有価証券報告書-第25期(2024/01/01-2024/12/31)
当連結会計年度(2024年1月1日から2024年12月31日)における当社グループの経営成績等の状況については以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)経営成績等の状況
当社グループでは、売上収益、Non-GAAP営業利益を経営成績評価上の重要な指標としています。当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
なお、当期より、「保険事業」を非継続事業に分類しています。これにより、売上収益、営業費用、営業利益、税引前当期利益及び法人所得税費用は非継続事業を除いた継続事業の金額で表示しており、前連結会計年度を組替再表示しています。詳細は、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 注記42.非継続事業」をご参照ください。
① 当期の経営成績
当連結会計年度における国内経済は、一部に足踏みがみられましたが、緩やかに回復しています。自然災害や実質賃金の回復の遅れもあって停滞感が強かったものの、訪日外客数が過去最高を更新する等、インバウンド需要の拡大を背景に宿泊、飲食を中心に需要回復が続いています。一方で、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞に伴う影響等、海外景気の下振れが国内の景気を下押しするリスクとなっています。また、物価上昇、アメリカの今後の政策動向、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等、先行き不透明な状況は継続していますので、引き続き注視していきます。
このような環境の中、当社グループは以下のように成長を果たすことができました。なお、詳細は「(2)経営者による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」にセグメントごとの分析を記載しています。
(単位:百万円)
Non-GAAP営業利益から営業利益への調整は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
② 経営成績の分析
(売上収益)
当連結会計年度における売上収益は407,954百万円となり、前連結会計年度の329,471百万円から78,483百万円(23.8%)増加しました。これは主に、クレジットカード事業における『楽天カード』の会員基盤拡大により収益が増加したことに加え、2023年11月1日を効力発生日とするペイメント事業再編に伴い連結子会社が増加したことによるものです。
(営業費用)
当連結会計年度における営業費用は345,862百万円となり、前連結会計年度の269,624百万円から76,238百万円(28.3%)増加しました。これは主に、クレジットカード事業における業容の拡大により費用が増加したことに加え、2023年11月1日を効力発生日とするペイメント事業再編に伴い連結子会社が増加したことによるものです。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は62,332百万円となり、前連結会計年度の60,700百万円から1,632百万円(2.7%)増加しました。これは主に、2023年11月1日を効力発生日とするペイメント事業再編に伴い連結子会社が増加したことによるものです。
(税引前当期利益)
当連結会計年度における税引前当期利益は61,938百万円となり、前連結会計年度の60,362百万円から1,576百万円(2.6%)増加しました。これは主に、営業利益の要因等により利益が増加したことによるものです。
(法人所得税費用)
当連結会計年度における法人所得税費用は14,539百万円となり、前連結会計年度の16,831百万円から2,292百万円(13.6%)減少しました。これは主に、クレジットカード事業において当連結会計年度よりグループ通算制度から単体納税制度へ移行したことにより繰延税金資産に係る評価性引当額が減少したためです。
(当期利益)
当期利益は48,123百万円となり、前連結会計年度の48,521百万円から398百万円(0.8%)減少しました。これは主に、非継続事業における原価増加によるものです。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は47,920百万円となり、前連結会計年度の48,484百万円から564百万円(1.2%)減少しました。これは、当期利益の要因等により利益が減少したためです。
③ 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は4,459,004百万円となり、前連結会計年度末の資産合計4,190,330百万円と比べ、268,674百万円増加しました。これは主に、クレジットカード事業における貸付金が増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は4,324,625百万円となり、前連結会計年度末の負債合計4,041,090百万円と比べ、283,535百万円増加しました。これは主に、クレジットカード事業における営業債務、社債及び借入金が増加したことによるものです。
(資本)
当連結会計年度末の資本合計は134,379百万円となり、前連結会計年度末の資本合計149,240百万円と比べ、14,861百万円減少しました。これは主に、利益剰余金が当期利益により増加したものの、親会社である楽天グループ株式会社への配当及び楽天インシュアランスホールディングス株式の現物配当により減少したことによるものです。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ130,103百万円増加し、448,313百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、277,842百万円の資金流出(前連結会計年度は193,698百万円の資金流出)となりました。これは主に、営業債務の増加による資金流入が113,299百万円となった一方で、カード事業の貸付金の増加による資金流出が405,782百万円となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、27,259百万円の資金流入(前連結会計年度は6,742百万円の資金流入)となりました。これは主に、無形資産の取得による資金流出が21,304百万円となった一方で、保険事業の有価証券の取得及び売却等によるネットの資金流入が52,605百万円(有価証券の売却及び償還による資金流入が92,112百万円、取得による資金流出が39,507百万円)となったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、380,522百万円の資金流入(前連結会計年度は149,794百万円の資金流出)となりました。これは主に、社債の償還による資金流出が50,016百万円となった一方で、コマーシャル・ペーパーの増加による資金流入が237,400百万円、短期借入金の増加による資金流入が171,396百万円となったことによるものです。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
生産及び受注の実績については、該当事項はありません。また、販売の実績については、「(2) 経営者による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に各セグメントの状況を記載しています。
(2)経営者による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
前連結会計年度における報告セグメントは「クレジットカード事業」「保険事業」「ペイメント事業」の3つでしたが、2024年12月1日を効力発生日として楽天インシュアランスホールディングス株式会社の全株式を当社の親会社である楽天グループ株式会社に現物配当しました。そのため、当連結会計年度より、「クレジットカード事業」「ペイメント事業」の2つの報告セグメントに変更しました。
以下、セグメント単位で経営成績等の分析・検討内容を記載しています。
(クレジットカード事業)
(単位:百万円)
クレジットカード事業セグメントでは、経済の緩やかな回復の下、キャッシュレス化の進捗もありショッピング取扱高を伸ばすことができました。また、ショッピングリボルビング残高、キャッシング残高ともに、前年同期末比プラスで推移しています。
当連結会計年度においては、楽天モバイルとのコラボレーションキャンペーンの実施や、楽天証券との投資信託のクレジットカード決済の推進等により、ショッピング取扱高は24兆441億16百万円(前年同期比13.7%増)となりました。また、ショッピングリボルビング残高は6,678億87百万円(前年同期末比4.2%増)、キャッシング残高は1,501億79百万円(前年同期末比4.0%増)となりました。
結果として、当連結会計年度において、売上収益は339,619百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
費用面においては、金利上昇に伴い支払利息が前年同期比で増加している一方で、グループシナジー施策等の効率化を図ったことにより、マーケティングコストが減少しています。
以上の結果から、セグメント損益は61,825百万円(前年同期比24.9%増)となりました。
(ペイメント事業)
(単位:百万円)
ペイメント事業セグメントでは、楽天ペイメント株式会社が主にモバイル決済サービスの提供等を行い、また、楽天Edy株式会社がプリペイド型電子マネーのサービス等を営んでおり、お客様のご利用シーンに応じた、幅広い決済サービスを提供しています。ペイメント事業における取組みについては、2024年12月より楽天ペイメント株式会社が提供するキャッシュレス決済サービス「楽天ペイアプリ」に、楽天カード会員向け「楽天カードアプリ」の主要機能を搭載し、利便性が向上しました。今後も「楽天ペイアプリ」は、楽天グループのFintechサービスの入口としての役割を強化してまいります。上記のような取組みを通して、各種施策・サービスの拡充を行い、顧客に最も選ばれるペイメントサービスを目指します。
以上の結果から、売上収益は92,381百万円、セグメント損益は4,477百万円となりました。
以上により、当連結会計年度においては、当社グループのNon-GAAP営業利益は66,302百万円(前年同期比35.0%増)となりました。
今後の施策として、引き続きキャッシュレス決済の社会全体への浸透を追い風として、クレジットカード事業を中心に、クレジットカード利用促進に向けた効果的かつ効率的なマーケティング戦略を行います。中期的な戦略として掲げている「トリプル3」の1つであるカード発行枚数「3,000万枚」は達成しており、今後はショッピング取扱高「30兆円」、取扱高シェア「30%」の達成に向けた取組みを実施していきます。また、顧客基盤を最大限に活用し、楽天グループ各社間でのクロスユースを促進することで、グループシナジーを効果的に活用していきます。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループでは、グループ全体における持続的成長の実現を可能とするために、安定的かつ多様な資金調達手段の確保を行うこと、また、各社の高い財務健全性を維持するために、十分な流動性を確保することが重要だと認識しており、低利かつ安定的な調達を行い、十分な流動性の確保に努めています。
なお、当社の信用格付け(2024年10月22日時点)は、JCRから発行体格付け「A-(シングルAマイナス)」を取得しています。また、R&Iからは発行体格付け「BBB+(トリプルBプラス)」を取得しています。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 注記3.重要な会計上の見積り及び判断(1)重要な会計上の見積り及び仮定」に記載しています。
(3)特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく営業貸付金の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(1999年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社における営業貸付金の状況は以下のとおりです。
①貸付金の種別残高内訳
2024年12月31日現在
②資金調達内訳
2024年12月31日現在
(注)平均調達金利は、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
③業種別貸付金残高内訳
2024年12月31日現在
④担保別貸付金残高内訳
2024年12月31日現在
⑤期間別貸付金残高内訳
2024年12月31日現在
(1)経営成績等の状況
当社グループでは、売上収益、Non-GAAP営業利益を経営成績評価上の重要な指標としています。当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
なお、当期より、「保険事業」を非継続事業に分類しています。これにより、売上収益、営業費用、営業利益、税引前当期利益及び法人所得税費用は非継続事業を除いた継続事業の金額で表示しており、前連結会計年度を組替再表示しています。詳細は、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 注記42.非継続事業」をご参照ください。
① 当期の経営成績
当連結会計年度における国内経済は、一部に足踏みがみられましたが、緩やかに回復しています。自然災害や実質賃金の回復の遅れもあって停滞感が強かったものの、訪日外客数が過去最高を更新する等、インバウンド需要の拡大を背景に宿泊、飲食を中心に需要回復が続いています。一方で、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞に伴う影響等、海外景気の下振れが国内の景気を下押しするリスクとなっています。また、物価上昇、アメリカの今後の政策動向、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等、先行き不透明な状況は継続していますので、引き続き注視していきます。
このような環境の中、当社グループは以下のように成長を果たすことができました。なお、詳細は「(2)経営者による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」にセグメントごとの分析を記載しています。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2023年1月1日至 2023年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 増減額 | 増減率 | |
売上収益 | 329,471 | 407,954 | 78,483 | 23.8% |
Non-GAAP営業利益 | 49,096 | 66,302 | 17,206 | 35.0% |
Non-GAAP営業利益から営業利益への調整は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | |
Non-GAAP営業利益 | 49,096 | 66,302 |
ブランドロイヤリティ | △4,192 | △4,966 |
株式報酬費用 | △597 | △1,026 |
エコシステムマーケティング費用 | 14,787 | 640 |
その他の調整項目 | 1,606 | 1,382 |
営業利益 | 60,700 | 62,332 |
② 経営成績の分析
(売上収益)
当連結会計年度における売上収益は407,954百万円となり、前連結会計年度の329,471百万円から78,483百万円(23.8%)増加しました。これは主に、クレジットカード事業における『楽天カード』の会員基盤拡大により収益が増加したことに加え、2023年11月1日を効力発生日とするペイメント事業再編に伴い連結子会社が増加したことによるものです。
(営業費用)
当連結会計年度における営業費用は345,862百万円となり、前連結会計年度の269,624百万円から76,238百万円(28.3%)増加しました。これは主に、クレジットカード事業における業容の拡大により費用が増加したことに加え、2023年11月1日を効力発生日とするペイメント事業再編に伴い連結子会社が増加したことによるものです。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は62,332百万円となり、前連結会計年度の60,700百万円から1,632百万円(2.7%)増加しました。これは主に、2023年11月1日を効力発生日とするペイメント事業再編に伴い連結子会社が増加したことによるものです。
(税引前当期利益)
当連結会計年度における税引前当期利益は61,938百万円となり、前連結会計年度の60,362百万円から1,576百万円(2.6%)増加しました。これは主に、営業利益の要因等により利益が増加したことによるものです。
(法人所得税費用)
当連結会計年度における法人所得税費用は14,539百万円となり、前連結会計年度の16,831百万円から2,292百万円(13.6%)減少しました。これは主に、クレジットカード事業において当連結会計年度よりグループ通算制度から単体納税制度へ移行したことにより繰延税金資産に係る評価性引当額が減少したためです。
(当期利益)
当期利益は48,123百万円となり、前連結会計年度の48,521百万円から398百万円(0.8%)減少しました。これは主に、非継続事業における原価増加によるものです。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は47,920百万円となり、前連結会計年度の48,484百万円から564百万円(1.2%)減少しました。これは、当期利益の要因等により利益が減少したためです。
③ 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は4,459,004百万円となり、前連結会計年度末の資産合計4,190,330百万円と比べ、268,674百万円増加しました。これは主に、クレジットカード事業における貸付金が増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は4,324,625百万円となり、前連結会計年度末の負債合計4,041,090百万円と比べ、283,535百万円増加しました。これは主に、クレジットカード事業における営業債務、社債及び借入金が増加したことによるものです。
(資本)
当連結会計年度末の資本合計は134,379百万円となり、前連結会計年度末の資本合計149,240百万円と比べ、14,861百万円減少しました。これは主に、利益剰余金が当期利益により増加したものの、親会社である楽天グループ株式会社への配当及び楽天インシュアランスホールディングス株式の現物配当により減少したことによるものです。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ130,103百万円増加し、448,313百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、277,842百万円の資金流出(前連結会計年度は193,698百万円の資金流出)となりました。これは主に、営業債務の増加による資金流入が113,299百万円となった一方で、カード事業の貸付金の増加による資金流出が405,782百万円となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、27,259百万円の資金流入(前連結会計年度は6,742百万円の資金流入)となりました。これは主に、無形資産の取得による資金流出が21,304百万円となった一方で、保険事業の有価証券の取得及び売却等によるネットの資金流入が52,605百万円(有価証券の売却及び償還による資金流入が92,112百万円、取得による資金流出が39,507百万円)となったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、380,522百万円の資金流入(前連結会計年度は149,794百万円の資金流出)となりました。これは主に、社債の償還による資金流出が50,016百万円となった一方で、コマーシャル・ペーパーの増加による資金流入が237,400百万円、短期借入金の増加による資金流入が171,396百万円となったことによるものです。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
生産及び受注の実績については、該当事項はありません。また、販売の実績については、「(2) 経営者による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に各セグメントの状況を記載しています。
(2)経営者による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
前連結会計年度における報告セグメントは「クレジットカード事業」「保険事業」「ペイメント事業」の3つでしたが、2024年12月1日を効力発生日として楽天インシュアランスホールディングス株式会社の全株式を当社の親会社である楽天グループ株式会社に現物配当しました。そのため、当連結会計年度より、「クレジットカード事業」「ペイメント事業」の2つの報告セグメントに変更しました。
以下、セグメント単位で経営成績等の分析・検討内容を記載しています。
(クレジットカード事業)
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2023年1月1日至 2023年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日至 2024年12月31日) | 増減額 | 増減率 | |
売上収益 | 316,261 | 339,619 | 23,358 | 7.4% |
セグメント損益 (Non-GAAP営業利益) | 49,487 | 61,825 | 12,338 | 24.9% |
クレジットカード事業セグメントでは、経済の緩やかな回復の下、キャッシュレス化の進捗もありショッピング取扱高を伸ばすことができました。また、ショッピングリボルビング残高、キャッシング残高ともに、前年同期末比プラスで推移しています。
当連結会計年度においては、楽天モバイルとのコラボレーションキャンペーンの実施や、楽天証券との投資信託のクレジットカード決済の推進等により、ショッピング取扱高は24兆441億16百万円(前年同期比13.7%増)となりました。また、ショッピングリボルビング残高は6,678億87百万円(前年同期末比4.2%増)、キャッシング残高は1,501億79百万円(前年同期末比4.0%増)となりました。
結果として、当連結会計年度において、売上収益は339,619百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
費用面においては、金利上昇に伴い支払利息が前年同期比で増加している一方で、グループシナジー施策等の効率化を図ったことにより、マーケティングコストが減少しています。
以上の結果から、セグメント損益は61,825百万円(前年同期比24.9%増)となりました。
(ペイメント事業)
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2023年1月1日至 2023年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 増減額 | 増減率 | |
売上収益 | 14,702 | 92,381 | 77,679 | 528.4% |
セグメント損益 (Non-GAAP営業利益) | △391 | 4,477 | 4,868 | - |
ペイメント事業セグメントでは、楽天ペイメント株式会社が主にモバイル決済サービスの提供等を行い、また、楽天Edy株式会社がプリペイド型電子マネーのサービス等を営んでおり、お客様のご利用シーンに応じた、幅広い決済サービスを提供しています。ペイメント事業における取組みについては、2024年12月より楽天ペイメント株式会社が提供するキャッシュレス決済サービス「楽天ペイアプリ」に、楽天カード会員向け「楽天カードアプリ」の主要機能を搭載し、利便性が向上しました。今後も「楽天ペイアプリ」は、楽天グループのFintechサービスの入口としての役割を強化してまいります。上記のような取組みを通して、各種施策・サービスの拡充を行い、顧客に最も選ばれるペイメントサービスを目指します。
以上の結果から、売上収益は92,381百万円、セグメント損益は4,477百万円となりました。
以上により、当連結会計年度においては、当社グループのNon-GAAP営業利益は66,302百万円(前年同期比35.0%増)となりました。
今後の施策として、引き続きキャッシュレス決済の社会全体への浸透を追い風として、クレジットカード事業を中心に、クレジットカード利用促進に向けた効果的かつ効率的なマーケティング戦略を行います。中期的な戦略として掲げている「トリプル3」の1つであるカード発行枚数「3,000万枚」は達成しており、今後はショッピング取扱高「30兆円」、取扱高シェア「30%」の達成に向けた取組みを実施していきます。また、顧客基盤を最大限に活用し、楽天グループ各社間でのクロスユースを促進することで、グループシナジーを効果的に活用していきます。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループでは、グループ全体における持続的成長の実現を可能とするために、安定的かつ多様な資金調達手段の確保を行うこと、また、各社の高い財務健全性を維持するために、十分な流動性を確保することが重要だと認識しており、低利かつ安定的な調達を行い、十分な流動性の確保に努めています。
なお、当社の信用格付け(2024年10月22日時点)は、JCRから発行体格付け「A-(シングルAマイナス)」を取得しています。また、R&Iからは発行体格付け「BBB+(トリプルBプラス)」を取得しています。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 注記3.重要な会計上の見積り及び判断(1)重要な会計上の見積り及び仮定」に記載しています。
(3)特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく営業貸付金の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(1999年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社における営業貸付金の状況は以下のとおりです。
①貸付金の種別残高内訳
2024年12月31日現在
貸付種別 | 件数 (件) | 構成割合 (%) | 残高 (百万円) | 構成割合 (%) | 平均約定金利 (%) | |
消費者向 | 無担保(住宅向を除く) | 1,119,020 | 99.99 | 223,081 | 99.78 | 13.97 |
有担保(住宅向を除く) | 51 | 0.00 | 242 | 0.10 | 2.46 | |
住宅向 | 6 | 0.00 | 9 | 0.00 | 4.21 | |
計 | 1,119,077 | 99.99 | 223,332 | 99.90 | 13.95 | |
事業者向 | 計 | 40 | 0.00 | 220 | 0.09 | 3.83 |
合計 | 1,119,117 | 100.00 | 223,552 | 100.00 | 13.94 |
②資金調達内訳
2024年12月31日現在
借入先等 | 残高(百万円) | 平均調達金利(%) |
金融機関等からの借入 | 344,470 | 1.82 |
債権流動化 | 2,395,866 | 1.07 |
社債、コマーシャル・ペーパー | 412,100 | 0.95 |
合計 | 3,152,436 | 1.13 |
自己資本 | 172,016 | - |
うち資本金・出資金 | 19,323 | - |
(注)平均調達金利は、借入金等の期末残高に対する加重平均利率を記載しています。
③業種別貸付金残高内訳
2024年12月31日現在
業種別 | 件数(件) | 構成割合(%) | 残高(百万円) | 構成割合(%) |
建設業 | 1 | 0.00 | 0 | 0.00 |
製造業 | 2 | 0.00 | 1 | 0.00 |
卸売業、小売業 | 12 | 0.00 | 20 | 0.00 |
不動産業、物品賃貸業 | 1 | 0.00 | 30 | 0.01 |
宿泊業、飲食サービス業 | 3 | 0.00 | 3 | 0.00 |
サービス業(他に分類されないもの) | 21 | 0.00 | 164 | 0.07 |
個人 | 1,119,077 | 99.99 | 223,332 | 99.90 |
合計 | 1,119,117 | 100.00 | 223,552 | 100.00 |
④担保別貸付金残高内訳
2024年12月31日現在
受入担保の種類 | 残高(百万円) | 構成割合(%) |
有価証券 | - | - |
うち株式 | - | - |
債権 | - | - |
うち預金 | - | - |
商品 | - | - |
不動産 | 83 | 0.03 |
財団 | - | - |
その他 | 248 | 0.11 |
計 | 331 | 0.14 |
保証 | 67 | 0.03 |
無担保 | 222,717 | 99.82 |
合計 | 223,115 | 100.00 |
⑤期間別貸付金残高内訳
2024年12月31日現在
期間別 | 件数(件) | 構成割合(%) | 残高(百万円) | 構成割合(%) |
1年以下 | 522,522 | 46.69 | 41,436 | 18.53 |
1年超 5年以下 | 592,376 | 52.93 | 179,913 | 80.47 |
5年超 10年以下 | 3,908 | 0.34 | 1,924 | 0.86 |
10年超 15年以下 | 307 | 0.02 | 256 | 0.11 |
15年超 20年以下 | 3 | 0.00 | 6 | 0.00 |
20年超 25年以下 | 1 | 0.00 | 14 | 0.00 |
25年超 | - | - | - | - |
合計 | 1,119,117 | 100.00 | 223,552 | 100.00 |
1件当たり平均期間 | 1.81年 |