四半期報告書-第107期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)
(1) 経営成績の情報
当第2四半期連結累計期間の国内の主な石油製品需要は、昨年からの新型コロナウイルス感染症拡大による落ち込みから回復を続けており、航空機向けを中心に増加しました。
ドバイ原油価格は、欧米を中心にワクチン接種が進み経済回復の進展により石油需要が増加する一方、供給面でもOPECプラスの協調減産継続により需給バランスがタイトに推移したことにより、9月末まで上昇しました。この結果、4~9月の平均価格では前年同期比32.6ドル/バレル上昇の69.3ドル/バレルとなりました。
当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は、原油価格の上昇などにより、2兆8,670億円(前年同期比+42.2%)となりました。
営業利益は、燃料油セグメントにおける原油価格の上昇に伴う在庫評価影響や基礎化学品セグメントにおける製品マージンの改善などにより、1,793億円(前年同期比+1,762億円)となりました。
営業外損益は、持分法投資損益の改善などにより、178億円(前年同期比+467億円)の利益となりました。その結果、経常利益は1,971億円(前年同期比+2,229億円)となりました。
特別損益は、固定資産売却益などにより、63億円(前年同期比+135億円)の利益となりました。
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた税金費用は、税金等調整前四半期純利益の増加により615億円(前年同期比+637億円)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,427億円(前年同期比+1,748億円)となりました。
当第2四半期連結累計期間におけるセグメント別の経営成績は以下のとおりです。
当社グループの決算期は、一部を除き、海外子会社が12月、国内子会社が3月であるため、当第2四半期連結累計期間の業績については、海外子会社は2021年1月~6月期、国内子会社は2021年4月~9月期について記載しています。
セグメント別売上高
(単位:億円)
セグメント別利益又は損失(△)(営業損益+持分法投資損益)
(単位:億円)
[燃料油セグメント]
燃料油セグメントの売上高は、原油価格の上昇などにより、2兆2,301億円(前年同期比+42.0%)となりました。セグメント損益は、在庫評価影響、持分法投資損益の改善などの増加要因により、1,557億円(前年同期比+1,860億円)となりました。
[基礎化学品セグメント]
基礎化学品セグメントの売上高は、ナフサ価格が上昇したことなどにより2,505億円(前年同期比+74.0%)となりました。セグメント損益は、スチレンモノマーをはじめとした製品マージンの改善などにより109億円(前年同期比+130億円)となりました。
[高機能材セグメント]
高機能材セグメントの売上高は、1,940億円(前年同期比+24.8%)となり、セグメント損益は、機能化学品事業における収益改善などにより102億円(前年同期比+64.5%)となりました。
[電力・再生可能エネルギーセグメント]
電力・再生可能エネルギーセグメントの売上高は、570億円(前年同期比△8.3%)となりました。セグメント損益は、電力事業における原価上昇などにより△28億円(前年同期比△23億円)となりました。
[資源セグメント]
(石油・天然ガス開発事業・地熱事業)
石油・天然ガス開発事業は、ベトナムガス田の生産増加及び原油価格の上昇などにより、売上高は401億円(前年同期比+226.7%)となり、セグメント損益は、173億円(前年同期比+598.2%)となりました。
(石炭事業・その他事業)
石炭事業・その他事業の売上高は、石炭価格の上昇などにより938億円(前年同期比+33.9%)となり、セグメント損益は、42億円(前年同期比+265.9%)となりました。
以上の結果、資源セグメント合計の売上高は、1,339億円(前年同期比+62.6%)、セグメント損益は215億円(前年同期比+493.4%)となりました。
[その他セグメント]
その他セグメントの売上高は、15億円(前年同期比+27.9%)となり、セグメント損益は6億円(前年同期比+8.2%)となりました。
(2) 財政状態の分析
要約連結貸借対照表
(単位:億円)
ア.資産の部
資産合計は、原油価格の上昇などによる売掛債権及び棚卸資産の増加等により、4兆1,740億円(前期末比+2,195億円)となりました。
イ.負債の部
負債合計は、原油価格の上昇などによる買掛金の増加及び未払法人税等の増加等により、2兆8,171億円(前期末比+778億円)となりました。
ウ.純資産の部
純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益1,427億円の計上や配当金の支払い179億円などにより、1兆3,568億円(前期末比+1,417億円)となりました。
以上の結果、自己資本比率は前期末の29.1%から31.0%へ1.9ポイント改善し、ネットD/Eレシオにおいても、前期末の1.0から0.9へ0.1ポイント改善しました。
(3) キャッシュ・フローの分析
要約連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:億円)
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、726億円となり、前期末に比べ、583億円減少しました。その主な要因は次のとおりです。
ア.営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前四半期純利益や減価償却費などが、原油の輸入価格上昇に伴う運転資本の増加などの資金減少要因を上回ったことにより、536億円の収入となりました。
イ.投資活動によるキャッシュ・フロー
主として製油所設備の維持更新投資などによる有形固定資産の取得(554億円)により、451億円の支出となりました。
ウ.財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の返済および社債の償還などにより693億円の支出となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第2四半期連結累計期間における当社グループの資金需要及び財務政策について、前連結会計年度から重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
当社は、当社グループの企業価値・株主共同の利益の確保・向上のため、安定的かつ持続的成長の実現に努めています。
したがって、当社株式を大量に取得しようとする者の出現等により、当社グループの企業価値・株主共同の利益が毀損されるおそれがある場合には、法令・定款で許容される範囲内において適切な措置を講じることを基本方針とします。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は106億円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間の国内の主な石油製品需要は、昨年からの新型コロナウイルス感染症拡大による落ち込みから回復を続けており、航空機向けを中心に増加しました。
ドバイ原油価格は、欧米を中心にワクチン接種が進み経済回復の進展により石油需要が増加する一方、供給面でもOPECプラスの協調減産継続により需給バランスがタイトに推移したことにより、9月末まで上昇しました。この結果、4~9月の平均価格では前年同期比32.6ドル/バレル上昇の69.3ドル/バレルとなりました。
(原油価格、為替レートの状況) |
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 増減 | ||
ドバイ原油(ドル/バレル) | 36.7 | 69.3 | +32.6 | +88.6% |
為替レート(円/ドル) | 106.9 | 109.8 | +2.9 | +2.7% |
当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は、原油価格の上昇などにより、2兆8,670億円(前年同期比+42.2%)となりました。
営業利益は、燃料油セグメントにおける原油価格の上昇に伴う在庫評価影響や基礎化学品セグメントにおける製品マージンの改善などにより、1,793億円(前年同期比+1,762億円)となりました。
営業外損益は、持分法投資損益の改善などにより、178億円(前年同期比+467億円)の利益となりました。その結果、経常利益は1,971億円(前年同期比+2,229億円)となりました。
特別損益は、固定資産売却益などにより、63億円(前年同期比+135億円)の利益となりました。
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた税金費用は、税金等調整前四半期純利益の増加により615億円(前年同期比+637億円)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,427億円(前年同期比+1,748億円)となりました。
当第2四半期連結累計期間におけるセグメント別の経営成績は以下のとおりです。
当社グループの決算期は、一部を除き、海外子会社が12月、国内子会社が3月であるため、当第2四半期連結累計期間の業績については、海外子会社は2021年1月~6月期、国内子会社は2021年4月~9月期について記載しています。
セグメント別売上高
(単位:億円)
前第2四半期 | 当第2四半期 | 増減 | ||
連結累計期間 | 連結累計期間 | 増減額 | 増減率 | |
燃料油 | 15,707 | 22,301 | +6,595 | +42.0% |
基礎化学品 | 1,440 | 2,505 | +1,066 | +74.0% |
高機能材 | 1,554 | 1,940 | +386 | +24.8% |
電力・再生可能エネルギー | 622 | 570 | △52 | △8.3% |
資源 | 823 | 1,339 | +515 | +62.6% |
その他 | 12 | 15 | +3 | +27.9% |
合計 | 20,157 | 28,670 | +8,513 | +42.2% |
セグメント別利益又は損失(△)(営業損益+持分法投資損益)
(単位:億円)
前第2四半期 | 当第2四半期 | 増減 | ||
連結累計期間 | 連結累計期間 | 増減額 | 増減率 | |
燃料油 (在庫評価影響除き) | △303 (273) | 1,557 (451) | +1,860 (+177) | - (+64.8%) |
基礎化学品 | △20 | 109 | +130 | - |
高機能材 | 62 | 102 | +40 | +64.5% |
電力・再生可能エネルギー | △5 | △28 | △23 | - |
資源 | 36 | 215 | +179 | +493.4% |
その他 | 5 | 6 | +0 | +8.2% |
調整額 | △26 | △42 | △16 | - |
合計 (在庫評価影響除き) | △251 (326) | 1,919 (813) | +2,171 (+488) | - (+149.9%) |
[燃料油セグメント]
燃料油セグメントの売上高は、原油価格の上昇などにより、2兆2,301億円(前年同期比+42.0%)となりました。セグメント損益は、在庫評価影響、持分法投資損益の改善などの増加要因により、1,557億円(前年同期比+1,860億円)となりました。
[基礎化学品セグメント]
基礎化学品セグメントの売上高は、ナフサ価格が上昇したことなどにより2,505億円(前年同期比+74.0%)となりました。セグメント損益は、スチレンモノマーをはじめとした製品マージンの改善などにより109億円(前年同期比+130億円)となりました。
[高機能材セグメント]
高機能材セグメントの売上高は、1,940億円(前年同期比+24.8%)となり、セグメント損益は、機能化学品事業における収益改善などにより102億円(前年同期比+64.5%)となりました。
[電力・再生可能エネルギーセグメント]
電力・再生可能エネルギーセグメントの売上高は、570億円(前年同期比△8.3%)となりました。セグメント損益は、電力事業における原価上昇などにより△28億円(前年同期比△23億円)となりました。
[資源セグメント]
(石油・天然ガス開発事業・地熱事業)
石油・天然ガス開発事業は、ベトナムガス田の生産増加及び原油価格の上昇などにより、売上高は401億円(前年同期比+226.7%)となり、セグメント損益は、173億円(前年同期比+598.2%)となりました。
(石炭事業・その他事業)
石炭事業・その他事業の売上高は、石炭価格の上昇などにより938億円(前年同期比+33.9%)となり、セグメント損益は、42億円(前年同期比+265.9%)となりました。
以上の結果、資源セグメント合計の売上高は、1,339億円(前年同期比+62.6%)、セグメント損益は215億円(前年同期比+493.4%)となりました。
[その他セグメント]
その他セグメントの売上高は、15億円(前年同期比+27.9%)となり、セグメント損益は6億円(前年同期比+8.2%)となりました。
(2) 財政状態の分析
要約連結貸借対照表
(単位:億円)
前連結会計年度 | 当第2四半期 連結会計期間 | 増減 | |
流動資産 | 16,655 | 18,636 | +1,980 |
固定資産 | 22,889 | 23,104 | +215 |
資産合計 | 39,544 | 41,740 | +2,195 |
流動負債 | 16,213 | 16,337 | +124 |
固定負債 | 11,180 | 11,835 | +654 |
負債合計 | 27,393 | 28,171 | +778 |
純資産合計 | 12,151 | 13,568 | +1,417 |
負債純資産合計 | 39,544 | 41,740 | +2,195 |
ア.資産の部
資産合計は、原油価格の上昇などによる売掛債権及び棚卸資産の増加等により、4兆1,740億円(前期末比+2,195億円)となりました。
イ.負債の部
負債合計は、原油価格の上昇などによる買掛金の増加及び未払法人税等の増加等により、2兆8,171億円(前期末比+778億円)となりました。
ウ.純資産の部
純資産合計は、親会社株主に帰属する四半期純利益1,427億円の計上や配当金の支払い179億円などにより、1兆3,568億円(前期末比+1,417億円)となりました。
以上の結果、自己資本比率は前期末の29.1%から31.0%へ1.9ポイント改善し、ネットD/Eレシオにおいても、前期末の1.0から0.9へ0.1ポイント改善しました。
(3) キャッシュ・フローの分析
要約連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:億円)
前第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 483 | 536 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △917 | △451 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 219 | △693 |
現金及び現金同等物に係る換算差額 | △50 | 19 |
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | △265 | △588 |
現金及び現金同等物の期首残高 | 1,293 | 1,310 |
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 | - | 5 |
現金及び現金同等物の四半期末残高 | 1,028 | 726 |
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、726億円となり、前期末に比べ、583億円減少しました。その主な要因は次のとおりです。
ア.営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前四半期純利益や減価償却費などが、原油の輸入価格上昇に伴う運転資本の増加などの資金減少要因を上回ったことにより、536億円の収入となりました。
イ.投資活動によるキャッシュ・フロー
主として製油所設備の維持更新投資などによる有形固定資産の取得(554億円)により、451億円の支出となりました。
ウ.財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の返済および社債の償還などにより693億円の支出となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第2四半期連結累計期間における当社グループの資金需要及び財務政策について、前連結会計年度から重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
当社は、当社グループの企業価値・株主共同の利益の確保・向上のため、安定的かつ持続的成長の実現に努めています。
したがって、当社株式を大量に取得しようとする者の出現等により、当社グループの企業価値・株主共同の利益が毀損されるおそれがある場合には、法令・定款で許容される範囲内において適切な措置を講じることを基本方針とします。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は106億円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。