四半期報告書-第98期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、ウクライナ情勢によるエネルギー価格の高騰や物価高、金属価格の不安定化、先進国を中心とした金利上昇による円安の進展等がみられました。そうしたなかで、中国においては、新型コロナウイルス感染症対策としての都市封鎖により経済活動が抑制された影響があったものの、その他の地域においては景気は回復基調で推移しました。
わが国経済は、経済社会活動が正常化に向かうなか、回復基調で推移しました。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、自動車関連の需要に半導体不足の影響等による不透明感が残るほか、半導体関連の需要にも一服感がみられたものの、いずれも底堅く推移しました。また、為替水準が円安で推移した影響があったほか、パラジウム価格の下落やエネルギー価格の上昇等がありました。
このような状況のもと、当第2四半期連結累計期間においては、高機能製品、加工事業、金属事業及び環境・エネルギー事業の各事業とも、前年同期に比べて売上高及び営業利益は増加しました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高は8,319億81百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は295億60百万円(同1.8%増)となり、セメント事業及びアルミ事業が連結範囲から外れた影響等はあったものの、前年同期並みとなりました。経常利益は、持分法による投資損失として97億93百万円の営業外費用を計上したほか、受取配当金が減少したことなどから、230億25百万円(同39.8%減)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、持分変動利益として110億7百万円の特別利益を計上したことなどから、236億24百万円(同38.1%減)となりました。
セグメント情報は次のとおりであります。
第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の区分に組み替えております。
なお、前第2四半期連結累計期間及び当第2四半期連結累計期間の報告セグメントごとの営業利益は、有限責任 あずさ監査法人の四半期レビューを受けておりません。
(高機能製品)
銅加工品は、エネルギーコストの増加等があったものの、為替水準が円安で推移した影響や欧米地域を中心に販売が増加したことなどから、売上高及び営業利益は前年同期を上回りました。
電子材料は、多結晶シリコン製品において為替水準が円安で推移した影響等により売上高が増加したものの、半導体関連製品の販売が減少したことやエネルギーコストが増加したことなどにより、売上高は前年同期を上回ったものの、営業利益は下回りました。
以上により、前年同期に比べて事業全体の売上高及び営業利益は増加しました。経常利益は、営業利益が増加したものの、デリバティブ評価益等が減少したことから、減少しました。
(加工事業)
主要製品である超硬製品は、中国において都市封鎖の長期化の影響により販売が減少したものの、日本及び北米地域を中心に販売が増加したことから、売上高及び営業利益は前年同期を上回りました。
以上により、前年同期に比べて事業全体の売上高及び営業利益は増加しました。経常利益は、営業利益が増加したことに加えて、為替差益が増加したことなどから、増加しました。
(金属事業)
銅地金は、エネルギーコストの増加等があったものの、生産量が前年同期に比べて増加したことなどから、売上高及び営業利益は前年同期を上回りました。
金及びその他の金属は、金の販売量が前年同期に比べて増加したものの、パラジウム価格が下落したことなどから、売上高は前年同期を上回ったものの、営業利益は下回りました。
以上により、前年同期に比べて事業全体の売上高及び営業利益は増加しました。経常利益は、受取配当金が減少したことなどから、減少しました。
(環境・エネルギー事業)
エネルギー関連は、原子力関連の販売が増加したことなどから、売上高及び営業利益は前年同期を上回りました。
環境リサイクルは、有価物の売却単価が上昇したものの、家電リサイクル等の処理量の減少や販管費の増加等により、売上高は前年同期を上回ったものの、営業利益は下回りました。
以上により、前年同期に比べて事業全体の売上高及び営業利益は増加しました。経常利益は、営業利益が増加したことに加えて、持分法による投資利益が増加したことから、増加しました。
(その他の事業)
その他の事業は、セメント事業及びアルミ事業が連結範囲から外れた影響等により、売上高及び営業利益は前年同期を下回りました。
以上により、前年同期に比べてその他の事業全体の売上高及び営業利益は減少しました。経常利益は、営業利益が減少したことに加えて、UBE三菱セメント株式会社に関する持分法による投資損失を計上したことから、減少しました。
なお、UBE三菱セメント株式会社においては、エネルギーコスト増加の影響や国内の生産体制見直しに伴う特別損失の計上がありました。
②財政状態
当第2四半期連結会計期間末における総資産は1兆9,916億円となり、前連結会計年度末比1,334億円減少しました。これは、第1四半期連結会計期間にセメント事業及びその関連事業等を連結の範囲から除外した影響等により、有形固定資産が減少したことなどによるものであります。
負債の部は1兆3,335億円となり、前連結会計年度末比1,357億円減少しました。これは、第1四半期連結会計期間にセメント事業及びその関連事業等を連結の範囲から除外した影響等により、支払手形及び買掛金、その他固定負債が減少したことなどによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益を計上したものの、仕入債務の減少等により、290億円の支出(前年同期比132億円の支出増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、235億円の支出(前年同期比322億円の支出増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金、コマーシャル・ペーパーによる調達等により、600億円の収入(前年同期比590億円の収入増加)となりました。
以上に、換算差額等による増減を加えた結果、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、1,523億円(前連結会計年度末比12億円減少)となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
全社課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発活動は、基本的には各事業の基幹となる分野の研究開発を当社単独あるいはグループ会社と連携をとりながら行い、各社固有の事業及びユーザーニーズに応える研究開発についてはそれぞれが単独で行っております。そのうえで、各セグメントと戦略本社ものづくり・R&D戦略部が協力して当社グループの開発の全体最適化を図り、新製品・新事業の創出を推進してまいります。研究開発・マーケティング戦略では、メガトレンド等の外部環境変化を注視しつつ、IoT・AI、次世代自動車、都市鉱山、クリーンエネルギー・脱炭素化のフォーカスする分野を中心に、当社グループの有する機能複合化技術、材料複合化技術、基盤・量産化技術、リサイクル技術等をベースに、顧客ニーズに即した高付加価値な製品・サービスを創出してまいります。
研究開発費の総額は、4,985百万円であり、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)従業員の状況
当第2四半期連結会計期間末における従業員数は、前連結会計年度末に比べて4,525名減少し、19,186名になりました。これは主に2022年4月1日にセメント事業及びその関連事業等について、UBE三菱セメント株式会社を承継会社とする吸収分割を行い連結の範囲から除外したことによるものです。
なお、従業員数は就業人員数であります。
①経営成績
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、ウクライナ情勢によるエネルギー価格の高騰や物価高、金属価格の不安定化、先進国を中心とした金利上昇による円安の進展等がみられました。そうしたなかで、中国においては、新型コロナウイルス感染症対策としての都市封鎖により経済活動が抑制された影響があったものの、その他の地域においては景気は回復基調で推移しました。
わが国経済は、経済社会活動が正常化に向かうなか、回復基調で推移しました。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、自動車関連の需要に半導体不足の影響等による不透明感が残るほか、半導体関連の需要にも一服感がみられたものの、いずれも底堅く推移しました。また、為替水準が円安で推移した影響があったほか、パラジウム価格の下落やエネルギー価格の上昇等がありました。
このような状況のもと、当第2四半期連結累計期間においては、高機能製品、加工事業、金属事業及び環境・エネルギー事業の各事業とも、前年同期に比べて売上高及び営業利益は増加しました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高は8,319億81百万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は295億60百万円(同1.8%増)となり、セメント事業及びアルミ事業が連結範囲から外れた影響等はあったものの、前年同期並みとなりました。経常利益は、持分法による投資損失として97億93百万円の営業外費用を計上したほか、受取配当金が減少したことなどから、230億25百万円(同39.8%減)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、持分変動利益として110億7百万円の特別利益を計上したことなどから、236億24百万円(同38.1%減)となりました。
セグメント情報は次のとおりであります。
第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の区分に組み替えております。
なお、前第2四半期連結累計期間及び当第2四半期連結累計期間の報告セグメントごとの営業利益は、有限責任 あずさ監査法人の四半期レビューを受けておりません。
(高機能製品)
(単位:億円) |
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 増減(増減率) | |||
売上高 | 2,305 | 2,603 | 297 | (12.9%) | |
営業利益 | 58 | 61 | 2 | (5.0%) | |
経常利益 | 72 | 61 | △11 | (△15.9%) |
銅加工品は、エネルギーコストの増加等があったものの、為替水準が円安で推移した影響や欧米地域を中心に販売が増加したことなどから、売上高及び営業利益は前年同期を上回りました。
電子材料は、多結晶シリコン製品において為替水準が円安で推移した影響等により売上高が増加したものの、半導体関連製品の販売が減少したことやエネルギーコストが増加したことなどにより、売上高は前年同期を上回ったものの、営業利益は下回りました。
以上により、前年同期に比べて事業全体の売上高及び営業利益は増加しました。経常利益は、営業利益が増加したものの、デリバティブ評価益等が減少したことから、減少しました。
(加工事業)
(単位:億円) |
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 増減(増減率) | |||
売上高 | 654 | 718 | 64 | (9.8%) | |
営業利益 | 58 | 78 | 20 | (35.0%) | |
経常利益 | 57 | 88 | 30 | (52.0%) |
主要製品である超硬製品は、中国において都市封鎖の長期化の影響により販売が減少したものの、日本及び北米地域を中心に販売が増加したことから、売上高及び営業利益は前年同期を上回りました。
以上により、前年同期に比べて事業全体の売上高及び営業利益は増加しました。経常利益は、営業利益が増加したことに加えて、為替差益が増加したことなどから、増加しました。
(金属事業)
(単位:億円) |
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 増減(増減率) | |||
売上高 | 4,694 | 5,655 | 960 | (20.5%) | |
営業利益 | 148 | 159 | 11 | (7.5%) | |
経常利益 | 249 | 201 | △48 | (△19.3%) |
銅地金は、エネルギーコストの増加等があったものの、生産量が前年同期に比べて増加したことなどから、売上高及び営業利益は前年同期を上回りました。
金及びその他の金属は、金の販売量が前年同期に比べて増加したものの、パラジウム価格が下落したことなどから、売上高は前年同期を上回ったものの、営業利益は下回りました。
以上により、前年同期に比べて事業全体の売上高及び営業利益は増加しました。経常利益は、受取配当金が減少したことなどから、減少しました。
(環境・エネルギー事業)
(単位:億円) |
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 増減(増減率) | |||
売上高 | 91 | 102 | 10 | (11.1%) | |
営業利益 | 7 | 15 | 8 | (124.0%) | |
経常利益 | 14 | 25 | 11 | (77.1%) |
エネルギー関連は、原子力関連の販売が増加したことなどから、売上高及び営業利益は前年同期を上回りました。
環境リサイクルは、有価物の売却単価が上昇したものの、家電リサイクル等の処理量の減少や販管費の増加等により、売上高は前年同期を上回ったものの、営業利益は下回りました。
以上により、前年同期に比べて事業全体の売上高及び営業利益は増加しました。経常利益は、営業利益が増加したことに加えて、持分法による投資利益が増加したことから、増加しました。
(その他の事業)
(単位:億円) |
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 増減(増減率) | |||
売上高 | 2,186 | 729 | △1,457 | (△66.6%) | |
営業利益 | 61 | 24 | △36 | (△59.9%) | |
経常利益又は経常損失(△) | 49 | △108 | △157 | (-%) |
その他の事業は、セメント事業及びアルミ事業が連結範囲から外れた影響等により、売上高及び営業利益は前年同期を下回りました。
以上により、前年同期に比べてその他の事業全体の売上高及び営業利益は減少しました。経常利益は、営業利益が減少したことに加えて、UBE三菱セメント株式会社に関する持分法による投資損失を計上したことから、減少しました。
なお、UBE三菱セメント株式会社においては、エネルギーコスト増加の影響や国内の生産体制見直しに伴う特別損失の計上がありました。
②財政状態
当第2四半期連結会計期間末における総資産は1兆9,916億円となり、前連結会計年度末比1,334億円減少しました。これは、第1四半期連結会計期間にセメント事業及びその関連事業等を連結の範囲から除外した影響等により、有形固定資産が減少したことなどによるものであります。
負債の部は1兆3,335億円となり、前連結会計年度末比1,357億円減少しました。これは、第1四半期連結会計期間にセメント事業及びその関連事業等を連結の範囲から除外した影響等により、支払手形及び買掛金、その他固定負債が減少したことなどによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益を計上したものの、仕入債務の減少等により、290億円の支出(前年同期比132億円の支出増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、235億円の支出(前年同期比322億円の支出増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金、コマーシャル・ペーパーによる調達等により、600億円の収入(前年同期比590億円の収入増加)となりました。
以上に、換算差額等による増減を加えた結果、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、1,523億円(前連結会計年度末比12億円減少)となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
全社課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発活動は、基本的には各事業の基幹となる分野の研究開発を当社単独あるいはグループ会社と連携をとりながら行い、各社固有の事業及びユーザーニーズに応える研究開発についてはそれぞれが単独で行っております。そのうえで、各セグメントと戦略本社ものづくり・R&D戦略部が協力して当社グループの開発の全体最適化を図り、新製品・新事業の創出を推進してまいります。研究開発・マーケティング戦略では、メガトレンド等の外部環境変化を注視しつつ、IoT・AI、次世代自動車、都市鉱山、クリーンエネルギー・脱炭素化のフォーカスする分野を中心に、当社グループの有する機能複合化技術、材料複合化技術、基盤・量産化技術、リサイクル技術等をベースに、顧客ニーズに即した高付加価値な製品・サービスを創出してまいります。
研究開発費の総額は、4,985百万円であり、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)従業員の状況
当第2四半期連結会計期間末における従業員数は、前連結会計年度末に比べて4,525名減少し、19,186名になりました。これは主に2022年4月1日にセメント事業及びその関連事業等について、UBE三菱セメント株式会社を承継会社とする吸収分割を行い連結の範囲から除外したことによるものです。
なお、従業員数は就業人員数であります。