有価証券報告書-第159期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の我が国経済は、雇用・所得環境が改善する中、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国の通商政策をはじめとする各国の政策動向の影響を受け、製造業を中心に企業収益の改善には一部足踏みがみられました。また、ウクライナ情勢や中東地域における緊張の高まりをはじめ、国際情勢は依然として不安定な状況が続いており、地政学的リスクの拡大に加え、資源価格や為替動向への影響が懸念される中、事業環境の先行きについては不透明な状況が続いております。
このような経済環境の下、当社グループの当連結会計年度の売上高は、2,110億81百万円(対前年同期98億64百万円増)、営業利益は、112億99百万円(対前年同期15億35百万円増)となりました。産業機械部門は減収減益、ロックドリル部門およびユニック部門はいずれも増収増益となり、機械事業全体では減収減益となりました。素材事業では、金属部門、電子部門および化成品部門のいずれも増収増益となりました。また、不動産事業では増収増益となりました。営業外収益として、持分法による投資利益31億10百万円などを計上した結果、経常利益は137億33百万円(対前年同期40億28百万円増)となりました。特別利益として、政策保有株式の一部売却を主因とする投資有価証券売却益72億23百万円などを、特別損失として、環境対策引当金繰入額21億94百万円などを計上し、税金費用56億73百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、127億77百万円(対前年同期58億41百万円減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
[産業機械]
産業機械部門の売上高は、182億68百万円(対前年同期39億44百万円減)、営業利益は、16億46百万円(対前年同期5億60百万円減)となりました。マテリアル機械は、砕石プラントの売上高の減少などにより、減収となりました。また、流体機械事業は、ポンププラントの売上高の減少などにより、減収となりました。更に、コントラクタ事業についても、橋梁工事の出来高が減少したことにより、減収となりました。
[ロックドリル]
ロックドリル部門の売上高は、364億24百万円(対前年同期14億20百万円増)、営業利益は、28億51百万円(対前年同期55百万円増)となりました。国内については、油圧クローラドリルおよびトンネルドリルジャンボ本体などの出荷が増加したものの、整備事業における売上高の減少などにより、国内全体では減収となりました。一方、海外については、設備投資が堅調な北米向けおよびアフリカ向けの油圧クローラドリルの出荷増などにより、増収となりました。
[ユニック]
ユニック部門の売上高は、295億63百万円(対前年同期4億79百万円増)、営業利益は、12億73百万円(対前年同期2億95百万円増)となりました。国内については、ユニッククレーンの出荷の減少などにより、減収となりました。海外については、アジア向けのユニッククレーンおよびミニ・クローラクレーンの出荷増などにより、増収となりました。
≪機械事業合計≫
産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、842億56百万円(対前年同期20億45百万円減)、営業利益は、57億71百万円(対前年同期2億9百万円減)となりました。
[金 属]
金属部門の売上高は、1,030億67百万円(対前年同期106億83百万円増)、営業利益は、37億90百万円(対前年同期13億71百万円増)となりました。電気銅の海外相場は、9,600米ドル/トン台で始まり、米中貿易摩擦による需要減退の懸念から一時下落しましたが、その後はドル安を主因として上昇基調で推移しました。地政学的リスクの拡大や米国の通商政策の影響などによる振れを繰り返しつつ、期末には12,160.00米ドル/トンとなりました。電気銅は、生産量が44,482トン(対前年同期1,293トン減)となった一方、販売数量は前年同期並みとなりました。この結果、海外相場の上昇により増収となったものの、委託損益の悪化により減益となりました。一方、電気金は、販売数量の減少により減収となったものの、海外相場の上昇を背景に増益となりました。
[電 子]
電子部門の売上高は、69億53百万円(対前年同期4億7百万円増)、営業利益は、3億65百万円(対前年同期2億40百万円増)となりました。コイルは、車載向けの販売数量減により、減収となりました。一方、高純度金属ヒ素は、ガリウムヒ素(GaAs)半導体向けの販売が堅調に推移したことに加え、国内向け販売単価の上昇により増収となりました。また、窒化アルミセラミックスは、半導体製造装置向け部品の需要が回復したことにより、増収となりました。
[化成品]
化成品部門の売上高は、103億59百万円(対前年同期5億32百万円増)、営業利益は、8億37百万円(対前年同期2億12百万円増)となりました。酸化銅は、AIサーバー市場を中心としたパッケージ基板向け需要の回復により、販売数量が増加し、増収となりました。亜酸化銅は、主要用途である船底塗料の一部顧客が生産調整を行った影響で販売数量が減少したものの、銅価の上昇および価格改定により販売単価が上昇した結果、増収となりました。
≪素材事業合計≫
金属、電子および化成品の素材事業の合計売上高は、1,203億80百万円(対前年同期116億23百万円増)、営業利益は、49億94百万円(対前年同期18億24百万円増)となりました。
[不動産]
不動産事業の売上高は、22億28百万円(対前年同期1億56百万円増)、営業利益は、6億93百万円(対前年同期6百万円増)となりました。主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)は、オフィスの空室率改善による稼働率の向上により、増収となりました。
[その他]
金属粉体事業、鋳物事業、運輸業等を行っています。売上高は、42億15百万円(対前年同期1億29百万円増)、営業利益は、48百万円(対前年同期32百万円増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、対前連結会計年度末152億68百万円増の2,723億76百万円となりました。これは主として、産業機械部門を中心に受取手形、売掛金及び契約資産が減少したものの、保有する上場株式の株価上昇により、投資有価証券が増加したことによるものです。有利子負債は、対前連結会計年度末12億88百万円増の573億23百万円となり、負債合計は、対前連結会計年度末13億59百万円減の1,221億74百万円となりました。純資産は、対前連結会計年度末166億28百万円増の1,502億1百万円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.2ポイント上昇し、54.1%となりました。また、政策保有株式の純資産に対する比率は、前連結会計年度末に比べ9.2ポイント上昇し、25.8%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、非資金損益項目等の調整後収入(税金等調整前当期純利益に非資金損益項目等を調整)が153億50百万円となったものの、営業活動に係る資産・負債の増減による支出63億95百万円および法人税等の純支払額57億76百万円があったことから、34億9百万円の純収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出48億68百万円、関係会社株式の取得による支出26億20百万円などの支出がありましたが、投資有価証券の売却による収入98億73百万円などの収入があり、21億22百万円の純収入となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、借入れによる収入186億40百万円などの収入がありましたが、借入金の返済による支出174億52百万円、自己株式の取得による支出80億70百万円および配当金の支払額24億2百万円などの支出があり、96億62百万円の純支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ40億39百万円減し、203億52百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、34億9百万円の純収入で、対前年同期34億4百万円の収入増となりました。これは主として、売上債権の減少などにより、営業活動に係る資産・負債の増減による支出が63億95百万円となり、前年同期に比べ27億65百万円減少したことによるものです。
(参考)
※ 減価償却費や減損損失等の非資金損益項目のほか、営業外損益、特別損益項目の調整を含みます。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、21億22百万円の純収入で、対前年同期129億75百万円の支出増となりました。これは主として、投資有価証券の売却による収入が98億73百万円となり、前年同期に比べ136億56百万円減少したことによるものです。なお、政策保有株式については、毎年、保有継続の適否を検証するとともに、資産の有効活用および財務体質の健全化を図るべく適宜売却を進めております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、96億62百万円の純支出で、対前年同期4億28百万円の支出増となりました。これは主として、有利子負債の増加による収入が11億87百万円(前年同期は23億39百万円の支出)となったものの、自己株式の取得による支出が80億70百万円となり、前年同期に比べ46億30百万円増加したことによるものです。
④ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1. 生産金額の算出方法は、販売価格および製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 産業機械、ロックドリルおよびユニックの一部については外注生産を、また、金属は委託製錬を行っております。
b. 受注実績
産業機械、ユニックおよびその他の一部については受注生産を行っており、当連結会計年度における受注実績を示すと、次のとおりです。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討の内容
(当社グループの当連結会計年度の経営成績)
当連結会計年度の売上高は、対前年同期98億64百万円(4.9%)増加し、2,110億81百万円、営業利益は、対前年同期15億35百万円(15.7%)増加し、112億99百万円となりました。営業利益率は、0.5ポイント上昇し、5.4%となりました。セグメント別の売上高および営業利益の状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりです。
当連結会計年度の営業外収益は、株式会社三井三池製作所の持分法適用関連会社化に伴う負ののれん発生益を含む持分法による投資利益31億10百万円(対前年同期24億89百万円増)、および為替差益5億74百万円(前年同期は6億21百万円の為替差損)などを計上したことにより、対前年同期26億77百万円増加し、49億82百万円となりました。営業外費用は、自己株式取得費用6億90百万円(対前年同期6億89百万円増)などを計上したことにより、対前年同期1億85百万円増加し、25億48百万円となりました。以上の結果、経常利益は、対前年同期40億28百万円(41.5%)増加し、137億33百万円となりました。
当連結会計年度の特別利益は、政策保有株式の一部売却を主因とする投資有価証券売却益72億23百万円(対前年同期98億54百万円減)などを計上したことにより、対前年同期102億77百万円減少し、72億57百万円となりました。特別損失は、オーストラリア旧製錬所跡地周辺住宅地の残留鉛汚染浄化費用の支出に備えるための環境対策引当金繰入額21億94百万円(対前年同期4億9百万円増)などを計上したことにより、対前年同期3億55百万円増加し、23億87百万円となりました。以上の結果、税金等調整前当期純利益は、対前年同期66億4百万円(△26.2%)減少し、186億3百万円となりました。
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合計した税金費用は、対前年同期7億72百万円減少し、56億73百万円となりました。法人税等の負担率は、子会社留保利益による調整(5.1%)などにより、4.9ポイント上昇し、30.5%となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は、対前年同期9百万円増加し、1億52百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、対前年同期58億41百万円(△31.4%)減少し、127億77百万円となりました。
(当社グループの当連結会計年度末の財政状態)
当連結会計年度末の流動資産は、対前連結会計年度末14億92百万円(△1.3%)減少し、1,152億67百万円となりました。減少の主な要因は、2023年8月に古河大阪ビルの跡地その他の土地の一部を共有持分として譲渡した代金(残金)97億93百万円を、決済スケジュールに鑑み投資その他の資産の「その他」に含まれる長期未収入金から振替えたことにより、未収入金が97億6百万円(737.8%)増加した一方、現金及び預金が38億0百万円(△15.3%)減少したこと、および産業機械部門を中心に売上債権の回収が進み、受取手形、売掛金及び契約資産が89億9百万円(△26.5%)減少したことによるものです。
当連結会計年度末の固定資産は、対前連結会計年度末167億60百万円(11.9%)増加し、1,571億8百万円となりました。増加の主な要因は、保有する上場株式の株価上昇により、投資有価証券が211億48百万円(106.3%)増加したことによるものです。なお、当社の株式の保有状況については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5) 株式の保有状況」に記載のとおりです。
以上の結果、当連結会計年度末の総資産は、対前連結会計年度末152億68百万円(5.9%)増加し、2,723億76百万円となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、対前連結会計年度末60億72百万円(△11.4%)減少し、470億41百万円となりました。減少の主な要因は、短期借入金(1年以内返済予定の長期借入金を含みます。)が67億2百万円(155.6%)増加した一方、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」の施行に伴う支払条件の見直しにより、電子記録債務が44億25百万円(△60.6%)減少したこと、および金属原料鉱石代の支払いにより、未払金が98億46百万円(△69.6%)減少したことによるものです。
当連結会計年度末の固定負債は、対前連結会計年度末47億12百万円(6.7%)増加し、751億33百万円となりました。増加の主な要因は、長期借入金が54億13百万円(△11.6%)減少した一方、その他有価証券評価差額金の増加に伴い、繰延税金負債が84億80百万円(73.2%)増加したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度末の負債合計は、対前連結会計年度末13億59百万円(△1.1%)減少し、1,221億74百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、対前連結会計年度末166億28百万円(12.4%)増加し、1,502億1百万円となりました。増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益127億77百万円を計上し、剰余金の配当24億12百万円、自己株式の取得80億70百万円を実施したことなどにより、株主資本合計が25億91百万円(2.4%)増加したこと、およびその他有価証券評価差額金の増加により、その他の包括利益累計額合計が138億32百万円(62.4%)増加したことによるものです。
(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)
産業機械製品は、主に民間設備投資と公共投資の動向の影響を受けます。ロックドリル製品は、国内では民間設備投資と公共投資の動向、海外では出荷先各国の景気動向の影響を受けます。ユニック製品は、トラックの国内需要動向の影響を受けます。
電気銅をはじめとする金属製品は、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けます。電子製品は、半導体市場の動向の影響を受けます。
なお、主要なリスクを含む事業等のリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(当社グループの資本の財源および資金の流動性)
a. キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b. 契約債務
2026年3月31日現在の契約債務の概要は、以下のとおりです。
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めています。
当社グループの第三者に対する保証は、連結会社以外の会社の金融機関等からの借入等に対する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が発生した場合、代わりに弁済する義務があり、2026年3月31日現在の債務保証額は、41億64百万円です。なお、運転資金等の効率的な調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約および貸出コミットメント契約を締結しており、2026年3月31日現在の契約総額は、537億99百万円(借入実行額34億38百万円)です。
c. 連結キャッシュ・フロー配分と資本政策
「2025年ビジョン」の各フェーズにおける連結キャッシュ・フロー配分の概要は、次のとおりです。

設備投資への資金配分については、第1フェーズにおける設備投資累計額は164億3百万円(設備投資等の支払額163億94百万円)、第2フェーズにおいては131億10百万円(同124億59百万円)、第3フェーズにおいては219億63百万円(同192億77百万円)となりました。
第3フェーズの設備投資累計額については215億円を見込み、このうち100億円をコア事業と位置付ける機械事業へ投資する計画としておりました。これに対し、機械事業における設備投資累計額は96億72百万円となり、概ね当初計画どおりに進捗しております。引き続き、ものづくり力の強化を支える設備投資を継続して実施してまいります。
なお、当連結会計年度の設備投資の概要については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。
有利子負債の削減については、2016年度末の有利子負債残高735億7百万円から、第1フェーズで30億94百万円、第2フェーズで75億64百万円、第3フェーズで55億25百万円を削減(「連結キャッシュ・フロー配分の概要」の有利子負債の増減には、為替換算差額による増減額を含んでおりません。)し、当連結会計年度末の有利子負債残高は、573億23百万円となりました。
第3フェーズでは有利子負債65億円の削減を見込むとともに、財務水準としてデット・エクイティ・レシオ0.5倍台、有利子負債/EBITDA倍率3倍台を目指しておりました。有利子負債削減額は若干の未達となったものの、デット・エクイティ・レシオは0.4倍、有利子負債/EBITDA倍率は3.5倍となり、概ね当初計画どおりに進捗しております。引き続き、金融情勢に左右されない資金調達を可能にする堅固な財務基盤の確立を目指してまいります。更に、日系格付機関による発行体格付で、現行の「BBB+」から「A-」以上の格付引上げが可能となる財務水準を目指し、今後とも継続して財務の健全性向上に努めてまいります。

配当については、第1フェーズにおける剰余金の配当累計額は59億58百万円で、平均の連結自己資本総還元率(自己株式の取得額を含んでおります。)は3.2%、第2フェーズにおいては剰余金の配当累計額は58億0百万円で、平均の連結自己資本総還元率(同)は2.6%、第3フェーズにおいては剰余金の配当予定額は71億67百万円で、平均の連結自己資本総還元率(同)は5.1%となる見込みです。持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するための投資を優先したうえで、増配および中間配当の実施を検討し、原則として1株当たり50円以上の年間配当金および連結自己資本総還元率3%以上を目安として、安定的・継続的な利益還元に努めてまいります。
自己株式の取得・消却については、株価の動向や資本効率、キャッシュ・フロー等を勘案しつつ適宜検討してまいります。第1フェーズにおける自己株式の取得総数は1,186,300株、取得価額の総額は16億28百万円、第2フェーズにおいては1,099,400株、13億87百万円、第3フェーズにおいては5,835,400株、131億29百万円(「連結キャッシュ・フロー配分の概要」の自己株式の取得額には、単元未満株式の買取請求による自己株式の取得を含んでおります。)となりました。
第3フェーズにおいては自己株式取得の目標を130億円程度としておりましたが、これを達成しております。
なお、2025年2月28日に当社普通株式4,000,000株を、2026年2月27日に当社普通株式3,900,000株を、それぞれ消却いたしました。
政策保有株式については、2024年5月に、2025年3月末までに連結純資産に対する比率を20%未満にする目標を公表いたしました。前連結会計年度末(2025年3月末)における同比率は16.6%となり、当該目標を達成しております。しかしながら、当連結会計年度末における同比率は、前連結会計年度末に比べ9.2ポイント上昇し、25.8%となりました。これは、政策保有株式の売却を推進したものの、保有する上場株式の株価が上昇した影響によるものです。今後も、保有の必要性が認められなくなった銘柄については売却を進めるなど、政策保有株式の縮減に努め、連結純資産に対する比率20%未満の維持を目指してまいります。
なお、政策保有株式の売却資金については、第3フェーズにおける自己株式の取得に活用いたしました。更に、M&A等の成長投資のほか、カーボンニュートラルおよび環境保全に係る投資などの環境投資にも活用する予定です。

(当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社グループは、「2025年ビジョン」において連結営業利益150億円超の常態化および二桁台のROEの達成を掲げております。この「2025年ビジョン」の実現に向けた最終フェーズを担う「中期経営計画2025」では、機械事業をコアとした成長戦略の総仕上げを通じて、企業価値と社会価値を同時に創造する経営の定着を図り、最終年度である2025年度に連結営業利益130億円程度、ROE8%程度とする経営指標を設定いたしました。
当連結会計年度(2025年度)の連結営業利益は112億99百万円となり、一定の利益水準は確保したものの、目標である130億円には到達せず、売上成長に見合った利益率の向上には至りませんでした。特に、コア事業である機械事業については、連結営業利益の80%以上を占めることを目標としておりましたが、実績は51%にとどまり、目標との間に大きな乖離が生じました。産業機械部門においては、大型工事案件の発注遅延や工事管理面の課題が収益性に影響いたしました。ロックドリル部門では、主要市場である北米において、市場供給の一巡による需要の一服および景気の不透明感が影響いたしました。また、ユニック部門では、トラック加工ボディメーカーの納期長期化や原材料価格の高騰により、コスト増加分を十分に吸収できない状況が継続いたしました。
特別利益として、政策保有株式の一部売却を主因とする投資有価証券売却益72億23百万円を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は127億77百万円となった結果、ROEは9.2%となり、目標を達成いたしました。


引き続き、事業ポートフォリオの見直し強化に加え、各事業部門内の事業(製品)ポートフォリオ戦略も可視化を進め、収益性の改善や低収益事業(製品)の見極めを推進してまいります。特に、コア事業と位置づける機械事業については、持続的拡大を新たなステージに引き上げるべく、経営資源を集中してまいります。
ROE向上に向けた取り組みの強化については、投資に伴うリスクおよび資本コストを勘案した採算性に留意し、個別の投資判断を行うとともに、効率性、収益性の改善に努めてまいります。また、資本コストを活用した事業ポートフォリオマネジメントを運用することにより、経営資源配分の最適化を追求し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。
(セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析検討の内容)
ROE向上の取り組みの強化・浸透を図るため、ROA(総資産営業利益率)をセグメントごとの経営指標・管理指標と位置付け、ROAの構成要素である収益性(売上高営業利益率)および効率性(総資産回転率)の改善に取り組んでおります。2016年度(比較基準年)、2019年度(第1フェーズの最終年度)、2022年度(第2フェーズの最終年度)および2023年度~2025年度(第3フェーズ)の状況は以下のとおりです。なお、セグメントごとの今後の課題については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題 ③セグメント別の事業戦略」に記載のとおりです。

産業機械部門では、単なる機器メーカーからの脱却を目指し、エンジニアリング力の強化を図ってまいりました。その成果として、コントラクタ事業の拡大や、マテリアル機械におけるセクションプラント工事案件への技術提案を通じた受注獲得などが業績向上に貢献し、収益性(営業利益率)は徐々に改善しております。一方で、2025年度においては、大型工事案件の発注遅延などの影響により、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が低下し、ROAは5.6となりました。
ロックドリル部門では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復した2021年度以降の増収に伴い、収益性(営業利益率)が改善するとともに、在庫水準の適正化に向けた取り組みによる棚卸資産回転率の改善を主因として、効率性(総資産回転率)も向上しております。一方で、2025年度においては、国内における整備事業の売上高の減少などにより、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が低下し、ROAは6.9%となりました。
ユニック部門では、トラック加工ボディメーカーの納期長期化や原材料価格の高騰により、コスト増加分を十分に吸収できない状況が継続しており、収益性(営業利益率)は低下しております。また、2016年度から2021年度にかけて実施した佐倉工場の設備投資に伴い固定資産回転率が低下していることから、効率性(総資産回転率)も停滞しております。一方で、2025年度においては、アジア向けのユニッククレーンおよびミニ・クローラクレーンの出荷増などにより、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が改善し、ROAは4.1%となりました。
金属部門では、国際市況動向や銅精鉱の買鉱条件の影響を受け、収益が変動する中、採算性の向上および収益の安定化を追求しております。2025年度においては、委託製錬収支が悪化したものの、金属価格の変動による利益計上により、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が改善し、ROAは11.1%となりました。
電子部門では、戦略製品の事業拡大を目指しており、半導体製造装置用部品向けなどの需要が増加している窒化アルミセラミックスの生産能力増強に向けた設備投資を実施し、拡販による収益基盤の強化を図っております。2025年度においては、高純度金属ヒ素および窒化アルミセラミックスの増収などにより、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が改善し、ROAは4.4%となりました。
化成品部門では、既存製品の収益拡大と新規開発製品の育成・拡大を目指しており、電子材料の小型化や高性能化に伴うパッケージ基板の需要増に対応するため、酸化銅の生産能力増強に向けた設備投資を実施しております。2025年度においては、酸化銅および亜酸化銅の増収などにより、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が改善し、ROAは4.5%となりました。
不動産事業では、経営資源の有効活用を図ることを目的として、2023年8月に古河大阪ビルの跡地その他の土地の共有持分の一部を譲渡いたしました。当該譲渡代金を原資として、同跡地に建築中のホテルおよび一部住宅を用いた賃貸事業について、2027年度からの本格稼働を計画しており、その準備は順調に進捗しております。2025年度においては、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が低下し、ROAは1.9%となりました。
② 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成に当たり用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 201,216 | 211,081 | 9,864 |
| 営業利益(百万円) | 9,763 | 11,299 | 1,535 |
| 経常利益(百万円) | 9,705 | 13,733 | 4,028 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 18,619 | 12,777 | △5,841 |
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の我が国経済は、雇用・所得環境が改善する中、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国の通商政策をはじめとする各国の政策動向の影響を受け、製造業を中心に企業収益の改善には一部足踏みがみられました。また、ウクライナ情勢や中東地域における緊張の高まりをはじめ、国際情勢は依然として不安定な状況が続いており、地政学的リスクの拡大に加え、資源価格や為替動向への影響が懸念される中、事業環境の先行きについては不透明な状況が続いております。
このような経済環境の下、当社グループの当連結会計年度の売上高は、2,110億81百万円(対前年同期98億64百万円増)、営業利益は、112億99百万円(対前年同期15億35百万円増)となりました。産業機械部門は減収減益、ロックドリル部門およびユニック部門はいずれも増収増益となり、機械事業全体では減収減益となりました。素材事業では、金属部門、電子部門および化成品部門のいずれも増収増益となりました。また、不動産事業では増収増益となりました。営業外収益として、持分法による投資利益31億10百万円などを計上した結果、経常利益は137億33百万円(対前年同期40億28百万円増)となりました。特別利益として、政策保有株式の一部売却を主因とする投資有価証券売却益72億23百万円などを、特別損失として、環境対策引当金繰入額21億94百万円などを計上し、税金費用56億73百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、127億77百万円(対前年同期58億41百万円減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
[産業機械]
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 22,213 | 18,268 | △3,944 |
| 営業利益(百万円) | 2,206 | 1,646 | △560 |
産業機械部門の売上高は、182億68百万円(対前年同期39億44百万円減)、営業利益は、16億46百万円(対前年同期5億60百万円減)となりました。マテリアル機械は、砕石プラントの売上高の減少などにより、減収となりました。また、流体機械事業は、ポンププラントの売上高の減少などにより、減収となりました。更に、コントラクタ事業についても、橋梁工事の出来高が減少したことにより、減収となりました。
[ロックドリル]
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 35,003 | 36,424 | 1,420 |
| 営業利益(百万円) | 2,795 | 2,851 | 55 |
ロックドリル部門の売上高は、364億24百万円(対前年同期14億20百万円増)、営業利益は、28億51百万円(対前年同期55百万円増)となりました。国内については、油圧クローラドリルおよびトンネルドリルジャンボ本体などの出荷が増加したものの、整備事業における売上高の減少などにより、国内全体では減収となりました。一方、海外については、設備投資が堅調な北米向けおよびアフリカ向けの油圧クローラドリルの出荷増などにより、増収となりました。
[ユニック]
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 29,084 | 29,563 | 479 |
| 営業利益(百万円) | 977 | 1,273 | 295 |
ユニック部門の売上高は、295億63百万円(対前年同期4億79百万円増)、営業利益は、12億73百万円(対前年同期2億95百万円増)となりました。国内については、ユニッククレーンの出荷の減少などにより、減収となりました。海外については、アジア向けのユニッククレーンおよびミニ・クローラクレーンの出荷増などにより、増収となりました。
≪機械事業合計≫
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 86,301 | 84,256 | △2,045 |
| 営業利益(百万円) | 5,980 | 5,771 | △209 |
産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、842億56百万円(対前年同期20億45百万円減)、営業利益は、57億71百万円(対前年同期2億9百万円減)となりました。
[金 属]
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 92,384 | 103,067 | 10,683 |
| 営業利益(百万円) | 2,418 | 3,790 | 1,371 |
金属部門の売上高は、1,030億67百万円(対前年同期106億83百万円増)、営業利益は、37億90百万円(対前年同期13億71百万円増)となりました。電気銅の海外相場は、9,600米ドル/トン台で始まり、米中貿易摩擦による需要減退の懸念から一時下落しましたが、その後はドル安を主因として上昇基調で推移しました。地政学的リスクの拡大や米国の通商政策の影響などによる振れを繰り返しつつ、期末には12,160.00米ドル/トンとなりました。電気銅は、生産量が44,482トン(対前年同期1,293トン減)となった一方、販売数量は前年同期並みとなりました。この結果、海外相場の上昇により増収となったものの、委託損益の悪化により減益となりました。一方、電気金は、販売数量の減少により減収となったものの、海外相場の上昇を背景に増益となりました。
[電 子]
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 6,545 | 6,953 | 407 |
| 営業利益(百万円) | 125 | 365 | 240 |
電子部門の売上高は、69億53百万円(対前年同期4億7百万円増)、営業利益は、3億65百万円(対前年同期2億40百万円増)となりました。コイルは、車載向けの販売数量減により、減収となりました。一方、高純度金属ヒ素は、ガリウムヒ素(GaAs)半導体向けの販売が堅調に推移したことに加え、国内向け販売単価の上昇により増収となりました。また、窒化アルミセラミックスは、半導体製造装置向け部品の需要が回復したことにより、増収となりました。
[化成品]
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 9,827 | 10,359 | 532 |
| 営業利益(百万円) | 625 | 837 | 212 |
化成品部門の売上高は、103億59百万円(対前年同期5億32百万円増)、営業利益は、8億37百万円(対前年同期2億12百万円増)となりました。酸化銅は、AIサーバー市場を中心としたパッケージ基板向け需要の回復により、販売数量が増加し、増収となりました。亜酸化銅は、主要用途である船底塗料の一部顧客が生産調整を行った影響で販売数量が減少したものの、銅価の上昇および価格改定により販売単価が上昇した結果、増収となりました。
≪素材事業合計≫
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 108,757 | 120,380 | 11,623 |
| 営業利益(百万円) | 3,169 | 4,994 | 1,824 |
金属、電子および化成品の素材事業の合計売上高は、1,203億80百万円(対前年同期116億23百万円増)、営業利益は、49億94百万円(対前年同期18億24百万円増)となりました。
[不動産]
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 2,071 | 2,228 | 156 |
| 営業利益(百万円) | 686 | 693 | 6 |
不動産事業の売上高は、22億28百万円(対前年同期1億56百万円増)、営業利益は、6億93百万円(対前年同期6百万円増)となりました。主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)は、オフィスの空室率改善による稼働率の向上により、増収となりました。
[その他]
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 売上高(百万円) | 4,085 | 4,215 | 129 |
| 営業利益(百万円) | 15 | 48 | 32 |
金属粉体事業、鋳物事業、運輸業等を行っています。売上高は、42億15百万円(対前年同期1億29百万円増)、営業利益は、48百万円(対前年同期32百万円増)となりました。
② 財政状態の状況
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 対前連結会計年度末増△減 | |
| 総資産(百万円) | 257,107 | 272,376 | 15,268 |
| 負債(百万円) | 123,534 | 122,174 | △1,359 |
| (うち有利子負債 (百万円)) | 56,034 | 57,323 | 1,288 |
| 純資産(百万円) | 133,572 | 150,201 | 16,628 |
| 自己資本比率(%) | 50.9 | 54.1 | 3.2 |
当連結会計年度末の総資産は、対前連結会計年度末152億68百万円増の2,723億76百万円となりました。これは主として、産業機械部門を中心に受取手形、売掛金及び契約資産が減少したものの、保有する上場株式の株価上昇により、投資有価証券が増加したことによるものです。有利子負債は、対前連結会計年度末12億88百万円増の573億23百万円となり、負債合計は、対前連結会計年度末13億59百万円減の1,221億74百万円となりました。純資産は、対前連結会計年度末166億28百万円増の1,502億1百万円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.2ポイント上昇し、54.1%となりました。また、政策保有株式の純資産に対する比率は、前連結会計年度末に比べ9.2ポイント上昇し、25.8%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前年同期増△減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | 5 | 3,409 | 3,404 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | 15,098 | 2,122 | △12,975 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | △9,234 | △9,662 | △428 |
| 現金及び現金同等物(百万円) | 24,391 | 20,352 | △4,039 |
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、非資金損益項目等の調整後収入(税金等調整前当期純利益に非資金損益項目等を調整)が153億50百万円となったものの、営業活動に係る資産・負債の増減による支出63億95百万円および法人税等の純支払額57億76百万円があったことから、34億9百万円の純収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出48億68百万円、関係会社株式の取得による支出26億20百万円などの支出がありましたが、投資有価証券の売却による収入98億73百万円などの収入があり、21億22百万円の純収入となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、借入れによる収入186億40百万円などの収入がありましたが、借入金の返済による支出174億52百万円、自己株式の取得による支出80億70百万円および配当金の支払額24億2百万円などの支出があり、96億62百万円の純支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ40億39百万円減し、203億52百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、34億9百万円の純収入で、対前年同期34億4百万円の収入増となりました。これは主として、売上債権の減少などにより、営業活動に係る資産・負債の増減による支出が63億95百万円となり、前年同期に比べ27億65百万円減少したことによるものです。
(参考)
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 対前年同期増△減 (百万円) | |
| 税金等調整前当期純利益 | 25,208 | 18,603 | △6,604 |
| 非資金損益項目等の調整(※) | △11,201 | △3,252 | 7,948 |
| 非資金損益項目等の調整後収入 | 14,006 | 15,350 | 1,344 |
| 営業活動に係る資産・負債の増減 | △9,161 | △6,395 | 2,765 |
| 純支払利息および配当金の受取額 | 508 | 231 | △276 |
| 法人税等の純支払額 | △5,347 | △5,776 | △428 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 5 | 3,409 | 3,404 |
※ 減価償却費や減損損失等の非資金損益項目のほか、営業外損益、特別損益項目の調整を含みます。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、21億22百万円の純収入で、対前年同期129億75百万円の支出増となりました。これは主として、投資有価証券の売却による収入が98億73百万円となり、前年同期に比べ136億56百万円減少したことによるものです。なお、政策保有株式については、毎年、保有継続の適否を検証するとともに、資産の有効活用および財務体質の健全化を図るべく適宜売却を進めております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、96億62百万円の純支出で、対前年同期4億28百万円の支出増となりました。これは主として、有利子負債の増加による収入が11億87百万円(前年同期は23億39百万円の支出)となったものの、自己株式の取得による支出が80億70百万円となり、前年同期に比べ46億30百万円増加したことによるものです。
④ 生産、受注および販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 産業機械 | 17,432 | △16.7 |
| ロックドリル | 35,009 | 7.1 |
| ユニック | 29,455 | 3.8 |
| 金属 | 99,388 | 10.5 |
| 電子 | 6,944 | 7.5 |
| 化成品 | 9,398 | 11.6 |
| その他 | 3,199 | △0.7 |
| 合計 | 200,828 | 5.7 |
(注)1. 生産金額の算出方法は、販売価格および製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 産業機械、ロックドリルおよびユニックの一部については外注生産を、また、金属は委託製錬を行っております。
b. 受注実績
産業機械、ユニックおよびその他の一部については受注生産を行っており、当連結会計年度における受注実績を示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前期比 (%) |
| 産業機械 | 10,869 | 25.1 | 10,012 | △0.1 |
| ユニック | 3,615 | 4.2 | 1,826 | △1.0 |
| その他 | 1,296 | 9.8 | 480 | △1.5 |
| 合計 | 15,781 | 18.3 | 12,318 | △0.3 |
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 産業機械 | 18,268 | △17.8 |
| ロックドリル | 36,424 | 4.1 |
| ユニック | 29,563 | 1.6 |
| 金属 | 103,067 | 11.6 |
| 電子 | 6,953 | 6.2 |
| 化成品 | 10,359 | 5.4 |
| 不動産 | 2,228 | 7.6 |
| その他 | 4,215 | 3.2 |
| 合計 | 211,081 | 4.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 古河電気工業㈱ | 32,616 | 16.2 | 38,184 | 18.0 |
| 田中貴金属工業㈱ | 22,564 | 11.2 | 23,880 | 11.3 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討の内容
(当社グループの当連結会計年度の経営成績)
![]() | ![]() |
当連結会計年度の売上高は、対前年同期98億64百万円(4.9%)増加し、2,110億81百万円、営業利益は、対前年同期15億35百万円(15.7%)増加し、112億99百万円となりました。営業利益率は、0.5ポイント上昇し、5.4%となりました。セグメント別の売上高および営業利益の状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりです。
![]() | ![]() |
当連結会計年度の営業外収益は、株式会社三井三池製作所の持分法適用関連会社化に伴う負ののれん発生益を含む持分法による投資利益31億10百万円(対前年同期24億89百万円増)、および為替差益5億74百万円(前年同期は6億21百万円の為替差損)などを計上したことにより、対前年同期26億77百万円増加し、49億82百万円となりました。営業外費用は、自己株式取得費用6億90百万円(対前年同期6億89百万円増)などを計上したことにより、対前年同期1億85百万円増加し、25億48百万円となりました。以上の結果、経常利益は、対前年同期40億28百万円(41.5%)増加し、137億33百万円となりました。
当連結会計年度の特別利益は、政策保有株式の一部売却を主因とする投資有価証券売却益72億23百万円(対前年同期98億54百万円減)などを計上したことにより、対前年同期102億77百万円減少し、72億57百万円となりました。特別損失は、オーストラリア旧製錬所跡地周辺住宅地の残留鉛汚染浄化費用の支出に備えるための環境対策引当金繰入額21億94百万円(対前年同期4億9百万円増)などを計上したことにより、対前年同期3億55百万円増加し、23億87百万円となりました。以上の結果、税金等調整前当期純利益は、対前年同期66億4百万円(△26.2%)減少し、186億3百万円となりました。
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合計した税金費用は、対前年同期7億72百万円減少し、56億73百万円となりました。法人税等の負担率は、子会社留保利益による調整(5.1%)などにより、4.9ポイント上昇し、30.5%となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は、対前年同期9百万円増加し、1億52百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、対前年同期58億41百万円(△31.4%)減少し、127億77百万円となりました。
(当社グループの当連結会計年度末の財政状態)
![]() | ![]() |
当連結会計年度末の流動資産は、対前連結会計年度末14億92百万円(△1.3%)減少し、1,152億67百万円となりました。減少の主な要因は、2023年8月に古河大阪ビルの跡地その他の土地の一部を共有持分として譲渡した代金(残金)97億93百万円を、決済スケジュールに鑑み投資その他の資産の「その他」に含まれる長期未収入金から振替えたことにより、未収入金が97億6百万円(737.8%)増加した一方、現金及び預金が38億0百万円(△15.3%)減少したこと、および産業機械部門を中心に売上債権の回収が進み、受取手形、売掛金及び契約資産が89億9百万円(△26.5%)減少したことによるものです。
当連結会計年度末の固定資産は、対前連結会計年度末167億60百万円(11.9%)増加し、1,571億8百万円となりました。増加の主な要因は、保有する上場株式の株価上昇により、投資有価証券が211億48百万円(106.3%)増加したことによるものです。なお、当社の株式の保有状況については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5) 株式の保有状況」に記載のとおりです。
以上の結果、当連結会計年度末の総資産は、対前連結会計年度末152億68百万円(5.9%)増加し、2,723億76百万円となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、対前連結会計年度末60億72百万円(△11.4%)減少し、470億41百万円となりました。減少の主な要因は、短期借入金(1年以内返済予定の長期借入金を含みます。)が67億2百万円(155.6%)増加した一方、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」の施行に伴う支払条件の見直しにより、電子記録債務が44億25百万円(△60.6%)減少したこと、および金属原料鉱石代の支払いにより、未払金が98億46百万円(△69.6%)減少したことによるものです。
当連結会計年度末の固定負債は、対前連結会計年度末47億12百万円(6.7%)増加し、751億33百万円となりました。増加の主な要因は、長期借入金が54億13百万円(△11.6%)減少した一方、その他有価証券評価差額金の増加に伴い、繰延税金負債が84億80百万円(73.2%)増加したことによるものです。
以上の結果、当連結会計年度末の負債合計は、対前連結会計年度末13億59百万円(△1.1%)減少し、1,221億74百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、対前連結会計年度末166億28百万円(12.4%)増加し、1,502億1百万円となりました。増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益127億77百万円を計上し、剰余金の配当24億12百万円、自己株式の取得80億70百万円を実施したことなどにより、株主資本合計が25億91百万円(2.4%)増加したこと、およびその他有価証券評価差額金の増加により、その他の包括利益累計額合計が138億32百万円(62.4%)増加したことによるものです。
(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)
産業機械製品は、主に民間設備投資と公共投資の動向の影響を受けます。ロックドリル製品は、国内では民間設備投資と公共投資の動向、海外では出荷先各国の景気動向の影響を受けます。ユニック製品は、トラックの国内需要動向の影響を受けます。
電気銅をはじめとする金属製品は、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けます。電子製品は、半導体市場の動向の影響を受けます。
なお、主要なリスクを含む事業等のリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(当社グループの資本の財源および資金の流動性)
a. キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b. 契約債務
2026年3月31日現在の契約債務の概要は、以下のとおりです。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||||
| 合計 | 1年以内 | 1年超 2年以内 | 2年超 3年以内 | 3年超 4年以内 | 4年超 5年以内 | 5年超 | |
| 短期借入金 | 3,438 | 3,438 | - | - | - | - | - |
| 長期借入金 | 48,884 | 7,569 | 7,526 | 5,924 | 7,447 | 7,260 | 13,156 |
| リース債務 | 1,498 | 333 | 300 | 278 | 218 | 108 | 258 |
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めています。
当社グループの第三者に対する保証は、連結会社以外の会社の金融機関等からの借入等に対する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が発生した場合、代わりに弁済する義務があり、2026年3月31日現在の債務保証額は、41億64百万円です。なお、運転資金等の効率的な調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約および貸出コミットメント契約を締結しており、2026年3月31日現在の契約総額は、537億99百万円(借入実行額34億38百万円)です。
c. 連結キャッシュ・フロー配分と資本政策
「2025年ビジョン」の各フェーズにおける連結キャッシュ・フロー配分の概要は、次のとおりです。

設備投資への資金配分については、第1フェーズにおける設備投資累計額は164億3百万円(設備投資等の支払額163億94百万円)、第2フェーズにおいては131億10百万円(同124億59百万円)、第3フェーズにおいては219億63百万円(同192億77百万円)となりました。
第3フェーズの設備投資累計額については215億円を見込み、このうち100億円をコア事業と位置付ける機械事業へ投資する計画としておりました。これに対し、機械事業における設備投資累計額は96億72百万円となり、概ね当初計画どおりに進捗しております。引き続き、ものづくり力の強化を支える設備投資を継続して実施してまいります。
なお、当連結会計年度の設備投資の概要については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。
有利子負債の削減については、2016年度末の有利子負債残高735億7百万円から、第1フェーズで30億94百万円、第2フェーズで75億64百万円、第3フェーズで55億25百万円を削減(「連結キャッシュ・フロー配分の概要」の有利子負債の増減には、為替換算差額による増減額を含んでおりません。)し、当連結会計年度末の有利子負債残高は、573億23百万円となりました。
第3フェーズでは有利子負債65億円の削減を見込むとともに、財務水準としてデット・エクイティ・レシオ0.5倍台、有利子負債/EBITDA倍率3倍台を目指しておりました。有利子負債削減額は若干の未達となったものの、デット・エクイティ・レシオは0.4倍、有利子負債/EBITDA倍率は3.5倍となり、概ね当初計画どおりに進捗しております。引き続き、金融情勢に左右されない資金調達を可能にする堅固な財務基盤の確立を目指してまいります。更に、日系格付機関による発行体格付で、現行の「BBB+」から「A-」以上の格付引上げが可能となる財務水準を目指し、今後とも継続して財務の健全性向上に努めてまいります。

配当については、第1フェーズにおける剰余金の配当累計額は59億58百万円で、平均の連結自己資本総還元率(自己株式の取得額を含んでおります。)は3.2%、第2フェーズにおいては剰余金の配当累計額は58億0百万円で、平均の連結自己資本総還元率(同)は2.6%、第3フェーズにおいては剰余金の配当予定額は71億67百万円で、平均の連結自己資本総還元率(同)は5.1%となる見込みです。持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するための投資を優先したうえで、増配および中間配当の実施を検討し、原則として1株当たり50円以上の年間配当金および連結自己資本総還元率3%以上を目安として、安定的・継続的な利益還元に努めてまいります。
自己株式の取得・消却については、株価の動向や資本効率、キャッシュ・フロー等を勘案しつつ適宜検討してまいります。第1フェーズにおける自己株式の取得総数は1,186,300株、取得価額の総額は16億28百万円、第2フェーズにおいては1,099,400株、13億87百万円、第3フェーズにおいては5,835,400株、131億29百万円(「連結キャッシュ・フロー配分の概要」の自己株式の取得額には、単元未満株式の買取請求による自己株式の取得を含んでおります。)となりました。
第3フェーズにおいては自己株式取得の目標を130億円程度としておりましたが、これを達成しております。
なお、2025年2月28日に当社普通株式4,000,000株を、2026年2月27日に当社普通株式3,900,000株を、それぞれ消却いたしました。
政策保有株式については、2024年5月に、2025年3月末までに連結純資産に対する比率を20%未満にする目標を公表いたしました。前連結会計年度末(2025年3月末)における同比率は16.6%となり、当該目標を達成しております。しかしながら、当連結会計年度末における同比率は、前連結会計年度末に比べ9.2ポイント上昇し、25.8%となりました。これは、政策保有株式の売却を推進したものの、保有する上場株式の株価が上昇した影響によるものです。今後も、保有の必要性が認められなくなった銘柄については売却を進めるなど、政策保有株式の縮減に努め、連結純資産に対する比率20%未満の維持を目指してまいります。
なお、政策保有株式の売却資金については、第3フェーズにおける自己株式の取得に活用いたしました。更に、M&A等の成長投資のほか、カーボンニュートラルおよび環境保全に係る投資などの環境投資にも活用する予定です。

(当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社グループは、「2025年ビジョン」において連結営業利益150億円超の常態化および二桁台のROEの達成を掲げております。この「2025年ビジョン」の実現に向けた最終フェーズを担う「中期経営計画2025」では、機械事業をコアとした成長戦略の総仕上げを通じて、企業価値と社会価値を同時に創造する経営の定着を図り、最終年度である2025年度に連結営業利益130億円程度、ROE8%程度とする経営指標を設定いたしました。
当連結会計年度(2025年度)の連結営業利益は112億99百万円となり、一定の利益水準は確保したものの、目標である130億円には到達せず、売上成長に見合った利益率の向上には至りませんでした。特に、コア事業である機械事業については、連結営業利益の80%以上を占めることを目標としておりましたが、実績は51%にとどまり、目標との間に大きな乖離が生じました。産業機械部門においては、大型工事案件の発注遅延や工事管理面の課題が収益性に影響いたしました。ロックドリル部門では、主要市場である北米において、市場供給の一巡による需要の一服および景気の不透明感が影響いたしました。また、ユニック部門では、トラック加工ボディメーカーの納期長期化や原材料価格の高騰により、コスト増加分を十分に吸収できない状況が継続いたしました。
特別利益として、政策保有株式の一部売却を主因とする投資有価証券売却益72億23百万円を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は127億77百万円となった結果、ROEは9.2%となり、目標を達成いたしました。


引き続き、事業ポートフォリオの見直し強化に加え、各事業部門内の事業(製品)ポートフォリオ戦略も可視化を進め、収益性の改善や低収益事業(製品)の見極めを推進してまいります。特に、コア事業と位置づける機械事業については、持続的拡大を新たなステージに引き上げるべく、経営資源を集中してまいります。
ROE向上に向けた取り組みの強化については、投資に伴うリスクおよび資本コストを勘案した採算性に留意し、個別の投資判断を行うとともに、効率性、収益性の改善に努めてまいります。また、資本コストを活用した事業ポートフォリオマネジメントを運用することにより、経営資源配分の最適化を追求し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。
(セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析検討の内容)
ROE向上の取り組みの強化・浸透を図るため、ROA(総資産営業利益率)をセグメントごとの経営指標・管理指標と位置付け、ROAの構成要素である収益性(売上高営業利益率)および効率性(総資産回転率)の改善に取り組んでおります。2016年度(比較基準年)、2019年度(第1フェーズの最終年度)、2022年度(第2フェーズの最終年度)および2023年度~2025年度(第3フェーズ)の状況は以下のとおりです。なお、セグメントごとの今後の課題については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題 ③セグメント別の事業戦略」に記載のとおりです。

産業機械部門では、単なる機器メーカーからの脱却を目指し、エンジニアリング力の強化を図ってまいりました。その成果として、コントラクタ事業の拡大や、マテリアル機械におけるセクションプラント工事案件への技術提案を通じた受注獲得などが業績向上に貢献し、収益性(営業利益率)は徐々に改善しております。一方で、2025年度においては、大型工事案件の発注遅延などの影響により、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が低下し、ROAは5.6となりました。
ロックドリル部門では、新型コロナウイルス感染症の影響から回復した2021年度以降の増収に伴い、収益性(営業利益率)が改善するとともに、在庫水準の適正化に向けた取り組みによる棚卸資産回転率の改善を主因として、効率性(総資産回転率)も向上しております。一方で、2025年度においては、国内における整備事業の売上高の減少などにより、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が低下し、ROAは6.9%となりました。
ユニック部門では、トラック加工ボディメーカーの納期長期化や原材料価格の高騰により、コスト増加分を十分に吸収できない状況が継続しており、収益性(営業利益率)は低下しております。また、2016年度から2021年度にかけて実施した佐倉工場の設備投資に伴い固定資産回転率が低下していることから、効率性(総資産回転率)も停滞しております。一方で、2025年度においては、アジア向けのユニッククレーンおよびミニ・クローラクレーンの出荷増などにより、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が改善し、ROAは4.1%となりました。
金属部門では、国際市況動向や銅精鉱の買鉱条件の影響を受け、収益が変動する中、採算性の向上および収益の安定化を追求しております。2025年度においては、委託製錬収支が悪化したものの、金属価格の変動による利益計上により、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が改善し、ROAは11.1%となりました。
電子部門では、戦略製品の事業拡大を目指しており、半導体製造装置用部品向けなどの需要が増加している窒化アルミセラミックスの生産能力増強に向けた設備投資を実施し、拡販による収益基盤の強化を図っております。2025年度においては、高純度金属ヒ素および窒化アルミセラミックスの増収などにより、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が改善し、ROAは4.4%となりました。
化成品部門では、既存製品の収益拡大と新規開発製品の育成・拡大を目指しており、電子材料の小型化や高性能化に伴うパッケージ基板の需要増に対応するため、酸化銅の生産能力増強に向けた設備投資を実施しております。2025年度においては、酸化銅および亜酸化銅の増収などにより、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が改善し、ROAは4.5%となりました。
不動産事業では、経営資源の有効活用を図ることを目的として、2023年8月に古河大阪ビルの跡地その他の土地の共有持分の一部を譲渡いたしました。当該譲渡代金を原資として、同跡地に建築中のホテルおよび一部住宅を用いた賃貸事業について、2027年度からの本格稼働を計画しており、その準備は順調に進捗しております。2025年度においては、2024年度と比較して収益性(営業利益率)が低下し、ROAは1.9%となりました。② 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成に当たり用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。





