有価証券報告書-第110期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)
(経営成績等の概要)
(1)経営成績
① 経営成績全般
当連結会計年度のわが国経済は、自然災害による影響はあったが、好調な雇用環境を背景に個人消費は底堅く推移し、企業収益は改善が続き生産は増加するなど、景気は緩やかな回復基調が続いた。対米ドル円レートは米国金利の上昇を受け円安で推移した。
海外経済は、米国では景気の回復が続き、欧州も緩やかに回復した。ASEAN諸国でも緩やかに回復したが、中国では年後半、米中貿易摩擦の激化を受け景気の減速感が顕在化した。また、米国の通商政策を巡る国際貿易の緊張感の高まり、英国のEU離脱問題等、世界経済の先行きに不透明感が高まった。これらの影響の日本への波及が懸念される。
石油化学業界においては、エチレン及び誘導品の国内生産は、中国など東アジアの旺盛な需要を背景に高稼働が続いたが、期末には原油価格の急落を受け国際市況が低下した。電子部品・材料業界は、PC出荷は低調に推移し、期末にはスマートフォンの出荷が減速したが、半導体・ディスプレイの生産は国内外で高水準に推移した。
このような情勢下、当社グループは平成28年から推進してきた連結中期経営計画「Project 2020+」において、当社グループの持続的成長に向け、事業構造の変革を進め収益基盤の強靭化を推進し、企業価値の向上を図った。
また、平成30年12月には新連結中期経営計画「The TOP 2021」を発表し、平成31年より始動させた。当社グループが持続的に発展し、社会から信頼・評価されるためには、株主様をはじめ、お客様、お取引先、地域関係者、社員など、全てのステークホルダーの皆様にご満足いただけるよう、企業価値の向上を図ることが重要である。当社はこれをグループ経営理念として明確にし、株主価値・顧客価値・社会価値の最大化に向けた経営を推進する。
当社グループは長期的な事業の成長に大きく舵を切り、「The TOP 2021」の推進により収益力基盤の強靭化と収益の変動幅の抑制を図り、企業価値を向上させ、将来に向けた成長の基盤を確立させていく。
当連結会計年度の連結営業成績については、売上高は、エレクトロニクスセグメントはモバイル用メディアの出荷が減少し減収となったものの、無機セグメントは前年下期に実施した黒鉛電極事業の統合効果の顕現と国際市況の上昇により大幅な増収となり、石油化学セグメントはエチレン生産設備の大型定期修理に伴う減産はあったものの原料ナフサ価格の上昇に伴う市況上昇により増収となった。また、化学品、アルミニウム、その他、の3セグメントも主に数量増により増収となったため、総じて増収となる9,921億36百万円(前連結会計年度比27.1%増)となった。
営業利益は、大型定期修理の影響があった石油化学セグメントに加え、エレクトロニクス、アルミニウムの2セグメントが減益となったが、無機セグメントは黒鉛電極事業の統合効果と市況の上昇等により大幅に増益となり、化学品、その他、の2セグメントも増益となり、総じて大幅増益となる1,800億3百万円(同131.6%増)となった。これを受け、経常利益は1,788億4百万円(同180.0%増)となった。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ国内アルミ缶事業等の減損損失計上等による特別損失の増加、法人税等の増加はあるものの、大幅増益となる1,115億3百万円(同198.1%増)となった。
② セグメントの経営成績
(石油化学)
当セグメントでは、エチレン、プロピレンの生産は、4年に1度実施するエチレン生産設備の定期修理(3月初旬~4月下旬)の影響により前連結会計年度に比べ減少した。
オレフィン事業はこれによる販売量の減少はあったが、原料ナフサ市況の上昇に伴い販売価格が上昇し増収となった。有機化学品事業は、酢酸エチル、酢酸ビニル等の市況が改善し増収となり、総じて増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は2,688億79百万円(前連結会計年度比7.1%増)となったが、営業利益は主に大型定期修理の影響に加え、オレフィン主要製品のスプレッドの圧縮があり203億33百万円(同39.0%減)となった。
(化学品)
当セグメントでは、液化アンモニアの生産は前連結会計年度に比べ小幅に減少したが、電子材料用高純度ガスの生産は増加した。
基礎化学品事業は、液化アンモニアは数量減により小幅に減収となったが、アクリロニトリル、クロロプレンゴムは市況の上昇により増収となった。情報電子化学品事業は、半導体・ディスプレイ業界の増産に伴い電子材料用高純度ガスの出荷が増加し増収となった。産業ガス事業は炭酸ガス・ドライアイスの数量増により、また機能性化学品事業は原料価格上昇を受けた販売価格の上昇により、それぞれ増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,565億41百万円(前連結会計年度比5.2%増)となり、営業利益は173億93百万円(同5.6%増)となった。
(エレクトロニクス)
当セグメントでは、ハードディスクメディアの生産は、データセンター向け需要は堅調に推移したものの、軟調なPC生産を受け前連結会計年度に比べ減少した。
ハードディスク事業はこれによる販売数量減により減収となった。化合物半導体は数量増により増収となったが、レアアース磁石合金は下期の事業構造改革により減収となった。リチウムイオン電池材料事業は、中国向け出荷が増加し増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,058億23百万円(前連結会計年度比14.0%減)となり、営業利益は123億97百万円(同43.5%減)となった。
(無機)
当セグメントでは、黒鉛電極の生産は、顧客である電炉鋼業界の増産を受け前連結会計年度に比べ増加した。
黒鉛電極事業は、中国の環境政策の厳格化に伴う電炉鋼生産の拡大、旺盛な米国市場を始めとする世界的な電炉鋼生産の増加等により需給が逼迫したため国際市況が大きく上昇し、併せて前年下期の昭和電工カーボン・ホールディングGmbHの連結子会社化の通期寄与もあり大幅増収となった。セラミックス事業は研削材、電子材料向けファインセラミックスの出荷は増加したが、インドネシア・ケミカル・アルミナ社からの撤退による汎用アルミナの数量減により減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は2,661億49百万円(前連結会計年度比262.4%増)となり、営業利益は1,324億45百万円(同1,254億66百万円増益)となった。
(アルミニウム)
当セグメントでは、アルミ電解コンデンサー用高純度箔の生産は前連結会計年度に比べ増加した。
アルミ圧延品事業は産業機器・車載向けにアルミ電解コンデンサー用高純度箔の出荷が増加し増収となった。アルミ機能部材事業は地金価格上昇に伴う市況上昇により小幅に増収となった。アルミ缶事業は国内向けの数量減により小幅減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,082億54百万円(前連結会計年度比2.7%増)となったが、営業利益は地金価格上昇等の影響を受け49億42百万円(同26.2%減)となった。
(その他)
当セグメントでは、主に昭光通商㈱の増収と、パワー半導体用炭化ケイ素(SiC)エピタキシャルウェハ―の数量増により売上高は1,434億13百万円(前連結会計年度比7.3%増)となり、営業利益は28億93百万円(同357.0%増)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加等により、前連結会計年度に比べ825億50百万円の収入増加となる1,497億85百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ194億72百万円の支出増加となる493億38百万円の支出となった。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ630億78百万円の収入増加となる1,004億47百万円の収入となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)の削減を進め、前連結会計年度に比べ426億91百万円の支出増加となる610億61百万円の支出となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ360億2百万円増加となる1,128億35百万円となった。
(生産、受注及び販売の実績)
(1)生産実績
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため生産の状況については、「経営成績等の概要 (1)経営成績 ②セグメントの経営成績」におけるセグメントの経営成績に関連付けて示している。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりである。
(注) 上記金額には、消費税等は含まれていない。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去前の数値によっている。
2 上記金額には、消費税等は含まれていない。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略している。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。
この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりである。
なお、連結決算日における資産及び負債の貸借対照表上の金額及び当連結会計年度における収益及び費用の損益計算書上の金額の算定には、将来に関する判断、見積りを行う必要があり、当社グループは過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、主に黒鉛電極事業の原材料・製品市況の上昇により営業債権、棚卸資産等が増加し、前連結会計年度末比487億47百万円増加の1兆757億46百万円となった。
負債合計は、営業債務は増加したものの有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)は前連結会計年度末比587億58百万円減少の2,879億68百万円となり、総じて前連結会計年度末比475億99百万円減少の6,104億6百万円となった。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により前連結会計年度末比963億46百万円増加の4,653億40百万円となった。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の連結営業成績については、売上高は、エレクトロニクスセグメントはモバイル用メディアの出荷が減少し減収となったものの、無機セグメントは前年下期に実施した黒鉛電極事業の統合効果の顕現と国際市況の上昇により大幅な増収となり、石油化学セグメントはエチレン生産設備の大型定期修理に伴う減産はあったものの原料ナフサ価格の上昇に伴う市況上昇により増収となった。また、化学品、アルミニウム、その他、の3セグメントも主に数量増により増収となったため、前連結会計年度に比べ2,117億49百万円増加し9,921億36百万円となった。
売上原価は、売上の増加に伴い前連結会計年度に比べ1,021億15百万円増加し7,050億3百万円となった。
販売費及び一般管理費は、輸送費等の増加により前連結会計年度に比べ73億40百万円増加し1,071億30百万円となった。
営業利益は、大型定期修理の影響があった石油化学セグメントに加え、エレクトロニクス、アルミニウムの2セグメントが減益となったが、無機セグメントは黒鉛電極事業の統合効果と市況の上昇等により大幅に増益となり、化学品、その他、の2セグメントも増益となるなど総じて大幅増益となり、前連結会計年度に比べ1,022億95百万円増加し1,800億3百万円となった。
経常利益は、営業利益の増加に加え、持分法による投資損益の改善等により前連結会計年度に比べ1,149億53百万円増加し1,788億4百万円となった。
特別利益は、前連結会計年度に計上した負ののれん発生益が当連結会計年度には発生しなかったこと等により、前連結会計年度に比べ65億32百万円減少し21億0百万円となった。
特別損失は、国内飲料用アルミ缶事業等における減損損失の計上等により前連結会計年度に比べ134億44百万円増加し353億95百万円となった。
これにより、税金等調整前当期純利益は1,455億9百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ740億99百万円増加し1,115億3百万円となった。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加等により、前連結会計年度に比べ825億50百万円の収入増加となる1,497億85百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フロー、は定期預金の払戻による収入が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ194億72百万円の支出増加となる493億38百万円の支出となった。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ630億78百万円の収入増加となる1,004億47百万円の収入となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)の削減を進め、前連結会計年度に比べ426億91百万円の支出増加となる610億61百万円の支出となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ360億2百万円増加となる1,128億35百万円となった。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業活動における収益力の向上に加え、運転資金の効率化等により、フリー・キャッシュ・フローの拡大を進めている。また、グループ各社の資金集約化等により、資金の効率的な活用も行っている。
当社グループは、必要な資金については、自己資金の利用と共に、必要に応じて銀行借入金、コマーシャル・ペーパー、社債等により調達している。
資金の流動性については、当連結会計年度末に保有している1,128億35百万円の現金及び現金同等物に加え、300億円のコミットメント・ラインを確保しており、資金需要にタイムリーに対応ができる状態を維持している。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりである。
(1)経営成績
① 経営成績全般
当連結会計年度のわが国経済は、自然災害による影響はあったが、好調な雇用環境を背景に個人消費は底堅く推移し、企業収益は改善が続き生産は増加するなど、景気は緩やかな回復基調が続いた。対米ドル円レートは米国金利の上昇を受け円安で推移した。
海外経済は、米国では景気の回復が続き、欧州も緩やかに回復した。ASEAN諸国でも緩やかに回復したが、中国では年後半、米中貿易摩擦の激化を受け景気の減速感が顕在化した。また、米国の通商政策を巡る国際貿易の緊張感の高まり、英国のEU離脱問題等、世界経済の先行きに不透明感が高まった。これらの影響の日本への波及が懸念される。
石油化学業界においては、エチレン及び誘導品の国内生産は、中国など東アジアの旺盛な需要を背景に高稼働が続いたが、期末には原油価格の急落を受け国際市況が低下した。電子部品・材料業界は、PC出荷は低調に推移し、期末にはスマートフォンの出荷が減速したが、半導体・ディスプレイの生産は国内外で高水準に推移した。
このような情勢下、当社グループは平成28年から推進してきた連結中期経営計画「Project 2020+」において、当社グループの持続的成長に向け、事業構造の変革を進め収益基盤の強靭化を推進し、企業価値の向上を図った。
また、平成30年12月には新連結中期経営計画「The TOP 2021」を発表し、平成31年より始動させた。当社グループが持続的に発展し、社会から信頼・評価されるためには、株主様をはじめ、お客様、お取引先、地域関係者、社員など、全てのステークホルダーの皆様にご満足いただけるよう、企業価値の向上を図ることが重要である。当社はこれをグループ経営理念として明確にし、株主価値・顧客価値・社会価値の最大化に向けた経営を推進する。
当社グループは長期的な事業の成長に大きく舵を切り、「The TOP 2021」の推進により収益力基盤の強靭化と収益の変動幅の抑制を図り、企業価値を向上させ、将来に向けた成長の基盤を確立させていく。
当連結会計年度の連結営業成績については、売上高は、エレクトロニクスセグメントはモバイル用メディアの出荷が減少し減収となったものの、無機セグメントは前年下期に実施した黒鉛電極事業の統合効果の顕現と国際市況の上昇により大幅な増収となり、石油化学セグメントはエチレン生産設備の大型定期修理に伴う減産はあったものの原料ナフサ価格の上昇に伴う市況上昇により増収となった。また、化学品、アルミニウム、その他、の3セグメントも主に数量増により増収となったため、総じて増収となる9,921億36百万円(前連結会計年度比27.1%増)となった。
営業利益は、大型定期修理の影響があった石油化学セグメントに加え、エレクトロニクス、アルミニウムの2セグメントが減益となったが、無機セグメントは黒鉛電極事業の統合効果と市況の上昇等により大幅に増益となり、化学品、その他、の2セグメントも増益となり、総じて大幅増益となる1,800億3百万円(同131.6%増)となった。これを受け、経常利益は1,788億4百万円(同180.0%増)となった。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ国内アルミ缶事業等の減損損失計上等による特別損失の増加、法人税等の増加はあるものの、大幅増益となる1,115億3百万円(同198.1%増)となった。
② セグメントの経営成績
(石油化学)
当セグメントでは、エチレン、プロピレンの生産は、4年に1度実施するエチレン生産設備の定期修理(3月初旬~4月下旬)の影響により前連結会計年度に比べ減少した。
オレフィン事業はこれによる販売量の減少はあったが、原料ナフサ市況の上昇に伴い販売価格が上昇し増収となった。有機化学品事業は、酢酸エチル、酢酸ビニル等の市況が改善し増収となり、総じて増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は2,688億79百万円(前連結会計年度比7.1%増)となったが、営業利益は主に大型定期修理の影響に加え、オレフィン主要製品のスプレッドの圧縮があり203億33百万円(同39.0%減)となった。
(化学品)
当セグメントでは、液化アンモニアの生産は前連結会計年度に比べ小幅に減少したが、電子材料用高純度ガスの生産は増加した。
基礎化学品事業は、液化アンモニアは数量減により小幅に減収となったが、アクリロニトリル、クロロプレンゴムは市況の上昇により増収となった。情報電子化学品事業は、半導体・ディスプレイ業界の増産に伴い電子材料用高純度ガスの出荷が増加し増収となった。産業ガス事業は炭酸ガス・ドライアイスの数量増により、また機能性化学品事業は原料価格上昇を受けた販売価格の上昇により、それぞれ増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,565億41百万円(前連結会計年度比5.2%増)となり、営業利益は173億93百万円(同5.6%増)となった。
(エレクトロニクス)
当セグメントでは、ハードディスクメディアの生産は、データセンター向け需要は堅調に推移したものの、軟調なPC生産を受け前連結会計年度に比べ減少した。
ハードディスク事業はこれによる販売数量減により減収となった。化合物半導体は数量増により増収となったが、レアアース磁石合金は下期の事業構造改革により減収となった。リチウムイオン電池材料事業は、中国向け出荷が増加し増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,058億23百万円(前連結会計年度比14.0%減)となり、営業利益は123億97百万円(同43.5%減)となった。
(無機)
当セグメントでは、黒鉛電極の生産は、顧客である電炉鋼業界の増産を受け前連結会計年度に比べ増加した。
黒鉛電極事業は、中国の環境政策の厳格化に伴う電炉鋼生産の拡大、旺盛な米国市場を始めとする世界的な電炉鋼生産の増加等により需給が逼迫したため国際市況が大きく上昇し、併せて前年下期の昭和電工カーボン・ホールディングGmbHの連結子会社化の通期寄与もあり大幅増収となった。セラミックス事業は研削材、電子材料向けファインセラミックスの出荷は増加したが、インドネシア・ケミカル・アルミナ社からの撤退による汎用アルミナの数量減により減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は2,661億49百万円(前連結会計年度比262.4%増)となり、営業利益は1,324億45百万円(同1,254億66百万円増益)となった。
(アルミニウム)
当セグメントでは、アルミ電解コンデンサー用高純度箔の生産は前連結会計年度に比べ増加した。
アルミ圧延品事業は産業機器・車載向けにアルミ電解コンデンサー用高純度箔の出荷が増加し増収となった。アルミ機能部材事業は地金価格上昇に伴う市況上昇により小幅に増収となった。アルミ缶事業は国内向けの数量減により小幅減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,082億54百万円(前連結会計年度比2.7%増)となったが、営業利益は地金価格上昇等の影響を受け49億42百万円(同26.2%減)となった。
(その他)
当セグメントでは、主に昭光通商㈱の増収と、パワー半導体用炭化ケイ素(SiC)エピタキシャルウェハ―の数量増により売上高は1,434億13百万円(前連結会計年度比7.3%増)となり、営業利益は28億93百万円(同357.0%増)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加等により、前連結会計年度に比べ825億50百万円の収入増加となる1,497億85百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ194億72百万円の支出増加となる493億38百万円の支出となった。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ630億78百万円の収入増加となる1,004億47百万円の収入となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)の削減を進め、前連結会計年度に比べ426億91百万円の支出増加となる610億61百万円の支出となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ360億2百万円増加となる1,128億35百万円となった。
(生産、受注及び販売の実績)
(1)生産実績
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため生産の状況については、「経営成績等の概要 (1)経営成績 ②セグメントの経営成績」におけるセグメントの経営成績に関連付けて示している。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| その他 | 766 | △12.4 | 64 | △11.1 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれていない。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 石油化学 | 268,879 | 7.1 |
| 化学品 | 156,541 | 5.2 |
| エレクトロニクス | 105,823 | △14.0 |
| 無機 | 266,149 | 262.4 |
| アルミニウム | 108,254 | 2.7 |
| その他 | 143,413 | 7.3 |
| 調整額 | △56,922 | ― |
| 合計 | 992,136 | 27.1 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去前の数値によっている。
2 上記金額には、消費税等は含まれていない。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略している。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。
この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりである。
なお、連結決算日における資産及び負債の貸借対照表上の金額及び当連結会計年度における収益及び費用の損益計算書上の金額の算定には、将来に関する判断、見積りを行う必要があり、当社グループは過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、主に黒鉛電極事業の原材料・製品市況の上昇により営業債権、棚卸資産等が増加し、前連結会計年度末比487億47百万円増加の1兆757億46百万円となった。
負債合計は、営業債務は増加したものの有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)は前連結会計年度末比587億58百万円減少の2,879億68百万円となり、総じて前連結会計年度末比475億99百万円減少の6,104億6百万円となった。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により前連結会計年度末比963億46百万円増加の4,653億40百万円となった。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の連結営業成績については、売上高は、エレクトロニクスセグメントはモバイル用メディアの出荷が減少し減収となったものの、無機セグメントは前年下期に実施した黒鉛電極事業の統合効果の顕現と国際市況の上昇により大幅な増収となり、石油化学セグメントはエチレン生産設備の大型定期修理に伴う減産はあったものの原料ナフサ価格の上昇に伴う市況上昇により増収となった。また、化学品、アルミニウム、その他、の3セグメントも主に数量増により増収となったため、前連結会計年度に比べ2,117億49百万円増加し9,921億36百万円となった。
売上原価は、売上の増加に伴い前連結会計年度に比べ1,021億15百万円増加し7,050億3百万円となった。
販売費及び一般管理費は、輸送費等の増加により前連結会計年度に比べ73億40百万円増加し1,071億30百万円となった。
営業利益は、大型定期修理の影響があった石油化学セグメントに加え、エレクトロニクス、アルミニウムの2セグメントが減益となったが、無機セグメントは黒鉛電極事業の統合効果と市況の上昇等により大幅に増益となり、化学品、その他、の2セグメントも増益となるなど総じて大幅増益となり、前連結会計年度に比べ1,022億95百万円増加し1,800億3百万円となった。
経常利益は、営業利益の増加に加え、持分法による投資損益の改善等により前連結会計年度に比べ1,149億53百万円増加し1,788億4百万円となった。
特別利益は、前連結会計年度に計上した負ののれん発生益が当連結会計年度には発生しなかったこと等により、前連結会計年度に比べ65億32百万円減少し21億0百万円となった。
特別損失は、国内飲料用アルミ缶事業等における減損損失の計上等により前連結会計年度に比べ134億44百万円増加し353億95百万円となった。
これにより、税金等調整前当期純利益は1,455億9百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ740億99百万円増加し1,115億3百万円となった。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加等により、前連結会計年度に比べ825億50百万円の収入増加となる1,497億85百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フロー、は定期預金の払戻による収入が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ194億72百万円の支出増加となる493億38百万円の支出となった。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ630億78百万円の収入増加となる1,004億47百万円の収入となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)の削減を進め、前連結会計年度に比べ426億91百万円の支出増加となる610億61百万円の支出となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ360億2百万円増加となる1,128億35百万円となった。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業活動における収益力の向上に加え、運転資金の効率化等により、フリー・キャッシュ・フローの拡大を進めている。また、グループ各社の資金集約化等により、資金の効率的な活用も行っている。
当社グループは、必要な資金については、自己資金の利用と共に、必要に応じて銀行借入金、コマーシャル・ペーパー、社債等により調達している。
資金の流動性については、当連結会計年度末に保有している1,128億35百万円の現金及び現金同等物に加え、300億円のコミットメント・ラインを確保しており、資金需要にタイムリーに対応ができる状態を維持している。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりである。