四半期報告書-第97期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/05 10:54
【資料】
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【項目】
36項目
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され経済活動の正常化に向けた動きが見られたものの、ウクライナ情勢などによって資源・エネルギー価格上昇に拍車がかかったことや、外国為替相場での急激な円安進行、中国におけるゼロコロナ政策による都市封鎖等の影響から、先行きは不透明な状況で推移しました。
繊維業界においては、物価上昇によるインフレ及び実質賃金の低下から消費者の生活防衛意識が高まったことによる消費マインドの低下等により依然として厳しい環境が続いております。
このような状況において当社グループは、2023年3月期から2025年3月期までを実行期間とする中期経営計画『ATSUGI VISION 2024』をスタートさせました。『ATSUGI VISION 2024』では、この期間を「足場固めの3年間」と位置付け、顧客ニーズの変化と多様性に的確に対応したうえで、「事業ポートフォリオの強化」、「生産体制の再編による収益基盤の強化」、「資本の効率化」の3つの重点課題に取り組むことにより収益性を高めることに注力し、将来の持続的成長のための安定した財務基盤の確立を目指してまいります。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は4,456百万円(前年同四半期比5.6%減)、営業損失は630百万円(前年同四半期は241百万円の損失)、経常損失は391百万円(前年同四半期は55百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は425百万円(前年同四半期は108百万円の損失)となりました。
セグメント別の経営成績を示すと、次の通りであります。
[繊維事業]
レッグウエア分野は、徐々に人流が回復し行動制限の緩和の動きによる個人消費の持ち直しを想定したものの、依然として在宅勤務や外出自粛の動きが見られたことから、プレーンストッキングを中心とした春夏物商品は苦戦し、同分野の売上高は2,433百万円(前年同四半期比3.1%減)となりました。
インナーウエア分野は、主力のショーツなどは底堅く推移しましたが、紳士肌着などの苦戦により、同分野の売上高は1,699百万円(前年同四半期比9.7%減)となりました。
これらの結果、繊維事業の売上高は4,133百万円(前年同四半期比5.9%減)、営業損失は726百万円(前年同四半期は310百万円の損失)となりました。
[不動産事業]
保有資産の有効活用を進めておりますが、当事業の売上高は130百万円(前年同四半期比1.1%減)、営業利益は92百万円(前年同四半期比2.4%減)となりました。
[その他]
その他の事業につきましては、太陽光発電による売電は天候の影響などにより発電量が減少いたしました。介護用品の販売は苦戦しましたが、認知症高齢者向け介護施設であるグループホームは堅調に推移しました。これらの結果、当事業の売上高は192百万円(前年同四半期比2.0%減)、営業利益は25百万円(前年同四半期比16.4%増)となりました。
②財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末における総資産は42,329百万円となり、前連結会計年度末に比べ94百万円増加いたしました。これは主に、売上債権の減少1,314百万円、現金及び預金の減少850百万円、流動資産のその他に含まれるデリバティブ債権の増加674百万円、棚卸資産の増加601百万円、有形固定資産の増加520百万円、投資有価証券の増加265百万円及び流動資産のその他に含まれる前渡金の増加196百万円等によるものであります。
負債の部は9,564百万円となり、前連結会計年度末に比べ524百万円減少いたしました。これは主に、流動負債のその他に含まれる未払金の減少605百万円等によるものであります。
純資産の部は32,764百万円となり、前連結会計年度末に比べ618百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失425百万円の計上およびその他の包括利益累計額の増加1,044百万円等によるものであります。
この結果、当第1四半期連結会計期間末の自己資本比率は77.4%(前連結会計年度末は76.1%)となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は80百万円であります。
(5)主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、グループの生産機能をコスト競争力のある中国工場に集約し生産体制の効率化および最適化を図るため、国内の生産拠点であるアツギ東北株式会社での生産業務を終了しております。