半期報告書-第85期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2024/08/09 15:14
【資料】
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【項目】
40項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間の世界経済は、欧米における金利の高止まりや、ロシアのウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の不安定化に伴う物価上昇等により成長ペースが鈍化したものの、米国などにおいては個人消費や設備投資が増加しており、緩やかに回復の動きがみられました。わが国経済においても、賃上げを中心として雇用・所得環境が改善するなかで各種政策の効果もあり、緩やかに回復しました。
国内の新設住宅着工戸数については、持家・賃家・分譲住宅ともに前年同期を下回りました。また、米国の住宅着工件数についても、新築需要は堅調なものの、住宅価格の高騰や高水準の住宅ローン金利を背景に前年同期を下回りました。
当中間連結会計期間の当社グループの経営成績は、売上高が9,814億16百万円(前年同期比20.2%増)となり、営業利益は933億7百万円(同43.0%増)、経常利益は951億92百万円(同41.3%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は557億9百万円(同24.3%増)となりました。
事業セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。各事業セグメントの売上高には、事業セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
なお、当中間連結会計期間より、報告セグメントの名称を変更しており、当中間連結会計期間の比較・分析は、変更後の名称に基づいております。
<木材建材事業>海外の製造事業の業績が回復した一方、国内の流通事業において、新設住宅着工戸数の減少に伴い建材や製材の販売が低迷しました。この結果、売上高は前年同期を上回りましたが、経常利益は前年同期を下回りました。
木材建材事業の売上高は1,243億39百万円(前年同期比7.4%増)、経常利益は49億62百万円(同10.3%減)となりました。
<住宅事業>戸建注文住宅事業において販売単価の上昇や木材価格の下落により利益率は改善した一方、期初の受注残が前年同期と比べ少なく工事棟数が減少したこと等により、売上高、経常利益ともに前年同期を下回りました。
住宅事業の売上高は2,530億47百万円(前年同期比3.8%減)、経常利益は144億41百万円(同7.0%減)となりました。
<建築・不動産事業>米国の戸建分譲住宅事業において販売が堅調に推移したほか、円安進行の影響もあり、売上高、経常利益ともに前年同期を上回りました。なお、売上高の増加には、前連結会計年度の第4四半期会計期間に新規連結した米国の不動産開発事業会社も寄与しております。
建築・不動産事業の売上高は5,950億4百万円(前年同期比38.3%増)、経常利益は772億11百万円(同68.7%増)となりました。
<資源環境事業>米国で組成した森林ファンドのフィー収入増加等により、売上高は前年同期を上回った一方、国内バイオマス発電事業における燃料価格の高騰に伴う利益率低下等により、収益は低迷しました。
資源環境事業の売上高は127億9百万円(前年同期比9.2%増)、経常損失は8億38百万円(前年同期 経常利益3億4百万円)となりました。
<その他事業>有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅の入居率の上昇により、売上高は前年同期を上回った一方、持分法による投資利益の減少等により、経常利益は前年同期を下回りました。
その他事業の売上高は133億92百万円(前年同期比5.3%増)、経常利益は5億56百万円(同44.7%減)となりました。
当中間連結会計期間末における総資産は、主に米国における分譲住宅事業拡大に伴う販売用不動産の増加や円安の進行による為替換算の影響等により、前連結会計年度末より2,987億48百万円増加し、2兆1,114億69百万円となりました。負債は、借入金の増加等により、前連結会計年度末より1,436億35百万円増加し、1兆1,330億60百万円になりました。また、純資産は9,784億9百万円、自己資本比率は42.3%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より18億90百万円減少し、1,728億81百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により資金は204億67百万円減少しました(前年同期は628億54百万円の増加)。これは、税金等調整前中間純利益951億92百万円の計上により資金が増加した一方、棚卸資産の増加及び仕入債務の減少等により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により資金は755億48百万円減少しました(前年同期は335億21百万円の減少)。これは主に米国における集合住宅開発や事業譲受等に資金を使用したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により資金は851億71百万円増加しました(前年同期は97億97百万円の増加)。これは配当金の支払等により資金が減少した一方で、コマーシャル・ペーパーの発行や借入金の増加等により資金が増加したことによるものであります。
(3)研究開発活動
当中間連結会計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、12億93百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)主要な設備
当中間連結会計期間に著しい変動があった新設の設備計画は、次のとおりであります。
会社名事業所名
(所在地)
セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了予定
年月
完成後の
増加能力
総額
(百万円)
既支払額
(百万円)
㈱木環の杜工場
(福島県
いわき市)
木材建材事業製材・木材加工・集成材製造設備等15,4244,471自己資金
及び借入金
2024年
4月
2026年
3月
(注)

(注)完成後の増加能力については、設備投資が主として新設であり、生産品種も多岐にわたることから、増加能力を合理的に算定することが困難であるため、記載しておりません。