有価証券報告書-第78期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)

【提出】
2021/05/28 12:17
【資料】
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【項目】
166項目
当社グループは決算期変更に伴い、前連結会計年度は14ヶ月の変則決算となっております。そのため、前連結会計年度との比較は行っておりません。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績等の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により引き続き厳しい状態にあるものの、持ち直し基調にあります。輸出や生産は海外経済の回復などを背景に増加を続け、設備投資は輸出・生産の増加による機械投資の復調で、全体としては下げ止まっています。一方、個人消費は新型コロナウイルス感染症の影響により飲食・宿泊等のサービス消費において下押し圧力が強まっております。当アパレル・ファッション業界におきましても、2020年度終盤に第3波到来により新型コロナウイルス感染症が急拡大する中で、秋冬商戦の山場となる2021年1月には緊急事態宣言の再発出により百貨店中心に集客が急減し売上を大きく落とす結果となりました。2月に入りやや回復の兆しが見えたものの、宣言延長による対象地区店舗・テナントの時短営業や高齢層を中心とした外出自粛等、依然厳しい状況が続いています。国内富裕層を中心に高額消費が活発な他、巣ごもり需要によるEC好調が続く一方、インバウンド需要は入国規制により大幅減となり低水準のまま推移しています。衣料品はビジネス関連を中心に苦戦が続いていますが、一部カジュアル衣料は健闘している状況です。
このような経営環境のなかで、当社グループは新型コロナウイルス感染症のダメージコントロールへの注力と並行して、増加した在庫品の圧縮、新規商品仕入高のコントロール、EC販路の強化など様々な施策に取り組み、事業構造改革を推進してまいりました。
コロナ禍が下半期以降も想定以上に拡大・長期化する厳しい環境下、売上高の確保、在庫消化の為のセール多用等で売上高はほぼ計画達成が出来ましたが、売上総利益率については大幅に悪化しました。販売費及び一般管理費は人件費の抑制、旅費交通費の圧縮等、総額の削減に努めました。
この結果、当連結会計年度の売上高は379億3千9百万円、営業損失は89億1千3百万円、経常損失は90億3千6百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は49億8千8百万円となりました。
なお、当社グループは、アパレルを核とするファッション関連事業を単一の報告セグメントとしております。ファッション関連事業以外の事業については重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少による増加額が8億3千4百万円、たな卸資産の減少による増加額が42億5千2百万円ありましたが、税金等調整前当期純損失が49億5千1百万円、仕入債務の減少による減少額が27億2千万円、臨時休業等による損失の支払額が13億1千8百万円あったこと等により、56億5千6百万円の支出となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入が125億8千8百万円、投資有価証券の売却による収入が45億3千1百万円、敷金及び保証金の回収による収入が12億7千4百万円ありましたが、有形固定資産の取得による支出が4億6千6百万円、無形固定資産の取得による支出が4億7千1百万円あったこと等により、157億6千1百万円の収入となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が128億円ありましたが、長期借入金の返済による支出が180億円、配当金の支払額が2億7千8百万円あったこと等により、42億7千6百万円の支出となりました。
この結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ58億4千4百万円増加し、187億8千1百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、アパレルを核とするファッション関連事業を単一の報告セグメントとしておりますが、生産実績、販売実績については、服種別に以下の3区分で示しております。
イ. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
区分生産高(百万円)
紳士服・洋品6,734
婦人服・洋品9,474
服飾品他2,248
合計18,458

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ. 受注実績
該当事項はありません。
ハ. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
区分販売高(百万円)
紳士服・洋品12,977
婦人服・洋品20,020
服飾品他4,941
合計37,939

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 当連結会計年度の財政状態の分析
イ. 資産
資産に関しましては、現金及び預金が67億1千4百万円増加いたしましたが、商品及び製品が42億8千8百万円、建物及び構築物(純額)が16億7千万円、土地が31億9千8百万円、投資有価証券が40億7百万円それぞれ減少したこと等により、前連結会計年度末に比し94億6千万円減少し、529億2千6百万円となりました。
ロ. 負債
負債に関しましては、長期借入金が28億円増加いたしましたが、支払手形及び買掛金が27億6千6百万円、短期借入金が58億円それぞれ減少したこと等により、前連結会計年度末に比し41億円減少し、194億6千4百万円となりました。
ハ. 純資産
純資産に関しましては、土地再評価差額金が15億1千6百万円増加いたしましたが、利益剰余金が67億8千万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比し53億6千万円減少し、334億6千2百万円となりました。
この結果、自己資本比率が63.22%、自己資本利益率(ROE)は△13.83%、負債資本比率(DER)は0.23倍となりました。今後は、株主持分に対する投資収益の向上を目指して、自己資本利益率(ROE)の向上に努めてまいります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要のうち恒常的なものは、増加運転資本と店舗売場設備の新設や更新に伴う設備資金の他、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。これに加えて非恒常的な投資として、事業成長のためのアライアンス投資、M&A投資があります。
今期の資金変動の中で、運転資本に関しましては、新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴う売上債権の減少及びその減少に対処するための仕入債務の大幅な削減がございました。仕入債務削減に伴い棚卸資産も大幅に削減した結果、営業キャッシュ・フローのマイナスを最小限にとどめました。今後もさらなる運転資本の削減に向けて仕入コントロールの強化によるさらなる棚卸資産の削減等を推進してまいります。一方、もう一つの恒常的要素である店舗売場設備投資に関しましてはコロナ禍の中出店を抑える一方、直営店を展開していた三陽銀座タワー(GINZA TIMELESS 8)や箱根保養所等の固定資産の売却、政策保有株の流動化等により資金を回収して新型コロナウイルス感染症によって継続している不確実性に備えております。当社グループは新しい経営体制のもとファッションカンパニーとしての基礎収益力の改善を図り、収束までまだ時間を要する新型コロナウイルス感染症のダメージを最小限に抑え、その中でキャッシュ・フローの最適化を最重要課題と捉えて再生に向けて邁進してまいる所存でございます。
これを支える資金といたしまして、金融機関より60億円の資金調達を行っております。
なお、当連結会計年度末における借入金(社債を含む)及びリース債務を含む有利子負債残高は6,709百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は18,781百万円となっております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
(たな卸資産の評価損)
当社グループは、たな卸資産について先入先出法に基づく原価法(貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)によっており、たな卸資産評価を原価計上しております。たな卸資産評価に当たっては慎重に検討しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響等を含む市況の急激な変化、天候変動要因を含む様々な消費動向の変化等、当初想定しない原因により見積りの前提に変更が生じた場合、追加的に評価損計上が必要となる場合があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、将来の不確実な経営環境の変動等により事業計画の見直しが必要になった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。
なお、固定資産の減損につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係)」に記載しております。
(5)経営者の問題意識と今後の方針について
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、経営全般にわたる一層の効率化を追求し、業績の向上を図るべく全社一丸となって専心努力いたします。

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