四半期報告書-第77期第1四半期(2024/01/01-2024/03/31)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2024年1月1日~2024年3月31日)におけるわが国経済は、コロナ禍から経済活動の正常化が進み景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、実質賃金の減少が続き個人消費は低迷いたしました。
当業界におきましては、物価高の影響によりお客様の生活防衛意識が高まり節約志向が強まる中で販売競争が一段と激化するとともに、糖類や油脂など原材料価格の高止まりもあり、厳しい経営環境となりました。また、コンビニエンスストアやフレッシュベーカリーの小売事業につきましては、人流の回復やインバウンドの増加もあり来店客数が増加し、パンやおにぎりなどが好調に推移しました。
このような情勢下にありまして、当社グループは、科学的根拠をもった新型コロナウイルス感染防止対策を継続し製品の安定供給につとめつつ、「いのちの道」の教えに従い、すべての仕事を種蒔きの仕事から開始する営業・生産が一体となった部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進し、主力製品の品質向上をはかるとともに、2極化・3極化戦略によって低価格製品を充実する一方で、女性製品開発担当者による付加価値を付けた製品開発に取り組むなど、変化するお客様のニーズに対応した隙のない製品対応を推進しました。また、消費者キャンペーンを活用して売上拡大に取り組み、業績向上をはかりました。
デイリーヤマザキやフレッシュベーカリーの小売事業につきましては、小売事業業績改善プロジェクトにおいて日次管理・週次管理・時間管理の経営手法により日々の仕事の精度向上をはかるとともに、小売事業本部内の戦略製品・戦略商品開発推進チームと連携した女性製品開発担当者による商品開発を推進し、業績向上をめざしました。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は3,066億58百万円(対前年同期比110.8%)、営業利益は165億12百万円(対前年同期比176.9%)、経常利益は173億82百万円(対前年同期比179.8%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は109億44百万円(対前年同期比199.6%)となり、山崎製パン㈱単体の食パン、菓子パンが好調に推移したことに加え、連結子会社の業績が改善したこともあり、増収増益となりました。
セグメントの経営成績は以下のとおりであります。
<食品事業>食品事業の主要製品別の売上状況は次のとおりであります。
①食パン部門(売上高285億6百万円、対前年同期比112.6%)
食パンは、主力の「ロイヤルブレッド」が伸長するとともに、「スイートブレッド」、「モーニングスター」などの低価格食パンや主力製品のハーフサイズ食パンが伸長しました。さらに、本年1月に品質を向上させた「ダブルソフト」が店頭での品質訴求や新発売の「2枚入り」と併せた売場づくりの推進もあって好調に推移し、前年同期の売上を大きく上回りました。
②菓子パン部門(売上高1,184億93百万円、対前年同期比116.5%)
菓子パンは、主力の「コッペパン」が大きく伸長するとともに、ヤマザキ菓子パンや「ドーナツステーション」などの低価格製品が伸長しました。また、「薄皮たまごぱん」など新たに惣菜製品をラインアップした薄皮シリーズが伸長するとともに、生クリームを使用した新製品「極生ドーナツ」が売上に寄与するなど、前年同期の売上を大きく上回りました。
③和菓子部門(売上高195億15百万円、対前年同期比106.0%)
和菓子は、主力の串団子が大きく伸長するとともに、前期に規格の充実をはかった大福や饅頭、「北海道チーズ蒸しケーキ」が伸長しました。さらに、和洋折衷のチルド製品「クリームたっぷり生どら焼」が売上に寄与し、前年同期の売上を上回りました。
④洋菓子部門(売上高400億4百万円、対前年同期比104.0%)
洋菓子は、主力の2個入り生ケーキや「まるごと」シリーズ、大きなシューシリーズが伸長するとともに、「クリームたっぷりとろけるシュー」など値ごろ感のある「喫茶気分」シリーズが売上に寄与しました。さらに、コンビニエンスストア向け製品が好調に推移し、前年同期の売上を上回りました。
⑤調理パン・米飯類部門(売上高360億66百万円、対前年同期比103.9%)
調理パン・米飯類は、㈱サンデリカにおいておにぎりが好調に推移し主要取引先であるコンビニエンスストアチェーンとの取引が好調に推移するとともに、大徳食品㈱において麺の品質向上により調理麺の売上が拡大したこともあり、前年同期の売上を上回りました。
⑥製菓・米菓・その他商品類部門(売上高431億15百万円、対前年同期比109.1%)
製菓・米菓・その他商品類は、㈱不二家の「カントリーマアム」やヤマザキビスケット㈱の「チップスター」、㈱東ハトの「キャラメルコーン」など、各社の主力品が好調に推移し、前年同期の売上を上回りました。
以上の結果、食品事業の売上高は2,857億1百万円(対前年同期比110.7%)、営業利益は159億14百万円(対前年同期比172.0%)となりました。
<流通事業>デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、戦略製品・戦略商品開発推進チームと連携して、「ランチパック 大盛り」シリーズやデイリーホット商品など、女性製品開発担当者による魅力ある商品開発を推進し、お客様に喜ばれるヤマザキ独自のコンビニエンスストアチェーンをめざしました。また、松戸・杉並ドミナントプロジェクトにおいてデイリーホットの品質向上や収益改善などに取り組み、それらの取組みを各工場のモデル店に拡大して工場と連携した業績改善を開始するとともに、店舗開発や店舗改装によるヤマザキらしい店づくりに取り組みました。この結果、第1四半期は、チェーン全店売上高が前年同期を上回るとともに、営業総収入は直営店舗数の増加もあり増収となりました。
以上の結果、流通事業の売上高は174億42百万円(対前年同期比113.3%)、営業損失は3億21百万円(前年同期は7億50百万円の営業損失)となりました。
<その他事業>その他事業につきましては、売上高は35億14百万円(対前年同期比107.5%)、営業利益は7億77百万円(対前年同期比113.3%)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は7,908億61百万円で、前連結会計年度末に対して111億73百万円減少しました。流動資産は3,029億29百万円で、自己株式の取得に伴う支出等により、前連結会計年度末に対して118億58百万円減少しました。固定資産は4,879億32百万円で、投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に対して6億84百万円増加しました。負債合計は3,467億70百万円で、支払手形及び買掛金等の支払債務の減少や借入金の返済等により、前連結会計年度末に対して91億31百万円減少しました。純資産は4,440億90百万円で、自己株式の取得等により、前連結会計年度末に対して20億41百万円減少しました。
この結果、自己資本比率は50.3%となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は21億79百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画の主なものは次のとおりであります。
(注) 1 当該設備は㈱不二家が㈱不二家神戸へ貸与する予定であります。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2024年1月1日~2024年3月31日)におけるわが国経済は、コロナ禍から経済活動の正常化が進み景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、実質賃金の減少が続き個人消費は低迷いたしました。
当業界におきましては、物価高の影響によりお客様の生活防衛意識が高まり節約志向が強まる中で販売競争が一段と激化するとともに、糖類や油脂など原材料価格の高止まりもあり、厳しい経営環境となりました。また、コンビニエンスストアやフレッシュベーカリーの小売事業につきましては、人流の回復やインバウンドの増加もあり来店客数が増加し、パンやおにぎりなどが好調に推移しました。
このような情勢下にありまして、当社グループは、科学的根拠をもった新型コロナウイルス感染防止対策を継続し製品の安定供給につとめつつ、「いのちの道」の教えに従い、すべての仕事を種蒔きの仕事から開始する営業・生産が一体となった部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進し、主力製品の品質向上をはかるとともに、2極化・3極化戦略によって低価格製品を充実する一方で、女性製品開発担当者による付加価値を付けた製品開発に取り組むなど、変化するお客様のニーズに対応した隙のない製品対応を推進しました。また、消費者キャンペーンを活用して売上拡大に取り組み、業績向上をはかりました。
デイリーヤマザキやフレッシュベーカリーの小売事業につきましては、小売事業業績改善プロジェクトにおいて日次管理・週次管理・時間管理の経営手法により日々の仕事の精度向上をはかるとともに、小売事業本部内の戦略製品・戦略商品開発推進チームと連携した女性製品開発担当者による商品開発を推進し、業績向上をめざしました。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高は3,066億58百万円(対前年同期比110.8%)、営業利益は165億12百万円(対前年同期比176.9%)、経常利益は173億82百万円(対前年同期比179.8%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は109億44百万円(対前年同期比199.6%)となり、山崎製パン㈱単体の食パン、菓子パンが好調に推移したことに加え、連結子会社の業績が改善したこともあり、増収増益となりました。
セグメントの経営成績は以下のとおりであります。
セグメント の名称 | 区分 | 前第1四半期連結累計期間 (自 2023年1月1日 至 2023年3月31日) | 当第1四半期連結累計期間 (自 2024年1月1日 至 2024年3月31日) | 前年 同期差 (百万円) | 前年 同期比 (%) |
金額(百万円) | 金額(百万円) | ||||
食品事業 | 食パン | 25,327 | 28,506 | 3,178 | 112.6 |
菓子パン | 101,716 | 118,493 | 16,776 | 116.5 | |
和菓子 | 18,410 | 19,515 | 1,104 | 106.0 | |
洋菓子 | 38,473 | 40,004 | 1,531 | 104.0 | |
調理パン・米飯類 | 34,718 | 36,066 | 1,347 | 103.9 | |
製菓・米菓・その他商品類 | 39,526 | 43,115 | 3,589 | 109.1 | |
食品事業計 | 258,172 | 285,701 | 27,528 | 110.7 | |
流通事業 | 15,397 | 17,442 | 2,045 | 113.3 | |
その他事業 | 3,269 | 3,514 | 245 | 107.5 | |
合計 | 276,839 | 306,658 | 29,819 | 110.8 |
<食品事業>食品事業の主要製品別の売上状況は次のとおりであります。
①食パン部門(売上高285億6百万円、対前年同期比112.6%)
食パンは、主力の「ロイヤルブレッド」が伸長するとともに、「スイートブレッド」、「モーニングスター」などの低価格食パンや主力製品のハーフサイズ食パンが伸長しました。さらに、本年1月に品質を向上させた「ダブルソフト」が店頭での品質訴求や新発売の「2枚入り」と併せた売場づくりの推進もあって好調に推移し、前年同期の売上を大きく上回りました。
②菓子パン部門(売上高1,184億93百万円、対前年同期比116.5%)
菓子パンは、主力の「コッペパン」が大きく伸長するとともに、ヤマザキ菓子パンや「ドーナツステーション」などの低価格製品が伸長しました。また、「薄皮たまごぱん」など新たに惣菜製品をラインアップした薄皮シリーズが伸長するとともに、生クリームを使用した新製品「極生ドーナツ」が売上に寄与するなど、前年同期の売上を大きく上回りました。
③和菓子部門(売上高195億15百万円、対前年同期比106.0%)
和菓子は、主力の串団子が大きく伸長するとともに、前期に規格の充実をはかった大福や饅頭、「北海道チーズ蒸しケーキ」が伸長しました。さらに、和洋折衷のチルド製品「クリームたっぷり生どら焼」が売上に寄与し、前年同期の売上を上回りました。
④洋菓子部門(売上高400億4百万円、対前年同期比104.0%)
洋菓子は、主力の2個入り生ケーキや「まるごと」シリーズ、大きなシューシリーズが伸長するとともに、「クリームたっぷりとろけるシュー」など値ごろ感のある「喫茶気分」シリーズが売上に寄与しました。さらに、コンビニエンスストア向け製品が好調に推移し、前年同期の売上を上回りました。
⑤調理パン・米飯類部門(売上高360億66百万円、対前年同期比103.9%)
調理パン・米飯類は、㈱サンデリカにおいておにぎりが好調に推移し主要取引先であるコンビニエンスストアチェーンとの取引が好調に推移するとともに、大徳食品㈱において麺の品質向上により調理麺の売上が拡大したこともあり、前年同期の売上を上回りました。
⑥製菓・米菓・その他商品類部門(売上高431億15百万円、対前年同期比109.1%)
製菓・米菓・その他商品類は、㈱不二家の「カントリーマアム」やヤマザキビスケット㈱の「チップスター」、㈱東ハトの「キャラメルコーン」など、各社の主力品が好調に推移し、前年同期の売上を上回りました。
以上の結果、食品事業の売上高は2,857億1百万円(対前年同期比110.7%)、営業利益は159億14百万円(対前年同期比172.0%)となりました。
<流通事業>デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業につきましては、戦略製品・戦略商品開発推進チームと連携して、「ランチパック 大盛り」シリーズやデイリーホット商品など、女性製品開発担当者による魅力ある商品開発を推進し、お客様に喜ばれるヤマザキ独自のコンビニエンスストアチェーンをめざしました。また、松戸・杉並ドミナントプロジェクトにおいてデイリーホットの品質向上や収益改善などに取り組み、それらの取組みを各工場のモデル店に拡大して工場と連携した業績改善を開始するとともに、店舗開発や店舗改装によるヤマザキらしい店づくりに取り組みました。この結果、第1四半期は、チェーン全店売上高が前年同期を上回るとともに、営業総収入は直営店舗数の増加もあり増収となりました。
以上の結果、流通事業の売上高は174億42百万円(対前年同期比113.3%)、営業損失は3億21百万円(前年同期は7億50百万円の営業損失)となりました。
<その他事業>その他事業につきましては、売上高は35億14百万円(対前年同期比107.5%)、営業利益は7億77百万円(対前年同期比113.3%)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は7,908億61百万円で、前連結会計年度末に対して111億73百万円減少しました。流動資産は3,029億29百万円で、自己株式の取得に伴う支出等により、前連結会計年度末に対して118億58百万円減少しました。固定資産は4,879億32百万円で、投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に対して6億84百万円増加しました。負債合計は3,467億70百万円で、支払手形及び買掛金等の支払債務の減少や借入金の返済等により、前連結会計年度末に対して91億31百万円減少しました。純資産は4,440億90百万円で、自己株式の取得等により、前連結会計年度末に対して20億41百万円減少しました。
この結果、自己資本比率は50.3%となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は21億79百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画の主なものは次のとおりであります。
会社名 | 事業所名 (所在地) | セグメント の名称 | 設備の内容 | 投資予定額 | 資金 調達 方法 | 着手年月 | 完了予定 年月 | 完成後の 増加能力 | |
総額 (百万円) | 既支払額 (百万円) | ||||||||
提出会社 | 福岡工場 (福岡県古賀市) | 食品事業 | 洋菓子生産設備 | 285 | - | 自己資金 | 2024年8月 | 2024年9月 | 品質向上 |
㈱不二家神戸 | 本社工場 (神戸市西区) | 食品事業 | 製菓生産設備 (注)1 | 1,370 | - | 自己資金 | 2025年1月 | 2025年5月 | 生産能力 21,600本/h |
(注) 1 当該設備は㈱不二家が㈱不二家神戸へ貸与する予定であります。