四半期報告書-第27期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)

【提出】
2023/08/10 9:04
【資料】
PDFをみる
【項目】
37項目
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法律上の位置づけが「5類感染症」に移行されたことに伴う経済正常化や供給制約の改善などで緩やかな回復基調となりました。
また、海外経済においても、全体的には各国でコロナウイルス感染症による国境封鎖の解除や行動規制の緩和が進展するなど、経済活動は回復の兆候が見られます。
しかしながら、ロシアによるウクライナ侵攻等の地政学リスクの影響に因る資源や原材料価格の高騰といったサプライチェーンへの影響は続いており、国内においては円安影響も含めた資源や原材料価格の高騰、物価高によるインフレや人手不足の問題、海外経済でも米欧中央銀行による金融引き締めや中国経済低迷等、先行きは依然として不透明な状況が懸念されます。
当社を取り巻く事業環境について、チタン事業におきましては、航空機需要は回復から成長軌道へ転換しつつあり、加えてロシアによるウクライナ侵攻後の世界的なチタンのサプライチェーン再編が進んでいることから、スポンジチタンの需要は更に強まっております。一方で、高機能材料事業では、昨年秋からの半導体市場の落ち込みが継続しております。
こうした中、当第1四半期累計期間の売上高は、14,130百万円(前年同期比62.4%増)、営業利益は1,691百万円(前年同期比300.5%増)、経常利益は2,469百万円(前年同期比157.7%増)、四半期純利益は2,073百万円(前年同期比153.6%増)となりました。
事業別は以下の通りとなります。
チタン事業
当第1四半期累計期間におけるチタン事業の販売は航空機用途向けが主体である輸出スポンジチタンの売上高が前年同期比72.2%増、一般産業用途向け主体の国内スポンジチタン需要の増加も顕著に推移し、同83.1%増となりました。結果、チタン事業の売上高は13,407百万円(前年同期比75.9%増)となりました。
損益につきましては、販売、生産数量の増加と販売価格是正や操業改善といった収益改善や海上輸送価格の軟化、円安効果等により営業利益は1,740百万円(前年同期比542.1%増)となりました。
高機能材料事業
当第1四半期累計期間における高機能材料事業の販売は半導体関連のスパッタリングターゲット用高純度チタンの売上高が減少したこと等により、売上高は723百万円(前年同期比33.1%減)となりました。
損益につきましては、同製品の販売減影響が大きく営業損失は49百万円(前年同期は151百万円の利益)となりました。
(参考)
事業別売上高(単位:百万円)

当第1四半期累計期間前第1四半期累計期間増減率(%)
チタン事業国 内4,7722,60783.1
輸 出8,6345,01372.2
13,4077,62175.9
高機能材料事業7231,081△33.1
合 計14,1308,70262.4

事業別営業利益(単位:百万円)
当第1四半期累計期間前第1四半期累計期間増減率(%)
チタン事業1,740271542.1
高機能材料事業△49151-
合 計1,691422300.5

(2)財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
①資産
当第1四半期会計期間末の総資産の残高は、89,232百万円と前事業年度末と比べ7,687百万円増加いたしました。これは、現金及び預金が減少したものの、売掛金、原材料及び貯蔵品が増加したことが主な要因であります。
②負債
当第1四半期会計期間末の負債の残高は、57,604百万円と前事業年度末と比べ6,534百万円増加いたしました。これは、設備関係未払金、賞与引当金が減少したものの、短期借入金、長期借入金が増加したことが主な要因であります。
③純資産
当第1四半期会計期間末の純資産の残高は、31,627百万円と前事業年度末と比べ1,153百万円増加いたしました。これは、四半期純利益により利益剰余金が増加したことが主な要因であります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期累計期間の研究開発費の総額は、225百万円であります。なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。