四半期報告書-第73期第3四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2020年1月1日~2020年9月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大により急速に悪化しましたが、政府の経済対策や海外経済の改善もあり持ち直しの動きが見られました。個人消費につきましては、5月の緊急事態宣言解除以降持ち直しに転じましたものの低調に推移しました。
当業界におきましては、外出自粛や在宅勤務が広がり消費行動が変化する中、量販店やドラッグストアを中心に売上が増加する一方で、コンビニエンスストアやフレッシュベーカリー等の小売事業におきましては、オフィス街や駅周辺を中心に来店客数の減少により売上が減少しました。また、新型コロナウイルス感染拡大の終息の見通しが立たない中で、消費者の節約志向は更に強まり、販売競争が激化する厳しい経営環境となりました。
このような情勢下にありまして、当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大の中で製品の安定供給を維持するため、37.2℃以上の微熱または発熱がある者、体のだるさ、息苦しさ、味覚・嗅覚異常の自覚症状がある者を自宅待機とし、事業所別に自宅待機者数を日々管理するなど、科学的根拠に基づいた感染防止対策を実施し、日常業務の着実な遂行につとめました。また、食パンにおいてヤマザキの技術により科学的根拠の上に立った品質向上に取り組み、菓子パンの主力製品にルヴァン種等を活用した品質向上をはかるとともに、女性製品開発担当者を活用して市場動向に即応した新製品開発を推進するなど、営業・生産が一体となった部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進しました。
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、ヤマザキパンの営業部門の最前線にある小売事業として、日次管理・週次管理により日々の仕事の精度を高め、デイリーヤマザキの商品部と当社生産各部合同の週次商品施策・営業戦略小委員会等を通して当社グループ商品の充実をはかり、デイリーヤマザキ一店一店の課題に取り組みました。また、店舗改装を計画的に実施し、デイリーホットの導入や店舗レイアウトの改善などヤマザキらしい店舗づくりに取り組みました。さらに、在宅勤務が常態化する中で、住宅立地店舗においては生鮮食品や日配品等の品揃えを充実し、来店客数の増加をめざしました。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は7,495億24百万円(対前年同期比96.0%)、営業利益は109億33百万円(対前年同期比63.0%)、経常利益は122億53百万円(対前年同期比64.7%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は43億円(対前年同期比44.5%)となりました。新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況が続く中、広告宣伝費等のコスト削減につとめましたものの、コンビニエンスストアチェーンとの取引減少やフレッシュベーカリー等小売事業の売上減少もあり、減収減益となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
<食品事業>食品事業の主要製品別の売上状況は次のとおりであります。
①食パン部門(売上高734億82百万円、対前年同期比100.1%)
食パンは、主力の「ロイヤルブレッド」が大きく伸長するとともに、「ダブルソフト」が堅調に推移しましたが、「超芳醇」シリーズや低価格帯製品の伸び悩みもあり、前年同期並みの売上となりました。
②菓子パン部門(売上高2,531億2百万円、対前年同期比95.1%)
菓子パンは、「ルヴァンバターロール」などの食卓ロールや、「塩バターフランスパン」などのハードロールが伸長しました。9月には品質を向上させた「アップルパイ」など主力製品が回復するとともに、新たな取組みであるチルド製品の「フレンチクルーラー」が寄与しましたが、コンビニエンスストア向け製品や㈱ヴィ・ド・フランス等のフレッシュベーカリーの売上減少もあり、前年同期の売上を下回りました。
③和菓子部門(売上高509億59百万円、対前年同期比100.2%)
和菓子は、主力の串団子が伸長し、新製品の「あんずっしりどら焼」が寄与するとともに、新たな取組みであるチルド製品の「クリームたっぷり生どら焼」や「北海道チーズ蒸しケーキのとろけるぷりん」、「ブッセ」が好調に推移し、前年同期の売上を上回りました。
④洋菓子部門(売上高988億26百万円、対前年同期比102.2%)
洋菓子は、2個入り生ケーキが高品質・高付加価値・高単価製品の寄与もあり伸長するとともに、「大きなツインシュー」などのシュークリームが順調に推移し、コンビニエンスストア向け製品が大きく伸長するなど、好調な売上となりました。
⑤調理パン・米飯類部門(売上高1,095億19百万円、対前年同期比88.6%)
調理パン・米飯類は、主要販路であるコンビニエンスストアにおいてサンドイッチやおにぎり、弁当の販売が減少したこともあり、前年同期の売上を下回りました。
⑥製菓・米菓・その他商品類部門(売上高1,178億62百万円、対前年同期比97.2%)
製菓・米菓・その他商品類は、ヤマザキビスケット㈱の「エアリアル」や㈱東ハトの「ポテコ」などのスナックが伸長しましたが、ヤマザキショップ向けの仕入商品の売上減少もあり、前年同期の売上を下回りました。
以上の結果、食品事業の売上高は7,037億52百万円(対前年同期比96.1%)、営業利益は116億99百万円(対前年同期比69.4%)となりました。
<流通事業>デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、在宅勤務等による来店客数の減少や休店、営業時間短縮の影響に加え、店舗数の減少もあり、営業総収入は359億7百万円(対前年同期比89.9%)、営業損失は29億31百万円(前年同期は11億86百万円の営業損失)となりました。
<その他事業>その他事業につきましては、売上高は98億64百万円(対前年同期比113.8%)、営業利益は17億75百万円(対前年同期比133.9%)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は6,911億30百万円で、前連結会計年度末に対して370億18百万円減少しました。流動資産は2,333億29百万円で、受取手形及び売掛金の減少などにより、前連結会計年度末に対して285億10百万円減少しました。固定資産は4,578億円で、投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末に対して85億8百万円減少しました。負債合計は3,345億55百万円で、支払手形及び買掛金等の支払債務の減少や借入金の返済により、前連結会計年度末に対して351億77百万円減少しました。純資産は3,565億74百万円で、その他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末に対して18億41百万円減少しました。
この結果、自己資本比率は47.11%となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は57億79百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
① 当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画の主なものは次のとおりであります。
(注) 1 物流中継所の建設のため、生産能力の増加はありません。
2 主に研究開発を目的としているため、生産能力の増加はありません。
3 完成後の増加能力については生産品目の詳細が未定のため記載しておりません。
4 本明細は、消費税等を除いて表示しております。
② 前連結会計年度末及び当第3四半期連結累計期間において計画中であった重要な設備について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりであります。
(注) 本明細は、消費税等を除いて表示しております。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2020年1月1日~2020年9月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大により急速に悪化しましたが、政府の経済対策や海外経済の改善もあり持ち直しの動きが見られました。個人消費につきましては、5月の緊急事態宣言解除以降持ち直しに転じましたものの低調に推移しました。
当業界におきましては、外出自粛や在宅勤務が広がり消費行動が変化する中、量販店やドラッグストアを中心に売上が増加する一方で、コンビニエンスストアやフレッシュベーカリー等の小売事業におきましては、オフィス街や駅周辺を中心に来店客数の減少により売上が減少しました。また、新型コロナウイルス感染拡大の終息の見通しが立たない中で、消費者の節約志向は更に強まり、販売競争が激化する厳しい経営環境となりました。
このような情勢下にありまして、当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大の中で製品の安定供給を維持するため、37.2℃以上の微熱または発熱がある者、体のだるさ、息苦しさ、味覚・嗅覚異常の自覚症状がある者を自宅待機とし、事業所別に自宅待機者数を日々管理するなど、科学的根拠に基づいた感染防止対策を実施し、日常業務の着実な遂行につとめました。また、食パンにおいてヤマザキの技術により科学的根拠の上に立った品質向上に取り組み、菓子パンの主力製品にルヴァン種等を活用した品質向上をはかるとともに、女性製品開発担当者を活用して市場動向に即応した新製品開発を推進するなど、営業・生産が一体となった部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進しました。
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、ヤマザキパンの営業部門の最前線にある小売事業として、日次管理・週次管理により日々の仕事の精度を高め、デイリーヤマザキの商品部と当社生産各部合同の週次商品施策・営業戦略小委員会等を通して当社グループ商品の充実をはかり、デイリーヤマザキ一店一店の課題に取り組みました。また、店舗改装を計画的に実施し、デイリーホットの導入や店舗レイアウトの改善などヤマザキらしい店舗づくりに取り組みました。さらに、在宅勤務が常態化する中で、住宅立地店舗においては生鮮食品や日配品等の品揃えを充実し、来店客数の増加をめざしました。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は7,495億24百万円(対前年同期比96.0%)、営業利益は109億33百万円(対前年同期比63.0%)、経常利益は122億53百万円(対前年同期比64.7%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は43億円(対前年同期比44.5%)となりました。新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況が続く中、広告宣伝費等のコスト削減につとめましたものの、コンビニエンスストアチェーンとの取引減少やフレッシュベーカリー等小売事業の売上減少もあり、減収減益となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
セグメントの名称 | 区分 | 金額(百万円) | 前年同四半期比(%) |
食品事業 | 食パン | 73,482 | 100.1 |
菓子パン | 253,102 | 95.1 | |
和菓子 | 50,959 | 100.2 | |
洋菓子 | 98,826 | 102.2 | |
調理パン・米飯類 | 109,519 | 88.6 | |
製菓・米菓・その他商品類 | 117,862 | 97.2 | |
食品事業計 | 703,752 | 96.1 | |
流通事業 | 35,907 | 89.9 | |
その他事業 | 9,864 | 113.8 | |
合計 | 749,524 | 96.0 |
<食品事業>食品事業の主要製品別の売上状況は次のとおりであります。
①食パン部門(売上高734億82百万円、対前年同期比100.1%)
食パンは、主力の「ロイヤルブレッド」が大きく伸長するとともに、「ダブルソフト」が堅調に推移しましたが、「超芳醇」シリーズや低価格帯製品の伸び悩みもあり、前年同期並みの売上となりました。
②菓子パン部門(売上高2,531億2百万円、対前年同期比95.1%)
菓子パンは、「ルヴァンバターロール」などの食卓ロールや、「塩バターフランスパン」などのハードロールが伸長しました。9月には品質を向上させた「アップルパイ」など主力製品が回復するとともに、新たな取組みであるチルド製品の「フレンチクルーラー」が寄与しましたが、コンビニエンスストア向け製品や㈱ヴィ・ド・フランス等のフレッシュベーカリーの売上減少もあり、前年同期の売上を下回りました。
③和菓子部門(売上高509億59百万円、対前年同期比100.2%)
和菓子は、主力の串団子が伸長し、新製品の「あんずっしりどら焼」が寄与するとともに、新たな取組みであるチルド製品の「クリームたっぷり生どら焼」や「北海道チーズ蒸しケーキのとろけるぷりん」、「ブッセ」が好調に推移し、前年同期の売上を上回りました。
④洋菓子部門(売上高988億26百万円、対前年同期比102.2%)
洋菓子は、2個入り生ケーキが高品質・高付加価値・高単価製品の寄与もあり伸長するとともに、「大きなツインシュー」などのシュークリームが順調に推移し、コンビニエンスストア向け製品が大きく伸長するなど、好調な売上となりました。
⑤調理パン・米飯類部門(売上高1,095億19百万円、対前年同期比88.6%)
調理パン・米飯類は、主要販路であるコンビニエンスストアにおいてサンドイッチやおにぎり、弁当の販売が減少したこともあり、前年同期の売上を下回りました。
⑥製菓・米菓・その他商品類部門(売上高1,178億62百万円、対前年同期比97.2%)
製菓・米菓・その他商品類は、ヤマザキビスケット㈱の「エアリアル」や㈱東ハトの「ポテコ」などのスナックが伸長しましたが、ヤマザキショップ向けの仕入商品の売上減少もあり、前年同期の売上を下回りました。
以上の結果、食品事業の売上高は7,037億52百万円(対前年同期比96.1%)、営業利益は116億99百万円(対前年同期比69.4%)となりました。
<流通事業>デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、在宅勤務等による来店客数の減少や休店、営業時間短縮の影響に加え、店舗数の減少もあり、営業総収入は359億7百万円(対前年同期比89.9%)、営業損失は29億31百万円(前年同期は11億86百万円の営業損失)となりました。
<その他事業>その他事業につきましては、売上高は98億64百万円(対前年同期比113.8%)、営業利益は17億75百万円(対前年同期比133.9%)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は6,911億30百万円で、前連結会計年度末に対して370億18百万円減少しました。流動資産は2,333億29百万円で、受取手形及び売掛金の減少などにより、前連結会計年度末に対して285億10百万円減少しました。固定資産は4,578億円で、投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末に対して85億8百万円減少しました。負債合計は3,345億55百万円で、支払手形及び買掛金等の支払債務の減少や借入金の返済により、前連結会計年度末に対して351億77百万円減少しました。純資産は3,565億74百万円で、その他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末に対して18億41百万円減少しました。
この結果、自己資本比率は47.11%となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は57億79百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
① 当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画の主なものは次のとおりであります。
会社名 | 事業所名 (所在地) | セグメント の名称 | 設備の内容 | 投資予定額 | 資金 調達 方法 | 着手年月 | 完了予定 年月 | 完成後の 増加能力 | |
総額 (百万円) | 既支払額 (百万円) | ||||||||
提出会社 | 安城工場 (愛知県安城市) | 食品事業 | 物流中継所 | 230 | 9 | 自己資金 | 2020年6月 | 2020年11月 | ― (注)1 |
㈱東ハト | 関東工場 (埼玉県入間郡 三芳町) | 食品事業 | 新スナック棟建設 | 2,900 | 12 | 自己資金及び 借入金 | 2020年10月 | 2021年10月 | 生産能力 33%増 |
㈱サンデリカ | 本社 (東京都千代田区) | 食品事業 | サンデリカ中央 研究所(仮称)建設 | 1,620 | 38 | 自己資金 | 2020年5月 | 2022年4月 | ― (注)2 |
不二家(杭州)食品有限公司 | 第二工場 (中国浙江省杭州市) | 食品事業 | 工場新設及び製菓 生産設備 | 2,899 | 164 | 自己資金 | 2020年7月 | 2023年7月 | ― (注)3 |
(注) 1 物流中継所の建設のため、生産能力の増加はありません。
2 主に研究開発を目的としているため、生産能力の増加はありません。
3 完成後の増加能力については生産品目の詳細が未定のため記載しておりません。
4 本明細は、消費税等を除いて表示しております。
② 前連結会計年度末及び当第3四半期連結累計期間において計画中であった重要な設備について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりであります。
会社名 | 事業所名 (所在地) | セグメントの名称 | 設備の内容 | 金額 (百万円) | 完了年月 |
提出会社 | 伊勢崎工場 (群馬県伊勢崎市) | 食品事業 | 受変電設備更新 | 355 | 2020年4月 |
横浜第二工場 (横浜市都筑区) | 食品事業 | 食パン生産設備 | 253 | 2020年7月 | |
神戸冷生地事業所 (神戸市西区) | 食品事業 | 冷凍生地生産設備 | 323 | 2020年9月 | |
㈱サンデリカ | 宇都宮事業所 (栃木県宇都宮市) | 食品事業 | 加熱調理及び炊飯生産設備 | 486 | 2020年5月 |
盛岡事業所 (岩手県紫波郡矢巾町) | 食品事業 | 炊飯生産設備 | 777 | 2020年7月 |
(注) 本明細は、消費税等を除いて表示しております。