粛要請による写真撮影シーンの減少が売り上げにネガティブな影響を与えることが想定されましたが、一方で日常写真などの需要が底堅く、経営成績に大きな影響を与えるものではございませんでした。 この結果、当連結会計年度におけるCGS事業 フォトの売上高は267,518千円(前連結会計年度比41.8%増)となり、セグメントEBITDAは△105,824千円(前連結会計年度は△42,824千円)、セグメント損失は114,508千円(前連結会計年度は43,864千円の損失)となりました。
フォト KPI前連結会計年度当連結会計年度
第1
四半期
第2
四半期
第3
四半期
第4
四半期
第1
四半期
第2
四半期
第3
四半期
第4
四半期
えんフォト契約園数2,0342,0992,1672,4772,5472,6392,7172,922

④ BPO事業
BPO事業におきましては、2020年4月に緊急事態宣言下において受注済み案件の延期/失注や問い合わせ数の減少などが発生いたしましたが、その後は改善の傾向が継続し、リモートワークの浸透を背景とする紙の電子化需要の増加により引き合いが好調に推移いたしました。また、中期経営計画で掲げた「BPOの高利益率化」については、アップセルの強化や徳島第一・第二センターの安定稼働等が進んだ結果、当連結会計年度におけるセグメント利益率が11.3%(前連結会計年度は4.0%)となるなど、利益率を向上させることができました。加えて、AI-OCRと人力をかけ合わせた新たなSaaS型データ自動化サービスである「eas(イース/Entry Automation System)」の開発に注力いたしました。
また、新型コロナウイルスの影響について、2020年4月に緊急事態宣言下において受注済み案件の延期/失注や問い合わせ数の減少などが発生いたしましたが、その後は改善の傾向が継続し、リモートワークの浸透を背景とする紙の電子化需要の増加により引き合いが好調に推移いたしました。紙の電子化ニーズは中長期的に継続することが見込まれ、同トレンドは売上にポジティブな影響を与えることが予想されます。
この結果、当連結会計年度におけるBPO事業の売上高は986,670千円(前連結会計年度比17.5%増)となり、セグメントEBITDAは138,495千円(前連結会計年度比149.7%)、セグメント利益は111,837千円(前連結会計年度比235.6%増)となりました。
⑤ クラウドソーシング事業
クラウドソーシング事業におきましては、「シュフティ」に登録されているクラウドワーカー数は2021年3月末時点で約48万人となっておりますが、CGS事業にリソースを供給するためのプラットフォームとして、ユーザー利便性向上のためのサービス改修や安定的運営のためのカスタマーサポート改善に継続的に取り組んでおります。一方で、全社的なリソース最適化の観点から所属人員の他部署への異動等も行いました。
この結果、当連結会計年度におけるクラウドソーシング事業の売上高は30,965千円(前連結会計年度比4.3%減)となり、セグメントEBITDAは△69,789千円(前連結会計年度は△130,058千円)、セグメント損失は70,655千円(前連結会計年度は131,003千円の損失)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ426,808千円増加し、3,291,810千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
前連結会計年度当連結会計年度増減率
営業活動によるキャッシュ・フロー△52,098千円701,834千円
投資活動によるキャッシュ・フロー△81,311千円△196,432千円
財務活動によるキャッシュ・フロー△42,275千円△78,593千円

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは701,834千円の収入(前連結会計年度は52,098千円の支出)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益148,271千円の計上、減価償却費43,410千円の計上、のれん償却額7,106千円の計上、前受金の増加額282,268千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは196,432千円の支出(前連結会計年度は81,311千円の支出)となりました。この主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出163,611千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは78,593千円の支出(前連結会計年度は42,275千円の支出)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出79,606千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入2,485千円であります。
(3) 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注状況
BPO事業において受注が発生するものの、受注から納品までの期間が短く見込納品額は変動するケースがあるため、受注額の掲載を省略しております。
c.販売実績
最近2連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
CGS事業 NJSS1,350,8081,645,410
CGS事業 fondesk59,760280,213
CGS事業 フォト188,684267,518
CGS事業 その他9,4069,200
BPO事業839,489986,670
クラウドソーシング事業32,34330,965
報告セグメント計2,480,4933,219,978
合計2,480,4933,219,978

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。
4.当連結会計年度より、「CGS事業 その他」におけるfondesk、えんフォトの重要性が増してきたことから、報告セグメントを従来の「CGS事業 NJSS」、「CGS事業 その他」、「BPO事業」及び「クラウドソーシング事業」の4区分から、「CGS事業 NJSS」、「CGS事業 fondesk」、「CGS事業 フォト」、「CGS事業 その他」「BPO事業」及び「クラウドソーシング事業」の6区分に変更しております。それに伴い、上記の前連結会計年度比較においては、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
《経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容》
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態及び経営成績等)
「《経営成績等の状況の概要》 (1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(経営成績等に重要な影響を与える要因)
当社グループのCGS事業は、いずれもストック型・サブスクリプション型のビジネスモデルであるため、その契約顧客数及び一顧客当たりの総契約額が経営成績等に重要な影響を与えます。
CGS事業の主力サービスである「NJSS」においては、営業体制とプロダクトが抱える課題によって成長が鈍化してきていたという認識があります。具体的には、営業体制に関しては、組織構造及び重視するKPI等が適切ではなかったことにより各社内部門が部分最適に陥っておりました。また、プロダクトに関しては、抜本的システム改修がなされていなかったことにより顧客利便性が不十分となっておりました。これらの課題を解決できるか否かが、契約顧客数及び一顧客当たりの総契約額に影響を与えます。
BPO事業においては、一般的に利益率が低くなりがちな市場環境において事業を展開しているという課題があります。したがって、利益率の維持・向上に向けた取り組みを一層行っていくことが重要であるという認識があります。
クラウドソーシング事業については、CGS事業のためのプラットフォームとしての位置付けであり、当面横ばいの業績を見込んでいることから経営成績等への重要な影響を与える要因はないという認識であります。
その他の経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)
キャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度においては、税金等調整前当期純利益を148,271千円計上したうえ、NJSSの有料契約件数及び契約期間伸長による前受金の増加額282,268千円が営業活動によるキャッシュ・フローに好影響を与えた結果、必要な設備投資(有形固定資産の取得)や長期借入金の返済を行っても尚、現金及び現金同等物は426,808千円増加いたしました。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループは、2017年3月の東証マザーズ上場時に第三者割当増資によって約13億円の資金調達を行いました。また、主力事業であるNJSSにおいて、原則として契約金額全額を顧客から前払いで受領していることにより、契約が増加すればするほど貸借対照表上の前受金が増加していくため、正常運転資金は基本的に発生しない財務構造となっております。
これらの要因により、当連結会計年度末時点において、現金および預金が約33億円、有利子負債控除後のネット・キャッシュも約32億円あるなど、新型コロナウイルスの影響で多くの企業において資金繰りが懸念されるなかで、当社の資金の流動性は当面十分であると考えております。
今後、上記資金は、中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)に掲げる各種投資(人材採用・システム開発・広告宣伝等)やM&Aに積極的に投下してまいります。
(3) 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成の基本となる重要な事項)」に、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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