有価証券報告書-第92期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/19 9:27
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【項目】
166項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態の状況
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a. 事業全体の状況
総資産は、前年度比32億5千9百万円減少し4,223億7千4百万円となりました。
流動資産は、78億6千7百万円減少し2,187億1千4百万円となりました。主な増減要因は、製品が20億1千5百万円、原材料及び貯蔵品が19億8千4百万円増加した一方で、自己株式の取得などにより現金及び預金が83億8千3百万円減少しました。
固定資産は、46億8百万円増加し2,036億6千万円となりました。主な増減要因は、ステンレス鋼管事業の拡大や造管工場において空調設備や次世代造管機の導入等により有形固定資産が72億5千1百万円増加した一方で、政策保有株式の減少により投資有価証券が27億7千2百万円減少しました。
負債は、54億6千9百万円減少し604億3千8百万円となりました。主な増減要因は、支払手形及び買掛金が26億8千5百万円、繰延税金負債が投資有価証券の時価評価の影響等により23億3千万円増加した一方で、未払法人税等が117億7千万円減少したことによります。
純資産につきましては、22億9百万円増加し3,619億3千6百万円となりました。主な増減要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を266億7千6百万円確保、その他評価差額金が投資有価証券の時価評価の影響で35億4千2百万円増加した一方で、配当金の支払で109億6千3百万円、自己株式の取得等により137億9千2百万円減少したこと等によります。
なお、資本の財源および資金の流動性については、前連結会計年度と大きな変動は無く、運転資金及び設備資金は自己資金を中心に充当し、国内及び海外子会社の借入金の返済の流動性は満たしておりますが、経営環境の先行き不透明感からも、当社グループ全体での円滑な事業活動の資金について留意してまいります。
b. セグメント情報に記載された区分ごとの状況
(日本)
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて79億9千1百万円増加し、1,705億9千6百万円となりました。ステンレス鋼管事業の拡大のため丸一鋼管株式会社や丸一ステンレス鋼管株式会社で設備投資を行ったこと等で有形固定資産が76億7百万円、未収入金が12億7千8百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が27億5千5百万円減少したことによるものです。
(北米)
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて11億8百万円増加し、442億9千2百万円となりました。主な要因は、在庫数量が増加したこと等により製品が9億2千2百万円増加、売掛金が売上の伸長により5億3千2百万円増加したことによるものです。
(アジア)
当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて11億2千5百万円増加し、275億9千7百万円となりました。主な要因は、在庫数量が増加したこと等により原材料及び貯蔵品が9億4千6百万円、製品が9億2千1百万円増加したことによるものです。
(2)経営成績の状況
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a. 事業全体の状況
販売数量面では、日本(単体)とアジアが前年度割れとなったことから、全体では前年度比△3.7%の減少となりました。売上高は、数量と同じく日本とアジアが減収となり、2,437億6千4百万円(前年度比6.8%減)と減収になりました。利益面は、日本と北米の増益がアジアの減益をカバーし、営業利益は320億4千3百万円(同39.8%増)と増益になりました。営業外損益は、受取配当金の減少などから前年度比15億2千2百万円悪化しましたが、経常利益は342億4千8百万円(同28.5%増)と増益になりました。特別損益は、投資有価証券売却益の減少などから、前年度比86億3千2百万円悪化しました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は266億7千6百万円(同1.3%減)と減益になりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、パイプの販売価格と材料コイルの仕入価格との値差(スプレッド)の変動が最も大きなものです。当連結会計年度は、日本やアジアを中心に販売数量が減少したことにより減収となった一方で、北米セグメントでスプレッドが改善したことにより営業利益・経常利益共に増益となりました。
b. セグメント情報に記載された区分ごとの状況
(日本)
国内事業につきましては、当社主力の中小建築や農業案件の需要が盛り上がりに欠け、建機・農機関連の荷動きも低調、自動車関連も一部メーカーの販売不振などから、単体の販売数量は前年度比△1.6%の実績となりました。パイプ販売単価については、需要低迷の中でコストアップ分の転嫁に鋭意努めておりますが、数量面の不振から製品価格を値下げする他メーカーもあり、単価は下落しました。売上高は、単体は数量減と単価下落から減収となり、丸一ステンレス鋼管㈱も関税問題によるステンレス管の輸出減や、半導体向け在庫調整に加え自動車向けBA管の数量減により減収となり、合計は1,441億3千9百万円(前年度比7.1%減)と減収になりました。セグメント利益は、単体は増益となり、丸一ステンレス鋼管㈱の減益等をカバーし、全体では218億5千1百万円(同11.7%増)と増益になりました。
設備投資関連では、女性も扱える次世代造管機をコンセプトとして造管機メーカーと共同で開発を進めた名古屋工場3号機(6インチミル)の更新設備は昨年9月末から稼働しております。また、東京工場・名古屋工場内などにエアコンの設置を進めるなど、職場労働環境の改善にも努めました。
(北米)
北米事業につきましては、(決算期が1~12月とズレており)米国の熱間圧延コイル(HRC)価格(英国CRU社による米国中西部コイル価格指数)が、年初765$/トンでスタートしたものが上がり始め、3月末には1,000$超の水準まで上がり、9月には900$を若干下回ったものの、年末には1,000$の水準まで戻り高値安定で推移しました。マルイチ・アメリカン・コーポレーション(MAC社)、マルイチ・レビット・パイプ・アンド・チューブLLC(Leavitt社)、マルイチ・オレゴン・スチール・チューブLLC(MOST社)、マルイチ・ネブラスカ・チューブLLC(MNT社)の米国4拠点合計の販売数量は、前年度比+4.2%となりました。米国テキサスのマルイチ・ステンレス・チューブ・テキサス・コーポレーション(MST-X社)は、半導体工場建設の遅れから出荷は少なく赤字となりました。メキシコのマルイチメックスS.A.de C.V.(Maruichimex社)の販売数量は、日系自動車メーカーへの販売好調も一巡し、前年度比△5.1%の実績となりました。
売上高は、販売数量の前年実績の確保から548億3千7百万円(前年度比6.0%増)と増収になりました。セグメント利益は54億5千8百万円と前年実績には数量減とスプレッド悪化に加え、在庫評価損の発生もあったことから、大幅な増益(前年実績は15億1千1百万円の赤字)になりました。
(アジア)
アジア事業につきましては、ベトナムのマルイチ・サン・スチール・ジョイント・ストック・カンパニー(SUNSCO社)では、米国向けの表面処理鋼板の輸出がアンチダンピング問題の影響からほぼ撤退状態で、販売数量は前年度比△20.2%と大幅に落ち込みました。マルイチ・サン・スチール・(ハノイ)・カンパニー・リミテッド(SUNSCO(HNI)社)は、日系二輪メーカーに加え現地EV二輪メーカーの受注を取込み、販売数量は前年度比+5.5%となりました。フィリピンのマルイチ・フィリピン・スチール・チューブ・インク(MPST社)の販売数量は、二輪メーカーの現地生産の拡大を背景に受注を確実に取込み、前年度比+19.8%と引き続き増加しました。インドのマルイチ・クマ・スチール・チューブ・プライベート・リミテッド(KUMA社)では、四輪販売が好調でグジャラート新工場からの出荷も加わり販売数量は前年度比+14.5%増加しました。
売上高は、SUNSCO社での落ち込みが大きく、全体では447億8千8百万円(前年度比18.3%減)と減収になりました。セグメント利益は、SUNSCO社では輸出鋼板は落込んだものの、輸出を低採算の鋼板から鋼管にシフトしたことに加えてベトナム国内の市況回復もあり減益幅を抑制した一方、インドKUMA社が競争激化からの価格下落で減益となり、全体では41億6千4百万円(同6.5%減)と減益になりました。
設備投資関連では、インドKUMA社でグジャラート工場を新設し2インチミル生産設備を導入し昨年4月より稼働、フィリピンMPST社では2インチミルを増設し1月より稼働しています。
c. 目標とする経営指標の達成状況等
目標とする経営指標及びその達成状況につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 の(1)経営方針について」の第7次中期経営計画をご参照ください。
② 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
日本139,499△6.4
北米57,382+10.3
アジア47,605△15.2
合計244,487△4.9

(注) 金額は、販売価格によっております。
b. 受注状況
当社グループは、主として見込み生産をしており、金額的に重要性がないため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
日本144,139△7.1
北米54,837+6.0
アジア44,788△18.3
合計243,764△6.8

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は当該割合が10%に満たないため記載を省略しております。
(3)キャッシュ・フローの状況
① 現金及び現金同等物
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末より64億4千9百万円減少し、886億8千2百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と増減要因は以下のとおりであります。
② 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によって増加した資金は204億1千万円(前年度比77億3千3百万円の収入減)となりました。主な収入は、税金等調整前当期純利益394億2千7百万円、減価償却費79億1千7百万円であります。主な支出は法人税等の支払額216億5百万円、投資有価証券売却及び評価損益(△は益)55億4千7百万円であります。
③ 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によって増加した資金は11億4千3百万円(前年度比125億5千8百万円の支出増)となりました。政策保有株式の削減により投資有価証券の売却及び償還による収入が151億4千2百万円であります。支出につきましては、有形及び無形固定資産の取得による支出が154億6千9百万円等によるものであります。
④ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によって減少した資金は278億7千7百万円(前年度比15億9千2百万円の支出増)となりました。主な支出は、自己株式の取得による支出153億1千万円、配当金の支払額109億5千8百万円などであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金及び設備資金については、主に自己資金を中心に、一部連結子会社は借入金により充当しております。当連結会計年度末における資金の残高は、前連結会計年度末より64億4千9百万円減少し、886億8千2百万円となりました。一方、当連結会計年度末の借入金残高は、短期借入金35億9千9百万円・長期借入金7億8千7百万円であり、これらの返済に必要な流動性は十分に満たしていると認識しております。従って、当社グループの財務の健全性は引き続き確保されており、第7次中期経営計画に沿った投融資・設備投資を含む当社グループの円滑な事業活動の資金には、大きな支障は無いと考えており、今後も当社グループ全体での円滑な事業活動の資金について留意してまいります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況」(重要な会計上の見積り)に注記しております。

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