有価証券報告書-第112期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/30 14:49
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181項目
(経営成績等の概要)
(1)経営成績
① 経営成績全般
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響により、個人消費は急速に悪化した。企業収益は、COVID-19による世界的な経済活動抑制の影響を強く受け、国内消費の急減速、輸出の大幅な減少と海外生産の急速な低下、さらには原油価格が急落したことを受け、多くの企業が年央にかけて業況判断を大きく引き下げた。これに対して日本、米国、EU等主要国での積極的な金融・財政政策の実施により経済状況は一部持ち直しの動きも見られた。
当社を巡る経営環境は、COVID-19の再拡大、米国新政権の経済政策、米中貿易摩擦など不透明な要因もあったが、半導体業界は堅調に推移し、年後半には自動車生産にも回復の動きが見られた。
当社グループは、現下の状況に鑑み、お客様、お取引先、従業員など関係する皆様の安全・健康を第一に考え、感染症の拡大防止に向け多くの施策を実行している。具体的には、主要な事業所、部署においてテレワークによる在宅勤務を導入し、特に本社に関しては抜本的な業務の見直しも併せて行うことにより感染症拡大以降継続して出社率を最小限に抑制する対応を実施している。また、感染懸念時における特別休暇の付与、会食の自粛要請など従業員の安全確保と感染拡大防止を最優先にした施策を適時適切に行っている。同時に、生産拠点では、感染防止策を徹底した上での生産活動の維持に努め、お客様に対する製品供給の継続など社会インフラ機能の維持に注力している。
連結中期経営計画「The TOP 2021」
当社グループは長期的に目指す姿を設定し、2019年より連結中期経営計画「The TOP 2021」を推進している。当社グループが持続的に発展し、社会から信頼・評価されるためには、株主様をはじめ、お客様、お取引先、地域関係者、従業員など、全てのステークホルダーの皆様にご満足いただけるよう、企業価値の向上を図ることが重要である。当社はこれをグループ経営理念として明確にし、株主価値・顧客価値・社会価値の最大化に向けた経営を推進する。
当社グループは、2020年4月、日立化成㈱株式に対する公開買付けにより同社を連結子会社とした。
産業構造や競争環境は大きく変化しているが、今般のCOVID-19の世界規模での感染拡大によって、この変化が加速すると予想される。特に、テレワーク、オンラインビジネスの拡大、生産現場のFA化加速、サイバーセキュリティ強化等、デジタル化が急速に進展することが想定される。このような環境変化に対応しつつ、グローバルトップクラスの機能性化学メーカーとして勝ち残るためには、素材、部材を超えたソリューションを提供していく、お客様にとっての「ワンストップ型先端材料パートナー」に進化することが不可欠と考える。
当社グループは、「The TOP 2021」の完遂により収益力基盤の強靭化と収益変動幅の抑制を図り、企業価値を向上させるとともに、日立化成㈱(2020年10月1日より昭和電工マテリアルズ㈱に社名変更)との2021年7月の実質的な統合、2023年1月の法人格統合を目指す。当社は、昭和電工マテリアルズ㈱との統合により将来に向けて成長基盤を確立するための“統合新会社の長期ビジョン(2021~2030)”を2020年12月10日に発表した。
当連結会計年度の連結営業成績については、売上高は、無機セグメントは鉄鋼業界の世界的な減産を受けた黒鉛電極事業の数量減と市況低下により大幅に減収になるなど5セグメントで減収となったが、昭和電工マテリアルズセグメントは第3四半期期首からの新規連結により増収となり、エレクトロニクスセグメントは小幅増収となり、総じて増収の9,737億0百万円(前連結会計年度比7.4%増)となった。
営業損益は、エレクトロニクスセグメントはハードディスクとリチウムイオン電池材料の数量増により増益となったが、無機セグメントは黒鉛電極事業の数量減に加え、市況に伴う棚卸資産低価法による簿価切り下げの影響により大幅な減益となり、石油化学セグメントも原料ナフサの受払差が悪化したため減益となり、新規連結した昭和電工マテリアルズセグメントはCOVID-19の影響で自動車需要が減退したことに加え、のれん等償却費等約280億円の計上により減益となった。化学品、アルミニウム、その他、の3セグメントも出荷量が減少し減益となり、総じて営業損益は大幅な悪化となる194億49百万円(同1,402億47百万円減)の損失となった。また、経常損益は日立化成㈱株式取得に関する資金調達関連等の一時費用約161億円が加わり、439億71百万円(同1,632億64百万円減)の損失となった。
親会社株主に帰属する当期純損益は、特別損失としてアルミ圧延品事業やセラミックス事業等での減損損失166億2百万円の計上や黒鉛電極事業におけるドイツ製造拠点の閉鎖関連費用51億42百万円の計上もあり、前連結会計年度と比べ大幅な悪化となる763億4百万円(同1,493億92百万円減)の損失となった。
② セグメントの経営成績
(石油化学)
当セグメントでは、オレフィン事業は、中国需要の減速による第1四半期連結会計期間の東アジアの需給バランスの軟化、原油や原料ナフサ価格の下落に伴いエチレン・プロピレン等の製品市況が低下するとともに、当連結会計年度は誘導品の定期修理による販売数量減もあり減収となった。有機化学品事業は、酢酸エチル・酢酸ビニルの定期修理による数量減に加え市況が低下し減収となった。なお、東アジアのオレフィン需給は第2四半期連結会計期間から回復に向かった。
この結果、当セグメントの売上高は1,933億85百万円(前連結会計年度比22.9%減)となり、営業利益は上期の原料ナフサ価格の低下に伴う受払差の悪化の影響が残り49億27百万円(同71.4%減)となった。
(化学品)
当セグメントでは、情報電子化学品事業は、半導体業界の生産回復を受けた数量増により増収となり、前年下期に新規連結したコーティング材料事業も増収となった。一方、基礎化学品事業は、COVID-19の影響を受けた国内需要の軟化により液化アンモニア、アクリロニトリルは減収となり、クロロプレンゴムは輸出数量が減少し、総じて減収となった。機能性化学品事業は国内向け・中国向けともに数量減により、また、産業ガス事業は飲料向け炭酸ガス等の数量減により、それぞれ減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,557億69百万円(前連結会計年度比1.1%減)となり、営業利益は134億81百万円(同1.3%減)となった。
(エレクトロニクス)
当セグメントでは、リチウムイオン電池材料事業はアルミラミネート包材SPALF®の販売量が増加し増収となった。化合物半導体事業は輸出が増加し増収となった。ハードディスク事業はデータセンター向け出荷は増加したもののPC向け出荷の減少により減収となった。SiCエピタキシャルウェハー事業は、電鉄向けを中心に堅調に推移し増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は974億15百万円(前連結会計年度比1.0%増)となり、営業利益は91億33百万円(同87.2%増)となった。
(無機)
当セグメントでは、黒鉛電極事業は、世界的な鉄鋼生産の鈍化と顧客在庫の取り崩しによる需給軟化を受けて減産を強化しため販売数量が減少し、大幅な減収となった。セラミックス事業は、自動車・鉄鋼業界の減産を受け研削材等の販売数量が減少し減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は828億99百万円(前連結会計年度比64.0%減)となり、営業損益は黒鉛電極の市況低下に伴う棚卸資産低価法による簿価切り下げの影響もあり323億0百万円(同1,215億56百万円減)の損失となった。
(アルミニウム)
当セグメントでは、アルミ圧延品事業のアルミ電解コンデンサー用高純度箔は、産業機器・車載向け等需要業界の生産調整を受け出荷が減少し減収となった。アルミ機能部材事業は、世界的な自動車生産の減少、またOA機器・工作機械業界などの需要低減を受けアルミ部材の販売が減少し減収となった。アルミ缶事業は、国内生産能力の削減に伴い、またベトナム市場はCOVID-19による外出規制によりビール生産が大幅に減少したため、それぞれ販売数量が減少し減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は801億85百万円(前連結会計年度比17.8%減)となり、営業利益は4億21百万円(同75.9%減)となった。
(昭和電工マテリアルズ)
2020年第2四半期連結会計期間より、昭和電工マテリアルズ㈱及びその子会社を連結の範囲に含めたことから、報告セグメントを新設し、第3四半期連結会計期間期首より売上高、営業利益を取り込んだ。
当セグメントでは、データセンター等の市場の伸長を背景に、半導体回路平坦化用研磨材料等の電子材料や、銅張積層板等の配線板材料は堅調に推移したものの、COVID-19の影響で、自動車需要が減退したことにより、樹脂成形品等のモビリティ部材は低迷した。
この結果、当セグメントの売上高は3,027億42百万円となり、営業損益は63億3百万円の損失となった。なお、当セグメントの営業損益には、株式取得に伴って計上したのれん等の償却費等約280億円が含まれている。
(その他)
当セグメントでは、昭光通商㈱は製品市況の下落や需要低迷の影響等により減収となり、総じて売上高は1,073億1百万円(前連結会計年度比15.0%減)となり、営業利益は11億99百万円(同34.1%減)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の減少等により、前連結会計年度に比べ307億33百万円の収入増加となる1,092億86百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等により、前連結会計年度に比べ8,818億91百万円の支出増加となる9,300億47百万円の支出となった。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ8,511億59百万円の減少となる8,207億61百万円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入の増加等により、前連結会計年度に比べ9,150億67百万円の収入増加となる8,965億21百万円の収入となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ761億94百万円増加となる1,979億28百万円となった。
(生産、受注及び販売の実績)
(1)生産実績
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため生産の状況については、「経営成績等の概要 (1)経営成績 ②セグメントの経営成績」におけるセグメントの経営成績に関連付けて示している。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりである。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
その他688△9.628△45.1

(注) 上記金額には、消費税等は含まれていない。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
石油化学193,385△22.9
化学品155,769△1.1
エレクトロニクス97,4151.0
無機82,899△64.0
アルミニウム80,185△17.8
昭和電工マテリアルズ302,742-
その他107,301△15.0
調整額△45,996-
合計973,7007.4

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去前の数値によっている。
2 上記金額には、消費税等は含まれていない。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略している。
4 販売実績が前年度と比べて大幅に増加しているが、これは主に昭和電工マテリアルズ㈱及びその子会社を連結の範囲に含めたことによるものである。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1)財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、第2四半期連結会計期間末より日立化成㈱(現昭和電工マテリアルズ㈱)及びその子会社を連結の範囲に含めたことにより、総資産は、主に現金及び預金、営業債権、棚卸資産、有形固定資産、無形固定資産が増加し、前連結会計年度末比1兆1,272億24百万円増加の2兆2,036億6百万円となり、負債合計は、主に営業債務が増加したことに加え、日立化成㈱の株式取得に伴う有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー、社債及びリース債務)の増加により、前連結会計年度末比9,285億77百万円増加の1兆4,855億26百万円となった。なお、有利子負債残高は7,569億54百万円増加の1兆601億46百万円となった。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上、前期配当金の支払いにより利益剰余金は減少したものの、日立化成㈱の株式取得に伴う非支配株主への優先株式の発行により非支配株主持分が増加し、総じて前連結会計年度末比1,986億47百万円増加の7,180億80百万円となった。
※第3四半期連結会計期間より有利子負債残高にリース債務を含めており、前連結会計年度末残高に遡及してい
る。当社は、日立化成㈱を株式取得により連結子会社とし、第2四半期連結会計期間末をみなし取得日として連
結財務諸表に取り込んでいる。これによる当社連結貸借対照表への影響については第2四半期四半期報告書に記
載のとおりである。
(2)経営成績の分析
当連結会計年度の連結営業成績については、売上高は、無機セグメントは鉄鋼業界の世界的な減産を受けた黒鉛電極事業の数量減と市況低下により大幅に減収になるなど5セグメントで減収となったが、昭和電工マテリアルズセグメントは第3四半期連結会計期間期首からの新規連結により増収となり、エレクトロニクスセグメントは小幅増収となり、前連結会計年度に比べ672億46百万円増加し9,737億0百万円となった。
売上原価は、売上高の増加に伴い前連結会計年度に比べ1,432億21百万円増加し8,143億78百万円となった。
販売費及び一般管理費は、昭和電工マテリアルズセグメントを第3四半期連結会計期間期首から新規連結したことにより前連結会計年度に比べ642億72百万円増加し1,787億71百万円となった。
営業損益は、エレクトロニクスセグメントはハードディスクとリチウムイオン電池材料の数量増により増益となったが、無機セグメントは黒鉛電極事業の数量減に加え、市況に伴う棚卸資産低価法による簿価切り下げの影響により大幅な減益となり、石油化学セグメントも原料ナフサの受払差が悪化したため減益となり、新規連結した昭和電工マテリアルズセグメントはCOVID-19の影響で自動車需要が減退したことに加え、のれん等償却費等約280億円の計上により減益となった。化学品、アルミニウム、その他、の3セグメントも出荷量が減少し減益となり、総じて営業損益は、前連結会計年度に比べ1,402億47百万円減少し194億49百万円の損失となった。
経常損益は、日立化成㈱株式取得に関する資金調達関連等の一時費用約161億円が加わり前連結会計年度に比べ1,632億64百万円減少し439億71百万円の損失となった。
特別利益は、投資有価証券売却益等の増加により前連結会計年度に比べ55億0百万円増加し84億30百万円となった。
特別損失は、アルミ圧延品事業やセラミックス事業等での減損損失166億2百万円の計上や黒鉛電極事業におけるドイツ製造拠点の閉鎖関連費用51億42百万円の計上もあり、前連結会計年度に比べ83億79百万円増加し327億20百万円となった。
これにより、税金等調整前当期純損益は682億60百万円の損失となり、親会社株主に帰属する当期純損益は前連結会計年度に比べ1,493億92百万円減少し763億4百万円の損失となった。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の減少等により、前連結会計年度に比べ307億33百万円の収入増加となる1,092億86百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等により、前連結会計年度に比べ8,818億91百万円の支出増加となる9,300億47百万円の支出となった。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ8,511億59百万円の収入減少となる8,207億61百万円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入の増加等により、前連結会計年度に比べ9,150億67百万円の収入増加となる8,965億21百万円の収入となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ761億94百万円増加となる1,979億28百万円となった。
(4)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、必要な資金について、自己資金の利用に加え、長期資金を主に設備投資計画等に基づき銀行借入及び社債の発行等によって調達するとともに、短期的な運転資金を銀行借入及びコマーシャル・ペーパーの発行等により調達している。
当連結会計年度においては、当社の完全子会社であるHCホールディングス㈱が2020年4月に日立化成㈱(現昭和電工マテリアルズ㈱)の普通株式を公開買付けにより取得した。支払資金については、HCホールディングス㈱において㈱みずほ銀行及び㈱日本政策投資銀行を引受先とするA種優先株式2,750億株(発行価額1株につき1円)の発行、当社及びHCホールディングス㈱において金融機関から総額6,950億円の借入を行った。そのため、当連結会計年度のネットD/E レシオは1.84倍に上昇したものの、引き続き財務健全性の維持・向上に努め、中期的には1.0倍に近づけることを目指していく。
当社は、株主還元について、配当の実施を株主各位に対する重要な責務と考えており、各事業年度の収益状況及び今後の事業展開に備えるための内部留保を勘案し決定することを基本としている。なお、昭和電工マテリアルズ㈱との統合後の状況に鑑み、当面は借入金返済と利益拡大に向けた成長投資を最重視しつつも、可能な限りでの安定配当との両立を図っていく。また、中長期的な総還元性向は30%を実現することを目指していく。
当社グループは、事業活動における収益力の向上に加え、運転資金の効率化等により、フリー・キャッシュ・フローの拡大を進めている。また、グループ各社の資金集約化等により、資金の効率的な活用も行っている。資金の流動性については、当連結会計年度末に保有している1,979億28百万円の現金及び現金同等物に加え、1,500億円のコミットメント・ラインを確保しており、資金需要にタイムリーに対応ができる状態を維持している。
(5)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2018年12月に公表した連結中期経営計画「The TOP 2021」において、「年間売上高1.1兆円規模」を目指し、3年間累計で3兆4,000億円を目標とした。親会社株主に帰属する当期純利益は3年で3,300億円、年平均1,100億円を創出する。ROA、ROEの資産効率性を十分考慮し、効率的で、かつ積極的な投資を行うことで「高い成長と高い利益の両立」を実現させる。
2020年通期業績は売上高9,737億円、営業損失194億円、親会社株主に帰属する当期純損失763億円と各指標とも中期経営計画を小幅に下回る進捗となった。主に無機セグメントの黒鉛電極事業における数量減に加え、市況に伴う棚卸資産低価法による簿価切り下げの影響を受け業績予想に対し未達となった。
2021年は引き続き中期経営計画の目標達成に向けて構造改革等の施策に取り組んでいく。
3ヵ年業績目標
2019~2021年
2020年実績
売上高34,000億円9,737億円
営業利益4,800億円△194億円
営業利益率14.1%△2.0%
親会社株主に帰属する当期純利益3,300億円△763億円
ROA*12.6%△1.2%
ROE*19.5%△16.9%

*期間中の単純平均
(6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成している。この連結財務諸表の作成にあたり、当連結会計年度における資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える将来に関する見積りを実施する必要がある。経営者は、これらの見積りについて、当連結会計年度末時点において過去の実績やその他の様々な要因を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、将来においてこれらの見積りとは異なる場合がある。
当社グループの連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているが、特に次の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えている。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定についての情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載している。
①有形固定資産及び無形固定資産(のれんを含む)の減損
当社グループは、営業活動から生ずる損益またはキャッシュ・フローが継続してマイナスとなるなど減損の兆候が見られる場合に資産又は資産グループについて減損の判定を行い、使用価値と正味売却価額のいずれか高い方が帳簿価額を下回っていると判断される場合には、その差額を減損損失として認識する。使用価値は予算等社内における管理会計の計画数値を基に見積り、正味売却価額については不動産鑑定評価額等から関連する経費等を差し引いた額で見積っている。
将来の不確実な経済条件の変動等により有形固定資産及び無形固定資産(のれんを含む)の評価に関する見積りの前提が変化した場合には、認識される減損損失の金額に重要な影響を与える可能性がある。
②たな卸資産の評価
当社グループで保有するたな卸資産は取得原価をもって貸借対照表価額とし、収益性の低下により期末における回収可能価額が取得原価よりも下落している場合には、回収可能価額までたな卸資産の評価を切り下げている。回収可能価額は、商品及び製品については正味売却価額に基づき、原材料等については再調達原価に基づいている。
当社グループの保有するたな卸資産の一部は、価格変動の著しい経済環境の影響を受ける傾向にあるため、市場価格が下落した場合には、たな卸資産の帳簿価額を切下げることになる。特に原油価格が下落した場合や黒鉛電極の需要が急激に減少した場合には、たな卸資産の評価損の金額に重要な影響を与える可能性がある。
③繰延税金資産の評価
当社グループが計上している繰延税金資産は、将来減算一時差異等に関するものであり、定期的かつ合理的に回収可能性の評価のための見積りを実施している。繰延税金資産の回収可能性は、主に将来の課税所得の見積りによるところが大きく、課税所得の予測は将来の市場動向や当社グループの事業活動の状況及びその他の要因により変化する。繰延税金資産の回収可能性に不確実性がある場合、将来回収される可能性が高いと考えられる金額までを繰延税金資産に計上している。
当該見積りについて、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合には、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性がある。
④退職給付債務及び費用
当社グループには、確定給付制度を採用している会社が存在する。確定給付制度の退職給付債務は、数理計算上の仮定を用いて算定しており、当該数理計算上の仮定には、割引率、退職率、昇給率等の様々な計算基礎がある。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合には、退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付に係る調整累計額の金額に重要な影響を与える可能性がある。

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