四半期報告書-第113期第3四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

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2021/11/12 14:42
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(1)経営成績の概況
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の大流行による世界的な経済活動抑制の影響により厳しい状況にあったものの、堅調に推移している半導体関連業界を含む製造業で回復過程にあるなど、持ち直しの動きが見られた。国内経済においては、個人消費は弱含んでいるものの、企業収益は輸出に増加傾向が見られ製造業を中心に持ち直すなど、企業の業況判断は回復感が見られた。
当社を巡る経営環境は、半導体関連業界は堅調に推移したものの、COVID-19の終息が見えないなか世界的なカーボンニュートラルをめぐる政策論議や米中貿易摩擦に加え、原材料価格の高騰や半導体供給不足の影響を受けた自動車生産台数の減少などが懸念される。
当社グループは、お客様、お取引先、従業員など関係する皆様の安全・健康を第一に考え、COVID-19感染予防の施策を実施している。具体的には、全社に在宅勤務制度を導入し、特に本社においては抜本的な業務の改善を併せて行うことで政府が求める水準を上回るテレワークを現在においても継続実施している。また、感染懸念時における特別休暇の付与、国内外出張の制限、完全フレックスタイム制度による時差出勤の励行など従業員の安全確保と感染拡大防止を最優先にした施策を現在も継続している。同時に、生産拠点では感染防止策を徹底した上で生産活動の維持に努め、お客様に対する製品供給の継続など社会インフラ機能の維持に注力している。
当社グループは長期的に目指す姿を設定し、2019年より連結中期経営計画「The TOP 2021」を推進している。当社グループが持続的に発展し、社会から信頼・評価されるためには、株主様をはじめ、お客様、お取引先、地域関係者、従業員など、全てのステークホルダーの皆様にご満足いただけるよう、企業価値の向上を図ることが重要である。当社グループはこれをグループ経営理念として明確にし、株主価値・顧客価値・社会価値の最大化に向けた経営を推進する。
当社グループは、「The TOP 2021」の完遂により収益基盤の強靭化と収益変動幅の抑制を図り、企業価値を向上させるとともに、2023年1月の昭和電工マテリアルズ㈱との法人格統合に向けて、2021年7月に指揮命令系統とコーポレート機能を実質的に統合し、2022年1月には当初計画より1年前倒して経営組織体制を統合する予定である。当社は、昭和電工マテリアルズ㈱との統合により将来に向けて成長基盤を確立するための“統合新会社の長期ビジョン(2021~2030)”を2020年12月に発表した。両社は統合新会社としての存在意義(パーパス)として、「化学の力で社会を変える」ことを掲げていく。先端材料パートナーとして、時代が求める機能を創出し、グローバル社会の持続可能な発展に貢献するという意味合いが包含されている。また、この存在意義(パーパス)の充足に向けた目指す姿として「世界で戦える会社」「持続可能なグローバル社会に貢献する会社」の2つを掲げ、その実現に向けて邁進していく。
当第3四半期連結累計期間の連結営業成績については、売上高は、その他セグメントは昭光通商㈱の株式譲渡による非連結化で大幅減収となったが、石油化学セグメントは市況回復、化学品、エレクトロニクス、無機、アルミニウムの4セグメントはCOVID-19により落ち込みの大きかった前年同四半期連結累計期間に比べ数量が回復し、さらに昭和電工マテリアルズセグメントの通期連結化により、総じて大幅な増収となる1兆516億96百万円(前年同四半期連結累計期間比65.4%増)となった。営業利益は、その他セグメントは減益となったが、石油化学セグメントは主にナフサ要因の大幅な改善、無機セグメントは鉄鋼需要の回復に伴う販売数量の大幅な増加、昭和電工マテリアルズセグメントの通期連結化により増益となった。化学品、エレクトロニクス、アルミニウムの3セグメントも増益となり、総じて大幅増益となる719億26百万円(同992億78百万円増)となった。経常利益は、支払利息は増加したが、前年の旧日立化成㈱株式取得に関連する一過性の各種手数料等がなく、為替差益、持分法による投資利益が増加し732億89百万円(同1,225億69百万円増)となった。
親会社株主に帰属する四半期純損益は、特別損失としてアルミ機能部材事業の生産拠点における環境対策費90億円、蓄電デバイス・システム事業の譲渡に係る事業構造改善費用301億円等を計上したことにより、103億30百万円(同559億77百万円増)の損失となった。
なお、前連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前第3四半期連結累計期間との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定の内容を反映した数値を用いて行っている。
(2)セグメントの状況
(石油化学)
当セグメントでは、オレフィン事業は、中国需要の回復による東アジアの需給バランスの改善、原料価格上昇によるエチレン・プロピレン等の製品市況の改善により増収となった。有機化学品事業は、酢酸エチル・酢酸ビニルは定修のあった前年同四半期連結累計期間に比べ販売数量の増加に加え市況も大幅に上昇し増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は2,016億58百万円(前年同四半期連結累計期間比41.5%増)となり、営業利益はナフサ要因の大幅な改善、製品市況の上昇により大幅な増益となる171億82百万円(同158億99百万円増)となった。
(化学品)
当セグメントでは、基礎化学品事業は、液化アンモニアは数量増、アクリロニトリルは米国ハリケーンに伴う需給タイト化と原燃料価格高騰による大幅な市況上昇と数量増、クロロプレンゴムは輸出数量が増加し、総じて増収となった。機能性化学品事業は、原材料価格高騰や自動車生産台数減少の影響は出始めたものの国内、輸出の数量増により増収となった。産業ガス事業は増収となった。情報電子化学品事業は、旺盛な半導体用途の需要を受けた数量増により増収となった。コーティング材料事業は数量増により増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,355億58百万円(前年同四半期連結累計期間比19.9%増)となり、営業利益は164億26百万円(同76.2%増)となった。
(エレクトロニクス)
当セグメントでは、ハードディスク事業はHDメディアがデータセンター向け、PC向けともに出荷数量が増加し増収となった。化合物半導体は輸出数量が増加し増収となった。リチウムイオン電池材料事業は、車載・PC・モバイル向けLIB用アルミラミネート包材SPALF®の販売量が増加し増収となった。SiCエピタキシャルウェハー事業は、需要拡大に加え、パワー半導体デバイスメーカー複数社との長期供給契約の開始に伴い販売数量は増加し増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は832億56百万円(前年同四半期連結累計期間比21.2%増)となり、営業利益は94億86百万円(同97.6%増)となった。
(無機)
当セグメントでは、黒鉛電極事業は、前年同四半期連結累計期間に比べ市況が低下したものの、前年後半からの世界的な鉄鋼需要の高まりに伴い販売数量が大幅に増加し増収となった。セラミックス事業は研削材、電子材料用ファインセラミックスの販売数量が増加し増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は722億41百万円(前年同四半期連結累計期間比17.8%増)となり、営業利益は大幅な増益となる118億62百万円(同380億73百万円増)となった。
(アルミニウム)
当セグメントでは、アルミ機能部材事業は、自動車部材は下期から自動車生産台数減少の影響が出始めたものの、工作機械、OA機器業界向けに需要が増加し増収となった。アルミ圧延品事業は当第3四半期連結会計期間中に連結除外となったが、アルミ電解コンデンサー用高純度箔の数量増により前年同四半期累計期間並みとなった。アルミ缶事業は、第2四半期連結会計期間末で連結除外のため減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は616億60百万円(前年同四半期連結累計期間比5.5%増)となり、営業利益は64億54百万円(同67億32百万円増)となった。
(昭和電工マテリアルズ)
前第2四半期連結会計期間より、昭和電工マテリアルズ㈱及びその子会社を連結の範囲に含めたことから、報告セグメントを新設し、前第3四半期連結会計期間期首より売上高、営業利益を取り込んだ。
当セグメントでは、旺盛な半導体需要を背景に、半導体回路平坦化用研磨材料等の電子材料、銅張積層板等の配線板材料が堅調に推移した。また、足元では半導体供給不足の影響が見られるものの、前年同四半期連結累計期間からは自動車生産台数が増加していることを受け、樹脂成形品等のモビリティ部材は回復感が見られた。
この結果、当セグメントの売上高は4,815億65百万円(前年同四半期連結累計期間比3,367億25百万円増)となり、営業利益は原材料価格の高騰が減益要因となったものの、堅調な販売を背景に、185億73百万円(同277億28百万円増)となった。なお、当セグメントの営業利益には、昭和電工マテリアルズ㈱の株式取得に伴って計上したのれん等の償却費約254億円が含まれている。
(その他)
当セグメントでは、売上高は第2四半期連結会計期間から昭光通商㈱の株式譲渡による非連結化に伴い大幅な減収となる388億54百万円(前年同四半期連結累計期間比51.5%減)となり、営業利益は51百万円(同91.7%減)となった。
(3)財政状態の概況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、有形固定資産、のれん等無形固定資産は減少したものの、販売量の回復と製品・原材料価格の高騰により営業債権や棚卸資産は増加、現金及び預金は主に公募増資の払い込みにより増加し、前連結会計年度末比86億79百万円増加の2兆2,122億85百万円となった。負債合計は、営業債務は増加したものの有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー、社債及びリース債務)は大幅に減少し、前連結会計年度末比658億73百万円減少の1兆4,196億52百万円となった。純資産は、主に半導体関連材料の急拡大しつつある需要を前倒しで取り込むための設備投資の資金調達を目的とした公募増資の実施により、資本金及び資本剰余金が増加、為替換算調整勘定等の増加もあり、前連結会計年度末比745億52百万円増加の7,926億32百万円となった。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
(当社グループの対処すべき課題)
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、354億22百万円である。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(6)従業員数
当第3四半期連結累計期間の末日時点の従業員数は、前連結会計年度末に比べて1,642名減少している。これは、主としてアルミニウムセグメントにおいてアルミ缶事業及びアルミ圧延品事業を譲渡したことによるものである。
なお、従業員数は就業人員であり、連結会社外への出向者を除き、連結会社外から受け入れた出向者を含んでいる。
(7)資本の財源及び資金の流動性
足元の半導体市場の活況により想定以上に早く到来した集中投資のタイミングを鑑み、2021年9月に公募増資を実施し、2021年9月に約772億円、2021年10月に約60億円(オーバーアロットメント分)の調達を行った。その結果、当第3四半期連結会計期間末で自己資本比率は22.3%、ネットD/Eレシオは1.36倍まで改善した。

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