有価証券報告書-第111期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
ア.一般経済情勢及び当社グループを取り巻く環境
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用や所得環境の改善を背景として、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国の通商政策や為替相場の動向等には引き続き注意が必要であり、また、中東地域におけるイラン情勢の悪化やホルムズ海峡封鎖により、原油価格やエネルギー需要の不安定化が進み、企業活動を取り巻く環境は依然として不透明な状況が続いています。
国内石油製品販売量は、乗用車保有台数の減少や燃費改善、物流の効率化などの構造変化を背景に、緩やかな減少基調で推移しました。
原油価格は、2025年4月上旬の米国の関税公表などによる経済悪化懸念やOPECプラスの増産発表による供給過剰感により下落し、イラン・イスラエル情勢による地政学リスクや米国の対露制裁強化等により6月以降上昇に転じ、2026年2月末以降はイラン情勢の悪化やホルムズ海峡封鎖を背景に短期間で大きく上昇しました。この結果、ドバイ原油の平均価格は前期比6.7ドル/バレル下落の71.8ドル/バレルとなりました。
ドル円の為替相場は、米国の関税公表による景気悪化懸念や米政権によるドル安誘導の思惑を受けて円高が進行しましたが、それ以降は米政権の関税交渉やイラン・イスラエル情勢による地政学リスクの影響で上昇と下落を繰り返しました。高市政権発足後は、積極財政や金融緩和志向から円安が進み、イラン情勢悪化により更に円安が加速しました。この結果、平均レートは前期比1.9円/ドル円安の150.7円/ドルとなりました。
イ.業績
当社グループの当期の売上高は、燃料油セグメントにおける原油価格の下落の影響などにより、8兆1,059億円(前期比△11.8%)となりました。
売上原価は、7兆3,514億円(前期比△13.5%)となり、販売費及び一般管理費は、5,423億円(前期比+2.9%)となりました。
営業損益は、燃料油セグメントにおける原油価格急騰によるプラスのタイムラグ影響が資源セグメントにおける石炭市況の下落による影響を上回ったことなどにより、2,122億円(前期比+30.8%)となりました。
営業外損益は、持分法投資利益の減少などにより、174億円(前期比△66.8%)となりました。その結果、経常損益は2,296億円(前期比+6.9%)となりました。
特別損益は、負ののれん発生益等の計上があったものの、固定資産の減損損失の計上などにより、△75億円(前期比+489億円)となりました。
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた税金費用は、570億円(前期比+1.2%)となり、非支配株主に帰属する当期純損益は△68億円(前期比△48億円)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,719億円(前期比+65.2%)となりました。
セグメント別売上高
(単位:億円)
セグメント別利益又は損失(△)
(単位:億円)
(注)セグメント別利益又は損失(△)は、セグメント別の営業損益と持分法投資損益の合計額です。
(ア)燃料油セグメント
燃料油セグメントについては、売上高は原油価格の下落の影響などにより、6兆7,934億円(前期比△11.7%)となりました。セグメント損益は、大規模定期修繕などの費用が増加したものの、ホルムズ海峡封鎖に伴う原油価格上昇によるプラスのタイムラグ影響などにより、1,777億円(前期比+45.5%)となりました。
(イ)基礎化学品セグメント
基礎化学品セグメントについては、売上高は4,914億円(前期比△16.3%)となりました。セグメント損益は3月のナフサ価格の急騰に伴うプラスのタイムラグ影響があったものの、製品マージンが低水準で推移したことなどにより、△68億円(前期比+11億円)となりました。
(ウ)高機能材セグメント
高機能材セグメントについては、売上高は5,032億円(前期比△0.0%)となりました。セグメント損益は、潤滑油事業の海外販売が好調に推移したことやアグリライフ事業における新規連結会社の寄与などにより、334億円(前期比+18.5%)となりました。
(エ)電力・再生可能エネルギーセグメント
電力・再生可能エネルギーセグメントについては、売上高は982億円(前期比△23.0%)となりました。セグメント損益は、前年に発生した発電所トラブルの解消による収益改善やバイオマス発電設備の減損に伴う償却費の負担軽減などにより、△18億円(前期比+105億円)となりました。
(オ)資源セグメント
(石油・天然ガス開発事業・地熱事業)
石油・天然ガス開発事業・地熱事業については、生産数量の減少や原油価格の下落などにより、売上高は388億円(前期比△4.0%)、セグメント損益は140億円(前期比△24.8%)となりました。
(石炭事業・その他事業)
石炭事業・その他事業については、石炭市況の下落に伴う価格要因などにより、売上高は1,647億円(前期比△26.8%)、セグメント損益は191億円(前期比△67.5%)となりました。
以上の結果、資源セグメントの売上高は2,035億円(前期比△23.3%)、セグメント損益は331億円(前期比△57.2%)となりました。
(カ)その他セグメント
その他セグメントの売上高は163億円(前期比+55.7%)、セグメント損益は9億円(前期比△20.0%)となりました。
②財政状態の状況
要約連結貸借対照表
(単位:億円)
ア.資産の部
当期末における資産合計は、富士石油(株)を連結の範囲に含めたことなどにより、5兆3,288億円(前期末比+5,532億円)となりました。
イ.負債の部
当期末における負債合計は、富士石油(株)を連結の範囲に含めたことや有利子負債の増加などにより、3兆3,777億円(前期末比+3,398億円)となりました。
ウ.純資産の部
当期末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替換算調整勘定の増加、配当金の支払いなどにより、1兆9,511億円(前期末比+2,134億円)となりました。
以上の結果、自己資本比率は前期末の36.0%から当期末は36.0%(前期末比△0.0ポイント)となりました。また、当期末のネットD/Eレシオは0.6(前期末:0.6)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
要約連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:億円)
当期末の現金及び現金同等物は、1,571億円となり、前期末に比べ、72億円減少しました。その主な要因は次のとおりです。
ア.営業活動におけるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益や減価償却費、売上債権及び棚卸資産の減少などの資金増加要因が、仕入債務や未払金の減少などの資金減少要因を上回ったことにより、3,924億円の収入となりました。
イ.投資活動におけるキャッシュ・フロー
製油所設備の維持更新投資等による有形固定資産の取得などにより、2,916億円の支出となりました。
ウ.財務活動におけるキャッシュ・フロー
有利子負債の返済や配当金の支払いなどにより、1,049億円の支出となりました。
④生産、受注及び販売の実績
ア.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)上記の金額は、資源セグメントは販売金額、その他のセグメントは製品生産額によって記載をしています。
イ.受注実績
当社グループでは主要製品について受注生産を行っていません。
ウ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.「主な相手先別の販売実績」に該当する販売相手先はないため、記載を省略しています。
3.各セグメントの販売実績は、外部顧客への売上高を記載しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①経営成績の分析
経営成績の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」における「イ.業績」に記載しています。
②資本の財源及び資金の流動性についての分析
ア.資金需要
当社グループの主な運転資金需要は、製品製造のための原油・原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び税金の支払いなどによるものです。
投資資金については、エネルギー・素材の安定供給に努めつつ収益最大化と資本効率向上を実現するための投資、電化・電動化/ICTや海外をはじめとする成長領域への投資、低/脱炭素ソリューションの事業化に向けた投資等の需要があります。
イ.財務政策
当社グループは、中長期的な成長を維持するために資本効率と財務健全性のバランスを勘案しつつ、必要な運転資金及び設備投資資金を、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債・コマーシャル・ペーパーの発行、及び流動性確保のための特定融資枠契約(コミットメントライン契約)の維持等、多様なリソースから効果的に組み合わせて調達しています。
なお、国内子会社は、当社が一括して資金調達し、子会社に融通するグループ金融を通じて運転資金及び設備投資資金を調達しています。また、海外子会社は金融機関からの借入のほか、子会社間のグループ金融を通じて運転資金及び投資資金を調達しています。また、円滑な資金調達を行うため、当社は格付投資情報センター(R&I)、日本格付研究所(JCR)の2社から格付けを取得しています。当連結会計年度末において当社の格付けはR&IがA+(方向性:安定的)、JCRがA+(見通し:安定的)となっています。
(特定融資枠契約)
当社グループは、運転資金の効率的な調達や十分な流動性確保、また、災害発生時の円滑な資金調達のため、取引先銀行で作られるシンジケート団と短期借入を実行できる特定融資枠契約2,100億円を締結し、機動的・安定的な資金調達が可能な体制を敷いています。当連結会計年度末において同契約にかかる借入残高はありません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、2030年ビジョン「責任ある変革者」の実現に向けて、事業構造改革投資と人的資本投資の両輪により事業ポートフォリオの転換を進めるため、自己資本利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)、ネットD/Eレシオ、自己資本比率を主要な経営指標としています。
2026年3月期の自己資本利益率(ROE)が前期対比で増加している主な要因は、燃料油・基礎化学品でのタイムラグにより当期純利益が増加した事によるものです。タイムラグ等を補正した実態投下資本利益率(ROIC)の主な減少要因は、燃料油の定修影響や基礎化学品での市況悪化を背景とした在庫影響除き税後営業利益の減少によるものです。
当社グループの主要な経営指標のトレンドは次のとおりです。
(注)1.各指標は、以下の計算式によって計算しています。
自己資本利益率(ROE):在庫影響除き親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(期首期末平均)
※2024年3月期より算定方法を変更しています。その結果、2022年3月期及び2023年3月期の指標も変更しています。
投下資本利益率(ROIC):(在庫影響除き税後営業利益+持分法投資損益)/(株主資本+有利子負債)
※2024年3月期より算定方法を変更しています。その結果、2022年3月期及び2023年3月期の指標も変更しています。
実態投下資本利益率(ROIC):計算式は投下資本利益率(ROIC)と同様。ただし、大きな外部環境影響を除いて比較するため、燃料油セグメントのタイムラグ影響、資源セグメントの石炭価格(実績を2026年3月期計画前提である120USD/tへ)等を補正
ネットD/Eレシオ:(有利子負債-現預金及び短期運用有価証券)/(純資産-非支配株主持分)
自己資本比率:(純資産-非支配株主持分)/総資産
2.有利子負債は、短期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債及び長期借入金として連結貸借対照表に計上されている金額及びリース債務の金額を使用しています。
3.2022年3月期の実態投下資本利益率(ROIC)については、主要な経営指標に含んでいなかったため記載していません。
①経営成績の状況
ア.一般経済情勢及び当社グループを取り巻く環境
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用や所得環境の改善を背景として、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国の通商政策や為替相場の動向等には引き続き注意が必要であり、また、中東地域におけるイラン情勢の悪化やホルムズ海峡封鎖により、原油価格やエネルギー需要の不安定化が進み、企業活動を取り巻く環境は依然として不透明な状況が続いています。
国内石油製品販売量は、乗用車保有台数の減少や燃費改善、物流の効率化などの構造変化を背景に、緩やかな減少基調で推移しました。
原油価格は、2025年4月上旬の米国の関税公表などによる経済悪化懸念やOPECプラスの増産発表による供給過剰感により下落し、イラン・イスラエル情勢による地政学リスクや米国の対露制裁強化等により6月以降上昇に転じ、2026年2月末以降はイラン情勢の悪化やホルムズ海峡封鎖を背景に短期間で大きく上昇しました。この結果、ドバイ原油の平均価格は前期比6.7ドル/バレル下落の71.8ドル/バレルとなりました。
ドル円の為替相場は、米国の関税公表による景気悪化懸念や米政権によるドル安誘導の思惑を受けて円高が進行しましたが、それ以降は米政権の関税交渉やイラン・イスラエル情勢による地政学リスクの影響で上昇と下落を繰り返しました。高市政権発足後は、積極財政や金融緩和志向から円安が進み、イラン情勢悪化により更に円安が加速しました。この結果、平均レートは前期比1.9円/ドル円安の150.7円/ドルとなりました。
イ.業績
当社グループの当期の売上高は、燃料油セグメントにおける原油価格の下落の影響などにより、8兆1,059億円(前期比△11.8%)となりました。
売上原価は、7兆3,514億円(前期比△13.5%)となり、販売費及び一般管理費は、5,423億円(前期比+2.9%)となりました。
営業損益は、燃料油セグメントにおける原油価格急騰によるプラスのタイムラグ影響が資源セグメントにおける石炭市況の下落による影響を上回ったことなどにより、2,122億円(前期比+30.8%)となりました。
営業外損益は、持分法投資利益の減少などにより、174億円(前期比△66.8%)となりました。その結果、経常損益は2,296億円(前期比+6.9%)となりました。
特別損益は、負ののれん発生益等の計上があったものの、固定資産の減損損失の計上などにより、△75億円(前期比+489億円)となりました。
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた税金費用は、570億円(前期比+1.2%)となり、非支配株主に帰属する当期純損益は△68億円(前期比△48億円)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,719億円(前期比+65.2%)となりました。
セグメント別売上高
(単位:億円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | ||
| (2025年3月期) | (2026年3月期) | 増減額 | 増減率 | |
| 燃料油 | 76,964 | 67,934 | △9,030 | △11.7% |
| 基礎化学品 | 5,872 | 4,914 | △958 | △16.3% |
| 高機能材 | 5,034 | 5,032 | △2 | △0.0% |
| 電力・再生可能エネルギー | 1,276 | 982 | △294 | △23.0% |
| 資源 | 2,652 | 2,035 | △617 | △23.3% |
| その他・調整額 | 105 | 163 | +58 | +55.7% |
| 合計 | 91,902 | 81,059 | △10,843 | △11.8% |
セグメント別利益又は損失(△)
(単位:億円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | ||
| (2025年3月期) | (2026年3月期) | 増減額 | 増減率 | |
| 燃料油 (在庫評価影響除き) | 1,221 (1,520) | 1,777 (2,071) | +556 (+551) | +45.5% (+36.3%) |
| 基礎化学品 | △80 | △68 | +11 | - |
| 高機能材 | 282 | 334 | +52 | +18.5% |
| 電力・再生可能エネルギー | △123 | △18 | +105 | - |
| 資源 | 774 | 331 | △442 | △57.2% |
| その他 | 12 | 9 | △2 | △20.0% |
| 調整額 | △238 | △218 | +20 | - |
| 合計 (在庫評価影響除き) | 1,848 (2,147) | 2,147 (2,441) | +299 (+294) | +16.2% (+13.7%) |
(注)セグメント別利益又は損失(△)は、セグメント別の営業損益と持分法投資損益の合計額です。
(ア)燃料油セグメント
燃料油セグメントについては、売上高は原油価格の下落の影響などにより、6兆7,934億円(前期比△11.7%)となりました。セグメント損益は、大規模定期修繕などの費用が増加したものの、ホルムズ海峡封鎖に伴う原油価格上昇によるプラスのタイムラグ影響などにより、1,777億円(前期比+45.5%)となりました。
(イ)基礎化学品セグメント
基礎化学品セグメントについては、売上高は4,914億円(前期比△16.3%)となりました。セグメント損益は3月のナフサ価格の急騰に伴うプラスのタイムラグ影響があったものの、製品マージンが低水準で推移したことなどにより、△68億円(前期比+11億円)となりました。
(ウ)高機能材セグメント
高機能材セグメントについては、売上高は5,032億円(前期比△0.0%)となりました。セグメント損益は、潤滑油事業の海外販売が好調に推移したことやアグリライフ事業における新規連結会社の寄与などにより、334億円(前期比+18.5%)となりました。
(エ)電力・再生可能エネルギーセグメント
電力・再生可能エネルギーセグメントについては、売上高は982億円(前期比△23.0%)となりました。セグメント損益は、前年に発生した発電所トラブルの解消による収益改善やバイオマス発電設備の減損に伴う償却費の負担軽減などにより、△18億円(前期比+105億円)となりました。
(オ)資源セグメント
(石油・天然ガス開発事業・地熱事業)
石油・天然ガス開発事業・地熱事業については、生産数量の減少や原油価格の下落などにより、売上高は388億円(前期比△4.0%)、セグメント損益は140億円(前期比△24.8%)となりました。
(石炭事業・その他事業)
石炭事業・その他事業については、石炭市況の下落に伴う価格要因などにより、売上高は1,647億円(前期比△26.8%)、セグメント損益は191億円(前期比△67.5%)となりました。
以上の結果、資源セグメントの売上高は2,035億円(前期比△23.3%)、セグメント損益は331億円(前期比△57.2%)となりました。
(カ)その他セグメント
その他セグメントの売上高は163億円(前期比+55.7%)、セグメント損益は9億円(前期比△20.0%)となりました。
②財政状態の状況
要約連結貸借対照表
(単位:億円)
| 前連結会計年度 (2025年3月期) | 当連結会計年度 (2026年3月期) | 増減 | |
| 流動資産 | 26,499 | 29,657 | +3,158 |
| 固定資産 | 21,257 | 23,631 | +2,374 |
| 資産合計 | 47,756 | 53,288 | +5,532 |
| 流動負債 | 20,974 | 23,514 | +2,540 |
| 固定負債 | 9,405 | 10,263 | +858 |
| 負債合計 | 30,379 | 33,777 | +3,398 |
| 純資産合計 | 17,377 | 19,511 | +2,134 |
| 負債純資産合計 | 47,756 | 53,288 | +5,532 |
ア.資産の部
当期末における資産合計は、富士石油(株)を連結の範囲に含めたことなどにより、5兆3,288億円(前期末比+5,532億円)となりました。
イ.負債の部
当期末における負債合計は、富士石油(株)を連結の範囲に含めたことや有利子負債の増加などにより、3兆3,777億円(前期末比+3,398億円)となりました。
ウ.純資産の部
当期末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替換算調整勘定の増加、配当金の支払いなどにより、1兆9,511億円(前期末比+2,134億円)となりました。
以上の結果、自己資本比率は前期末の36.0%から当期末は36.0%(前期末比△0.0ポイント)となりました。また、当期末のネットD/Eレシオは0.6(前期末:0.6)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
要約連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:億円)
| 前連結会計年度 (2025年3月期) | 当連結会計年度 (2026年3月期) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 4,767 | 3,924 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △1,185 | △2,916 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △3,435 | △1,049 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 18 | 74 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 166 | 33 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 1,369 | 1,643 |
| 連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 2 | 28 |
| 連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 106 | △133 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 1,643 | 1,571 |
当期末の現金及び現金同等物は、1,571億円となり、前期末に比べ、72億円減少しました。その主な要因は次のとおりです。
ア.営業活動におけるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益や減価償却費、売上債権及び棚卸資産の減少などの資金増加要因が、仕入債務や未払金の減少などの資金減少要因を上回ったことにより、3,924億円の収入となりました。
イ.投資活動におけるキャッシュ・フロー
製油所設備の維持更新投資等による有形固定資産の取得などにより、2,916億円の支出となりました。
ウ.財務活動におけるキャッシュ・フロー
有利子負債の返済や配当金の支払いなどにより、1,049億円の支出となりました。
④生産、受注及び販売の実績
ア.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 燃料油 | 3,755,000 | 100.2 |
| 基礎化学品 | 447,287 | 94.0 |
| 高機能材 | 319,002 | 97.6 |
| 電力・再生可能エネルギー | - | - |
| 資源 | 143,070 | 76.6 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 4,664,361 | 98.4 |
(注)上記の金額は、資源セグメントは販売金額、その他のセグメントは製品生産額によって記載をしています。
イ.受注実績
当社グループでは主要製品について受注生産を行っていません。
ウ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 燃料油 | 6,793,416 | 88.3 |
| 基礎化学品 | 491,365 | 83.7 |
| 高機能材 | 503,156 | 100.0 |
| 電力・再生可能エネルギー | 98,178 | 77.0 |
| 資源 | 203,500 | 76.7 |
| その他 | 16,273 | 155.7 |
| 合計 | 8,105,891 | 88.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.「主な相手先別の販売実績」に該当する販売相手先はないため、記載を省略しています。
3.各セグメントの販売実績は、外部顧客への売上高を記載しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①経営成績の分析
経営成績の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」における「イ.業績」に記載しています。
②資本の財源及び資金の流動性についての分析
ア.資金需要
当社グループの主な運転資金需要は、製品製造のための原油・原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び税金の支払いなどによるものです。
投資資金については、エネルギー・素材の安定供給に努めつつ収益最大化と資本効率向上を実現するための投資、電化・電動化/ICTや海外をはじめとする成長領域への投資、低/脱炭素ソリューションの事業化に向けた投資等の需要があります。
イ.財務政策
当社グループは、中長期的な成長を維持するために資本効率と財務健全性のバランスを勘案しつつ、必要な運転資金及び設備投資資金を、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債・コマーシャル・ペーパーの発行、及び流動性確保のための特定融資枠契約(コミットメントライン契約)の維持等、多様なリソースから効果的に組み合わせて調達しています。
なお、国内子会社は、当社が一括して資金調達し、子会社に融通するグループ金融を通じて運転資金及び設備投資資金を調達しています。また、海外子会社は金融機関からの借入のほか、子会社間のグループ金融を通じて運転資金及び投資資金を調達しています。また、円滑な資金調達を行うため、当社は格付投資情報センター(R&I)、日本格付研究所(JCR)の2社から格付けを取得しています。当連結会計年度末において当社の格付けはR&IがA+(方向性:安定的)、JCRがA+(見通し:安定的)となっています。
(特定融資枠契約)
当社グループは、運転資金の効率的な調達や十分な流動性確保、また、災害発生時の円滑な資金調達のため、取引先銀行で作られるシンジケート団と短期借入を実行できる特定融資枠契約2,100億円を締結し、機動的・安定的な資金調達が可能な体制を敷いています。当連結会計年度末において同契約にかかる借入残高はありません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、2030年ビジョン「責任ある変革者」の実現に向けて、事業構造改革投資と人的資本投資の両輪により事業ポートフォリオの転換を進めるため、自己資本利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)、ネットD/Eレシオ、自己資本比率を主要な経営指標としています。
2026年3月期の自己資本利益率(ROE)が前期対比で増加している主な要因は、燃料油・基礎化学品でのタイムラグにより当期純利益が増加した事によるものです。タイムラグ等を補正した実態投下資本利益率(ROIC)の主な減少要因は、燃料油の定修影響や基礎化学品での市況悪化を背景とした在庫影響除き税後営業利益の減少によるものです。
当社グループの主要な経営指標のトレンドは次のとおりです。
| 2022年 3月期 | 2023年 3月期 | 2024年 3月期 | 2025年 3月期 | 2026年 3月期 | |
| 自己資本利益率(ROE)(%) | 9.2 | 14.2 | 11.3 | 7.1 | 10.6 |
| 投下資本利益率(ROIC)(%) (全社計) | 6.8 | 6.2 | 8.4 | 6.0 | 6.5 |
| 実態投下資本利益率(ROIC)(%) (既存事業計) | - | 3.4 | 4.8 | 6.5 | 3.9 |
| ネットD/Eレシオ(倍) | 0.9 | 0.9 | 0.7 | 0.6 | 0.6 |
| 自己資本比率(%) | 30.7 | 33.2 | 35.9 | 36.0 | 36.0 |
(注)1.各指標は、以下の計算式によって計算しています。
自己資本利益率(ROE):在庫影響除き親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(期首期末平均)
※2024年3月期より算定方法を変更しています。その結果、2022年3月期及び2023年3月期の指標も変更しています。
投下資本利益率(ROIC):(在庫影響除き税後営業利益+持分法投資損益)/(株主資本+有利子負債)
※2024年3月期より算定方法を変更しています。その結果、2022年3月期及び2023年3月期の指標も変更しています。
実態投下資本利益率(ROIC):計算式は投下資本利益率(ROIC)と同様。ただし、大きな外部環境影響を除いて比較するため、燃料油セグメントのタイムラグ影響、資源セグメントの石炭価格(実績を2026年3月期計画前提である120USD/tへ)等を補正
ネットD/Eレシオ:(有利子負債-現預金及び短期運用有価証券)/(純資産-非支配株主持分)
自己資本比率:(純資産-非支配株主持分)/総資産
2.有利子負債は、短期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債及び長期借入金として連結貸借対照表に計上されている金額及びリース債務の金額を使用しています。
3.2022年3月期の実態投下資本利益率(ROIC)については、主要な経営指標に含んでいなかったため記載していません。