有価証券報告書-第61期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/21 12:43
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが5類感染症へ移行されるなど、社会経済活動の正常化が一層進み、国内の消費活動は回復基調となりました。一方、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に加え不安定な中東情勢等を背景とした資源価格や原材料価格の高止まり等により物価が上昇し、さらには中国経済の先行き懸念や大幅な為替変動もあり、依然として不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループでは、原材料価格やエネルギーコストの高止まりが継続している厳しい事業環境の中、生産効率の向上に注力するとともに、高付加価値製品の開発や新規事業の開拓等に積極的に取り組んでまいりました。また、引き続き中長期的な成長を図るため、当社グループの各事業とのシナジー効果の創出とアセットの活用により収益基盤の強化に繋げることを目的として、2023年6月にアァルピィ東プラ(株)と資本業務提携契約を締結し、同社株式の発行済株式総数の20.32%を取得、当社の持分法適用の関連会社といたしました。
この結果、当社グループ全体の売上高は235億59百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益は3億87百万円(前年同期比12.0%増)、経常利益は6億76百万円(前年同期比5.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期はクレアネイト(株)(旧(株)ウェーブロックインテリア)株式売却益等の計上があったため減少し4億56百万円(前年同期比80.3%減)となりました。
当連結会計年度における各セグメントの経営成績は以下のとおりであります。
なお、各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。
(マテリアルソリューション事業)
マテリアルソリューション事業については、ビルディングソリューションおよびインダストリアルソリューション分野において、原材料価格およびエネルギーコストの上昇分を販売価格へ転嫁したことや路面標示材等の販売が好調に推移したものの、仮設資材用ターポリンおよび前連結会計年度は大型物件を受注し好調であった防煙垂壁用高透明不燃シート等の販売が減少し、低調に推移いたしました。パッケージングソリューション分野においては、原材料価格の値上がりやエネルギーコストの上昇分の販売価格への転嫁に注力いたしました。また、生産体制を強化し生産性を向上させた結果、販売数量が増加いたしました。アグリソリューション分野においては、各種キャンペーン等の効果により、防虫網の販売が堅調に推移したものの、物価の上昇等により国内農業生産者の資材等への投資意欲が引き続き減退し、遮光網等農業資材の需要が減少しました。リビングソリューション分野においては、サッシメーカー等への販売は好調であったものの、ホームセンター向け販売は、来店客数が減少したこと等の影響を受け販売が落ち込みました。この結果、事業全体の売上高は177億39百万円(前年同期比1.8%減)となりました。また、原材料価格やエネルギーコストの高騰を受けて、販売価格への転嫁に注力したことや、生産効率の向上による原価低減や継続的なコスト削減に努め、セグメント利益は10億18百万円(前年同期比64.6%増)となりました。
(アドバンストテクノロジー事業)
アドバンストテクノロジー事業については、デコレーション&ディスプレー分野において、EV車向けエンブレムへの採用内定数が増加していることや、センターインフォメーションディスプレーおよびヘッドアップディスプレー用途で新規車種が量産開始された一方で、従来のガソリン車からEV車化への過渡期にあり、採用されたガソリン車の一部がEV車に生産をシフトしたこと等による減産の影響を受けました。また、採用されたEV車においてもバッテリー不足に伴う生産調整が行われたこと等もあり、主に中国、北米市場で販売が減少したことに加え、国内自動車メーカーによる生産停止の影響により国内向けのパーツ販売が減少しました。一方、テレビモニター用導光板の販売が好調に推移したことにより事業全体の売上高は58億41百万円(前年同期比28.5%増)となりました。また、品質の安定化と生産効率の向上やコスト削減に努めたものの、デコレーション&ディスプレー分野における設備投資に伴う減価償却負担の増加等や販売数量の減少により採算性が低下し、セグメント利益は41百万円(前年同期比88.5%減)となりました。
②財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ21億91百万円増加し、284億60百万円となりました。
流動資産は12億98百万円増加し、178億44百万円となりました。これは主に現金及び預金が1億27百万円、受取
手形が2億11百万円、売掛金が4億44百万円、製品が3億65百万円増加したことによるものであります。
固定資産は8億93百万円増加し、106億15百万円となりました。有形固定資産が3億23百万円、アァルピィ東プラ(株)の株式を取得したこと等により投資有価証券が6億36百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ19億13百万円増加し、123億48百万円となりま
した。
流動負債は2億4百万円減少し、73億85百万円となりました。これは主に短期借入金が7億円、未払法人税等が
3億39百万円減少したものの、1年内返済予定の長期借入金が4億27百万円増加したことによるものであります。
固定負債は21億18百万円増加し、49億62百万円となりました。これは主に長期借入金が20億95百万円増加した
ことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億78百万円増加し、161億11百万円となりました。これは主に利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により2億2百万円増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して1億27百万円増加し25億81百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は1億39百万円(前年同期は1億29百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益6億73百万円、減価償却費7億75百万円等の資金の増加要因があったものの、売上債権の増加額7億62百万円、棚卸資産の増加額2億61百万円、法人税等の支払額8億32百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。
投資活動の結果使用した資金は15億63百万円(前年同期は13億97百万円の収入)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出11億32百万円、投資有価証券の取得による支出4億65百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。
財務活動の結果得られた資金は15億53百万円(前年同期は10億12百万円の支出)となりました。これは、短期借入れによる収入235億円、長期借入れによる収入37億30百万円等の資金の増加要因があったものの、短期借入金の返済による支出242億円、長期借入金の返済による支出12億6百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
マテリアルソリューション10,514,73196.1
アドバンストテクノロジー2,659,194105.1
合計13,173,92697.7

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は、実際原価によっております。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
マテリアルソリューション3,220,34883.0
アドバンストテクノロジー2,112,481270.4
合計5,332,830114.4

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は、仕入価格によっております。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
マテリアルソリューション7,806,661103.11,094,022113.6
アドバンストテクノロジー4,925,232140.7103,640208.4
合計12,731,894115.01,197,663118.2

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は標準原価によっております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
マテリアルソリューション17,719,22098.2
アドバンストテクノロジー5,840,454128.5
合計23,559,675104.3

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合について、当該割合が100分の10以上の主要な販売先はありませんので、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、マテリアルソリューション事業においては、生産性の向上、資材調達の見直し、生産設備の改造、生産工程計画の見直し等を通じてコスト削減を進め、競争力を強化しつつ、市場ニーズに合った新製品を上市することで、市場でのプレゼンスの向上や収益改善に努めてまいりました。さらに、一定の利益率を維持するため、原材料価格の上昇に伴う製品価格への適切な価格転嫁を引き続き進めてまいりました。また、アドバンストテクノロジー事業においては、自動車、家電等の注力する業界の世界的なニーズに臨機応変に対応し、販売面においては自ら積極的に市場開拓するとともに、製造面においては製品品質の安定化を図り、収益の拡大を目指してまいりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は235億59百万円(前年同期比4.3%増)、営業利益は3億87百万円(前年同期比12.0%増)、経常利益は6億76百万円(前年同期比5.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億56百万円(前年同期比80.3%減)となりました。
売上高については、原材料価格、エネルギーコスト、副資材費等の大幅な上昇を受け、一部製品の販売価格へ転嫁を進めたことや、食品用包材、自動車向けパーツ成形販売およびテレビモニター用導光板が好調であったこと等により売上高は増加しました。営業利益については、アドバンストテクノロジー事業において、設備投資に伴う減価償却負担の増加等や販売数量の減少により苦戦したものの、マテリアルソリューション事業において、販売価格への転嫁に注力したことや、生産効率の向上による原価低減や継続的なコスト削減に努めたことにより、グループ全体としては増益となりました。
なお、セグメントごとの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
(マテリアルソリューション事業)
マテリアルソリューション事業については、ホームセンター向けの商材等の需要が来店客数が減少したこと等の影響により落ち込みました。また、農業資材分野においては、度重なる物価の高騰等により国内農業生産者の投資意欲は減衰し需要が減少しました。このような厳しい事業環境の中、生産効率向上やコスト削減等による原価低減に努め、原材料価格およびエネルギーコスト上昇分の価格転嫁に注力した結果、減収増益となりました。
新たな成長分野として地中熱事業に取り組み、当連結会計年度においては、今後における大口施工案件受注獲得に向け、体制の強化および実績の積み上げを図るべく営業活動に注力しました。次年度以降、さらなる成長が期待できます。
(アドバンストテクノロジー事業)
アドバンストテクノロジー事業については、テレビモニター用導光板の販売が堅調に推移しました。また、デコレーション&ディスプレー分野において、主に中国や北米において採用モデルの減産等の要因からフィルム販売が低迷したものの、北米での自動車向け成形パーツの製造を開始した影響で増収となりました。また、設備投資に伴う減価償却負担やフィルム販売数量の減少に伴う採算性悪化から、利益面では減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料および商品の購入費用、製品製造のための費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、運転資金および設備投資資金につきましては、自己資金または金融機関からの借入によって調達することとしております。
このうち、金融機関からの借入による資金調達に関しましては、基本的に固定金利によって調達しております。長期借入金以外の資金調達については、金融機関の借入枠の実行によるものがあります。
当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末に比べ1億27百万円増加し、25億81百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが1億39百万円の収入(前年同期は1億29百万円の収入)、投資活動によるキャッシュ・フローが15億63百万円の支出(前年同期は13億97百万円の収入)、財務活動によるキャッシュ・フローが15億53百万円の収入(前年同期は10億12百万円の支出)であります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2022年3月期2023年3月期2024年3月期
自己資本比率(%)56.660.156.4
時価ベースの自己資本比率(%)23.619.620.8
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)53.127.038.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)2.45.23.8

自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これら連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値および報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定設定を行わねばなりません。経営者は、債権、棚卸資産、投資、繰延税金資産、退職給付等に関する見積りおよび判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積りおよび判断を行っております。また、その結果は資産・負債の簿価および収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これら見積りと異なる場合があります。
特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
a.貸倒引当金
当社グループは、一般債権については貸倒実績率等による計算の結果、合理的に引当金額を算定しております。また、貸倒懸念債権等特定の債権に関しては個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を算定しております。
b.棚卸資産
当社グループの保有する棚卸資産について、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号)に基づき、処理を実施しております。回収可能価額の評価を行うに当たっては、製品、商品について正味売却価額に基づき収益性の低下を検討しております。将来における実際の需要または市況が見積りより悪化した場合は、追加の評価損の計上が必要となる可能性があります。
c.固定資産の減損
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号)を適用しております。将来、企業収益が大幅に低下する場合、経済環境の著しい悪化および市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。
d.投資有価証券、関係会社株式の減損
当社グループは、長期的かつ戦略的な取引関係維持を目的に特定の取引先の株式を所有しております。これら株式には上場株式と非上場株式が存在します。当社グループは投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、減損処理を行っております。上場株式については、時価が取得原価の50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。非上場株式および関係会社株式については、実質価額が取得原価の50%以上下落した場合に、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。
e.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について将来の課税所得および税務計画につき検討し、繰延税金資産の全部または一部について、回収可能性がないものと判断した場合は、当該判断を行った期間に繰延税金資産の取り崩しを行います。
f.退職給付費用
当社グループは、従業員退職給付費用および退職給付に係る債務を数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これら前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、死亡率等が含まれます。割引率は日本の国債の市場利回りを参考に決定しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼします。当社グループの当連結会計年度末における退職給付に係る負債は19億74百万円であり、当連結会計年度の退職給付費用は2億7百万円です。当連結会計年度末に発生した数理計算上の差異は△13百万円であり、翌連結会計年度に一括収益処理いたします。現在、当社グループの割引率は0.01%を適用しております。

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