有価証券報告書-第46期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績
当連結会計年度における国内経済は、企業業績や雇用情勢の改善など、緩やかな回復基調で推移していましたが、通商問題の動向が世界経済に与える影響の不確実性の高まりや消費増税に伴う消費減退への懸念等に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の実体経済への影響は計り知れず、先行きの不透明さが増す状況となりました。
住宅業界においては、新設住宅着工戸数は2019年7月から前年同月比9ヶ月連続して減少し、2019年度累計では前年比7.3%減少となりました。当社グループが主力とする賃貸住宅分野においては、貸家着工戸数が19ヶ月連続して減少し、2019年度累計で前年同期比14.2%の減少となりました。賃貸住宅市場は一時的な好況から、適正化に向けた安定成長に移行すると考えられます。
一方で、利便性の高い、安心・快適な賃貸建物の需要は引き続き底堅く推移するものと見込まれます。賃貸住宅分野は、入居需要に基づく健全な賃貸建物経営のノウハウに加え、入居者様の多様化するニーズに応え、災害に強い防災賃貸住宅、環境に配慮した賃貸住宅、ライフスタイルに合わせたスマート賃貸住宅などの提供に取り組む必要があります。
以上の結果、当社グループの連結業績は、売上高1兆5,862億93百万円(前期比0.3%減)、利益面では、営業利益1,279億56百万円(前期比0.7%増)、経常利益1,330億28百万円(前期比0.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益903億80百万円(前期比0.5%増)となりました。
売上高は、前連結会計年度に比べ48億85百万円(0.3%)減少し、1兆5,862億93百万円となりました。これは主に、アパートローン融資の厳格化の影響等により完成工事高が586億75百万円(9.6%)減少した一方、一括借上物件の増加等に伴い不動産事業売上高が495億81百万円(5.4%)増加したことによるものです。
売上総利益は、前連結会計年度に比べ135億80百万円(4.6%)減少し、2,824億63百万円となりました。これは主に、完成工事高の減少により、完成工事総利益が246億53百万円(13.4%)減少した一方、一括借上物件の増加及び入居者斡旋件数の増加等により不動産事業総利益が98億13百万円(11.0%)増加したことによるものです。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ144億90百万円(8.6%)減少し、1,545億6百万円となりました。これは主に、人件費が145億26百万円減少したことによるものです。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ9億9百万円(0.7%)増加し、1,279億56百万円、経常利益は、前連結会計年度に比べ7億88百万円(0.6%)増加し、1,330億28百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
①建設事業
建設事業は、完成工事高が5,511億3百万円(前期比9.6%減)となりました。完成工事総利益率は、完成工事高減少による固定費率の相対的な上昇等により、28.9%(前期比1.2ポイント低下)となりました。完成工事高の減少及び完成工事利益率の低下により、完成工事売上総利益は1,591億11百万円(前期比13.4%減)、営業利益は773億91百万円(前期比19.2%減)となりました。
建物種別の完成工事高及び次期繰越工事高は、次のとおりです。
(注)前事業年度及び当事業年度において完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
受注工事高は、5,192億71百万円(前期比18.3%減)となり、2020年3月末の受注工事残高は、8,299億49百万円(前期比7.2%減)となりました。
受注実績は、次のとおりです。
(注)当社グループでは、建設事業及び不動産事業の一部以外は受注生産を行っていません。
また、参考のため提出会社の受注工事高、完成工事高、次期繰越工事高は、次のとおりです。
(注) 1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでいます。従って、当期完成工事高にも係る増減額が含まれています。
2.次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)です。
本項目における各事項の記載については、消費税等を除いた金額で表示しています。なお、生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載していません。
②不動産事業
不動産事業は、「賃貸経営受託システム」による一括借上物件の増加に伴い、借上会社である大東建託パートナーズ株式会社の家賃収入が増加したことや「連帯保証人不要サービス」を提供しているハウスリーブ株式会社の収入拡大等により、不動産事業売上高が9,736億94百万円(前期比5.4%増)となりました。不動産事業総利益率は、居住用の家賃ベース入居率(通期)の改善等により10.1%(前期比0.5ポイント上昇)となりました。この結果、不動産事業総利益は987億31百万円(前期比11.0%増)、営業利益は565億14百万円(前期比28.2%増)となりました。
不動産事業の売上実績の内訳は、次のとおりです。
管理戸数は、前期比3.8%増の1,165,772戸となりました。
入居者斡旋件数(注1)は、お部屋探しのお客様への話題性と認知度向上を目的として、賃貸仲介ブランド『いい部屋ネット』の新しいCM放映や年間プロモーションを実施した結果、334,854件(前期比3.6%増)となりました。また、2020年3月末の家賃ベース入居率(注2)は、居住用で97.2%(前年同月比0.2ポイント低下)、事業用で98.7%(前年同月比0.1ポイント低下)となりました。
(注) 1.大東建託リーシング㈱、大東建託パートナーズ㈱の合計件数(他社管理物件含む)
2.家賃ベース入居率=1-(空室物件の借上家賃支払額/家賃総額)
③金融事業
金融事業は、土地オーナー様、入居者様へ家賃や家財を補償する少額短期保険ハウスガード株式会社の契約数の増加等により、売上高が前連結会計年度比15.9%増の92億40百万円、営業利益は前連結会計年度比7.7%増の36億58百万円となりました。
④その他
その他事業は、ガスパルグループのLPガス供給戸数の増加や、介護・保育施設を運営するケアパートナー株式会社の施設利用者数の増加等により、売上高が前連結会計年度比6.0%増の522億54百万円、営業利益は前連結会計年度比3.0%増の90億63百万円となりました。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前期末比205億16百万円増加の8,802億89百万円となりました。これは主に、営業貸付金343億32百万円、繰延税金資産118億27百万円及び完成工事未収入金等91億31百万円が増加した一方、現金預金286億83百万円が減少したことによるものです。
セグメントごとの資産は、次のとおりです。
①建設事業
建設事業の総資産は、前連結会計年度末に比べ31億65百万円減少し、1,314億87百万円となりました。これは主に、賃貸住宅未来展示場に係る固定資産を全社資産に区分変更したことによるものです。
②不動産事業
不動産事業の総資産は、前連結会計年度末に比べ105億82百万円増加し、3,279億79百万円となりました。これは主に、一括借上修繕引当金の増加に伴う繰延税金資産の増加及び一括借上物件の増加に伴う前払家賃の増加によるものです。
③金融事業
金融事業の総資産は、前連結会計年度末に比べ368億48百万円増加し、1,398億54百万円となりました。これは主に、大東ファイナンス株式会社による営業貸付金の増加によるものです。
④その他
その他事業の総資産は、前連結会計年度末に比べ98億48百万円増加し、1,166億95百万円となりました。これは主に、賃貸不動産の取得による固定資産の増加によるものです。
当連結会計年度末の負債は、前期末比366億54百万円増加の5,941億28百万円となりました。これは主に、前受金237億4百万円、一括借上修繕引当金171億30百万円及び工事未払金90億73百万円が増加した一方、長期借入金111億90百万円が減少したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前期末比161億37百万円減少の2,861億61百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により903億80百万円増加した一方、自己株式の取得(役員報酬BIP信託による取得を含む)により599億41百万円及び配当金の支払いにより436億20百万円減少したことによるものです。
この結果、自己資本比率は前期末比2.8ポイント低下して32.5%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度において現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比277億11百万円減少し、当連結会計年度末の残高は1,599億2百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,021億29百万円の獲得(前連結会計年度は719億82百万円の獲得)となりました。主な獲得要因は、税金等調整前当期純利益の計上1,330億14百万円、前受金の増加237億4百万円、一括借上修繕引当金の増加171億30百万円及び減価償却費150億2百万円です。一方、主な使用要因は、法人税等の支払額497億88百万円及び営業貸付金の増加額343億32百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、183億1百万円の使用(前連結会計年度は82百万円の獲得)となりました。主な獲得要因は、有価証券の売却及び償還による収入125億10百万円です。一方、主な使用要因は、有形固定資産の取得による支出191億30百万円、無形固定資産の取得による支出82億30百万円及び投資有価証券の取得による支出59億69百万円です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,114億10百万円の使用(前連結会計年度は976億70百万円の使用)となりました。主な獲得要因は、長期借入れによる収入107億円です。一方、主な使用要因は、自己株式の取得による支出599億41百万円、配当金の支払436億20百万円及び長期借入金の返済による支出200億66百万円です。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した資金及び金融機関からの借入れにより調達した資金を運転資金、投資資金並びに配当金の支払等に投入しています。また、新型コロナウイルスの感染拡大と長期化に備え、安定的かつ機動的な資金調達手段を確保するとともに、財務基盤のより一層の安定を図ることを目的として、2020年5月に総額700億円のコミットメントライン契約を締結しました。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2.いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。
3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。
4.キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
5.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としています。また利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っています。
詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。見積りについては、過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的な判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大に関する重要な会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 追加情報」に記載しています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営成績
当連結会計年度における国内経済は、企業業績や雇用情勢の改善など、緩やかな回復基調で推移していましたが、通商問題の動向が世界経済に与える影響の不確実性の高まりや消費増税に伴う消費減退への懸念等に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の実体経済への影響は計り知れず、先行きの不透明さが増す状況となりました。
住宅業界においては、新設住宅着工戸数は2019年7月から前年同月比9ヶ月連続して減少し、2019年度累計では前年比7.3%減少となりました。当社グループが主力とする賃貸住宅分野においては、貸家着工戸数が19ヶ月連続して減少し、2019年度累計で前年同期比14.2%の減少となりました。賃貸住宅市場は一時的な好況から、適正化に向けた安定成長に移行すると考えられます。
一方で、利便性の高い、安心・快適な賃貸建物の需要は引き続き底堅く推移するものと見込まれます。賃貸住宅分野は、入居需要に基づく健全な賃貸建物経営のノウハウに加え、入居者様の多様化するニーズに応え、災害に強い防災賃貸住宅、環境に配慮した賃貸住宅、ライフスタイルに合わせたスマート賃貸住宅などの提供に取り組む必要があります。
以上の結果、当社グループの連結業績は、売上高1兆5,862億93百万円(前期比0.3%減)、利益面では、営業利益1,279億56百万円(前期比0.7%増)、経常利益1,330億28百万円(前期比0.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益903億80百万円(前期比0.5%増)となりました。
売上高は、前連結会計年度に比べ48億85百万円(0.3%)減少し、1兆5,862億93百万円となりました。これは主に、アパートローン融資の厳格化の影響等により完成工事高が586億75百万円(9.6%)減少した一方、一括借上物件の増加等に伴い不動産事業売上高が495億81百万円(5.4%)増加したことによるものです。
売上総利益は、前連結会計年度に比べ135億80百万円(4.6%)減少し、2,824億63百万円となりました。これは主に、完成工事高の減少により、完成工事総利益が246億53百万円(13.4%)減少した一方、一括借上物件の増加及び入居者斡旋件数の増加等により不動産事業総利益が98億13百万円(11.0%)増加したことによるものです。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ144億90百万円(8.6%)減少し、1,545億6百万円となりました。これは主に、人件費が145億26百万円減少したことによるものです。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ9億9百万円(0.7%)増加し、1,279億56百万円、経常利益は、前連結会計年度に比べ7億88百万円(0.6%)増加し、1,330億28百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
①建設事業
建設事業は、完成工事高が5,511億3百万円(前期比9.6%減)となりました。完成工事総利益率は、完成工事高減少による固定費率の相対的な上昇等により、28.9%(前期比1.2ポイント低下)となりました。完成工事高の減少及び完成工事利益率の低下により、完成工事売上総利益は1,591億11百万円(前期比13.4%減)、営業利益は773億91百万円(前期比19.2%減)となりました。
建物種別の完成工事高及び次期繰越工事高は、次のとおりです。
| 建物種別 | 完成工事高 | 次期繰越工事高 | ||||
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | ||||
| 金額(百万円) | 構成比 (%) | 金額(百万円) | 構成比 (%) | 金額(百万円) | 構成比 (%) | |
| 建設事業 | ||||||
| 居住用 | 600,272 | 98.5 | 536,551 | 97.4 | 796,545 | 97.3 |
| 賃貸住宅 | 597,547 | 98.0 | 534,334 | 97.0 | 792,425 | 96.8 |
| 戸建住宅 | 2,724 | 0.5 | 2,216 | 0.4 | 4,119 | 0.5 |
| 事業用 | 3,315 | 0.5 | 5,175 | 0.9 | 11,728 | 1.4 |
| その他 | 6,190 | 1.0 | 9,377 | 1.7 | 10,552 | 1.3 |
| 小計 | 609,778 | 100.0 | 551,103 | 100.0 | 818,826 | 100.0 |
| 不動産事業 | ||||||
| 営繕工事 | 26,612 | - | 32,023 | - | 11,122 | - |
| 合計 | 636,391 | - | 583,127 | - | 829,949 | - |
(注)前事業年度及び当事業年度において完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
受注工事高は、5,192億71百万円(前期比18.3%減)となり、2020年3月末の受注工事残高は、8,299億49百万円(前期比7.2%減)となりました。
受注実績は、次のとおりです。
| 建物種別 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (百万円) | 前期比 (%) |
| 建設事業 | |||
| 居住用 | 587,156 | 470,248 | △19.9 |
| 賃貸住宅 | 584,478 | 467,574 | △20.0 |
| 戸建住宅 | 2,678 | 2,674 | △0.1 |
| 事業用 | 6,188 | 7,125 | 15.2 |
| その他 | 10,936 | 11,968 | 9.4 |
| 小計 | 604,281 | 489,343 | △19.0 |
| 不動産事業 | |||
| 営繕工事 | 30,992 | 29,928 | △3.4 |
| 合計 | 635,273 | 519,271 | △18.3 |
(注)当社グループでは、建設事業及び不動産事業の一部以外は受注生産を行っていません。
また、参考のため提出会社の受注工事高、完成工事高、次期繰越工事高は、次のとおりです。
| 項目 | 工事別 | 前期繰越工事高 (百万円) | 当期受注工事高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期完成工事高 (百万円) | 次期繰越工事高 (百万円) |
| 前事業年度 自 2018年4月1日至 2019年3月31日 | 建築 | 885,464 | 604,902 | 1,490,366 | 610,468 | 879,898 |
| 当事業年度 自 2019年4月1日至 2020年3月31日 | 建築 | 879,898 | 491,701 | 1,371,599 | 551,382 | 820,216 |
(注) 1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでいます。従って、当期完成工事高にも係る増減額が含まれています。
2.次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)です。
本項目における各事項の記載については、消費税等を除いた金額で表示しています。なお、生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載していません。
②不動産事業
不動産事業は、「賃貸経営受託システム」による一括借上物件の増加に伴い、借上会社である大東建託パートナーズ株式会社の家賃収入が増加したことや「連帯保証人不要サービス」を提供しているハウスリーブ株式会社の収入拡大等により、不動産事業売上高が9,736億94百万円(前期比5.4%増)となりました。不動産事業総利益率は、居住用の家賃ベース入居率(通期)の改善等により10.1%(前期比0.5ポイント上昇)となりました。この結果、不動産事業総利益は987億31百万円(前期比11.0%増)、営業利益は565億14百万円(前期比28.2%増)となりました。
不動産事業の売上実績の内訳は、次のとおりです。
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前期比 | |||
| 金額(百万円) | 構成比 (%) | 金額(百万円) | 構成比 (%) | 金額(百万円) | 増減率 (%) | |
| 一括借上 | 843,537 | 91.3 | 884,186 | 90.8 | 40,649 | 4.8 |
| 営繕工事 | 26,612 | 2.9 | 32,023 | 3.3 | 5,410 | 20.3 |
| 不動産仲介 | 19,048 | 2.0 | 20,302 | 2.1 | 1,253 | 6.6 |
| 家賃保証事業 | 13,007 | 1.4 | 14,256 | 1.5 | 1,249 | 9.6 |
| 電力事業 | 7,306 | 0.8 | 7,241 | 0.7 | △65 | △0.9 |
| 賃貸事業 | 6,401 | 0.7 | 6,628 | 0.7 | 227 | 3.6 |
| その他 | 8,199 | 0.9 | 9,056 | 0.9 | 856 | 10.4 |
| 計 | 924,112 | 100.0 | 973,694 | 100.0 | 49,581 | 5.4 |
管理戸数は、前期比3.8%増の1,165,772戸となりました。
入居者斡旋件数(注1)は、お部屋探しのお客様への話題性と認知度向上を目的として、賃貸仲介ブランド『いい部屋ネット』の新しいCM放映や年間プロモーションを実施した結果、334,854件(前期比3.6%増)となりました。また、2020年3月末の家賃ベース入居率(注2)は、居住用で97.2%(前年同月比0.2ポイント低下)、事業用で98.7%(前年同月比0.1ポイント低下)となりました。
(注) 1.大東建託リーシング㈱、大東建託パートナーズ㈱の合計件数(他社管理物件含む)
2.家賃ベース入居率=1-(空室物件の借上家賃支払額/家賃総額)
③金融事業
金融事業は、土地オーナー様、入居者様へ家賃や家財を補償する少額短期保険ハウスガード株式会社の契約数の増加等により、売上高が前連結会計年度比15.9%増の92億40百万円、営業利益は前連結会計年度比7.7%増の36億58百万円となりました。
④その他
その他事業は、ガスパルグループのLPガス供給戸数の増加や、介護・保育施設を運営するケアパートナー株式会社の施設利用者数の増加等により、売上高が前連結会計年度比6.0%増の522億54百万円、営業利益は前連結会計年度比3.0%増の90億63百万円となりました。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前期末比205億16百万円増加の8,802億89百万円となりました。これは主に、営業貸付金343億32百万円、繰延税金資産118億27百万円及び完成工事未収入金等91億31百万円が増加した一方、現金預金286億83百万円が減少したことによるものです。
セグメントごとの資産は、次のとおりです。
①建設事業
建設事業の総資産は、前連結会計年度末に比べ31億65百万円減少し、1,314億87百万円となりました。これは主に、賃貸住宅未来展示場に係る固定資産を全社資産に区分変更したことによるものです。
②不動産事業
不動産事業の総資産は、前連結会計年度末に比べ105億82百万円増加し、3,279億79百万円となりました。これは主に、一括借上修繕引当金の増加に伴う繰延税金資産の増加及び一括借上物件の増加に伴う前払家賃の増加によるものです。
③金融事業
金融事業の総資産は、前連結会計年度末に比べ368億48百万円増加し、1,398億54百万円となりました。これは主に、大東ファイナンス株式会社による営業貸付金の増加によるものです。
④その他
その他事業の総資産は、前連結会計年度末に比べ98億48百万円増加し、1,166億95百万円となりました。これは主に、賃貸不動産の取得による固定資産の増加によるものです。
当連結会計年度末の負債は、前期末比366億54百万円増加の5,941億28百万円となりました。これは主に、前受金237億4百万円、一括借上修繕引当金171億30百万円及び工事未払金90億73百万円が増加した一方、長期借入金111億90百万円が減少したことによるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前期末比161億37百万円減少の2,861億61百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により903億80百万円増加した一方、自己株式の取得(役員報酬BIP信託による取得を含む)により599億41百万円及び配当金の支払いにより436億20百万円減少したことによるものです。
この結果、自己資本比率は前期末比2.8ポイント低下して32.5%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度において現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比277億11百万円減少し、当連結会計年度末の残高は1,599億2百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,021億29百万円の獲得(前連結会計年度は719億82百万円の獲得)となりました。主な獲得要因は、税金等調整前当期純利益の計上1,330億14百万円、前受金の増加237億4百万円、一括借上修繕引当金の増加171億30百万円及び減価償却費150億2百万円です。一方、主な使用要因は、法人税等の支払額497億88百万円及び営業貸付金の増加額343億32百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、183億1百万円の使用(前連結会計年度は82百万円の獲得)となりました。主な獲得要因は、有価証券の売却及び償還による収入125億10百万円です。一方、主な使用要因は、有形固定資産の取得による支出191億30百万円、無形固定資産の取得による支出82億30百万円及び投資有価証券の取得による支出59億69百万円です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,114億10百万円の使用(前連結会計年度は976億70百万円の使用)となりました。主な獲得要因は、長期借入れによる収入107億円です。一方、主な使用要因は、自己株式の取得による支出599億41百万円、配当金の支払436億20百万円及び長期借入金の返済による支出200億66百万円です。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した資金及び金融機関からの借入れにより調達した資金を運転資金、投資資金並びに配当金の支払等に投入しています。また、新型コロナウイルスの感染拡大と長期化に備え、安定的かつ機動的な資金調達手段を確保するとともに、財務基盤のより一層の安定を図ることを目的として、2020年5月に総額700億円のコミットメントライン契約を締結しました。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
| 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 34.3 | 35.3 | 35.6 | 35.3 | 32.5 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 169.2 | 148.8 | 163.4 | 130.1 | 78.2 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 0.9 | 0.4 | 1.7 | 1.3 | 0.8 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 137.5 | 309.2 | 194.6 | 315.0 | 482.3 |
(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2.いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。
3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。
4.キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
5.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としています。また利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っています。
詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。見積りについては、過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的な判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大に関する重要な会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表 追加情報」に記載しています。