有価証券報告書-第15期(2023/08/01-2024/07/31)

【提出】
2024/10/25 14:39
【資料】
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【項目】
167項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の分類が2類から5類へ移行するなど収束へ向けた動きが加速し、個人消費の拡大や海外からの渡航者の増加等、社会・経済活動の正常化に向け緩やかな持ち直しの傾向が見られました。一方で、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の悪化といった地政学的なリスクの顕在化に伴う緊張感の高まりによる資源価格の高騰に加えて、記録的な水準で円安が進行するなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような状況の中、当社グループは、「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンの下、主に印刷・集客支援のプラットフォーム「ラクスル」、テレビCM・動画広告をはじめとするマーケティングプラットフォーム「ノバセル」を運営してまいりました。
当連結会計年度から代表取締役の変更もあり、ラクスルグループにとって第二創業期に入りました。複数の事業を運営する中で、オーガニックの成長だけでなく、連続的なM&Aによる拡張を通じて更なる事業成長、ひいては企業価値の創出をより一層加速させております。
当連結会計年度においては、商材の拡張を目的とするM&Aや原価低減などの収益性改善を目的とするM&Aを連続的に行い、早期のシナジー創出のためにPMIに注力したほか、子会社を吸収合併することで事業成長をより一層促進するなど、新たなグループ作りに向けて積極的な動きをしております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は51,121百万円(前年同期比24.6%増)、営業利益は2,523百万円(前年同期比42.9%増)、経常利益は2,041百万円(前年同期比74.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,118百万円(前年同期比59.4%増)となりました。
セグメント毎の状況は、次のとおりであります。
ラクスルセグメント
「ラクスル」においては、ラクスルエンタープライズが導入企業社数2,000社を突破するなど既存事業がオーガニックな成長を続ける中、株式会社ラクスルファクトリー、株式会社AmidAホールディングス(現、株式会社ハンコヤドットコム)、株式会社エーリンクサービスの株式取得を通じて、商材の拡張や収益性の改善に向けた取り組みを行っており、連続的なM&Aによる拡張も実現しております。
この結果、売上高は47,097百万円(前年同期比24.8%増)、セグメント利益は5,139百万円(前年同期比38.8%増)となりました。
ノバセルセグメント
「ノバセル」においては、制作の売上が落ち込んでいる一方で、高速調査サービス「ノビシロ」をはじめとするSaaS事業は順調な拡大を続けております。さらに、株式会社Wild Sideの株式取得によるTVCMのバイイングの強化(番組指定、短期間・短納期バイイング、並びに高速PDCAの実現)や、株式会社Antooの株式取得による出張動画サービスのリリースなど、M&Aを活用しながら顧客価値の拡大を追求しております。
この結果、売上高は2,476百万円(前年同期比6.6%減)、セグメント損失は61百万円(前年同期はセグメント損失15百万円)となりました。
②当期の財政状態の概況
a.流動資産
当連結会計年度末における流動資産は24,981百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,392百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が2,369百万円、受取手形及び売掛金が1,051百万円、商品及び製品が213百万円増加したことによるものであります。
b.固定資産
当連結会計年度末における固定資産は18,881百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,805百万円増加いたしました。これは主に、のれんが3,518百万円、投資有価証券が2,499百万円増加したことによるものであります。
c.流動負債
当連結会計年度末における流動負債は17,983百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,690百万円増加いたしました。これは主に、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債の固定負債から流動負債への振替による5,003百万円の増加のほか、短期借入金1,500百万円、未払金及び未払費用1,092百万円、買掛金525百万円増加したことによるものであります。
d.固定負債
当連結会計年度末における固定負債は10,200百万円となり、前連結会計年度末に比べ262百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金が2,554百万円、社債が2,000百万円増加した一方で、転換社債型新株予約権付社債の固定負債から流動負債への振替により5,013百万円減少したことによるものであります。
e.純資産
当連結会計年度末における純資産合計は15,678百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,769百万円増加いたしました。これは主に、自己株式の取得により700百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益を2,118百万円計上したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は32.3%(前連結会計年度末は38.5%)となりました。
③当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,359百万円増加し、当連結会計年度末には17,004百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,705百万円(前連結会計年度は2,902百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を3,430百万円、のれん償却費を931百万円、減価償却費を641百万円、株式報酬費用を473百万円、関係会社株式売却益を1,407百万円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6,930百万円(前連結会計年度は297百万円の獲得)となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出4,733百万円、投資有価証券の取得による支出2,392百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は5,671百万円(前連結会計年度は2,238百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入4,250百万円、社債の発行による収入2,426百万円によるものであります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用して、顧客と提携先の印刷会社や広告代理店を繋ぐプラットフォーム事業であり、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
②受注実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用して、顧客と提携先の印刷会社や広告代理店を繋ぐプラットフォーム事業であり、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年8月1日
至 2024年7月31日)
販売高(百万円)前年同期比
増減額(百万円)増減率(%)
ラクスル47,0979,34624.8
ノバセル2,476△176△6.6
報告セグメント計49,5739,17022.7
その他1,547932151.8
合計51,12110,10224.6

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のためこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループが財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、51,121百万円(前年同期比24.6%増)となりました。国内経済活動の正常化への動きもありながら、連続的なM&Aによる領域や商材の拡張を経て、各事業は堅調に拡大しております。
b.売上原価、売上総利益
当連結会計年度の売上原価は、33,929百万円(前年同期比18.1%増)となりました。この結果、売上総利益は17,192百万円(前年同期比39.8%増)となりました。当社グループは、売上総利益を「プラットフォームの価値を示す、付加価値の総和」として最重要の指標と位置付けております。セグメント毎に利益率が異なるため全社合計での絶対額の増加及び対前年同期比の増加率を重視しております。
「ラクスル」においては、プライシングの最適化を実施し、サプライヤーの生産性や原価改善支援、資材の共同調達による原価改善を行っております。「ノバセル」においては、SaaS事業の拡大のほか、当連結会計年度中に新たに取得した子会社を通じて原価改善が図られております。これらが売上総利益率の改善及び売上総利益額の増加に寄与しております。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、14,668百万円(前年同期比39.3%増)となりました。これは主に、登録ユーザー数及び認知度増加に向けた広告宣伝投資のほか、事業規模拡大に伴う人員採用、M&Aによって生ずるのれん償却費や株式取得関連費用の増加によるものであります。
この結果、営業利益は2,523百万円(前年同期比42.9%増)となりました。
③キャッシュ・フローの分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、継続的な成長のため、認知度の向上及びユーザー数の拡大に努めてまいりました。今後も広告宣伝投資を実施することにより新規ユーザーを獲得するとともに、高い定着性を有する顧客基盤を構築すべく、システム開発を継続して行う方針であります。また、連続的なM&Aによる拡張を通して事業のさらなる成長へとつなげていく所存です。これらの資金需要につきましては、必要な資金を自己資金、金融機関からの借入、社債の発行及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。
なお、当連結会計年度末においては17,014百万円の現金及び預金を有しており、自己資本比率も32.3%と適正水準を維持しており財務健全性は高い状態にあります。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境の変化、シェアリングによる生産体制、人材の確保・育成、法的規制、自然災害等のリスク、情報システムリスク、訴訟に係るリスク等、様々な要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
また、新型コロナウイルス感染症の分類が2類から5類へ移行するなど収束へ向けた動きが加速し、社会・経済活動の正常化に向け緩やかな持ち直しの傾向が見られました。一方で、ロシアによるウクライナ侵攻や中東状勢の悪化といった地政学的なリスクの顕在化に伴う緊張感の高まりによる資源価格の高騰に加えて、記録的な水準で円安が進行するなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループにおいては2025年7月期においても引き続き不透明な状況にあると仮定しておりますが、今後状況が変化した場合には、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因であると認識しております。
そのため、当社グループは、外部環境の変化に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保することで、経営成績に重要な影響を与える可能性のあるリスク要因を分散、低減し、適切に対応を行ってまいります。

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