有価証券報告書-第88期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 12:33
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【項目】
145項目

(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
売上高
(百万円)
営業利益又は
営業損失(△)
(百万円)
経常損失(△)
(百万円)
親会社株主に帰属する当期純損失(△)(百万円)1株当たり
当期純損失(△)(円)
当連結会計年度29,02411△600△4,142△718.76
前連結会計年度33,147△611△1,307△5,285△917.09
増減率(%)△12.4%----

当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、各国においてロックダウンや行動自粛が実施された影響により、複写機・プリンターや磁気切符等に使用される当社製品の需要は落ち込み、極めて厳しい状況となりました。また、徐々に経済活動が再開され、持ち直しの動きが一部で見られるものの、同感染症の感染再拡大に加え、半導体不足による自動車市場への影響やコンテナ不足による物流混乱の影響も懸念され、依然として先行き不透明な状態が続いております。
当社グループにおける当連結会計年度の上期においては、同感染症の影響により基幹事業である磁石材料及び着色材料の各市場における需要の落ち込みが大きく、損失計上を余儀なくされました。一方、下期においては中国を筆頭とした国内外における経済活動の回復に牽引され、好調に推移いたしました。
利益面においては、売上商品構成の変化による限界利益の改善に加え、原価低減及び全社的な諸経費削減の取組みを行った結果、売上高は29,024百万円(前期比12.4%減)、営業利益は11百万円(前期は営業損失611百万円)となりました。
営業外収支においては、持分法適用関連会社が固定資産の減損を行ったこと等により、持分法による投資損失831百万円を計上した影響等から、経常損失は600百万円(前期は経常損失1,307百万円)となりました。
また、特別損失においては、固定資産を減損処理したことによる減損損失2,223百万円、投資有価証券を減損処理したことによる投資有価証券評価損739百万円等の影響により、親会社株主に帰属する当期純損失は4,142百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失5,285百万円)となりました。
セグメント別の状況は、次のとおりであります。
売上高セグメント利益
前連結
会計年度
(百万円)
当連結
会計年度
(百万円)
増減率(%)前連結
会計年度
(百万円)
当連結
会計年度
(百万円)
増減率(%)
機能性顔料14,18612,332△13.11,4911,257△15.7
電子素材19,41117,129△11.87861,50591.5
消去又は全社△450△438-△2,889△2,751-
合計33,14729,024△12.4△61111-

(機能性顔料)
当連結会計年度の下期より需要は回復基調であるものの、上期における新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きく残り、売上高は前年同期比13.1%減の12,332百万円、セグメント利益は前年同期比15.7%減の1,257百万円となりました。
(電子素材) 基幹事業である磁石材料は当連結会計年度の下期以降、需要が回復基調であり、誘電体材料においても好調に推移しているものの、上期における新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きく残り、売上高は前年同期比11.8%減の17,129百万円となりました。一方、セグメント利益については、売上商品構成の変化により、前年同期比91.5%増の1,505百万円となりました。
②財政状態の状況
前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減
資産合計43,87041,783△2,087
負債合計31,27932,4081,129
純資産合計12,5909,375△3,215

当社グループの当連結会計年度における資産は、現金及び預金が1,017百万円、原材料及び貯蔵品が628百万円増加したものの、商品及び製品が413百万円、仕掛品が245百万円、有形固定資産が2,223百万円、関係会社出資金が751百万円減少したこと等から、前連結会計年度末に比べ2,087百万円減少いたしました。
負債においては、環境対策引当金が1,035百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が411百万円、借入金が1,696百万円増加したこと等から、前連結会計年度末に比べ1,129百万円増加いたしました。
純資産においては、その他有価証券評価差額金が578百万円、為替換算調整勘定が139百万円、非支配株主持分が144百万円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失4,142百万円等から、前連結会計年度末に比べ3,215百万円減少いたしました。
以上の結果、1株当たりの純資産は前期比585.65円減少して1,411.60円となり、自己資本比率は前期比6.7ポイント減少して19.5%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー2,259612△1,647
投資活動によるキャッシュ・フロー△239△1,219△980
財務活動によるキャッシュ・フロー△1201,4161,536
現金及び現金同等物期末残高5,5426,492950

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は6,492百万円となり、前連結会計年度末より950百万円増加いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは612百万円(前期は2,259百万円)となりました。これは主に、減価償却費1,043百万円、減損損失2,223百万円、投資有価証券評価損益739百万円、持分法による投資損益831百万円等による資金の増加が、税金等調整前当期純損失3,694百万円、環境対策引当金の増減額1,008百万円等による資金の減少を上回ったこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは△1,219百万円(前期は△239百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出945百万円、貸付けによる支出300百万円等による資金の減少が、利息及び配当金の受取額137百万円等による資金の増加を上回ったこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは1,416百万円(前期は△120百万円)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額1,075百万円、長期借入れによる収入4,700百万円等による資金の増加が、長期借入金等の返済による支出4,096百万円、利息の支払額214百万円等による資金の減少を上回ったこと等によります。
④生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
機能性顔料10,588△12.1
電子素材13,128△5.9
合計23,716△8.8

(注)1 金額は、平均販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
機能性顔料12,311△13.1
電子素材16,712△11.9
合計29,024△12.4

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
BASF Toda America LLC3,59010.83,03410.5

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループにおける当連結会計年度の上期においては、新型コロナウイルス感染症の影響により基幹事業である磁石材料及び着色材料の各市場における需要の落ち込みが大きく、損失計上を余儀なくされました。一方、下期においては中国を筆頭とした国内外における経済活動の回復に牽引され、好調に推移いたしました。
特に、磁石材料は自動車の電動化等に伴い需要が増加し、誘電体材料(チタン酸バリウム)は、主にICT機器や電気自動車向けの積層セラミックコンデンサー(MLCC)用途として、売上が大きく伸長いたしました。
利益面においては、売上商品構成の変化やコスト削減へ向けて積極的に原価低減活動の取組みを行ったことから、限界利益が改善いたしました。また、全社的な諸経費削減、テレワークの実施及びオンライン会議システムの活用等で多様な働き方による業務効率化を推進したことも収益改善に寄与いたしました。
以上のことから、売上高は29,024百万円(前期比12.4%減)と前期比減収となったものの、営業利益は11百万円(前期は営業損失611百万円)と増益になりました。
しかしながら、営業外収支において、リチウムイオン電池用正極材料の製造及び販売を営んでいる持分法適用関連会社が固定資産の減損を行ったこと等により、持分法による投資損失831百万円を計上いたしました。加えて、特別損失において、主に複写機・プリンター及び塩ビ安定剤に使用される材料の固定資産を減損処理したことによる減損損失2,223百万円、当社の子会社である戸田アメリカIncorporatedが保有する投資有価証券を減損処理したことによる投資有価証券評価損739百万円を計上したことから、多額の親会社株主に帰属する当期純損失を発生させることとなりました。
今後におきましては、新型コロナウイルス感染症の収束時期の見通しは未だ不透明であり、当社グループを取り巻く事業環境においては、世界的な半導体不足による自動車市場への影響やコンテナ不足による物流混乱等の懸念があるものの、概ね足元の回復基調が続くものと想定しております。 また、自動車市場におけるCASEの進展や情報通信市場におけるICTの普及拡大により、中期的に市場の拡大が見込まれ、当社製品の需要が高まると見込んでおります。特に、磁石材料及び誘電体材料を中心として、電子素材事業が成長することが期待されております。磁石材料は、小型モーターに利用される磁性粉と樹脂を複合化したボンド磁石用の材料として拡販が進み、誘電体材料においては、市場の拡大に加え、MLCCの小型・薄層化に必要な微粒子のニーズが高まっていることから、これまで以上に売上が伸長するものと想定しております。当社グループとしましては、「ビジネスの拡大」、「高収益体質の強化」、「経営基盤の充実」をキーワードに、業績及び企業価値のさらなる向上に向けた活動を進めてまいります
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
機能性顔料事業につきましては、当連結会計年度の下期より需要は回復基調であるものの、上期における新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きく残り、売上高は前年同期比13.1%減の12,332百万円、セグメント利益は前年同期比15.7%減の1,257百万円となりました。引き続き販路拡大及びコスト削減を進めて環境の変化に対応してまいります。また、高付加価値品、易分散顔料、分散体等の事業領域の拡大を見据えて活動するとともに、SDGsの実現に向けた環境関連材料の開発にも注力することで、社会への貢献を継続してまいります。
電子素材事業につきましては、基幹事業である磁石材料は、自動車の電動化等に伴い需要が増加しており、好調に推移いたしました。加えて、コロナ禍においても戦略事業の1つとして掲げる誘電体材料の需要は増加しており、売上は前年に比べ大きく伸長しております。しかしながら、上期における新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きく残り、売上高は前年同期比11.8%減の17,129百万円となりました。一方、セグメント利益については、売上商品構成の変化により、前年同期比91.5%増の1,505百万円となりました。今後につきましても環境変化の激しい市場動向を注視し、当社グループでの生産体制を整備することで機会損失を防ぎ、さらなる拡大を目指してまいります。また、電子素材市場においては、自動車市場におけるCASEの進展や情報通信市場におけるICTの普及拡大により、中期的には市場の拡大が見込まれる状況にあります。当社グループにおきましても、モーター、センサー用材料である磁石材料や誘電体材料を中心に需要が一層高まると見込んでおり、需要拡大に備え適切に応えていけるよう、必要な対策を行ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。また、当連結会計年度における金融機関からの借入状況は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ⑤ 連結附属明細表」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、関係会社への投融資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入れを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入れを基本としております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成にあたり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しておりますが、見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に記載しております。

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