有価証券報告書-第111期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
(経営成績等の概要)
(1)経営成績
① 経営成績全般
当連結会計年度のわが国経済は、良好な雇用環境を背景に個人消費は堅調に推移し緩やかな回復を続けた。一方、企業収益は中国の景気減速を受け輸出が減速し国内生産も減少するなど製造業を中心に減益傾向となった。海外経済は景気減速局面にあり、米国では緩やかな景気の回復が続いたが、欧州で景気減速感が強まった。中国では米中貿易摩擦を受け景気は減速しており、景気刺激策の効果発現が期待される。ASEAN諸国でも景気に減速感が見られた。世界経済は、米中間の通商問題、中東情勢の流動化など緊張が増す中、半導体業界の生産調整が長引き、欧州・中国を中心とする自動車生産が低迷するなど、厳しい環境が続いた。
石油化学業界においては、エチレン及び誘導品の国内生産は高稼働が続いたが、東アジアの需給は中国経済の減速を受け軟化した。電子部品・材料業界は、半導体・ディスプレイの国内外での厳しい生産調整により低水準の出荷が続いた。
このような情勢下、当社グループは2019年より連結中期経営計画「The TOP 2021」を推進している。当社グループが持続的に発展し、社会から信頼・評価されるためには、株主様をはじめ、お客様、お取引先、地域関係者、社員など、全てのステークホルダーの皆様にご満足いただけるよう、企業価値の向上を図ることが重要である。当社はこれをグループ経営理念として明確にし、株主価値・顧客価値・社会価値の最大化に向けた経営を推進する。
当社グループは、「The TOP 2021」の着実な実行により収益力基盤の強靭化と収益変動幅の抑制を図り、企業価値を向上させ、将来に向けた成長の基盤を確立する。
当連結会計年度の連結営業成績については、売上高は、化学品セグメントは小幅増収となったが、無機セグメントは黒鉛電極の減産による販売数量減、石油化学セグメントは市況低下で減収となるなど、5セグメントで減収となり、総じて減収となる9,064億54百万円(前連結会計年度比8.6%減)となった。
営業利益は、その他セグメントは増益となったが、無機セグメントは黒鉛電極事業で減産を実施し、エレクトロニクスセグメントではハードディスク事業でPC向けに出荷数量が減少するなど5セグメントで減益となり、総じて減益となる1,207億98百万円(同32.9%減)となった。これを受け、経常利益は1,192億93百万円(同33.3%減)となった。
これにより親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ減益となる730億88百万円(同34.5%減)となった。
② セグメントの経営成績
(石油化学)
当セグメントでは、オレフィン事業は、前連結会計年度に実施した4年に1度のエチレン生産設備の定期修理が当連結会計年度はなかったためエチレン・プロピレンの販売数量は増加したが、アジア市場での石化製品需給の軟化を受けた市況低下により減収となった。有機化学品事業は、酢酸ビニル・酢酸エチル等の市況低下により減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は2,506億78百万円(前連結会計年度比6.8%減)となり、営業利益は172億1百万円(同15.4%減)となった。
(化学品)
当セグメントでは、基礎化学品事業は、液化アンモニアとクロロプレンゴムは前連結会計年度並みとなったが、アクリロニトリルは市況が下落し減収となり、総じて小幅の減収となった。情報電子化学品事業は、半導体・ディスプレイ業界の生産調整を受け出荷減となり減収となった。産業ガス事業、機能性化学品事業は前連結会計年度並みとなった。また、取得したコーティング材料事業の新規連結もあり、総じて増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,574億80百万円(前連結会計年度比0.6%増)となったが、営業利益は減益の136億56百万円(同21.5%減)となった。
(エレクトロニクス)
当セグメントでは、ハードディスク事業は軟調なPC向け出荷に加え上期にデータセンター向け出荷がIT投資の減速を受け減少したため、販売数量が減少し減収となった。レアアース磁石合金は構造改革を実施したため減収となり、化合物半導体は数量減で減収となった。リチウムイオン電池材料事業は中国市場のEV市場停滞等の影響を受け数量減で減収となった。当連結会計年度よりその他セグメントから移管したSiCエピタキシャルウェハ―事業は、電鉄向けは出荷が増加したものの輸出が減少し減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は964億45百万円(前連結会計年度比13.8%減)となり、営業利益は48億80百万円(同64.0%減)となった。
(無機)
当セグメントでは、黒鉛電極事業は、欧州市場を中心とする鉄鋼生産の鈍化と顧客在庫の取り崩しによる需給軟化を受け年央から減産を行ったため販売数量が減少し、減収となった。セラミックス事業は、汎用アルミナ、研削材の数量減に加え、電子材料向けファインセラミックスが電子部品・材料業界の生産調整を受けたため、減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は2,301億35百万円(前連結会計年度比13.5%減)となり、営業利益は892億56百万円(同32.6%減)となった。
(アルミニウム)
当セグメントでは、アルミ圧延品事業のアルミ電解コンデンサー用高純度箔は、産業機器・車載向け等需要業界の生産調整を受け出荷が減少し減収となった。アルミ機能部材事業は、主に自動車向け部材の出荷が減少し減収となった。アルミ缶事業は前連結会計年度並みとなった。
この結果、当セグメントの売上高は975億42百万円(前連結会計年度比9.9%減)となり、営業利益は17億46百万円(同64.7%減)となった。
(その他)
当セグメントでは、昭光通商㈱は合成樹脂事業、金属セラミックス事業の市況低下等で減収となり売上高は1,261億63百万円(前連結会計年度比8.1%減)となったが、営業利益は増益となる18億19百万円(同4.9%増)となった。なお、当連結会計年度よりSiCエピタキシャルウェハー事業はその他セグメントからエレクトロニクスセグメントに移管している。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の減少等により、前連結会計年度に比べ712億31百万円の収入減少となる785億54百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ11億82百万円の支出減少となる481億56百万円の支出となった。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ700億50百万円の収入減少となる303億97百万円の収入となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)の返済が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ425億16百万円の支出減少となる185億46百万円の支出となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ88億99百万円増加となる1,217億34百万円となった。
(生産、受注及び販売の実績)
(1)生産実績
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため生産の状況については、「経営成績等の概要 (1)経営成績 ②セグメントの経営成績」におけるセグメントの経営成績に関連付けて示している。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりである。
(注) 上記金額には、消費税等は含まれていない。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去前の数値によっている。
2 上記金額には、消費税等は含まれていない。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略している。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。
この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりである。
なお、連結決算日における資産及び負債の貸借対照表上の金額及び当連結会計年度における収益及び費用の損益計算書上の金額の算定には、将来に関する判断、見積りを行う必要があり、当社グループは過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、営業債権等は減少したものの棚卸資産の増加により前連結会計年度末比13億98百万円増加の1兆763億81百万円となった。
負債合計は、有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)は増加したものの営業債務等の減少により前連結会計年度末比526億95百万円減少の5,569億49百万円となった。なお、有利子負債残高は105億56百万円増加の2,985億24百万円となった。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度末比540億93百万円増加の5,194億33百万円となった。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の連結営業成績については、売上高は、化学品セグメントは小幅増収となったが、無機セグメントは黒鉛電極の減産による販売数量減、石油化学セグメントは市況低下で減収となるなど、5セグメントで減収となり、前連結会計年度に比べ856億82百万円減少し9,064億54百万円となった。
売上原価は、売上高の減少に伴い前連結会計年度に比べ338億46百万円減少し6,711億57百万円となった。
販売費及び一般管理費は、業務委託費等の増加により前連結会計年度に比べ73億69百万円増加し1,144億99百万円となった。
営業利益は、その他セグメントは増益となったが、無機セグメントは黒鉛電極事業で減産を実施し、エレクトロニクスセグメントではハードディスク事業でPC向けに出荷数量が減少するなど5セグメントで減益となり、前連結会計年度に比べ592億5百万円減少し1,207億98百万円となった。
経常利益は、営業利益の減少により前連結会計年度に比べ595億11百万円減少し1,192億93百万円となった。
特別利益は、投資有価証券売却益等の増加により前連結会計年度に比べ8億30百万円増加し29億30百万円となった。
特別損失は、横浜、川崎などの事業所で固定資産除売却損を計上したものの、減損損失等の減少により前連結会計年度に比べ110億55百万円減少し243億40百万円となった。
これにより、税金等調整前当期純利益は978億83百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ384億15百万円減少し730億88百万円となった。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の減少等により、前連結会計年度に比べ712億31百万円の収入減少となる785億54百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ11億82百万円の支出減少となる481億56百万円の支出となった。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ700億50百万円の収入減少となる303億97百万円の収入となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)の返済が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ425億16百万円の支出減少となる185億46百万円の支出となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ88億99百万円増加となる1,217億34百万円となった。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業活動における収益力の向上に加え、運転資金の効率化等により、フリー・キャッシュ・フローの拡大を進めている。また、グループ各社の資金集約化等により、資金の効率的な活用も行っている。
当社グループは、必要な資金については、自己資金の利用と共に、必要に応じて銀行借入金、コマーシャル・ペーパー、社債等により調達している。
資金の流動性については、当連結会計年度末に保有している1,217億34百万円の現金及び現金同等物に加え、300億円のコミットメント・ラインを確保しており、資金需要にタイムリーに対応ができる状態を維持している。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2018年12月に公表した連結中期経営計画「The TOP 2021」において、「年間売上高1.1兆円規模」を目指し、3年間累計で3兆4,000億円を目標とした。親会社株主に帰属する当期純利益は3年で3,300億円、年平均1,100億円を創出する。ROA、ROEの資産効率性を十分考慮し、効率的で、かつ積極的な投資を行うことで「高い成長と高い利益の両立」を実現させる。
2019年通期業績は売上高9,065億円、営業利益1,208億円、営業利益率13.3%、親会社株主に帰属する当期純利益731億円、ROA(総資産営業利益率)11.2%、ROE(自己資本当期純利益率)15.5%と各指標とも中期経営計画を小幅に下回る進捗となった。主にPC向けHDD需要の減少を受けたハードディスクメディアの販売数量減、また下期は黒鉛電極事業での顧客在庫調整の影響を受け業績予想に対し未達となった。
2020年、2021年は引き続き中期経営計画の目標達成に向けて構造改革等の施策に取り組んでいく。
*期間中の単純平均
(1)経営成績
① 経営成績全般
当連結会計年度のわが国経済は、良好な雇用環境を背景に個人消費は堅調に推移し緩やかな回復を続けた。一方、企業収益は中国の景気減速を受け輸出が減速し国内生産も減少するなど製造業を中心に減益傾向となった。海外経済は景気減速局面にあり、米国では緩やかな景気の回復が続いたが、欧州で景気減速感が強まった。中国では米中貿易摩擦を受け景気は減速しており、景気刺激策の効果発現が期待される。ASEAN諸国でも景気に減速感が見られた。世界経済は、米中間の通商問題、中東情勢の流動化など緊張が増す中、半導体業界の生産調整が長引き、欧州・中国を中心とする自動車生産が低迷するなど、厳しい環境が続いた。
石油化学業界においては、エチレン及び誘導品の国内生産は高稼働が続いたが、東アジアの需給は中国経済の減速を受け軟化した。電子部品・材料業界は、半導体・ディスプレイの国内外での厳しい生産調整により低水準の出荷が続いた。
このような情勢下、当社グループは2019年より連結中期経営計画「The TOP 2021」を推進している。当社グループが持続的に発展し、社会から信頼・評価されるためには、株主様をはじめ、お客様、お取引先、地域関係者、社員など、全てのステークホルダーの皆様にご満足いただけるよう、企業価値の向上を図ることが重要である。当社はこれをグループ経営理念として明確にし、株主価値・顧客価値・社会価値の最大化に向けた経営を推進する。
当社グループは、「The TOP 2021」の着実な実行により収益力基盤の強靭化と収益変動幅の抑制を図り、企業価値を向上させ、将来に向けた成長の基盤を確立する。
当連結会計年度の連結営業成績については、売上高は、化学品セグメントは小幅増収となったが、無機セグメントは黒鉛電極の減産による販売数量減、石油化学セグメントは市況低下で減収となるなど、5セグメントで減収となり、総じて減収となる9,064億54百万円(前連結会計年度比8.6%減)となった。
営業利益は、その他セグメントは増益となったが、無機セグメントは黒鉛電極事業で減産を実施し、エレクトロニクスセグメントではハードディスク事業でPC向けに出荷数量が減少するなど5セグメントで減益となり、総じて減益となる1,207億98百万円(同32.9%減)となった。これを受け、経常利益は1,192億93百万円(同33.3%減)となった。
これにより親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ減益となる730億88百万円(同34.5%減)となった。
② セグメントの経営成績
(石油化学)
当セグメントでは、オレフィン事業は、前連結会計年度に実施した4年に1度のエチレン生産設備の定期修理が当連結会計年度はなかったためエチレン・プロピレンの販売数量は増加したが、アジア市場での石化製品需給の軟化を受けた市況低下により減収となった。有機化学品事業は、酢酸ビニル・酢酸エチル等の市況低下により減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は2,506億78百万円(前連結会計年度比6.8%減)となり、営業利益は172億1百万円(同15.4%減)となった。
(化学品)
当セグメントでは、基礎化学品事業は、液化アンモニアとクロロプレンゴムは前連結会計年度並みとなったが、アクリロニトリルは市況が下落し減収となり、総じて小幅の減収となった。情報電子化学品事業は、半導体・ディスプレイ業界の生産調整を受け出荷減となり減収となった。産業ガス事業、機能性化学品事業は前連結会計年度並みとなった。また、取得したコーティング材料事業の新規連結もあり、総じて増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,574億80百万円(前連結会計年度比0.6%増)となったが、営業利益は減益の136億56百万円(同21.5%減)となった。
(エレクトロニクス)
当セグメントでは、ハードディスク事業は軟調なPC向け出荷に加え上期にデータセンター向け出荷がIT投資の減速を受け減少したため、販売数量が減少し減収となった。レアアース磁石合金は構造改革を実施したため減収となり、化合物半導体は数量減で減収となった。リチウムイオン電池材料事業は中国市場のEV市場停滞等の影響を受け数量減で減収となった。当連結会計年度よりその他セグメントから移管したSiCエピタキシャルウェハ―事業は、電鉄向けは出荷が増加したものの輸出が減少し減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は964億45百万円(前連結会計年度比13.8%減)となり、営業利益は48億80百万円(同64.0%減)となった。
(無機)
当セグメントでは、黒鉛電極事業は、欧州市場を中心とする鉄鋼生産の鈍化と顧客在庫の取り崩しによる需給軟化を受け年央から減産を行ったため販売数量が減少し、減収となった。セラミックス事業は、汎用アルミナ、研削材の数量減に加え、電子材料向けファインセラミックスが電子部品・材料業界の生産調整を受けたため、減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は2,301億35百万円(前連結会計年度比13.5%減)となり、営業利益は892億56百万円(同32.6%減)となった。
(アルミニウム)
当セグメントでは、アルミ圧延品事業のアルミ電解コンデンサー用高純度箔は、産業機器・車載向け等需要業界の生産調整を受け出荷が減少し減収となった。アルミ機能部材事業は、主に自動車向け部材の出荷が減少し減収となった。アルミ缶事業は前連結会計年度並みとなった。
この結果、当セグメントの売上高は975億42百万円(前連結会計年度比9.9%減)となり、営業利益は17億46百万円(同64.7%減)となった。
(その他)
当セグメントでは、昭光通商㈱は合成樹脂事業、金属セラミックス事業の市況低下等で減収となり売上高は1,261億63百万円(前連結会計年度比8.1%減)となったが、営業利益は増益となる18億19百万円(同4.9%増)となった。なお、当連結会計年度よりSiCエピタキシャルウェハー事業はその他セグメントからエレクトロニクスセグメントに移管している。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の減少等により、前連結会計年度に比べ712億31百万円の収入減少となる785億54百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ11億82百万円の支出減少となる481億56百万円の支出となった。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ700億50百万円の収入減少となる303億97百万円の収入となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)の返済が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ425億16百万円の支出減少となる185億46百万円の支出となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ88億99百万円増加となる1,217億34百万円となった。
(生産、受注及び販売の実績)
(1)生産実績
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため生産の状況については、「経営成績等の概要 (1)経営成績 ②セグメントの経営成績」におけるセグメントの経営成績に関連付けて示している。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| その他 | 761 | △0.7 | 51 | △20.3 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれていない。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 石油化学 | 250,678 | △6.8 |
| 化学品 | 157,480 | 0.6 |
| エレクトロニクス | 96,445 | △13.8 |
| 無機 | 230,135 | △13.5 |
| アルミニウム | 97,542 | △9.9 |
| その他 | 126,163 | △8.1 |
| 調整額 | △51,989 | ― |
| 合計 | 906,454 | △8.6 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去前の数値によっている。
2 上記金額には、消費税等は含まれていない。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略している。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。
この連結財務諸表作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりである。
なお、連結決算日における資産及び負債の貸借対照表上の金額及び当連結会計年度における収益及び費用の損益計算書上の金額の算定には、将来に関する判断、見積りを行う必要があり、当社グループは過去の実績等を勘案し、合理的に判断しているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、営業債権等は減少したものの棚卸資産の増加により前連結会計年度末比13億98百万円増加の1兆763億81百万円となった。
負債合計は、有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)は増加したものの営業債務等の減少により前連結会計年度末比526億95百万円減少の5,569億49百万円となった。なお、有利子負債残高は105億56百万円増加の2,985億24百万円となった。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度末比540億93百万円増加の5,194億33百万円となった。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の連結営業成績については、売上高は、化学品セグメントは小幅増収となったが、無機セグメントは黒鉛電極の減産による販売数量減、石油化学セグメントは市況低下で減収となるなど、5セグメントで減収となり、前連結会計年度に比べ856億82百万円減少し9,064億54百万円となった。
売上原価は、売上高の減少に伴い前連結会計年度に比べ338億46百万円減少し6,711億57百万円となった。
販売費及び一般管理費は、業務委託費等の増加により前連結会計年度に比べ73億69百万円増加し1,144億99百万円となった。
営業利益は、その他セグメントは増益となったが、無機セグメントは黒鉛電極事業で減産を実施し、エレクトロニクスセグメントではハードディスク事業でPC向けに出荷数量が減少するなど5セグメントで減益となり、前連結会計年度に比べ592億5百万円減少し1,207億98百万円となった。
経常利益は、営業利益の減少により前連結会計年度に比べ595億11百万円減少し1,192億93百万円となった。
特別利益は、投資有価証券売却益等の増加により前連結会計年度に比べ8億30百万円増加し29億30百万円となった。
特別損失は、横浜、川崎などの事業所で固定資産除売却損を計上したものの、減損損失等の減少により前連結会計年度に比べ110億55百万円減少し243億40百万円となった。
これにより、税金等調整前当期純利益は978億83百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ384億15百万円減少し730億88百万円となった。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の減少等により、前連結会計年度に比べ712億31百万円の収入減少となる785億54百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ11億82百万円の支出減少となる481億56百万円の支出となった。
この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ700億50百万円の収入減少となる303億97百万円の収入となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債(借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債)の返済が減少したこと等により、前連結会計年度に比べ425億16百万円の支出減少となる185億46百万円の支出となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、為替変動の影響等も含め、前連結会計年度末に比べ88億99百万円増加となる1,217億34百万円となった。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業活動における収益力の向上に加え、運転資金の効率化等により、フリー・キャッシュ・フローの拡大を進めている。また、グループ各社の資金集約化等により、資金の効率的な活用も行っている。
当社グループは、必要な資金については、自己資金の利用と共に、必要に応じて銀行借入金、コマーシャル・ペーパー、社債等により調達している。
資金の流動性については、当連結会計年度末に保有している1,217億34百万円の現金及び現金同等物に加え、300億円のコミットメント・ラインを確保しており、資金需要にタイムリーに対応ができる状態を維持している。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2018年12月に公表した連結中期経営計画「The TOP 2021」において、「年間売上高1.1兆円規模」を目指し、3年間累計で3兆4,000億円を目標とした。親会社株主に帰属する当期純利益は3年で3,300億円、年平均1,100億円を創出する。ROA、ROEの資産効率性を十分考慮し、効率的で、かつ積極的な投資を行うことで「高い成長と高い利益の両立」を実現させる。
2019年通期業績は売上高9,065億円、営業利益1,208億円、営業利益率13.3%、親会社株主に帰属する当期純利益731億円、ROA(総資産営業利益率)11.2%、ROE(自己資本当期純利益率)15.5%と各指標とも中期経営計画を小幅に下回る進捗となった。主にPC向けHDD需要の減少を受けたハードディスクメディアの販売数量減、また下期は黒鉛電極事業での顧客在庫調整の影響を受け業績予想に対し未達となった。
2020年、2021年は引き続き中期経営計画の目標達成に向けて構造改革等の施策に取り組んでいく。
| 3ヵ年業績目標 2019~2021年 | 2019年実績 | |
| 売上高 | 34,000億円 | 9,065億円 |
| 営業利益 | 4,800億円 | 1,208億円 |
| 営業利益率 | 14.1% | 13.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,300億円 | 731億円 |
| ROA* | 12.6% | 11.2% |
| ROE* | 19.5% | 15.5% |
*期間中の単純平均