訂正有価証券報告書-第152期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで)の我が国経済は、相次ぐ大規模自然災害による影響はありましたが、人手不足や設備の老朽化に伴う省力化・効率化に向けた設備投資など、国内需要は底堅く、緩やかな回復が続きました。一方で、景気の先行きについては、米中貿易摩擦の長期化、中国経済の減速を背景とした世界経済の悪化懸念など、不透明感が高まる状況となりました。
このような経済環境の下、当社グループの当期の連結業績は、売上高は、1,741億16百万円(対前期比64億21百万円増)、営業利益は、89億15百万円(対前期比10億94百万円増)となりました。売上高は、主として産業機械、ユニック、金属、電子部門で増収となり、営業利益は、主として産業機械、ユニック、電子部門で増益となりましたが、金属部門は、買鉱条件の悪化などを主因に減益となりました。経常利益は、82億35百万円(対前期比1億30百万円増)、特別損失に古河大阪ビルの減損損失15億61百万円ほかを計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、46億54百万円(対前期比1億19百万円減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
[産業機械]
中間貯蔵施設(福島県双葉郡双葉町)向け破砕機やスクリーン、造粒機などのマテリアル機械が増収となったほか、大型プロジェクト案件で、東京外環自動車道工事向けベルトコンベヤ、小名浜港湾国際バルクターミナル向けの荷役設備、特定廃棄物セメント固型化処理設備(福島県双葉郡楢葉町)のほか、新たに受注した中間貯蔵施設(福島県双葉郡大熊町)向けベルトコンベヤについて出来高に対応した売上高を計上し、増収となりました。産業機械部門の売上高は、179億71百万円(対前期比20億99百万円増)、営業利益は、20億88百万円(対前期比10億83百万円増)となりました。
[ロックドリル]
国内では、熊本地震復旧・復興工事、北海道整備新幹線工事向けなどトンネルドリルジャンボの出荷は好調で、また、堅調な建設投資を背景に油圧ブレーカ、油圧圧砕機、油圧クローラドリルの需要が増加し、増収となりました。海外では、北米において、油圧ブレーカ、油圧クローラドリルの出荷が好調で、増収となりましたが、北米を除く海外売上は減収となりました。ロックドリル部門の売上高は、303億72百万円(対前期比1億72百万円増)、営業利益は、16億89百万円(対前期比92百万円減)となりました。
[ユニック]
国内では、3月に実施された移動式クレーン構造規格の一部改正もあり、主力製品であるユニッククレーンの出荷が増加したほか、ミニ・クローラクレーン、ユニックキャリアの出荷も好調で、増収となりました。海外では、主として、中国におけるユニッククレーン、欧米におけるミニ・クローラクレーンの出荷がいずれも好調で、増収となりました。ユニック部門の売上高は、292億37百万円(対前期比18億55百万円増)、営業利益は、27億89百万円(対前期比4億93百万円増)となりました。
産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、775億80百万円(対前期比41億27百万円増)、営業利益は、65億67百万円(対前期比14億84百万円増)となりました。
[金 属]
電気銅の海外相場は、4月に6,756米ドル/トンで始まり、鉱山ストライキ懸念により、6月に2014年1月以来の高値である7,348米ドル/トンをつけた後は、おおむね低下傾向の推移となり、貿易摩擦の激化懸念から、6,000米ドル/トンを割る局面もありましたが、期末には、6,485米ドル/トンまで回復しました。電気銅の国内建値は、4月に76万円/トンで始まり、期末には74万円/トンとなりました。伸銅需要は、中国経済の減速などを背景に、第4四半期には軟化、一方、電線需要は、建設、自動車向け等が好調を維持しました。電気銅の販売数量は、85,146トン(対前期比4,957トン減)で、売上高は減収となりましたが、電気金は、生産数量の増加に伴い増収となりました。営業利益は、買鉱条件の悪化などを主因に減益となりました。金属部門の売上高は、800億67百万円(対前期比27億33百万円増)、営業利益は、5億81百万円(対前期比2億85百万円減)となりました。
[電 子]
高純度金属ヒ素は、主要用途である化合物半導体用の需要は堅調が続いていましたが、期末にかけて軟化し、減収となりました。また、結晶製品は、個別半導体用などの需要が好調であったため、増収となりました。電子部門の売上高は、65億27百万円(対前期比2億19百万円増)、営業利益は、4億7百万円(対前期比77百万円増)となりました。
[化成品]
亜酸化銅は、主要用途である船底塗料の需要が、2017年9月のバラスト水規制前の前倒し需要の反動によって減少したことを主因に、減収となりました。また、硫酸は、2018年下期以降の価格改定により、増収となりました。化成品部門の売上高は、61億27百万円(対前期比2億17百万円減)、営業利益は、4億6百万円(対前期比44百万円減)となりました。
金属、電子および化成品の素材事業の合計売上高は、927億22百万円(対前期比27億35百万円増)、営業利益は、13億96百万円(対前期比2億52百万円減)となりました。
[不動産]
2019年12月末に閉館予定の古河大阪ビルでは、テナント退出が進んだこと、また、主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)において大口テナントの減床があったため、減収となりました。不動産事業の売上高は、29億99百万円(対前期比3億39百万円減)、営業利益は、11億63百万円(対前期比1億76百万円減)となりました。
[その他]
運輸業等を行っています。売上高は、8億14百万円(対前期比1億2百万円減)、営業損失は、1億47百万円(対前期比49百万円の損失減)となりました。
当期末の総資産は、対前期末比68億43百万円減の2,153億68百万円となりました。これは、主として上場株式の株価下落による投資有価証券の減少によるものです。有利子負債(借入金)は、対前期末比7億14百万円減の725億97百万円となり、負債合計は、対前期末比2億3百万円減の1,349億20百万円となりました。純資産は、対前期末比66億39百万円減の804億47百万円となり、自己資本比率は、対前期末比2.0ポイント減少し、36.3%となりました。
②キャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税金等調整前当期純利益の計上などにより117億85百万円の純収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得による支出により33億86百万円の純支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額や、資本効率の向上を図り、機動的な資本政策を遂行するため実行した自己株式の取得による支出等により42億5百万円の純支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、対前期末比40億16百万円増の142億17百万円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、117億85百万円の純収入で、対前期比64億33百万円の収入増となりました。主として、税金等調整前当期純利益、減価償却費や減損損失等の非資金損益項目(営業外損益、特別損益項目の調整を含みます。)調整後の収入が増加したこと、また、たな卸資産の減少ほかの営業活動に係る資産・負債の増減により収入が増加したことによるものです。
(参考)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当期の投資活動によるキャッシュ・フローは、33億86百万円の純支出で、対前期比24億68百万円の支出減となりました。主として佐倉工場のマザー工場機能強化のための設備投資や高崎吉井工場の生産能力増強のための設備投資など『中期経営計画2019』で計画した設備投資を推進し、当期の有形固定資産および無形固定資産の取得による支出は48億27百万円となりましたが、前期に比し支出は減少したこと、また、資産の効率性改善のため、遊休資産など有形固定資産の売却による収入が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当期の財務活動によるキャッシュ・フローは、42億5百万円の純支出で、対前期比16億76百万円の支出増となりました。主として2018年11月に実施した自己株式(861,700株)の取得により支出が増加したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.生産金額の算出方法は、販売価格および製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.産業機械、ロックドリルおよびユニックの一部については外注生産を、また、金属は委託製錬を行っております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
産業機械およびユニックの一部については受注生産を行っており、当連結会計年度における受注実績を示すと、次のとおりです。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(当社グループの当連結会計年度の経営成績等)
売上高は、対前期比64億21百万円(3.8%)増加し、1,741億16百万円となりました。増収の要因は、主に以下のとおりです。産業機械部門では、中間貯蔵施設(福島県双葉郡双葉町)向け破砕機やスクリーン、造粒機などのマテリアル機械が増収となったほか、大型プロジェクト案件で、東京外環自動車道工事向けベルトコンベヤ、小名浜港湾国際バルクターミナル向けの荷役設備のほか、新たに受注した特定廃棄物セメント固型化処理設備(福島県双葉郡楢葉町)、中間貯蔵施設(福島県双葉郡大熊町)向けベルトコンベヤについて出来高に対応した売上高を計上したことにより、20億99百万円(11.7%)の増収となりました。ユニック部門では、国内では、3月に実施された移動式クレーン構造規格の一部改正もあり、主力製品であるユニッククレーンの出荷が増加したほか、ミニ・クローラクレーン、ユニックキャリアの出荷も好調で、海外では、主として、中国におけるユニッククレーン、欧米におけるミニ・クローラクレーンの出荷がいずれも好調であったことにより、18億55百万円(6.3%)の増収となりました。金属部門では、電気銅は、販売数量が85,146トン(対前期比4,957トン減)で、売上高は減収となりましたが、電気金は、生産数量の増加に伴い増収となったことにより、27億33百万円(3.4%)の増収となりました。
当連結会計年度の売上原価は、対前期比52億47百万円(3.7%)増加し、1,476億74百万円となりました。売上原価率は0.1ポイント減少、84.8%となりました。販売費及び一般管理費は78百万円(0.5%)増加し、175億26百万円となりました。
当連結会計年度の営業利益は、対前期比10億94百万円(14.0%)増加し、89億15百万円となりました。産業機械部門では、増収による増益や大型プロジェクト案件や橋梁の好採算案件も寄与し、20億88百万円(対前期比10億83百万円増)、ユニック部門では、増収による増益を主因として27億89百万円(対前期比4億93百万円増)となりました。一方、金属部門では、買鉱条件の悪化などにより2億85百万円減の5億81百万円となりました。
当連結会計年度の営業外収益は、当期は持分法適用関連会社である鉱山会社および製錬会社の損益が悪化したことにより損失計上となったため(前期は、持分法による投資利益3億66百万円を計上)、対前期比4億11百万円減少し、13億15百万円となりました。営業外費用は、持分法による投資損失1億50百万円の計上のほか、シンジケートローン組成に伴う金融諸費の計上もあり、対前期比5億52百万円増加し、19億95百万円となりました。
当連結会計年度の特別利益は、資産の効率性改善のため、遊休資産や投資有価証券の売却をしたことにより、固定資産売却益2億23百万円、投資有価証券売却益2億14百万円ほかを計上したことから、対前期比4億48百万円増加し、4億81百万円となりました。特別損失は、古河大阪ビルについて、競争力のある賃貸テナントビルとして継続していくことが困難であると判断し、減損損失15億61百万円を計上しましたが、前期は、テナント退去補償関連費用10億41百万円の計上があり、対前期比1億70百万円増加し、17億14百万円となりました。
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合計した税金費用は、対前期比4億82百万円増加し、21億50百万円となりました。法人税等の負担率は、持分法による投資損失計上の影響ほかで5.4ポイント増加し、30.7%となりました。非支配株主に帰属する当期純利益は、45百万円増加し、1億98百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、対前期比1億19百万円(△2.5%)減少し、46億54百万円となりました。
(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)
産業機械製品は、主に民間設備投資と公共投資の動向の影響を受けます。ロックドリル製品は、国内では民間設備投資と公共投資の動向、海外では出荷先各国の景気動向の影響を受けます。ユニッククレーンは、トラックの国内需要動向の影響を受けます。
銅をはじめとする金属製品は、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けます。電子部門は、半導体市場の動向の影響を受けます。なお、事業等のリスクについては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」を参照願います。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性)
a)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
b)契約債務
2019年3月31日現在の契約債務の概要は、以下のとおりです。
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
当社グループの第三者に対する保証は、連結会社以外の会社の金融機関等からの借入等に対する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が発生した場合、代わりに弁済する義務があり、2019年3月31日現在の債務保証額は、3,735百万円です。なお、運転資金等の効率的な調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しており、2019年3月末現在の契約総額は、37,014百万円(借入実行額8,764百万円)です。
c)連結営業キャッシュ・フロー配分と資本政策
当社グループは、2017年度から2019年度の3年間を対象とした『中期経営計画2019』を策定し推進しております。連結営業キャッシュ・フローの配分ついては、堅固な財務基盤の確立を目指しつつ、「企業価値向上に資する投資等の積極的推進」を行うとともに、株主還元に配慮した連結営業キャッシュ・フローの適正配分に努めていくこととしております。2017年度から2019年度の3年間の営業キャッシュ・フローの累計額(イメージ)は250億円程度で、2017度から2018年度の実績累計額は、171億36百万円、進捗率は68.5%で、おおむねイメージどおりの資金獲得となっています。また獲得した資金の配分について、2018年度の実績および進捗状況は以下のとおりです。
※1 借入金(短期借入金・長期借入金)のみでリース債務を含みません。
※2 取得価額です。有形固定資産・無形固定資産の取得による2018年度の支出額は、4,827百万円、
2017年度から2018年度の支出累計額は、10,223百万円です。
※3 配当総額です。配当金の2018年度支払額は、2,020百万円、2017年度から2018年度の支払累計額は、
4,039百万円です。
有利子負債の削減については、2017年度末から9億10百万円削減、進捗率は30.3%となっていますが、『中期経営計画2019』で想定していた2018年度末時点の進捗率とほぼ同程度となっており、計画どおりに進捗していると認識しています。
設備投資への資金配分については、コア事業と位置づける機械事業を中心に、2017年度から2018年度の3年間で160億円程度を計画し、2017年度から2018年度の実績累計額は104億64百万円、進捗率は65.4%とおおむね計画どおりに進捗していると認識しています。なお、設備投資等の概要については、「第3 設備の状況 1 設備投資の概要」を、また重要な設備の新設の計画については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」を参照願います。
資本政策については、株主還元を充実させていくことを心掛けるとともに、収益の確保に不可欠な設備投資、研究開発等に必要な内部資金の確保を念頭に、今後の事業展開、その他諸般の事情を総合的に勘案して、成果の配分を実施することを基本方針としており、原則として、連結による損益を基礎とし、特別な損益の状態である場合を除き、1株当たり50円の年間配当金および連結配当性向30%以上を目処に、安定的・継続的な利益還元に努めていくこととしております。2018年度の年間配当金は1株当たり50円、連結配当性向は43.0%(2017年度の年間配当金は1株当たり50円、連結配当性向は42.3%)でした。
なお、2018年度には、2018年11月26日開催の取締役会決議に基づく自己株式の取得を実施しております。取得した株式の総数は861,700株、取得価額の総額は1,208百万円でした。自己株式の取得・消却については、株価の動向や資本効率、キャッシュ・フロー等を勘案しつつ、適宜検討していきます。
(当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
創業150周年を迎える2025年度に向けた当社グループの2025ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」において連結営業利益150億円超の常態化、二桁台のROEを掲げ、2025ビジョンを具現化していくための第1フェーズとして、2017年度から2019年度の3年間を対象とした『中期経営計画2019』を策定し、最終年度である2019年度に、マイルストーンとして連結営業利益85億円程度、ROE6%~7%程度とする経営指標を設定しております。
中期経営計画の2年目である2018年度の実績および2019年度(イメージ)に対する進捗状況は以下のとおりです。
[連結売上高(百万円)]
[連結営業利益(百万円)]
※ 合計からその他、調整額を除いた額に対する比率を算出しています。
当連結会計年度の売上高は、174,116百万円で、『中期経営計画2019』の最終年度である2019年度(イメージ)に対する進捗率は103.9%となりました。セグメント別では、コア事業と位置づける機械事業の進捗率は92.2%、素材事業および不動産事業は100%を超える進捗率となりました。
当連結会計年度の営業利益は、8,915百万円で、経営指標として掲げた営業利益8,500百万円に対する進捗率は104.9%となりました。セグメント別では、産業機械部門の進捗率が167.1%と好調な機械事業は105.1%、また、製錬採算の悪化などにより金属部門が83.1%となった素材事業は99.7%、不動産事業は、116.4%となりました。『中期経営計画2019』では機械事業をコア事業と位置づけ、「新たな成長の礎を構築」する期間としており、機械事業の営業利益の構成比は2019年度(イメージ)72.2%に対し、72.0%となりました。
ROE向上に向けた取り組みの強化・浸透については、ROEの構成要素のうち、収益性と効率性の改善に最優先で取り組むこととしております。2018年度は古河大阪ビルの減損損失15億61百万円を特別損失に計上したことによる当期純利益率の悪化を主因として、ROEは5.7%となり、比較基準年(『中期経営計画2019』のスタート前年)の2016年度比、前年度比ともに0.2ポイント低下し、5.7%となりました。
※ 2019年度ROEの構成要素については、個別に設定しておりません。
(セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析検討の内容)
『中期経営計画2019』の最終年度である2019年度に、マイルストーンとして設定した連結営業利益85億円程度に対するセグメントごとの営業利益の達成とROE向上に向けた取り組みの強化・浸透を図るべく、ROA(総資産営業利益率)をセグメントごとの経営指標・業績管理指標とし、ROAの構成要素としてセグメントごとの収益性(売上高営業利益率)、効率性(総資産回転率)の改善に取り組んでいくこととしており、『中期経営計画2019』スタート前年の2016年度(比較基準年)および2018年度の状況は以下のとおりです。
産業機械部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は89.9%、営業利益は167.1%となりました。ROAは大型プロジェクト案件や橋梁など、2017年度から続いた好採算案件が営業利益率の改善に寄与し、2016年度の0.5%から9.2%(2017年度は4.6%)に改善しています。当部門の製品の多くは受注生産を基本としており、個別案件ごとに顧客の課題・要望等を的確に把握し、課題解決する提案が不可欠です。このため2018年4月1日付でエンジニアリング力強化を目的として組織改編を行い、それぞれ別の本部下にあった営業部門と設計部門を事業本部ごとに統合しました。2018年度はマテリアル機械のセクションプラント工事案件として中間貯蔵施設(福島県双葉郡双葉町)向け破砕機やスクリーン、造粒機や一部プラント設備等を受注、コントラクタ事業案件として、特定廃棄物セメント固型化処理設備(福島県双葉郡楢葉町)、中間貯蔵施設(福島県双葉郡大熊町)向けベルトコンベヤを受注し、それぞれ出来高に対応した売上高を計上しており、組織改編の効果は徐々に現れてきていると認識しています。
ロックドリル部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は90.7%、営業利益は105.6%となりました。ROAは営業利益率の改善により2016年度の2.9%から4.9%(2017年度は5.7%)に改善していますが、当部門の収益性、効率性の更なる改善のため、ライフサイクルサポート機能の強化により、製品販売後も、ロックドリル製品特有のノウハウをもって顧客にメリットを提供し続け、部品、整備・サービス等のストックビジネスとフロービジネス両輪での収益拡大が不可欠となっています。ライフサイクルサポート機能の強化として、稼働管理システムの構築、部品販売の拡大、国内整備事業の拡充・強化などの事業戦略を進めています。また、高崎吉井工場において、生産能力増強および生産性向上、環境対応および品質向上、ライフサイクルサポート機能強化のため、2017年度から5年間で総額約68億円の設備投資を実施しています。
ユニック部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は95.5%、営業利益は82.0%となりました。2016年度から実施中の大型設備投資に伴う総資産の増加、また、鋼材価格の上昇に加え、製造しながらの設備投資の実施により生産コストは上昇し、総資産回転率、営業利益率ともに悪化、ROAは2016年度の11.2%から9.7%(2017年度は8.9%)となっており、部材調達の最適化、設備投資による効果の早期実現が不可欠となっています。当部門では、国内において、ユニッククレーンの高機能化・高付加価値化による競争力の強化を図るべく、操作性・安全性を各段に高めたフルモデルチェンジ機(G-FORCEシリーズ)を開発し、中型トラック向けは2016年に、小・大型トラック向けは2017年に販売を開始しました。また、2018年10月からは厚生労働省による移動式クレーン構造規格の一部改正に対応した安全強化モデルを開発、販売を開始しました。海外においては、販売店網の再整備と販売力強化に加え、海外輸出機の生産拠点であるタイ工場(Furukawa Unic(Thailand)Co., Ltd.)を拡張、ノックダウン部品倉庫および輸出機出荷場を整備いたしました。また、佐倉工場では、2016年度から3年間で約87億円の設備投資を実施中で、2017年7月に油機工場が、2018年1月に架装工場が稼働し、2018年4月には事務研修棟が完成するなど、着実に進捗しています。今後も佐倉工場のマザー工場化と三極生産体制の機能強化、生産コスト低減を推進していきます。
金属部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は119.1%、営業利益は83.1%となりました。ROAは営業利益率の悪化により2016年度の6.2%から1.8%(2017年度は2.7%)に悪化しています。当部門では、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けるため、収益の変動は大きくなります。このため、為替予約取引、先物取引を利用したヘッジ等によりこれらの変動による影響の軽減を図るとともに、収益体質の向上のため、採算重視の最適生産・販売体制の確立を進めています。
電子部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は102.0%、営業利益は135.9%となりました。ROAは営業利益率の改善により2016年度の0.2%から5.7%(2017年度は4.5%)に改善しています。成熟製品と位置づける高純度金属ヒ素は、主要用途である化合物半導体が好調で、また、結晶製品も個別半導体用の結晶が好調であったため、収益が改善しています。電子部門では、これらの成熟製品から戦略製品としているコイル製品、窒化アルミおよび光学部品の商品力の向上、収益構造の強化が課題となっています。
化成品部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は102.1%、営業利益は101.6%となりました。ROAは営業利益率の改善により2016年度の0.7%から2.5%(2017年度は2.8%)に改善しています。2017年度はバラスト水規制前の前倒し需要などにより、主要用途である船底塗料の需要が増加した亜酸化銅の収益拡大が営業利益率の改善に寄与し、2018年度は亜酸化銅の前倒し需要反動減はありましたが、硫酸の価格改定が収益に寄与しました。化成品部門では、これら既存製品の収益拡大とともに、金属銅粉など新規開発製品の早期事業化、育成が課題となっています。
不動産部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は120.0%、営業利益は116.4%となりました。ROAは2016年度の4.0%から横ばい(2017年度は4.3%)となっています。不動産部門では、主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)の順調な稼働による安定収益の確保と、遊休土地の売却を進め、その他保有する不動産の有効活用による効率性の改善を図っており、2019年4月開催の取締役会において、古河大名ビル(福岡県福岡市)の売却を決議しました。また、2019年12月末に閉館を予定している古河大阪ビルについては、将来構想を検討中です。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで)の我が国経済は、相次ぐ大規模自然災害による影響はありましたが、人手不足や設備の老朽化に伴う省力化・効率化に向けた設備投資など、国内需要は底堅く、緩やかな回復が続きました。一方で、景気の先行きについては、米中貿易摩擦の長期化、中国経済の減速を背景とした世界経済の悪化懸念など、不透明感が高まる状況となりました。
このような経済環境の下、当社グループの当期の連結業績は、売上高は、1,741億16百万円(対前期比64億21百万円増)、営業利益は、89億15百万円(対前期比10億94百万円増)となりました。売上高は、主として産業機械、ユニック、金属、電子部門で増収となり、営業利益は、主として産業機械、ユニック、電子部門で増益となりましたが、金属部門は、買鉱条件の悪化などを主因に減益となりました。経常利益は、82億35百万円(対前期比1億30百万円増)、特別損失に古河大阪ビルの減損損失15億61百万円ほかを計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、46億54百万円(対前期比1億19百万円減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
[産業機械]
中間貯蔵施設(福島県双葉郡双葉町)向け破砕機やスクリーン、造粒機などのマテリアル機械が増収となったほか、大型プロジェクト案件で、東京外環自動車道工事向けベルトコンベヤ、小名浜港湾国際バルクターミナル向けの荷役設備、特定廃棄物セメント固型化処理設備(福島県双葉郡楢葉町)のほか、新たに受注した中間貯蔵施設(福島県双葉郡大熊町)向けベルトコンベヤについて出来高に対応した売上高を計上し、増収となりました。産業機械部門の売上高は、179億71百万円(対前期比20億99百万円増)、営業利益は、20億88百万円(対前期比10億83百万円増)となりました。
[ロックドリル]
国内では、熊本地震復旧・復興工事、北海道整備新幹線工事向けなどトンネルドリルジャンボの出荷は好調で、また、堅調な建設投資を背景に油圧ブレーカ、油圧圧砕機、油圧クローラドリルの需要が増加し、増収となりました。海外では、北米において、油圧ブレーカ、油圧クローラドリルの出荷が好調で、増収となりましたが、北米を除く海外売上は減収となりました。ロックドリル部門の売上高は、303億72百万円(対前期比1億72百万円増)、営業利益は、16億89百万円(対前期比92百万円減)となりました。
[ユニック]
国内では、3月に実施された移動式クレーン構造規格の一部改正もあり、主力製品であるユニッククレーンの出荷が増加したほか、ミニ・クローラクレーン、ユニックキャリアの出荷も好調で、増収となりました。海外では、主として、中国におけるユニッククレーン、欧米におけるミニ・クローラクレーンの出荷がいずれも好調で、増収となりました。ユニック部門の売上高は、292億37百万円(対前期比18億55百万円増)、営業利益は、27億89百万円(対前期比4億93百万円増)となりました。
産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、775億80百万円(対前期比41億27百万円増)、営業利益は、65億67百万円(対前期比14億84百万円増)となりました。
[金 属]
電気銅の海外相場は、4月に6,756米ドル/トンで始まり、鉱山ストライキ懸念により、6月に2014年1月以来の高値である7,348米ドル/トンをつけた後は、おおむね低下傾向の推移となり、貿易摩擦の激化懸念から、6,000米ドル/トンを割る局面もありましたが、期末には、6,485米ドル/トンまで回復しました。電気銅の国内建値は、4月に76万円/トンで始まり、期末には74万円/トンとなりました。伸銅需要は、中国経済の減速などを背景に、第4四半期には軟化、一方、電線需要は、建設、自動車向け等が好調を維持しました。電気銅の販売数量は、85,146トン(対前期比4,957トン減)で、売上高は減収となりましたが、電気金は、生産数量の増加に伴い増収となりました。営業利益は、買鉱条件の悪化などを主因に減益となりました。金属部門の売上高は、800億67百万円(対前期比27億33百万円増)、営業利益は、5億81百万円(対前期比2億85百万円減)となりました。
[電 子]
高純度金属ヒ素は、主要用途である化合物半導体用の需要は堅調が続いていましたが、期末にかけて軟化し、減収となりました。また、結晶製品は、個別半導体用などの需要が好調であったため、増収となりました。電子部門の売上高は、65億27百万円(対前期比2億19百万円増)、営業利益は、4億7百万円(対前期比77百万円増)となりました。
[化成品]
亜酸化銅は、主要用途である船底塗料の需要が、2017年9月のバラスト水規制前の前倒し需要の反動によって減少したことを主因に、減収となりました。また、硫酸は、2018年下期以降の価格改定により、増収となりました。化成品部門の売上高は、61億27百万円(対前期比2億17百万円減)、営業利益は、4億6百万円(対前期比44百万円減)となりました。
金属、電子および化成品の素材事業の合計売上高は、927億22百万円(対前期比27億35百万円増)、営業利益は、13億96百万円(対前期比2億52百万円減)となりました。
[不動産]
2019年12月末に閉館予定の古河大阪ビルでは、テナント退出が進んだこと、また、主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)において大口テナントの減床があったため、減収となりました。不動産事業の売上高は、29億99百万円(対前期比3億39百万円減)、営業利益は、11億63百万円(対前期比1億76百万円減)となりました。
[その他]
運輸業等を行っています。売上高は、8億14百万円(対前期比1億2百万円減)、営業損失は、1億47百万円(対前期比49百万円の損失減)となりました。
当期末の総資産は、対前期末比68億43百万円減の2,153億68百万円となりました。これは、主として上場株式の株価下落による投資有価証券の減少によるものです。有利子負債(借入金)は、対前期末比7億14百万円減の725億97百万円となり、負債合計は、対前期末比2億3百万円減の1,349億20百万円となりました。純資産は、対前期末比66億39百万円減の804億47百万円となり、自己資本比率は、対前期末比2.0ポイント減少し、36.3%となりました。
②キャッシュ・フロー
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税金等調整前当期純利益の計上などにより117億85百万円の純収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得による支出により33億86百万円の純支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額や、資本効率の向上を図り、機動的な資本政策を遂行するため実行した自己株式の取得による支出等により42億5百万円の純支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、対前期末比40億16百万円増の142億17百万円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、117億85百万円の純収入で、対前期比64億33百万円の収入増となりました。主として、税金等調整前当期純利益、減価償却費や減損損失等の非資金損益項目(営業外損益、特別損益項目の調整を含みます。)調整後の収入が増加したこと、また、たな卸資産の減少ほかの営業活動に係る資産・負債の増減により収入が増加したことによるものです。
(参考)
| 2017年度 (百万円) | 2018年度 (百万円) | 増△減 (百万円) | |
| 税金等調整前当期純利益 | 6,594 | 7,003 | 408 |
| 非資金損益項目等の調整 | 3,931 | 4,418 | 487 |
| 非資金損益項目等の調整後収入 | 10,526 | 11,421 | 895 |
| 営業活動に係る資産・負債の増減 | △4,473 | 1,171 | 5,644 |
| 純支払利息及び配当金の受取額 | 231 | 377 | 146 |
| 法人税等の純支払額 | △933 | △1,185 | △252 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 5,351 | 11,785 | 6,433 |
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当期の投資活動によるキャッシュ・フローは、33億86百万円の純支出で、対前期比24億68百万円の支出減となりました。主として佐倉工場のマザー工場機能強化のための設備投資や高崎吉井工場の生産能力増強のための設備投資など『中期経営計画2019』で計画した設備投資を推進し、当期の有形固定資産および無形固定資産の取得による支出は48億27百万円となりましたが、前期に比し支出は減少したこと、また、資産の効率性改善のため、遊休資産など有形固定資産の売却による収入が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当期の財務活動によるキャッシュ・フローは、42億5百万円の純支出で、対前期比16億76百万円の支出増となりました。主として2018年11月に実施した自己株式(861,700株)の取得により支出が増加したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 産業機械 | 17,708 | 19.8 |
| ロックドリル | 28,206 | 1.0 |
| ユニック | 30,447 | 9.7 |
| 金属 | 77,089 | 1.7 |
| 電子 | 6,312 | 2.7 |
| 化成品 | 4,721 | 9.5 |
| その他 | 459 | 0.4 |
| 合計 | 164,943 | 5.0 |
(注)1.生産金額の算出方法は、販売価格および製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.産業機械、ロックドリルおよびユニックの一部については外注生産を、また、金属は委託製錬を行っております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
産業機械およびユニックの一部については受注生産を行っており、当連結会計年度における受注実績を示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前期比 (%) |
| 産業機械 | 14,785 | 24.4 | 13,987 | 20.9 |
| ロックドリル | 14 | △94.0 | - | △100.0 |
| ユニック | 3,126 | 7.2 | 958 | △22.0 |
| 合計 | 17,926 | 19.2 | 14,946 | 15.7 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 産業機械 | 17,971 | 13.2 |
| ロックドリル | 30,372 | 0.6 |
| ユニック | 29,237 | 6.8 |
| 金属 | 80,067 | 3.5 |
| 電子 | 6,527 | 3.5 |
| 化成品 | 6,127 | △3.4 |
| 不動産 | 2,999 | △10.2 |
| その他 | 814 | △11.2 |
| 合計 | 174,116 | 3.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 古河電気工業(株) | 26,305 | 15.7 | 28,310 | 16.3 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(当社グループの当連結会計年度の経営成績等)
売上高は、対前期比64億21百万円(3.8%)増加し、1,741億16百万円となりました。増収の要因は、主に以下のとおりです。産業機械部門では、中間貯蔵施設(福島県双葉郡双葉町)向け破砕機やスクリーン、造粒機などのマテリアル機械が増収となったほか、大型プロジェクト案件で、東京外環自動車道工事向けベルトコンベヤ、小名浜港湾国際バルクターミナル向けの荷役設備のほか、新たに受注した特定廃棄物セメント固型化処理設備(福島県双葉郡楢葉町)、中間貯蔵施設(福島県双葉郡大熊町)向けベルトコンベヤについて出来高に対応した売上高を計上したことにより、20億99百万円(11.7%)の増収となりました。ユニック部門では、国内では、3月に実施された移動式クレーン構造規格の一部改正もあり、主力製品であるユニッククレーンの出荷が増加したほか、ミニ・クローラクレーン、ユニックキャリアの出荷も好調で、海外では、主として、中国におけるユニッククレーン、欧米におけるミニ・クローラクレーンの出荷がいずれも好調であったことにより、18億55百万円(6.3%)の増収となりました。金属部門では、電気銅は、販売数量が85,146トン(対前期比4,957トン減)で、売上高は減収となりましたが、電気金は、生産数量の増加に伴い増収となったことにより、27億33百万円(3.4%)の増収となりました。
当連結会計年度の売上原価は、対前期比52億47百万円(3.7%)増加し、1,476億74百万円となりました。売上原価率は0.1ポイント減少、84.8%となりました。販売費及び一般管理費は78百万円(0.5%)増加し、175億26百万円となりました。
当連結会計年度の営業利益は、対前期比10億94百万円(14.0%)増加し、89億15百万円となりました。産業機械部門では、増収による増益や大型プロジェクト案件や橋梁の好採算案件も寄与し、20億88百万円(対前期比10億83百万円増)、ユニック部門では、増収による増益を主因として27億89百万円(対前期比4億93百万円増)となりました。一方、金属部門では、買鉱条件の悪化などにより2億85百万円減の5億81百万円となりました。
当連結会計年度の営業外収益は、当期は持分法適用関連会社である鉱山会社および製錬会社の損益が悪化したことにより損失計上となったため(前期は、持分法による投資利益3億66百万円を計上)、対前期比4億11百万円減少し、13億15百万円となりました。営業外費用は、持分法による投資損失1億50百万円の計上のほか、シンジケートローン組成に伴う金融諸費の計上もあり、対前期比5億52百万円増加し、19億95百万円となりました。
当連結会計年度の特別利益は、資産の効率性改善のため、遊休資産や投資有価証券の売却をしたことにより、固定資産売却益2億23百万円、投資有価証券売却益2億14百万円ほかを計上したことから、対前期比4億48百万円増加し、4億81百万円となりました。特別損失は、古河大阪ビルについて、競争力のある賃貸テナントビルとして継続していくことが困難であると判断し、減損損失15億61百万円を計上しましたが、前期は、テナント退去補償関連費用10億41百万円の計上があり、対前期比1億70百万円増加し、17億14百万円となりました。
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合計した税金費用は、対前期比4億82百万円増加し、21億50百万円となりました。法人税等の負担率は、持分法による投資損失計上の影響ほかで5.4ポイント増加し、30.7%となりました。非支配株主に帰属する当期純利益は、45百万円増加し、1億98百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、対前期比1億19百万円(△2.5%)減少し、46億54百万円となりました。
(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)
産業機械製品は、主に民間設備投資と公共投資の動向の影響を受けます。ロックドリル製品は、国内では民間設備投資と公共投資の動向、海外では出荷先各国の景気動向の影響を受けます。ユニッククレーンは、トラックの国内需要動向の影響を受けます。
銅をはじめとする金属製品は、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けます。電子部門は、半導体市場の動向の影響を受けます。なお、事業等のリスクについては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」を参照願います。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性)
a)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
b)契約債務
2019年3月31日現在の契約債務の概要は、以下のとおりです。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||||
| 合計 | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | |
| 短期借入金 | 9,738 | 9,738 | - | - | - | - | - |
| 長期借入金 | 62,859 | 7,466 | 3,008 | 2,119 | 5,114 | 8,926 | 36,223 |
| リース債務 | 662 | 257 | 168 | 136 | 79 | 19 | 1 |
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
当社グループの第三者に対する保証は、連結会社以外の会社の金融機関等からの借入等に対する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が発生した場合、代わりに弁済する義務があり、2019年3月31日現在の債務保証額は、3,735百万円です。なお、運転資金等の効率的な調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しており、2019年3月末現在の契約総額は、37,014百万円(借入実行額8,764百万円)です。
c)連結営業キャッシュ・フロー配分と資本政策
当社グループは、2017年度から2019年度の3年間を対象とした『中期経営計画2019』を策定し推進しております。連結営業キャッシュ・フローの配分ついては、堅固な財務基盤の確立を目指しつつ、「企業価値向上に資する投資等の積極的推進」を行うとともに、株主還元に配慮した連結営業キャッシュ・フローの適正配分に努めていくこととしております。2017年度から2019年度の3年間の営業キャッシュ・フローの累計額(イメージ)は250億円程度で、2017度から2018年度の実績累計額は、171億36百万円、進捗率は68.5%で、おおむねイメージどおりの資金獲得となっています。また獲得した資金の配分について、2018年度の実績および進捗状況は以下のとおりです。
| 連結営業キャッシュ・フロー(百万円) | 3年間累計 (イメージ) | 2018年度 | 2017年度~ 2018年度 累計額 | 進捗率 | ||
| 25,000 | 11,785 | 17,136 | 68.5% | |||
| 配 分 | 有利子負債の削減(※1) | 3,000 | ⇒ | 714 | 910 | 30.3% |
| 設備投資(※2) | 16,000 | 5,442 | 10,464 | 65.4% | ||
| 配当(※3) | 6,000 | 2,020 | 4,040 | 67.3% | ||
| 自己株式の取得 | - | 1,208 | 1,210 | - | ||
※1 借入金(短期借入金・長期借入金)のみでリース債務を含みません。
※2 取得価額です。有形固定資産・無形固定資産の取得による2018年度の支出額は、4,827百万円、
2017年度から2018年度の支出累計額は、10,223百万円です。
※3 配当総額です。配当金の2018年度支払額は、2,020百万円、2017年度から2018年度の支払累計額は、
4,039百万円です。
有利子負債の削減については、2017年度末から9億10百万円削減、進捗率は30.3%となっていますが、『中期経営計画2019』で想定していた2018年度末時点の進捗率とほぼ同程度となっており、計画どおりに進捗していると認識しています。
設備投資への資金配分については、コア事業と位置づける機械事業を中心に、2017年度から2018年度の3年間で160億円程度を計画し、2017年度から2018年度の実績累計額は104億64百万円、進捗率は65.4%とおおむね計画どおりに進捗していると認識しています。なお、設備投資等の概要については、「第3 設備の状況 1 設備投資の概要」を、また重要な設備の新設の計画については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」を参照願います。
資本政策については、株主還元を充実させていくことを心掛けるとともに、収益の確保に不可欠な設備投資、研究開発等に必要な内部資金の確保を念頭に、今後の事業展開、その他諸般の事情を総合的に勘案して、成果の配分を実施することを基本方針としており、原則として、連結による損益を基礎とし、特別な損益の状態である場合を除き、1株当たり50円の年間配当金および連結配当性向30%以上を目処に、安定的・継続的な利益還元に努めていくこととしております。2018年度の年間配当金は1株当たり50円、連結配当性向は43.0%(2017年度の年間配当金は1株当たり50円、連結配当性向は42.3%)でした。
なお、2018年度には、2018年11月26日開催の取締役会決議に基づく自己株式の取得を実施しております。取得した株式の総数は861,700株、取得価額の総額は1,208百万円でした。自己株式の取得・消却については、株価の動向や資本効率、キャッシュ・フロー等を勘案しつつ、適宜検討していきます。
(当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
創業150周年を迎える2025年度に向けた当社グループの2025ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」において連結営業利益150億円超の常態化、二桁台のROEを掲げ、2025ビジョンを具現化していくための第1フェーズとして、2017年度から2019年度の3年間を対象とした『中期経営計画2019』を策定し、最終年度である2019年度に、マイルストーンとして連結営業利益85億円程度、ROE6%~7%程度とする経営指標を設定しております。
中期経営計画の2年目である2018年度の実績および2019年度(イメージ)に対する進捗状況は以下のとおりです。
[連結売上高(百万円)]
| 2019年度 (イメージ) | 2018年度 | 進捗率 | |
| 機械事業 | 84,100 | 77,580 | 92.2% |
| (産業機械部門) | (20,000) | (17,971) | 89.9% |
| (ロックドリル部門) | (33,500) | (30,372) | 90.7% |
| (ユニック部門) | (30,600) | (29,237) | 95.5% |
| 素材事業 | 79,600 | 92,722 | 116.5% |
| (金属部門) | (67,200) | (80,067) | 119.1% |
| (電子部門) | (6,400) | (6,527) | 102.0% |
| (化成品部門) | (6,000) | (6,127) | 102.1% |
| 不動産事業 | 2,500 | 2,999 | 120.0% |
| その他 | 1,400 | 814 | 58.1% |
| 合計 | 167,600 | 174,116 | 103.9% |
[連結営業利益(百万円)]
| 2019年度 (イメージ) | 2018年度 | 進捗率 | |
| 機械事業 | 6,250 | 6,567 | 105.1% |
| 構成比(※) | 72.2% | 72.0% | - |
| (産業機械部門) | (1,250) | (2,088) | 167.1% |
| (ロックドリル部門) | (1,600) | (1,689) | 105.6% |
| (ユニック部門) | (3,400) | (2,789) | 82.0% |
| 素材事業 | 1,400 | 1,396 | 99.7% |
| 構成比(※) | 16.2% | 15.3% | - |
| (金属部門) | (700) | (581) | 83.1% |
| (電子部門) | (300) | (407) | 135.9% |
| (化成品部門) | (400) | (406) | 101.6% |
| 不動産事業 | 1,000 | 1,163 | 116.4% |
| 構成比(※) | 11.6% | 12.7% | - |
| その他 | △40 | △147 | - |
| 計 | 8,610 | 8,980 | - |
| 調整額 | △110 | △64 | - |
| 合計 | 8,500 | 8,915 | 104.9% |
※ 合計からその他、調整額を除いた額に対する比率を算出しています。
当連結会計年度の売上高は、174,116百万円で、『中期経営計画2019』の最終年度である2019年度(イメージ)に対する進捗率は103.9%となりました。セグメント別では、コア事業と位置づける機械事業の進捗率は92.2%、素材事業および不動産事業は100%を超える進捗率となりました。
当連結会計年度の営業利益は、8,915百万円で、経営指標として掲げた営業利益8,500百万円に対する進捗率は104.9%となりました。セグメント別では、産業機械部門の進捗率が167.1%と好調な機械事業は105.1%、また、製錬採算の悪化などにより金属部門が83.1%となった素材事業は99.7%、不動産事業は、116.4%となりました。『中期経営計画2019』では機械事業をコア事業と位置づけ、「新たな成長の礎を構築」する期間としており、機械事業の営業利益の構成比は2019年度(イメージ)72.2%に対し、72.0%となりました。
ROE向上に向けた取り組みの強化・浸透については、ROEの構成要素のうち、収益性と効率性の改善に最優先で取り組むこととしております。2018年度は古河大阪ビルの減損損失15億61百万円を特別損失に計上したことによる当期純利益率の悪化を主因として、ROEは5.7%となり、比較基準年(『中期経営計画2019』のスタート前年)の2016年度比、前年度比ともに0.2ポイント低下し、5.7%となりました。
| ROE | 収益性 (当期純利益率) | 効率性 (総資産回転率) | レバレッジ (財務レバレッジ) | |
| 2016年度 | 5.9% | 2.84% | 0.74回 | 2.80倍 |
| 2017年度 | 5.9% | 2.85% | 0.78回 | 2.65倍 |
| 2018年度 | 5.7% | 2.67% | 0.79回 | 2.68倍 |
| 2019年度※ | 6.0%~7.0% | 改善 | 改善 | 低下 |
※ 2019年度ROEの構成要素については、個別に設定しておりません。
(セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析検討の内容)
『中期経営計画2019』の最終年度である2019年度に、マイルストーンとして設定した連結営業利益85億円程度に対するセグメントごとの営業利益の達成とROE向上に向けた取り組みの強化・浸透を図るべく、ROA(総資産営業利益率)をセグメントごとの経営指標・業績管理指標とし、ROAの構成要素としてセグメントごとの収益性(売上高営業利益率)、効率性(総資産回転率)の改善に取り組んでいくこととしており、『中期経営計画2019』スタート前年の2016年度(比較基準年)および2018年度の状況は以下のとおりです。
| 2016年度 | ROA(営業利益) | 総資産回転率 | 営業利益率 | 営業利益(百万円) |
| 連 結 | 3.2% | 0.7回 | 4.4% | 6,545 |
| 産業機械 | 0.5% | 0.9回 | 0.6% | 104 |
| ロックドリル | 2.9% | 0.9回 | 3.3% | 897 |
| ユニック | 11.2% | 1.1回 | 9.9% | 2,578 |
| 金 属 | 6.2% | 2.4回 | 2.6% | 1,738 |
| 電 子 | 0.2% | 0.8回 | 0.3% | 17 |
| 化 成 品 | 0.7% | 0.3回 | 2.1% | 114 |
| 不 動 産 | 4.0% | 0.1回 | 39.4% | 1,265 |
| 2018年度 | ROA(営業利益) | 総資産回転率 | 営業利益率 | 営業利益(百万円) |
| 連 結 | 4.1% | 0.8回 | 5.1% | 8,915 |
| 産業機械 | 9.2% | 0.9回 | 9.9% | 2,088 |
| ロックドリル | 4.9% | 0.9回 | 5.6% | 1,689 |
| ユニック | 9.7% | 1.0回 | 9.5% | 2,789 |
| 金 属 | 1.8% | 2.4回 | 0.7% | 581 |
| 電 子 | 5.7% | 0.9回 | 6.2% | 407 |
| 化 成 品 | 2.5% | 0.4回 | 6.6% | 406 |
| 不 動 産 | 4.0% | 0.1回 | 38.5% | 1,163 |
産業機械部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は89.9%、営業利益は167.1%となりました。ROAは大型プロジェクト案件や橋梁など、2017年度から続いた好採算案件が営業利益率の改善に寄与し、2016年度の0.5%から9.2%(2017年度は4.6%)に改善しています。当部門の製品の多くは受注生産を基本としており、個別案件ごとに顧客の課題・要望等を的確に把握し、課題解決する提案が不可欠です。このため2018年4月1日付でエンジニアリング力強化を目的として組織改編を行い、それぞれ別の本部下にあった営業部門と設計部門を事業本部ごとに統合しました。2018年度はマテリアル機械のセクションプラント工事案件として中間貯蔵施設(福島県双葉郡双葉町)向け破砕機やスクリーン、造粒機や一部プラント設備等を受注、コントラクタ事業案件として、特定廃棄物セメント固型化処理設備(福島県双葉郡楢葉町)、中間貯蔵施設(福島県双葉郡大熊町)向けベルトコンベヤを受注し、それぞれ出来高に対応した売上高を計上しており、組織改編の効果は徐々に現れてきていると認識しています。
ロックドリル部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は90.7%、営業利益は105.6%となりました。ROAは営業利益率の改善により2016年度の2.9%から4.9%(2017年度は5.7%)に改善していますが、当部門の収益性、効率性の更なる改善のため、ライフサイクルサポート機能の強化により、製品販売後も、ロックドリル製品特有のノウハウをもって顧客にメリットを提供し続け、部品、整備・サービス等のストックビジネスとフロービジネス両輪での収益拡大が不可欠となっています。ライフサイクルサポート機能の強化として、稼働管理システムの構築、部品販売の拡大、国内整備事業の拡充・強化などの事業戦略を進めています。また、高崎吉井工場において、生産能力増強および生産性向上、環境対応および品質向上、ライフサイクルサポート機能強化のため、2017年度から5年間で総額約68億円の設備投資を実施しています。
ユニック部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は95.5%、営業利益は82.0%となりました。2016年度から実施中の大型設備投資に伴う総資産の増加、また、鋼材価格の上昇に加え、製造しながらの設備投資の実施により生産コストは上昇し、総資産回転率、営業利益率ともに悪化、ROAは2016年度の11.2%から9.7%(2017年度は8.9%)となっており、部材調達の最適化、設備投資による効果の早期実現が不可欠となっています。当部門では、国内において、ユニッククレーンの高機能化・高付加価値化による競争力の強化を図るべく、操作性・安全性を各段に高めたフルモデルチェンジ機(G-FORCEシリーズ)を開発し、中型トラック向けは2016年に、小・大型トラック向けは2017年に販売を開始しました。また、2018年10月からは厚生労働省による移動式クレーン構造規格の一部改正に対応した安全強化モデルを開発、販売を開始しました。海外においては、販売店網の再整備と販売力強化に加え、海外輸出機の生産拠点であるタイ工場(Furukawa Unic(Thailand)Co., Ltd.)を拡張、ノックダウン部品倉庫および輸出機出荷場を整備いたしました。また、佐倉工場では、2016年度から3年間で約87億円の設備投資を実施中で、2017年7月に油機工場が、2018年1月に架装工場が稼働し、2018年4月には事務研修棟が完成するなど、着実に進捗しています。今後も佐倉工場のマザー工場化と三極生産体制の機能強化、生産コスト低減を推進していきます。
金属部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は119.1%、営業利益は83.1%となりました。ROAは営業利益率の悪化により2016年度の6.2%から1.8%(2017年度は2.7%)に悪化しています。当部門では、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けるため、収益の変動は大きくなります。このため、為替予約取引、先物取引を利用したヘッジ等によりこれらの変動による影響の軽減を図るとともに、収益体質の向上のため、採算重視の最適生産・販売体制の確立を進めています。
電子部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は102.0%、営業利益は135.9%となりました。ROAは営業利益率の改善により2016年度の0.2%から5.7%(2017年度は4.5%)に改善しています。成熟製品と位置づける高純度金属ヒ素は、主要用途である化合物半導体が好調で、また、結晶製品も個別半導体用の結晶が好調であったため、収益が改善しています。電子部門では、これらの成熟製品から戦略製品としているコイル製品、窒化アルミおよび光学部品の商品力の向上、収益構造の強化が課題となっています。
化成品部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は102.1%、営業利益は101.6%となりました。ROAは営業利益率の改善により2016年度の0.7%から2.5%(2017年度は2.8%)に改善しています。2017年度はバラスト水規制前の前倒し需要などにより、主要用途である船底塗料の需要が増加した亜酸化銅の収益拡大が営業利益率の改善に寄与し、2018年度は亜酸化銅の前倒し需要反動減はありましたが、硫酸の価格改定が収益に寄与しました。化成品部門では、これら既存製品の収益拡大とともに、金属銅粉など新規開発製品の早期事業化、育成が課題となっています。
不動産部門は、中期経営計画(2019年度イメージ)に対する売上高の進捗率は120.0%、営業利益は116.4%となりました。ROAは2016年度の4.0%から横ばい(2017年度は4.3%)となっています。不動産部門では、主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)の順調な稼働による安定収益の確保と、遊休土地の売却を進め、その他保有する不動産の有効活用による効率性の改善を図っており、2019年4月開催の取締役会において、古河大名ビル(福岡県福岡市)の売却を決議しました。また、2019年12月末に閉館を予定している古河大阪ビルについては、将来構想を検討中です。