四半期報告書-第74期第3四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2021年1月1日~2021年9月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により厳しい状況が続く中で、個人消費は弱い動きとなりました。
当業界におきましては、お客様の節約志向が根強い市場環境の下でプチ贅沢の動きなど消費行動が多様化し販売競争が激化するとともに、主原料の小麦粉に加え、卵や糖類、油脂などの原料価格の高騰もあり収益が圧迫される厳しい経営環境となりました。また、コンビニエンスストアやフレッシュベーカリーの小売事業につきましては、外出自粛やテレワークの影響もあり売上が伸び悩む厳しい状況となりました。
このような情勢下にありまして、当社グループは、緊急事態においてパン、和菓子、洋菓子類を緊急食糧として社会に提供するという新しいヤマザキの使命に従い、新型コロナウイルス感染拡大の中で製品の安定供給体制を確保するため、パート、アルバイトを含めた全従業員を対象として検温を実施し、37.2℃以上の発熱がある者は自宅待機とし、また発熱がない場合でも倦怠感や味覚・嗅覚がない等の新型コロナウイルス独特の体調異常の自覚症状がある者も自宅待機とし、この自宅待機者数とPCR検査陽性者数を日々管理しました。また、マスクの着用や手指の消毒など日常の感染防止対策に加え、WEB会議等を活用して事業所間の出張を制限するなど感染防止対策を徹底するとともに、多人数による会食の原則禁止など公衆衛生上の遵守事項を徹底しました。さらに、工場並びに事業所内の感染防止対策として炭酸ガス濃度測定器を導入して換気の悪い密閉空間の改善に取り組み、常時職場内の換気をしながら炭酸ガス濃度を700ppm以下に保ち感染防止対策とするとともに、従業員向けに新型コロナワクチンの職域接種を推進し、社会的使命の達成に全力を挙げて取り組んでまいりました。
このような状況の中で、当社グループは、新型コロナウイルス感染防止対策の上に行う業績向上対策として、「いのちの道」の教えに従う部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」によって、ルヴァン種等を活用した品質向上や新製品開発を推進するなど、各部門毎の業績向上をめざしました。また、日次管理・週次決算の経営手法をヤマザキパンの小売事業に有効に機能させるため小売事業業績改善プロジェクトを設置し、デイリーヤマザキやヴィ・ド・フランスを始めとする小売事業の抜本的な業績改善の取組みを開始するとともに、「いのちの道」の教えに従ったヤマザキパンの小売事業のあるべき姿を追求するため、小売事業本部内に戦略製品・戦略商品開発推進チームを設置し、ヤマザキの総力を挙げて自社業態の業績改善をめざした戦略製品の開発を推進する体制を構築しました。
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、日次管理・週次決算に取り組み日々の仕事の精度を高めるとともに、DY商品・運営合同小委員会を毎週開催し、戦略製品・戦略商品開発推進チームと連携して当社グループ商品の充実と戦略商品の開発に取り組みました。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は7,620億55百万円(対前年同期比101.7%)、営業利益は136億97百万円(対前年同期比125.3%)、経常利益は157億44百万円(対前年同期比128.5%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は78億10百万円(対前年同期比181.6%)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
<食品事業>食品事業の主要製品別の売上状況は次のとおりであります。
①食パン部門(売上高706億60百万円、対前年同期比96.2%)
食パンは、主力の「ロイヤルブレッド」の拡販をはかるとともに、健康志向製品の「超芳醇塩分50%カット」や高級食パンの「超芳醇ゴールド」などを発売して取扱拡大をはかり、低価格帯食パンのリニューアルを順次実施してまいりましたが、前期の食パンの需要急増の反動もあり、前年同期の売上を下回りました。
②菓子パン部門(売上高2,595億87百万円、対前年同期比102.6%)
菓子パンは、主力の高級シリーズや「アップルパイ」、「まるごとソーセージ」が堅調に推移するとともに、ラインアップを充実させた「ランチパック」が好調に推移しました。また、買い置き需要に対応した「ベイクワン」シリーズなど複数個入り製品が伸長し、「フレンチクルーラー」などチルド菓子パンが伸長するとともに、新製品の「マリトッツォ」が寄与したこともあり、売上は前年同期を上回りました。
③和菓子部門(売上高495億79百万円、対前年同期比97.3%)
和菓子は、新規製法の餡を活用し、主力の団子、大福、まんじゅうなどの取扱拡大をはかりましたが、前年同期の売上を下回りました。
④洋菓子部門(売上高1,020億66百万円、対前年同期比103.3%)
洋菓子は、高品質・高付加価値・高単価製品を計画的に投入した2個入り生ケーキが伸長するとともに、「大きなツインシュー」などのシュークリームや、3月に品質を向上させた「プレミアムスイーツ」シリーズが伸長しました。さらに、㈱不二家の洋菓子事業が好調に推移したこともあり、前年同期の売上を上回りました。
⑤調理パン・米飯類部門(売上高1,084億13百万円、対前年同期比99.0%)
調理パン・米飯類は、㈱サンデリカにおいて、主要販路であるコンビニエンスストアチェーンとの取引減少もあり、売上は総じて前年同期を下回りました。
⑥製菓・米菓・その他商品類部門(売上高1,224億6百万円、対前年同期比103.9%)
製菓・米菓・その他商品類は、ヤマザキビスケット㈱の「エアリアル」や㈱東ハトの「ソルティ」が伸長するとともに、㈱不二家の「カントリーマアム チョコまみれ」が好調に推移し、前年同期の売上を上回りました。
以上の結果、食品事業の売上高は7,127億14百万円(対前年同期比101.3%)、営業利益は148億56百万円(対前年同期比127.0%)となりました。
<流通事業>デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、直営店舗数の増加により営業総収入は398億83百万円(対前年同期比111.1%)となりましたが、人件費等コストの増加もあり31億38百万円の営業損失(前年同期は29億31百万円の営業損失)となりました。
<その他事業>その他事業につきましては、売上高は94億57百万円(対前年同期比95.9%)、営業利益は16億83百万円(対前年同期比94.8%)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は7,215億20百万円で、前連結会計年度末に対して70億76百万円増加しました。流動資産は2,598億56百万円で、新規借入金などによる現金及び預金の増加などにより、前連結会計年度末に対して36億1百万円増加しました。固定資産は4,616億64百万円で、投資有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に対して34億75百万円増加しました。負債合計は3,578億89百万円で、新規借入金の増加などにより、前連結会計年度末に対して58億29百万円増加しました。純資産は3,636億31百万円で、自己株式の取得による減少がありましたが、利益剰余金やその他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末に対して12億47百万円増加しました。
この結果、自己資本比率は45.84%となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は59億53百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
① 当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画の主なものは次のとおりであります。
(注) 1 当該設備は㈱不二家が不二家飲料果実㈱へ賃貸する予定であります。
2 本明細は、消費税等を除いて表示しております。
② 前連結会計年度末及び当第3四半期連結累計期間において計画中であった重要な設備について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりであります。
(注) 本明細は、消費税等を除いて表示しております。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2021年1月1日~2021年9月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により厳しい状況が続く中で、個人消費は弱い動きとなりました。
当業界におきましては、お客様の節約志向が根強い市場環境の下でプチ贅沢の動きなど消費行動が多様化し販売競争が激化するとともに、主原料の小麦粉に加え、卵や糖類、油脂などの原料価格の高騰もあり収益が圧迫される厳しい経営環境となりました。また、コンビニエンスストアやフレッシュベーカリーの小売事業につきましては、外出自粛やテレワークの影響もあり売上が伸び悩む厳しい状況となりました。
このような情勢下にありまして、当社グループは、緊急事態においてパン、和菓子、洋菓子類を緊急食糧として社会に提供するという新しいヤマザキの使命に従い、新型コロナウイルス感染拡大の中で製品の安定供給体制を確保するため、パート、アルバイトを含めた全従業員を対象として検温を実施し、37.2℃以上の発熱がある者は自宅待機とし、また発熱がない場合でも倦怠感や味覚・嗅覚がない等の新型コロナウイルス独特の体調異常の自覚症状がある者も自宅待機とし、この自宅待機者数とPCR検査陽性者数を日々管理しました。また、マスクの着用や手指の消毒など日常の感染防止対策に加え、WEB会議等を活用して事業所間の出張を制限するなど感染防止対策を徹底するとともに、多人数による会食の原則禁止など公衆衛生上の遵守事項を徹底しました。さらに、工場並びに事業所内の感染防止対策として炭酸ガス濃度測定器を導入して換気の悪い密閉空間の改善に取り組み、常時職場内の換気をしながら炭酸ガス濃度を700ppm以下に保ち感染防止対策とするとともに、従業員向けに新型コロナワクチンの職域接種を推進し、社会的使命の達成に全力を挙げて取り組んでまいりました。
このような状況の中で、当社グループは、新型コロナウイルス感染防止対策の上に行う業績向上対策として、「いのちの道」の教えに従う部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」によって、ルヴァン種等を活用した品質向上や新製品開発を推進するなど、各部門毎の業績向上をめざしました。また、日次管理・週次決算の経営手法をヤマザキパンの小売事業に有効に機能させるため小売事業業績改善プロジェクトを設置し、デイリーヤマザキやヴィ・ド・フランスを始めとする小売事業の抜本的な業績改善の取組みを開始するとともに、「いのちの道」の教えに従ったヤマザキパンの小売事業のあるべき姿を追求するため、小売事業本部内に戦略製品・戦略商品開発推進チームを設置し、ヤマザキの総力を挙げて自社業態の業績改善をめざした戦略製品の開発を推進する体制を構築しました。
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、日次管理・週次決算に取り組み日々の仕事の精度を高めるとともに、DY商品・運営合同小委員会を毎週開催し、戦略製品・戦略商品開発推進チームと連携して当社グループ商品の充実と戦略商品の開発に取り組みました。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は7,620億55百万円(対前年同期比101.7%)、営業利益は136億97百万円(対前年同期比125.3%)、経常利益は157億44百万円(対前年同期比128.5%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は78億10百万円(対前年同期比181.6%)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
セグメントの名称 | 区分 | 金額(百万円) | 前年同四半期比(%) |
食品事業 | 食パン | 70,660 | 96.2 |
菓子パン | 259,587 | 102.6 | |
和菓子 | 49,579 | 97.3 | |
洋菓子 | 102,066 | 103.3 | |
調理パン・米飯類 | 108,413 | 99.0 | |
製菓・米菓・その他商品類 | 122,406 | 103.9 | |
食品事業計 | 712,714 | 101.3 | |
流通事業 | 39,883 | 111.1 | |
その他事業 | 9,457 | 95.9 | |
合計 | 762,055 | 101.7 |
<食品事業>食品事業の主要製品別の売上状況は次のとおりであります。
①食パン部門(売上高706億60百万円、対前年同期比96.2%)
食パンは、主力の「ロイヤルブレッド」の拡販をはかるとともに、健康志向製品の「超芳醇塩分50%カット」や高級食パンの「超芳醇ゴールド」などを発売して取扱拡大をはかり、低価格帯食パンのリニューアルを順次実施してまいりましたが、前期の食パンの需要急増の反動もあり、前年同期の売上を下回りました。
②菓子パン部門(売上高2,595億87百万円、対前年同期比102.6%)
菓子パンは、主力の高級シリーズや「アップルパイ」、「まるごとソーセージ」が堅調に推移するとともに、ラインアップを充実させた「ランチパック」が好調に推移しました。また、買い置き需要に対応した「ベイクワン」シリーズなど複数個入り製品が伸長し、「フレンチクルーラー」などチルド菓子パンが伸長するとともに、新製品の「マリトッツォ」が寄与したこともあり、売上は前年同期を上回りました。
③和菓子部門(売上高495億79百万円、対前年同期比97.3%)
和菓子は、新規製法の餡を活用し、主力の団子、大福、まんじゅうなどの取扱拡大をはかりましたが、前年同期の売上を下回りました。
④洋菓子部門(売上高1,020億66百万円、対前年同期比103.3%)
洋菓子は、高品質・高付加価値・高単価製品を計画的に投入した2個入り生ケーキが伸長するとともに、「大きなツインシュー」などのシュークリームや、3月に品質を向上させた「プレミアムスイーツ」シリーズが伸長しました。さらに、㈱不二家の洋菓子事業が好調に推移したこともあり、前年同期の売上を上回りました。
⑤調理パン・米飯類部門(売上高1,084億13百万円、対前年同期比99.0%)
調理パン・米飯類は、㈱サンデリカにおいて、主要販路であるコンビニエンスストアチェーンとの取引減少もあり、売上は総じて前年同期を下回りました。
⑥製菓・米菓・その他商品類部門(売上高1,224億6百万円、対前年同期比103.9%)
製菓・米菓・その他商品類は、ヤマザキビスケット㈱の「エアリアル」や㈱東ハトの「ソルティ」が伸長するとともに、㈱不二家の「カントリーマアム チョコまみれ」が好調に推移し、前年同期の売上を上回りました。
以上の結果、食品事業の売上高は7,127億14百万円(対前年同期比101.3%)、営業利益は148億56百万円(対前年同期比127.0%)となりました。
<流通事業>デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、直営店舗数の増加により営業総収入は398億83百万円(対前年同期比111.1%)となりましたが、人件費等コストの増加もあり31億38百万円の営業損失(前年同期は29億31百万円の営業損失)となりました。
<その他事業>その他事業につきましては、売上高は94億57百万円(対前年同期比95.9%)、営業利益は16億83百万円(対前年同期比94.8%)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は7,215億20百万円で、前連結会計年度末に対して70億76百万円増加しました。流動資産は2,598億56百万円で、新規借入金などによる現金及び預金の増加などにより、前連結会計年度末に対して36億1百万円増加しました。固定資産は4,616億64百万円で、投資有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に対して34億75百万円増加しました。負債合計は3,578億89百万円で、新規借入金の増加などにより、前連結会計年度末に対して58億29百万円増加しました。純資産は3,636億31百万円で、自己株式の取得による減少がありましたが、利益剰余金やその他有価証券評価差額金の増加などにより、前連結会計年度末に対して12億47百万円増加しました。
この結果、自己資本比率は45.84%となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は59億53百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
① 当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画の主なものは次のとおりであります。
会社名 | 事業所名 (所在地) | セグメント の名称 | 設備の内容 | 投資予定額 | 資金 調達 方法 | 着手年月 | 完了予定 年月 | 完成後の 増加能力 | |
総額 (百万円) | 既支払額 (百万円) | ||||||||
提出会社 | 安城工場 (愛知県安城市) | 食品事業 | 洋菓子生産設備 | 270 | 30 | 自己資金 | 2021年9月 | 2021年10月 | 品質向上 |
不二家飲料果実㈱ | 本社工場 (福島県伊達市) | 食品事業 | 工場新設及び製菓生産設備(注)1 | 1,650 | 207 | 自己資金 | 2021年7月 | 2022年6月 | 生産能力 800Kg/h |
(注) 1 当該設備は㈱不二家が不二家飲料果実㈱へ賃貸する予定であります。
2 本明細は、消費税等を除いて表示しております。
② 前連結会計年度末及び当第3四半期連結累計期間において計画中であった重要な設備について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりであります。
会社名 | 事業所名 (所在地) | セグメントの名称 | 設備の内容 | 金額 (百万円) | 完了年月 |
提出会社 | 伊勢崎工場 (群馬県伊勢崎市) | 食品事業 | 冷凍食品生産設備 | 3,712 | 2021年9月 |
製餡生産設備 | 3,165 | 2021年9月 | |||
岡山工場(岡山県総社市) | 食品事業 | 製餡生産設備 | 240 | 2021年9月 | |
松戸工場 (千葉県松戸市) | 食品事業 | 食パン生産設備 | 193 | 2021年7月 | |
大阪第二工場(大阪府松原市) | 食品事業 | 洋菓子生産設備 | 175 | 2021年9月 | |
ベイクワイズブランズ,Inc. | 本社工場 (米国ニューヨーク州) | 食品事業 | ベーグル成形生産設備更新 | 270 | 2021年3月 |
(注) 本明細は、消費税等を除いて表示しております。