有価証券報告書-第78期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/16 10:30
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善、インバウンド需要の復調などを背景に緩やかな回復基調が続いたものの、物価高による実質賃金が低迷し、個人消費が伸び悩みました。一方海外においては、ウクライナ、中東情勢を巡る地政学的リスクや中国経済の減速に加え、関税をはじめとする米国外交・通商政策の不確実性など、依然として先行きに対する不透明感は継続しています。
こうした状況の中、当社グループは、パーパスを軸とした全員経営の下、持続的成長を可能にするために、「成長けん引事業に注力」「主力事業の回復」「原価高騰対策の取組み」「ESG時代を生き抜くための基盤作り」に注力しました。
当連結会計年度の経営成績は以下のとおりです。
<売上高>売上高は481億14百万円(前期比8.2%増)となりました。これは2024年6月3日に花王株式会社より「ニャンとも清潔トイレ」事業を譲り受け、事業拡大したペットケアが大きく貢献した他、主要カテゴリーであるエアケアが伸長したことによるものです。
<売上総利益>売上総利益は179億28百万円(同9.2%増)となりました。これは原材料の値上げや円安による仕入コストの上昇により売上原価が増加したことや、売上控除のリベートが増加したものの、主要品目を値上げした他、高付加価値が伸長したことで売上構成が改善し、増益となりました。
<販売費及び一般管理費、営業利益>販売費及び一般管理費は162億69百万円(同7.9%増)となりました。これは新規事業投資による一時費用や減価償却費が増加した他、人件費等が増加したためです。その結果、営業利益は16億58百万円(同23.6%増)となりました。なお、売上高営業利益率は前期から0.4ポイントプラスの3.4%となりました。
<営業外収益、営業外費用、経常利益>営業外収益は前期に比べ為替差益が増加したものの、受取保険金が減少し5億22百万円(同19.1%減)となり、営業外費用は前期に比べ支払利息が増加し97百万円(同70.4%増)となりました。この結果、経常利益は20億84百万円(同8.0%増)となりました。
<税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益>特別利益に近畿支店の売却による固定資産売却益や、株式会社シャルダンの吸収合併による負ののれん発生益を計上した結果、税金等調整前当期純利益は37億63百万円(同94.6%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は28億34百万円(同122.4%増)となりました。
当社グループの事業セグメントは、「生活日用品事業」の単一セグメントですが、カテゴリー別の業績は以下のとおりです。
<カテゴリー別売上高>(単位:百万円)
カテゴリー金 額構 成 比増 減 率
エアケア(消臭芳香剤)21,10943.9%4.2%
ペットケア(猫用トイレ用品)3,5967.5%-
衣類ケア(防虫剤)6,83414.2%△4.3%
ホームケア(フードケア・クリーナー他)4,3309.0%4.3%
湿気ケア(除湿剤)2,7635.7%△4.1%
サーモケア(カイロ)4,0958.5%△3.0%
ハンドケア(手袋)5,38411.2%△4.8%
合計48,114100.0%8.2%

(注)対前期増減率はペットケア(猫用トイレ用品)組替後の数値と比較しています。ペットケア(猫用トイレ用品)の対前期増減率は1,000%を超えるため「-」と表記しています。
<エアケア>エアケア(消臭芳香剤)は、高付加価値品の強化に向けた取り組みを進めました。「消臭力 Premium Aroma」シリーズが伸長した他、前期発売した心地よい空間づくりをサポートする寝室用フレグランス「消臭力 Premium Aroma For Sleep 寝室用」や「消臭力 コンパクト」の貢献や、化学的消臭によって悪臭をしっかりと消臭する無香タイプの「消臭力クリアビーズ イオン消臭プラス」が好調に推移し、売上高は211億9百万円(前期比4.2%増)となりました。
<ペットケア>ペットケア(猫用トイレ用品)は、「ニャンとも清潔トイレ」事業を譲り受けたことにより全体に占めるペット事業の重要性が増したため、前期ペット事業が含まれていたホームケア(フードケア・クリーナー他)のカテゴリーから独立して表示しています。「ニャンとも清潔トイレ」ブランドを活用したペットケア事業の更なる強化に取り組んだ結果、売上高は35億96百万円(前期の売上高は1億65百万円)となりました。
<衣類ケア>衣類ケア(防虫剤)は、停滞気味の市場を活性化する取り組みを進めました。“清潔感”と“シンプル”がテーマの「ムシューダ NOTE」に新たに「引き出し・衣装ケース用」を追加、「ムシューダ Premium Aroma」シリーズでは上質で可憐な金木犀の香りを新たに発売し、市場活性化に努めたものの、店頭露出低下により「ムシューダ クローゼット用」「ムシューダ ウォークインクローゼット専用」といった既存の主力品が低迷し、売上高は68億34百万円(前期比4.3%減)となりました。
<ホームケア>ホームケア(フードケア・クリーナー他)は、フードケア商品やクリーナーを中心に新規顧客拡大への取り組みを進めました。米価格高騰から備蓄に対する関心が増え、虫からお米を守る「米唐番」が堅調に推移した他、気になる汚れを簡単・きれいに“泡”でふき取り、手軽に使えるスニーカー専用洗剤「洗浄力 水のいらない スニーカークリーナー」が貢献し、売上高は43億30百万円(同4.3%増)となりました。
<湿気ケア>湿気ケア(除湿剤)は、収納形態の変化に対応した取り組みを進めました。ムシューダとの売場同時展開で衣類の収納ケア対策を提案し、つめかえできる省ゴミタイプの「ドライペットコンパクト」が伸長した一方、原材料価格の上昇に応じた販売価格の見直しにより除湿剤の需要が抑えられた他、前期から継続して高付加価値品へシフトを進めたことにより使い捨てのタンクタイプが減少し、売上高は27億63百万円(同4.1%減)となりました。
<サーモケア>サーモケア(カイロ)は、今冬の気温の影響によりシーズン後半にかけて市場が回復したものの、前シーズンの返品が見込みより多かった影響や、他社との差別化ができず既存の使い捨てカイロがメインになり、需要の掘り起こしができなかった結果、売上高は40億95百万円(同3.0%減)となりました。
<ハンドケア>ハンドケア(手袋)は、他社と差別化を図ったデザイン性や環境対応への提案で市場を活性化する取り組みを進めました。衛生意識の高まりによる需要が落ち着いたこともあり、海外向けの手袋が落ち込み売上高は53億84百万円(同4.8%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して10億82百万円増加し、458億43百万円となりました。主な要因は、売掛金の増加7億29百万円、流動資産のその他の増加3億71百万円、のれんの増加12億29百万円、商標権の増加20億47百万円、現金及び預金の減少36億67百万円等です。
負債は、前連結会計年度末と比較して16億46百万円増加し、126億6百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加2億74百万円、電子記録債務の増加5億14百万円、未払法人税等の増加2億88百万円等です。
純資産は、前連結会計年度末と比較して5億63百万円減少し、332億36百万円となりました。主な要因は、資本剰余金の増加64億74百万円、利益剰余金の減少47億28百万円、自己株式の増加22億91百万円等です。
以上の結果、自己資本は325億67百万円、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して3.1ポイント減少し、71.0%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資産の流動性
① キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較して36億91百万円減少し、98億85百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは32億95百万円の収入(前年同期は16億44百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益37億63百万円、減価償却費13億45百万円、仕入債務の増加額7億38百万円であり、支出の主な内訳は、負ののれん発生益11億1百万円、売上債権の増加額7億14百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは47億85百万円の支出(前年同期は9億81百万円の支出)となりました。主な収入の主な内訳は、有形固定資産の売却による収入8億84百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出6億98百万円、無形固定資産の取得による支出3億28百万円、事業譲受による支出46億83百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは24億19百万円の支出(前年同期は11億64百万円の支出)となりました。主な支出としては長期借入金の返済による支出12億89百万円、配当金の支払9億36百万円です。
② 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、主に営業活動から得られる自己資金及び金融機関からの借入を資金の源泉としています。設備投資並びにM&A等の事業投資の長期資金需要につきましては、資金需要が発生した時点で、自己資金はもとより、金融機関からの長期借入等、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し対応しています。また、短期の運転資金需要につきましては、営業活動から得られる自己資金により賄っています。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は6億96百万円となっており、借入金については当社連結子会社における運転資金及び製造設備改修のための資金で、全て金融機関からの借入となっています。当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は98億85百万円です。
(3)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態及び経営成績の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
(4)当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因
経営成績等に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(5)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2024年4月からスタートさせた3ヵ年の中期経営計画「SMILE 2027」で掲げている2027年3月期における財務目標を指標としています。中期経営計画の初年度の当連結会計年度(第78期)の財務事項の取組みについては、以下のとおりに進捗しています。
財務目標第77期
(2024年3月期)
第78期
(2025年3月期)
第79期目標
(2026年3月期)
第80期目標
(2027年3月期)
第78期⇒第80期
増減
売上高(億円)444481527565+83
営業利益(億円)13162540+23
営業利益率(%)3.03.44.77.1+3.6
EBITDA(億円)26314354+22
ROE(%)3.98.64.88.3△0.4

高収益な企業を目指してブランド価値経営を推進することで、経営環境の変化に左右されない強い事業基盤を構築し、企業と社会の相乗発展を実現してまいります。
(6)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループは「生活日用品事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前期比(%)
生活日用品事業(百万円)31,833103.3

(注)1.金額は主として製販価格により表示しています。
2.当社は生産の一部を外注しています。
② 商品仕入実績
当社グループは「生活日用品事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の商品仕入実績は、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前期比(%)
生活日用品事業(百万円)1,06497.2

(注)金額は主として実際商品仕入金額により表示しています。
③ 製品仕入実績
当社グループは「生活日用品事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の製品仕入実績は、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前期比(%)
生活日用品事業(百万円)12,525132.5

(注)1.金額は主として実際製品仕入金額により表示しています。
2.当連結会計年度において、2024年6月3日付で花王株式会社より猫用システムトイレ「ニャンとも清潔トイレ」に関する事業を譲り受けたことに伴い、当該製品の仕入が増加しています。
④ 受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
⑤ 販売実績
当社グループは「生活日用品事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前期比(%)
生活日用品事業(百万円)48,114108.2

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱PALTAC16,13836.316,79334.9
㈱あらた11,09324.911,75524.4

(7)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益・費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りや判断を行う必要があります。これらの見積り及び判断を過去の実績や状況に応じ合理的に行っていますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
個々の項目については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えています。
① 有価証券
当社グループでは、その他有価証券のうち、取得原価に比べ時価又は実質価額が著しく下落したものについては、回復可能性があると判断される場合を除き、減損処理を行っています。市場価格のない株式等以外のものについては、決算日現在の時価が取得原価に比べて30%以上下落した場合には回復可能性はないものと判断し、減損処理を行っています。市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により、実質価額が取得原価に比べて50%以上下落した場合には、回復可能性があると判断できる場合を除き、減損処理を行っています。経営者は、回復可能性の判断が適切なものであると判断していますが、回復可能性ありと判断している有価証券についても、将来、時価の下落又は投資先の財政状態及び経営成績の悪化により、減損損失が発生する可能性があります。
② 有形固定資産及び無形固定資産
当社グループでは、有形固定資産及び無形固定資産の簿価について、それが回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合には、減損の有無を判定しています。この判定は、事業用資産については管理会計上の区分を考慮して資産グループを決定し、本社等の共用資産については、事業全体をグルーピングの単位として将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて行っています。また、事業の用に直接供していない遊休資産及び売却予定資産については、個別物件ごとにグルーピングを行っており、個別に比較可能な市場価格に基づいて行っています。経営者は将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えていますが、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生する可能性があります。

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