有価証券報告書-第151期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2017年4月1日から2018年3月31日まで)の我が国経済は、企業収益の改善を受け、生産活動における設備投資意欲の改善や海外経済の回復による増加基調を背景に、緩やかな回復基調が続きました。一方で、北朝鮮情勢をはじめ地政学リスクの高まりや米国の金融政策正常化および政権運営の動向など、経済への影響に注意を要する状況でした。
このような経済環境の下、当社グループの当期の連結業績は、売上高は、1,676億95百万円(対前期比178億65百万円増)、営業利益は、78億20百万円(対前期比12億75百万円増)となりました。売上高は、主として産業機械、ロックドリル、ユニックの機械事業と金属および化成品部門で増収となり、営業利益は、主として産業機械、ロックドリル、電子、化成品部門で増益となりましたが、ユニック部門は、鋼材価格上昇や設備投資の先行費用負担などにより減益となりました。また、金属部門は、買鉱条件の悪化などにより減益となりました。経常利益は、81億5百万円(対前期比9億3百万円増)、特別損失に、テナント退去補償関連費用10億41百万円ほかを計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、47億74百万円(対前期比5億20百万円増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
[産業機械]
横浜環状北西線工事など出来高に対応した売上高を計上した橋梁や破砕機、粉砕機などの産業機械は増収となり、ポンププラントは減収となりました。大型プロジェクト案件では、東京外環自動車道工事向けベルトコンベヤについて、前期並みの売上高となりました。産業機械部門の売上高は、158億71百万円(対前期比18億30百万円増)、営業利益は、10億5百万円(対前期比9億円増)となりました。
[ロックドリル]
国内向けは、熊本地震復旧・復興工事、リニア中央新幹線、北海道整備新幹線向けなどトンネルドリルジャンボの出荷が増加し、また、堅調な建設投資を背景に油圧ブレーカの需要が増加したことから増収となりました。海外向けも、堅調な海外経済を背景に、欧米を中心に油圧クローラドリル、油圧ブレーカの出荷が好調で、中国および南米においてはトンネルドリルジャンボの出荷が増加し、増収となりました。ロックドリル部門の売上高は、301億99百万円(対前期比32億20百万円増)、営業利益は、17億82百万円(対前期比8億85百万円増)となりました。
[ユニック]
トラック搭載型クレーンの搭載対象となる普通トラックの平ボディー車の登録台数は、上期につきましては、2017年9月実施のトラック排ガス規制対応前の駆け込み需要がありましたが、通期では前年割れとなりました。国内向けは、主力製品であるユニッククレーンについて、小型から大型まで製品ラインナップをそろえた最新モデル(G-FORCEシリーズ)の出荷が増加しました。海外向けは、堅調な海外経済を背景に、欧米において、ミニ・クローラクレーンの出荷が好調で、中国、東南アジアにおいてはユニッククレーンの出荷が増加し、増収となりました。一方、鋼材価格上昇や佐倉工場の設備投資の先行費用負担などにより、減益となりました。ユニック部門の売上高は、273億81百万円(対前期比15億98百万円増)、営業利益は、22億95百万円(対前期比2億83百万円減)となりました。
産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、734億53百万円(対前期比66億49百万円増)、営業利益は、50億83百万円(対前期比15億3百万円増)となりました。
[金 属]
電気銅の海外相場は、4月に5,817米ドル/トンで始まり、鉱山ストライキ懸念や世界経済の加速見通しを背景に12月に7,216米ドル/トンをつけ、その後、世界的株安や保護主義的な通商政策への懸念から、期末には6,685米ドル/トンに下落しました。電気銅の国内建値は、4月に69万円/トンで始まり、期末には74万円/トンとなりました。伸銅需要は、好調を維持し、電線需要は下期から回復傾向となりました。電気銅の販売数量は、国内向けに注力し、輸出を削減した結果、90,104トン(対前期比1,190トン減)となりました。電気銅の売上高は、海外相場の上昇と円安により増収となりましたが、買鉱条件の悪化などにより減益となりました。金属部門の売上高は、773億34百万円(対前期比94億80百万円増)、営業利益は、8億67百万円(対前期比8億70百万円減)となりました。
[電 子]
主力の高純度金属ヒ素は、主要用途である化合物半導体が好調で、販売数量が増加し、増収となりました。結晶製品は、個別半導体用の結晶などが好調で、増収となりました。電子部門の売上高は、63億7百万円(対前期比4億91百万円増)、営業利益は、3億30百万円(対前期比3億12百万円増)となりました。
[化成品]
亜酸化銅は、主要用途である船底塗料の需要が、船舶バラスト水規制管理条約発効前の前倒し需要などにより増加し、増収となりました。化成品部門の売上高は、63億44百万円(対前期比10億46百万円増)、営業利益は、4億51百万円(対前期比3億36百万円増)となりました。
金属、電子および化成品の素材事業の合計売上高は、899億87百万円(対前期比110億18百万円増)、営業利益は、16億48百万円(対前期比2億21百万円減)となりました。
[不動産]
賃貸ビルの空室率改善や主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)の順調な稼働により、増収となりました。不動産事業の売上高は、33億38百万円(対前期比2億64百万円増)、営業利益は、13億39百万円(対前期比74百万円増)となりました。
[その他]
運輸業等を行っています。売上高は、9億16百万円(対前期比66百万円減)、営業損失は、1億96百万円(対前期比69百万円の損失増)となりました。
当期末の総資産は、対前期末比147億16百万円増の2,227億51百万円となりました。これは、主として原材料及び貯蔵品、上場株式の株価上昇等による投資有価証券の増加によるものです。有利子負債(借入金)は、対前期末比1億95百万円減の733億11百万円となり、未払金等の増加等によって、負債合計は、対前期末比72億14百万円増の1,356億64百万円となりました。純資産は、対前期末比75億2百万円増の870億86百万円となり、自己資本比率は、対前期末比0.9ポイント上昇し、38.2%となりました。
②キャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税金等調整前当期純利益の計上により53億51百万円の純収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得による支出により58億55百万円の純支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額等により25億29百万円の純支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、対前期末比30億23百万円減の102億円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、53億51百万円の純収入で、対前期比44億67百万円の収入減となりました。主として売上高の増加に伴う売掛債権等の増加による収入の減、堆積場安定化工事費用(鉱山の採掘残渣等の最終処分施設である堆積場の耐震性強化のための費用)の支出の増加、また、前期は、ヌサ・テンガラ・マイニング株式会社からの受取配当金があっため、前期に比し、当期の利息及び配当金の受取額が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当期の投資活動によるキャッシュ・フローは、58億55百万円の純支出で、対前期比22億69百万円の支出増となりました。主として佐倉工場のマザー工場機能強化のための設備投資など有形固定資産の取得による支出の増加によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当期の財務活動によるキャッシュ・フローは、25億29百万円の純支出で、対前期比25億1百万円の支出減となりました。主として長短借入金の収支尻が、前期に比し、支出減となったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.生産金額の算出方法は、販売価格および製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.産業機械、ロックドリルおよびユニックの一部については外注生産を、また、金属は委託製錬を行っております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
産業機械およびユニックの一部については受注生産を行っており、当連結会計年度における受注実績を示すと、次のとおりです。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(当社グループの当連結会計年度の経営成績等)
売上高は、対前期比178億65百万円(11.9%)増加し、1,676億95百万円となりました。増収の要因は、主に以下のとおりです。産業機械部門では、横浜環状北西線工事など出来高に対応した売上高を計上した橋梁や破砕機、粉砕機などの産業機械の増収により18億30百万円(13.0%)の増収となりました。ロックドリル部門では、国内向けは、熊本地震復旧・復興工事、リニア中央新幹線、北海道整備新幹線向けなどトンネルドリルジャンボの出荷が増加し、また堅調な建設投資を背景に油圧ブレーカの需要が増加したこと、海外向けも、堅調な海外経済を背景に、欧米を中心に油圧クローラドリル、油圧ブレーカの出荷が好調で、中国および南米においてはトンネルドリルジャンボの出荷が増加したことにより32億20百万円(11.9%)の増収となりました。ユニック部門では、国内向けは、主力製品であるユニッククレーンについて、小型から大型まで製品ラインナップをそろえた最新モデル(G-FORCEシリーズ)の出荷が増加したこと、海外向けは、堅調な海外経済を背景に、欧米において、ミニ・クローラクレーンの出荷が好調で、中国、東南アジアにおいてはユニッククレーンの出荷が増加したことにより15億98百万円(6.2%)の増収となりました。金属部門では、電気銅の販売数量は、国内向けに注力し、輸出を削減した結果、90,104トンで対前期比1,190トン減少しましたが、電気銅の売上高が、海外相場の上昇と円安により増収となったことにより94億80百万円(14.0%)の増収となりました。化成品部門では、亜酸化銅の売上高が、主要用途である船底塗料の需要が、船舶バラスト水規制管理条約発効前の前倒し需要などにより増加し、増収となったことにより10億46百万円(19.8%)の増収となりました。
当連結会計年度の売上原価は、対前期比162億19百万円(12.9%)増加し、1,424億26百万円となりました。売上原価率は0.7ポイント増加し、84.9%となりました。販売費及び一般管理費は、3億70百万円(2.2%)増加し、174億47百万円となりました。
当連結会計年度の営業利益は、対前期比12億75百万円(19.5%)増加し、78億20百万円となりました。産業機械部門では、10億5百万円(対前期比9億円増)、ロックドリル部門では、17億82百万円(対前期比8億85百万円増)、電子部門では、3億30百万円(3億12百万円増)、化成品部門では、4億51百万円(対前期比3億36百万円増)と、増収を主因として増益となりました。一方、ユニック部門では、鋼材価格上昇や佐倉工場の設備投資の先行費用負担などにより2億83百万円減益の22億95百万円となり、金属部門では買鉱条件の悪化などにより8億70百万円減益の8億67百万円となりました。
当連結会計年度の営業外収益は、当期は持分法投資損益が7億87百万円改善し、持分法による投資利益3億66百万円の計上となりましたが、前期は、ヌサ・テンガラ・マイニング株式会社からの受取配当金17億56百万円の計上があったため、対前期比10億18万円減少し、17億27百万円となりました。営業外費用は、前期は、持分法による投資損失4億21百万円の計上があったため、対前期比6億47百万円減少し、14億42百万円となりました。
当連結会計年度の特別利益は、投資有価証券売却益20百万円ほかを計上したことから、対前期比14百万円増加し、33百万円となりました。特別損失は、テナント退去補償関連費用10億41百万円ほかを計上したことから、対前期比10億34百万円増加し、15億43百万円となりました。
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合計した税金費用は、対前期比6億29百万円減少し、16億67百万円となりました。法人税等の負担率は、8.9ポイント減少し、25.3%となりました。(法人税等の負担率の差異の原因の内訳については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (税効果会計)」を参照願います。)非支配株主に帰属する当期純利益は、6百万円減少し、1億53万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、対前期比5億20百万円(12.2%)増加し、47億74百万円となりました。
(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)
産業機械製品は、主に民間設備投資と公共投資の動向に影響を受けます。ロックドリル製品は、国内では民間設備投資と公共投資の動向、海外では出荷先各国の景気動向の影響を受けます。ユニッククレーンは、トラックの国内需要動向の影響を受けます。
銅をはじめとする金属部門は、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けます。電子部門は、半導体市場の動向の影響を受けます。なお、事業等のリスクについては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」を参照願います。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性)
a)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
b)契約債務
2018年3月31日現在の契約債務の概要は、以下のとおりです。
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
当社グループの第三者に対する保証は、連結会社以外の会社の金融機関等からの借入等に対する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が発生した場合、代わりに弁済する義務があり、2018年3月31日現在の債務保証額は、3,626百万円です。なお、運転資金等の効率的な調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しており、2018年3月末現在の契約総額は、37,014百万円(借入実行額8,596百万円)です。
c)連結営業キャッシュ・フロー配分と資本政策
当社グループは、2017年度から2019年度の3年間を対象とした『中期経営計画2019』を策定し推進しております。連結営業キャッシュ・フローの配分ついては、堅固な財務基盤の確立を目指しつつ、「企業価値向上に資する投資等の積極的推進」を行うとともに、株主還元に配慮した連結営業キャッシュ・フローの適正配分に努めていくこととしており、2017年度から2019年度の3年間の営業キャッシュ・フローの累計額のイメージは250億円程度で、その配分と2017年度の実績および進捗状況は以下のとおりです。
※1 借入金(短期借入金・長期借入金)のみでリース債務を含みません。
※2 取得価額です。有形固定資産・無形固定資産の取得による支出額は、5,396百万円です。
※3 配当総額です。配当金の支払額は、2,019百万円です。
資本政策については、株主還元を充実させていくことを心掛けるとともに、収益の確保に不可欠な設備投資、研究開発等に必要な内部資金の確保を念頭に、今後の事業展開、その他諸般の事情を総合的に勘案して、成果の配分を実施することを基本方針としており、原則として、連結による損益を基礎とし、特別な損益の状態である場合を除き、1株当たり50円の年間配当金および連結配当性向30%以上を目処に、安定的・継続的な利益還元に努めていくこととしております。2017年度の年間配当金は、1株当たり50円、連結配当性向は42.3%です。
(当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
創業150周年を迎える2025年度に向けた当社グループの2025ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」において連結営業利益150億円超の常態化、二桁台のROEを掲げ、2025ビジョンを具現化していくための第1フェーズとして、2017年度から2019年度の3年間を対象とした『中期経営計画2019』を策定し、最終年度である2019年度に、マイルストーンとして連結営業利益85億円程度、ROE6%~7%程度とする経営指標を設定しております。
中期経営計画の1年目である2017年度の実績および進捗状況は、以下のとおりです。
[連結売上高(百万円)]
[連結営業利益(百万円)]
※ 合計からその他、調整額を除いた額に対する比率を算出しています。
当連結会計年度の売上高は、167,695百万円で、『中期経営計画2019』の最終年度である2019年度(イメージ)に対する進捗率は100.4%となりました。営業利益は7,820百万円で、経営指標として掲げた営業利益に対する進捗率は92.0%となりました。『中期経営計画2019』では機械事業をコア事業と位置づけ、「新たな成長の礎を構築」する期間としており、機械事業の営業利益の構成比は63.0%となりました。
ROE向上に向けた取り組みの強化・浸透については、ROEの構成要素のうち、収益性と効率性の改善に最優先で取り組むこととしており、2017年度はわずかに改善しましたが、ROEは5.9%で、前期比では横ばいとなりました。
※ 2019年度でROEの構成要素については、個別に設定しておりません。
(セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析検討の内容)
『中期経営計画2019』の最終年度である2019年度に、マイルストーンとして設定した連結営業利益85億円程度に対するセグメントごとの営業利益の達成とROE向上に向けた取組みの強化・浸透を図るべく、ROA(総資産営業利益率)をセグメントごとの経営指標・業績管理指標とし、ROAの構成要素としてセグメントごとの収益性(売上高営業利益率)、効率性(総資産回転率)の改善に取り組んでいくこととしており、2016年度および2017年度の状況は、以下のとおりです。
産業機械部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は79.4%、営業利益は80.4%となりました。ROAは、営業利益率の改善により2016年度の0.5%から4.6%に改善しました。当部門の製品の多くは受注生産を基本としており、個別案件ごとに顧客の課題・要望等を的確に把握し、課題解決する提案が不可欠です。このため本年4月1日付でエンジニアリング力強化を目的として組織改編を行い、それぞれ別の本部下にあった営業部門と設計部門を事業本部ごとに統合しました。
ロックドリル部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は90.1%、営業利益は111.4%となりました。ROAは、営業利益率の改善により2016年度の2.9%から5.7%に改善しました。当部門の収益性、効率性の改善のため、ライフサイクルサポート機能の強化により、製品販売後も、ロックドリル製品特有のノウハウをもって、顧客にメリットを提供し続け、部品、整備・サービス等のストックビジネスとフロービジネス両輪での収益拡大が不可欠となっています。ライフサイクルサポート機能の強化として、機械稼働情報監視システムの構築、社内データベース(統合システム)の構築、部品販売の拡大(フルメンテナンスプログラムの試験運用を開始)、国内整備事業の拡充・強化(油圧ブレーカの自社整備工場2か所を新設、整備事業を開始)を進めています。また、生産能力増強および生産性向上、環境対応および品質向上、ライフサイクルサポート機能強化のため、2018年度から4年間で総額約68億円の設備投資を高崎吉井工場で開始しました。
ユニック部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は89.5%、営業利益は67.5%となりました。ROAは、営業利益率の悪化により2016年度の11.2%から8.9%に悪化しました。当部門では、国内において、ユニッククレーンの高機能化・高付加価値化による競争力の強化を図るべく、操作性・安全性を各段に高めたフルモデルチェンジ機を開発し、中型トラック向けは2016年に、小・大型トラック向けは2017年に販売を開始しました。また、佐倉工場のマザー工場化と三極生産体制の機能強化、生産コスト低減を目的として、2016年度から3年間で約90億円の設備投資を佐倉工場で実施中です。2017年7月に油機工場が稼働、2018年1月には架装工場が稼働し、2018年4月に事務研修棟が完成しました。当期は、鋼材価格上昇に加え、製造しながらの設備投資により生産コストが上昇し、営業利益率は悪化しましたが、部材調達の最適化、設備投資による効果の早期実現を進めていきます。
金属部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は115.1%、営業利益は123.9%となりました。ROAは、営業利益率の悪化により2016年度の6.2%から2.7%に悪化しました。当期は、売上高、営業利益の進捗率は、ともに100%超となっていますが、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けるため、当部門の収益の変動は大きくなります。為替予約取引、先物取引を利用したヘッジ等によりこれらの変動による影響の軽減を図り、収益体質の向上のため、適切な原料調達など最適生産・販売体制の確立を進めています。
電子部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は98.6%、営業利益は110.1%となりました。ROAは、営業利益率の改善により2016年度の0.2%から4.5%に改善しました。当期は、高純度金属ヒ素は、主要用途である化合物半導体が好調で、結晶製品も個別半導体用の結晶が好調で、電子部門の収益は改善しました。電子部門では、これらの成熟製品から戦略製品としているコイル製品、窒化アルミおよび光学部品の商品力の向上、収益構造の強化を図っています。
化成品部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は105.7%、営業利益は112.8%となりました。ROAは、営業利益率の改善により2016年度の0.7%から2.8%に改善しました。当期は、船舶バラスト水規制管理条約発効前の前倒し需要などにより、主要用途である船底塗料の需要が増加し収益が拡大した亜酸化銅など、既存製品は概ね好調でしたが、新規開発製品である金属銅粉などの早期事業化、育成が課題となっています。
不動産部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は133.6%、営業利益は134.0%となりました。ROAは、営業利益率の改善により2016年度の4.0%から4.3%に改善しました。当期は、賃貸ビルの空室率改善や主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)の順調な稼働により収益が拡大しました。不動産部門では、室町古河三井ビルディングの安定収益確保と、その他保有する不動産の有効活用による効率性の改善を図っています。なお、2019年秋を目途に閉館を予定している古河大阪ビルについては、将来構想を検討中です。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2017年4月1日から2018年3月31日まで)の我が国経済は、企業収益の改善を受け、生産活動における設備投資意欲の改善や海外経済の回復による増加基調を背景に、緩やかな回復基調が続きました。一方で、北朝鮮情勢をはじめ地政学リスクの高まりや米国の金融政策正常化および政権運営の動向など、経済への影響に注意を要する状況でした。
このような経済環境の下、当社グループの当期の連結業績は、売上高は、1,676億95百万円(対前期比178億65百万円増)、営業利益は、78億20百万円(対前期比12億75百万円増)となりました。売上高は、主として産業機械、ロックドリル、ユニックの機械事業と金属および化成品部門で増収となり、営業利益は、主として産業機械、ロックドリル、電子、化成品部門で増益となりましたが、ユニック部門は、鋼材価格上昇や設備投資の先行費用負担などにより減益となりました。また、金属部門は、買鉱条件の悪化などにより減益となりました。経常利益は、81億5百万円(対前期比9億3百万円増)、特別損失に、テナント退去補償関連費用10億41百万円ほかを計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、47億74百万円(対前期比5億20百万円増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
[産業機械]
横浜環状北西線工事など出来高に対応した売上高を計上した橋梁や破砕機、粉砕機などの産業機械は増収となり、ポンププラントは減収となりました。大型プロジェクト案件では、東京外環自動車道工事向けベルトコンベヤについて、前期並みの売上高となりました。産業機械部門の売上高は、158億71百万円(対前期比18億30百万円増)、営業利益は、10億5百万円(対前期比9億円増)となりました。
[ロックドリル]
国内向けは、熊本地震復旧・復興工事、リニア中央新幹線、北海道整備新幹線向けなどトンネルドリルジャンボの出荷が増加し、また、堅調な建設投資を背景に油圧ブレーカの需要が増加したことから増収となりました。海外向けも、堅調な海外経済を背景に、欧米を中心に油圧クローラドリル、油圧ブレーカの出荷が好調で、中国および南米においてはトンネルドリルジャンボの出荷が増加し、増収となりました。ロックドリル部門の売上高は、301億99百万円(対前期比32億20百万円増)、営業利益は、17億82百万円(対前期比8億85百万円増)となりました。
[ユニック]
トラック搭載型クレーンの搭載対象となる普通トラックの平ボディー車の登録台数は、上期につきましては、2017年9月実施のトラック排ガス規制対応前の駆け込み需要がありましたが、通期では前年割れとなりました。国内向けは、主力製品であるユニッククレーンについて、小型から大型まで製品ラインナップをそろえた最新モデル(G-FORCEシリーズ)の出荷が増加しました。海外向けは、堅調な海外経済を背景に、欧米において、ミニ・クローラクレーンの出荷が好調で、中国、東南アジアにおいてはユニッククレーンの出荷が増加し、増収となりました。一方、鋼材価格上昇や佐倉工場の設備投資の先行費用負担などにより、減益となりました。ユニック部門の売上高は、273億81百万円(対前期比15億98百万円増)、営業利益は、22億95百万円(対前期比2億83百万円減)となりました。
産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、734億53百万円(対前期比66億49百万円増)、営業利益は、50億83百万円(対前期比15億3百万円増)となりました。
[金 属]
電気銅の海外相場は、4月に5,817米ドル/トンで始まり、鉱山ストライキ懸念や世界経済の加速見通しを背景に12月に7,216米ドル/トンをつけ、その後、世界的株安や保護主義的な通商政策への懸念から、期末には6,685米ドル/トンに下落しました。電気銅の国内建値は、4月に69万円/トンで始まり、期末には74万円/トンとなりました。伸銅需要は、好調を維持し、電線需要は下期から回復傾向となりました。電気銅の販売数量は、国内向けに注力し、輸出を削減した結果、90,104トン(対前期比1,190トン減)となりました。電気銅の売上高は、海外相場の上昇と円安により増収となりましたが、買鉱条件の悪化などにより減益となりました。金属部門の売上高は、773億34百万円(対前期比94億80百万円増)、営業利益は、8億67百万円(対前期比8億70百万円減)となりました。
[電 子]
主力の高純度金属ヒ素は、主要用途である化合物半導体が好調で、販売数量が増加し、増収となりました。結晶製品は、個別半導体用の結晶などが好調で、増収となりました。電子部門の売上高は、63億7百万円(対前期比4億91百万円増)、営業利益は、3億30百万円(対前期比3億12百万円増)となりました。
[化成品]
亜酸化銅は、主要用途である船底塗料の需要が、船舶バラスト水規制管理条約発効前の前倒し需要などにより増加し、増収となりました。化成品部門の売上高は、63億44百万円(対前期比10億46百万円増)、営業利益は、4億51百万円(対前期比3億36百万円増)となりました。
金属、電子および化成品の素材事業の合計売上高は、899億87百万円(対前期比110億18百万円増)、営業利益は、16億48百万円(対前期比2億21百万円減)となりました。
[不動産]
賃貸ビルの空室率改善や主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)の順調な稼働により、増収となりました。不動産事業の売上高は、33億38百万円(対前期比2億64百万円増)、営業利益は、13億39百万円(対前期比74百万円増)となりました。
[その他]
運輸業等を行っています。売上高は、9億16百万円(対前期比66百万円減)、営業損失は、1億96百万円(対前期比69百万円の損失増)となりました。
当期末の総資産は、対前期末比147億16百万円増の2,227億51百万円となりました。これは、主として原材料及び貯蔵品、上場株式の株価上昇等による投資有価証券の増加によるものです。有利子負債(借入金)は、対前期末比1億95百万円減の733億11百万円となり、未払金等の増加等によって、負債合計は、対前期末比72億14百万円増の1,356億64百万円となりました。純資産は、対前期末比75億2百万円増の870億86百万円となり、自己資本比率は、対前期末比0.9ポイント上昇し、38.2%となりました。
②キャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税金等調整前当期純利益の計上により53億51百万円の純収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得による支出により58億55百万円の純支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額等により25億29百万円の純支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、対前期末比30億23百万円減の102億円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、53億51百万円の純収入で、対前期比44億67百万円の収入減となりました。主として売上高の増加に伴う売掛債権等の増加による収入の減、堆積場安定化工事費用(鉱山の採掘残渣等の最終処分施設である堆積場の耐震性強化のための費用)の支出の増加、また、前期は、ヌサ・テンガラ・マイニング株式会社からの受取配当金があっため、前期に比し、当期の利息及び配当金の受取額が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当期の投資活動によるキャッシュ・フローは、58億55百万円の純支出で、対前期比22億69百万円の支出増となりました。主として佐倉工場のマザー工場機能強化のための設備投資など有形固定資産の取得による支出の増加によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当期の財務活動によるキャッシュ・フローは、25億29百万円の純支出で、対前期比25億1百万円の支出減となりました。主として長短借入金の収支尻が、前期に比し、支出減となったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 産業機械 | 14,784 | 17.1 |
| ロックドリル | 27,926 | 18.1 |
| ユニック | 27,743 | 8.9 |
| 金属 | 75,780 | 20.0 |
| 電子 | 6,147 | 7.4 |
| 化成品 | 4,310 | 4.7 |
| その他 | 457 | △13.1 |
| 合計 | 157,150 | 16.2 |
(注)1.生産金額の算出方法は、販売価格および製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.産業機械、ロックドリルおよびユニックの一部については外注生産を、また、金属は委託製錬を行っております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
産業機械およびユニックの一部については受注生産を行っており、当連結会計年度における受注実績を示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前期比 (%) |
| 産業機械 | 11,881 | 5.5 | 11,571 | 20.2 |
| ロックドリル | 235 | - | 114 | - |
| ユニック | 2,915 | △7.1 | 1,229 | 13.3 |
| 合計 | 15,032 | 4.4 | 12,915 | 20.6 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 産業機械 | 15,871 | 13.0 |
| ロックドリル | 30,199 | 11.9 |
| ユニック | 27,381 | 6.2 |
| 金属 | 77,334 | 14.0 |
| 電子 | 6,307 | 8.4 |
| 化成品 | 6,344 | 19.8 |
| 不動産 | 3,338 | 8.6 |
| その他 | 916 | △6.8 |
| 合計 | 167,695 | 11.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 古河電気工業(株) | 20,051 | 13.4 | 26,305 | 15.7 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(当社グループの当連結会計年度の経営成績等)
売上高は、対前期比178億65百万円(11.9%)増加し、1,676億95百万円となりました。増収の要因は、主に以下のとおりです。産業機械部門では、横浜環状北西線工事など出来高に対応した売上高を計上した橋梁や破砕機、粉砕機などの産業機械の増収により18億30百万円(13.0%)の増収となりました。ロックドリル部門では、国内向けは、熊本地震復旧・復興工事、リニア中央新幹線、北海道整備新幹線向けなどトンネルドリルジャンボの出荷が増加し、また堅調な建設投資を背景に油圧ブレーカの需要が増加したこと、海外向けも、堅調な海外経済を背景に、欧米を中心に油圧クローラドリル、油圧ブレーカの出荷が好調で、中国および南米においてはトンネルドリルジャンボの出荷が増加したことにより32億20百万円(11.9%)の増収となりました。ユニック部門では、国内向けは、主力製品であるユニッククレーンについて、小型から大型まで製品ラインナップをそろえた最新モデル(G-FORCEシリーズ)の出荷が増加したこと、海外向けは、堅調な海外経済を背景に、欧米において、ミニ・クローラクレーンの出荷が好調で、中国、東南アジアにおいてはユニッククレーンの出荷が増加したことにより15億98百万円(6.2%)の増収となりました。金属部門では、電気銅の販売数量は、国内向けに注力し、輸出を削減した結果、90,104トンで対前期比1,190トン減少しましたが、電気銅の売上高が、海外相場の上昇と円安により増収となったことにより94億80百万円(14.0%)の増収となりました。化成品部門では、亜酸化銅の売上高が、主要用途である船底塗料の需要が、船舶バラスト水規制管理条約発効前の前倒し需要などにより増加し、増収となったことにより10億46百万円(19.8%)の増収となりました。
当連結会計年度の売上原価は、対前期比162億19百万円(12.9%)増加し、1,424億26百万円となりました。売上原価率は0.7ポイント増加し、84.9%となりました。販売費及び一般管理費は、3億70百万円(2.2%)増加し、174億47百万円となりました。
当連結会計年度の営業利益は、対前期比12億75百万円(19.5%)増加し、78億20百万円となりました。産業機械部門では、10億5百万円(対前期比9億円増)、ロックドリル部門では、17億82百万円(対前期比8億85百万円増)、電子部門では、3億30百万円(3億12百万円増)、化成品部門では、4億51百万円(対前期比3億36百万円増)と、増収を主因として増益となりました。一方、ユニック部門では、鋼材価格上昇や佐倉工場の設備投資の先行費用負担などにより2億83百万円減益の22億95百万円となり、金属部門では買鉱条件の悪化などにより8億70百万円減益の8億67百万円となりました。
当連結会計年度の営業外収益は、当期は持分法投資損益が7億87百万円改善し、持分法による投資利益3億66百万円の計上となりましたが、前期は、ヌサ・テンガラ・マイニング株式会社からの受取配当金17億56百万円の計上があったため、対前期比10億18万円減少し、17億27百万円となりました。営業外費用は、前期は、持分法による投資損失4億21百万円の計上があったため、対前期比6億47百万円減少し、14億42百万円となりました。
当連結会計年度の特別利益は、投資有価証券売却益20百万円ほかを計上したことから、対前期比14百万円増加し、33百万円となりました。特別損失は、テナント退去補償関連費用10億41百万円ほかを計上したことから、対前期比10億34百万円増加し、15億43百万円となりました。
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合計した税金費用は、対前期比6億29百万円減少し、16億67百万円となりました。法人税等の負担率は、8.9ポイント減少し、25.3%となりました。(法人税等の負担率の差異の原因の内訳については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (税効果会計)」を参照願います。)非支配株主に帰属する当期純利益は、6百万円減少し、1億53万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、対前期比5億20百万円(12.2%)増加し、47億74百万円となりました。
(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)
産業機械製品は、主に民間設備投資と公共投資の動向に影響を受けます。ロックドリル製品は、国内では民間設備投資と公共投資の動向、海外では出荷先各国の景気動向の影響を受けます。ユニッククレーンは、トラックの国内需要動向の影響を受けます。
銅をはじめとする金属部門は、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けます。電子部門は、半導体市場の動向の影響を受けます。なお、事業等のリスクについては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」を参照願います。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性)
a)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
b)契約債務
2018年3月31日現在の契約債務の概要は、以下のとおりです。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||||
| 合計 | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | |
| 短期借入金 | 9,225 | 9,225 | - | - | - | - | - |
| 長期借入金 | 64,086 | 26,728 | 6,652 | 2,218 | 1,333 | 4,328 | 22,824 |
| リース債務 | 815 | 259 | 234 | 144 | 112 | 53 | 10 |
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
当社グループの第三者に対する保証は、連結会社以外の会社の金融機関等からの借入等に対する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が発生した場合、代わりに弁済する義務があり、2018年3月31日現在の債務保証額は、3,626百万円です。なお、運転資金等の効率的な調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しており、2018年3月末現在の契約総額は、37,014百万円(借入実行額8,596百万円)です。
c)連結営業キャッシュ・フロー配分と資本政策
当社グループは、2017年度から2019年度の3年間を対象とした『中期経営計画2019』を策定し推進しております。連結営業キャッシュ・フローの配分ついては、堅固な財務基盤の確立を目指しつつ、「企業価値向上に資する投資等の積極的推進」を行うとともに、株主還元に配慮した連結営業キャッシュ・フローの適正配分に努めていくこととしており、2017年度から2019年度の3年間の営業キャッシュ・フローの累計額のイメージは250億円程度で、その配分と2017年度の実績および進捗状況は以下のとおりです。
| 連結営業キャッシュ・フロー(百万円) | 3年間累計 | 2017年度 | 進捗率 | |
| 25,000 | 5,351 | 21.4% | ||
| 配分のイメージ | 有利子負債の削減(※1) | 3,000 | 195 | 6.5% |
| 設備投資(※2) | 16,000 | 5,021 | 31.4% | |
| 配当(※3) | 6,000 | 2,020 | 33.7% | |
※1 借入金(短期借入金・長期借入金)のみでリース債務を含みません。
※2 取得価額です。有形固定資産・無形固定資産の取得による支出額は、5,396百万円です。
※3 配当総額です。配当金の支払額は、2,019百万円です。
資本政策については、株主還元を充実させていくことを心掛けるとともに、収益の確保に不可欠な設備投資、研究開発等に必要な内部資金の確保を念頭に、今後の事業展開、その他諸般の事情を総合的に勘案して、成果の配分を実施することを基本方針としており、原則として、連結による損益を基礎とし、特別な損益の状態である場合を除き、1株当たり50円の年間配当金および連結配当性向30%以上を目処に、安定的・継続的な利益還元に努めていくこととしております。2017年度の年間配当金は、1株当たり50円、連結配当性向は42.3%です。
(当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
創業150周年を迎える2025年度に向けた当社グループの2025ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」において連結営業利益150億円超の常態化、二桁台のROEを掲げ、2025ビジョンを具現化していくための第1フェーズとして、2017年度から2019年度の3年間を対象とした『中期経営計画2019』を策定し、最終年度である2019年度に、マイルストーンとして連結営業利益85億円程度、ROE6%~7%程度とする経営指標を設定しております。
中期経営計画の1年目である2017年度の実績および進捗状況は、以下のとおりです。
[連結売上高(百万円)]
| 2019年度 (イメージ) | 2017年度 | 進捗率 | |
| 機械事業 | 84,100 | 73,453 | 87.3% |
| (産業機械部門) | (20,000) | (15,871) | 79.4% |
| (ロックドリル部門) | (33,500) | (30,199) | 90.1% |
| (ユニック部門) | (30,600) | (27,381) | 89.5% |
| 素材事業 | 79,600 | 89,987 | 113.0% |
| (金属部門) | (67,200) | (77,334) | 115.1% |
| (電子部門) | (6,400) | (6,307) | 98.6% |
| (化成品部門) | (6,000) | (6,344) | 105.7% |
| 不動産事業 | 2,500 | 3,338 | 133.6% |
| その他 | 1,400 | 916 | 65.5% |
| 合計 | 167,600 | 167,695 | 100.4% |
[連結営業利益(百万円)]
| 2019年度 (イメージ) | 2017年度 | 進捗率 | |
| 機械事業 | 6,250 | 5,083 | 81.3% |
| 構成比(※) | 72.2% | 63.0% | - |
| (産業機械部門) | (1,250) | (1,005) | 80.4% |
| (ロックドリル部門) | (1,600) | (1,782) | 111.4% |
| (ユニック部門) | (3,400) | (2,295) | 67.5% |
| 素材事業 | 1,400 | 1,648 | 117.8% |
| 構成比(※) | 16.2% | 20.4% | - |
| (金属部門) | (700) | (867) | 123.9% |
| (電子部門) | (300) | (330) | 110.1% |
| (化成品部門) | (400) | (451) | 112.8% |
| 不動産事業 | 1,000 | 1,339 | 134.0% |
| 構成比(※) | 11.6% | 16.6% | - |
| その他 | △40 | △196 | - |
| 計 | 8,610 | 7,875 | - |
| 調整額 | △110 | △55 | - |
| 合計 | 8,500 | 7,820 | 92.0% |
※ 合計からその他、調整額を除いた額に対する比率を算出しています。
当連結会計年度の売上高は、167,695百万円で、『中期経営計画2019』の最終年度である2019年度(イメージ)に対する進捗率は100.4%となりました。営業利益は7,820百万円で、経営指標として掲げた営業利益に対する進捗率は92.0%となりました。『中期経営計画2019』では機械事業をコア事業と位置づけ、「新たな成長の礎を構築」する期間としており、機械事業の営業利益の構成比は63.0%となりました。
ROE向上に向けた取り組みの強化・浸透については、ROEの構成要素のうち、収益性と効率性の改善に最優先で取り組むこととしており、2017年度はわずかに改善しましたが、ROEは5.9%で、前期比では横ばいとなりました。
| ROE | 収益性 (当期純利益率) | 効率性 (総資産回転率) | レバレッジ (財務レバレッジ) | |
| 2016年度 | 5.9% | 2.84% | 0.74回 | 2.80倍 |
| 2017年度 | 5.9% | 2.85% | 0.78回 | 2.65倍 |
| 2019年度※ | 6.0%~7.0% | 改善 | 改善 | 低下 |
※ 2019年度でROEの構成要素については、個別に設定しておりません。
(セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析検討の内容)
『中期経営計画2019』の最終年度である2019年度に、マイルストーンとして設定した連結営業利益85億円程度に対するセグメントごとの営業利益の達成とROE向上に向けた取組みの強化・浸透を図るべく、ROA(総資産営業利益率)をセグメントごとの経営指標・業績管理指標とし、ROAの構成要素としてセグメントごとの収益性(売上高営業利益率)、効率性(総資産回転率)の改善に取り組んでいくこととしており、2016年度および2017年度の状況は、以下のとおりです。
| 2016年度 | ROA(営業利益) | 総資産回転率 | 営業利益率 | 営業利益(百万円) |
| 連 結 | 3.2% | 0.7回 | 4.4% | 6,545 |
| 産業機械 | 0.5% | 0.9回 | 0.6% | 104 |
| ロックドリル | 2.9% | 0.9回 | 3.3% | 897 |
| ユニック | 11.2% | 1.1回 | 9.9% | 2,578 |
| 金 属 | 6.2% | 2.4回 | 2.6% | 1,738 |
| 電 子 | 0.2% | 0.8回 | 0.3% | 17 |
| 化 成 品 | 0.7% | 0.3回 | 2.1% | 114 |
| 不 動 産 | 4.0% | 0.1回 | 39.4% | 1,265 |
| 2017年度 | ROA(営業利益) | 総資産回転率 | 営業利益率 | 営業利益(百万円) |
| 連 結 | 3.6% | 0.8回 | 4.7% | 7,820 |
| 産業機械 | 4.6% | 0.9回 | 5.3% | 1,005 |
| ロックドリル | 5.7% | 1.0回 | 5.9% | 1,782 |
| ユニック | 8.9% | 1.1回 | 8.3% | 2,295 |
| 金 属 | 2.7% | 2.4回 | 1.1% | 867 |
| 電 子 | 4.5% | 0.9回 | 5.2% | 330 |
| 化 成 品 | 2.8% | 0.4回 | 7.1% | 451 |
| 不 動 産 | 4.3% | 0.1回 | 39.9% | 1,339 |
産業機械部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は79.4%、営業利益は80.4%となりました。ROAは、営業利益率の改善により2016年度の0.5%から4.6%に改善しました。当部門の製品の多くは受注生産を基本としており、個別案件ごとに顧客の課題・要望等を的確に把握し、課題解決する提案が不可欠です。このため本年4月1日付でエンジニアリング力強化を目的として組織改編を行い、それぞれ別の本部下にあった営業部門と設計部門を事業本部ごとに統合しました。
ロックドリル部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は90.1%、営業利益は111.4%となりました。ROAは、営業利益率の改善により2016年度の2.9%から5.7%に改善しました。当部門の収益性、効率性の改善のため、ライフサイクルサポート機能の強化により、製品販売後も、ロックドリル製品特有のノウハウをもって、顧客にメリットを提供し続け、部品、整備・サービス等のストックビジネスとフロービジネス両輪での収益拡大が不可欠となっています。ライフサイクルサポート機能の強化として、機械稼働情報監視システムの構築、社内データベース(統合システム)の構築、部品販売の拡大(フルメンテナンスプログラムの試験運用を開始)、国内整備事業の拡充・強化(油圧ブレーカの自社整備工場2か所を新設、整備事業を開始)を進めています。また、生産能力増強および生産性向上、環境対応および品質向上、ライフサイクルサポート機能強化のため、2018年度から4年間で総額約68億円の設備投資を高崎吉井工場で開始しました。
ユニック部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は89.5%、営業利益は67.5%となりました。ROAは、営業利益率の悪化により2016年度の11.2%から8.9%に悪化しました。当部門では、国内において、ユニッククレーンの高機能化・高付加価値化による競争力の強化を図るべく、操作性・安全性を各段に高めたフルモデルチェンジ機を開発し、中型トラック向けは2016年に、小・大型トラック向けは2017年に販売を開始しました。また、佐倉工場のマザー工場化と三極生産体制の機能強化、生産コスト低減を目的として、2016年度から3年間で約90億円の設備投資を佐倉工場で実施中です。2017年7月に油機工場が稼働、2018年1月には架装工場が稼働し、2018年4月に事務研修棟が完成しました。当期は、鋼材価格上昇に加え、製造しながらの設備投資により生産コストが上昇し、営業利益率は悪化しましたが、部材調達の最適化、設備投資による効果の早期実現を進めていきます。
金属部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は115.1%、営業利益は123.9%となりました。ROAは、営業利益率の悪化により2016年度の6.2%から2.7%に悪化しました。当期は、売上高、営業利益の進捗率は、ともに100%超となっていますが、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けるため、当部門の収益の変動は大きくなります。為替予約取引、先物取引を利用したヘッジ等によりこれらの変動による影響の軽減を図り、収益体質の向上のため、適切な原料調達など最適生産・販売体制の確立を進めています。
電子部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は98.6%、営業利益は110.1%となりました。ROAは、営業利益率の改善により2016年度の0.2%から4.5%に改善しました。当期は、高純度金属ヒ素は、主要用途である化合物半導体が好調で、結晶製品も個別半導体用の結晶が好調で、電子部門の収益は改善しました。電子部門では、これらの成熟製品から戦略製品としているコイル製品、窒化アルミおよび光学部品の商品力の向上、収益構造の強化を図っています。
化成品部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は105.7%、営業利益は112.8%となりました。ROAは、営業利益率の改善により2016年度の0.7%から2.8%に改善しました。当期は、船舶バラスト水規制管理条約発効前の前倒し需要などにより、主要用途である船底塗料の需要が増加し収益が拡大した亜酸化銅など、既存製品は概ね好調でしたが、新規開発製品である金属銅粉などの早期事業化、育成が課題となっています。
不動産部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は133.6%、営業利益は134.0%となりました。ROAは、営業利益率の改善により2016年度の4.0%から4.3%に改善しました。当期は、賃貸ビルの空室率改善や主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)の順調な稼働により収益が拡大しました。不動産部門では、室町古河三井ビルディングの安定収益確保と、その他保有する不動産の有効活用による効率性の改善を図っています。なお、2019年秋を目途に閉館を予定している古河大阪ビルについては、将来構想を検討中です。