有価証券報告書-第5期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当期の世界経済は、米国や欧州において回復基調が継続した一方、中国においては成長率の鈍化が定着してまいりました。また、新興国においては各国にばらつきがあるものの全体としては回復基調であります。
わが国経済では、企業部門で生産が引き続き増加し、堅調な雇用環境にも支えられ、家計部門でも緩やかな回復基調が続いております。
しかしながら、本年3月に入り、米国政府が保護貿易主義的諸施策を実施し、また、それに応じて中国政府が対抗策を打ち出すなど先行きが不透明な状況となっています。
このような環境のもと、当期の当社グループの財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態の分析)
当連結会計年度末の資産につきましては、棚卸資産の増加や設備投資等により、資産合計で774,191百万円(前連結会計年度末比6.7%増)となりました。
負債合計につきましては、米国ローガン工場やUACJ (Thailand) Co.,Ltd.への戦略投資等に伴う長期借入金の増加等により565,795百万円(同7.3%増)となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により、208,396百万円(同5.1%増)となりました。
(経営成績の分析)
当期の連結業績につきましては、地金価格の上昇等により、売上高は624,270百万円(前期比9.8%増)となりました。損益面におきましては、棚卸評価関係の好転等もあり、営業利益29,205百万円(同12.9%増)となりましたが、経常利益につきましては、米国における税制改革法の成立に伴う持分法適用関連会社の繰延税金資産の取崩し等が発生したこと及び持分法適用関連会社Constellium-UACJ ABS LLCでの事業立上げコストの増加等により、持分法による投資損失が発生し、19,408百万円(同2.1%減)となりました。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、米国における税制改革法の成立に伴う米国子会社での法人税額の減少により、12,253百万円(同40.6%増)となりました。
セグメント別の状況については、以下のとおりであります。
アルミ圧延品事業
アルミニウム圧延品業界については、板類の国内需要では、低アルコール飲料向け需要は引き続き好調であるものの、ビール類の販売が伸びないことから缶材は前期より需要減少となりましたが、輸送関連分野や半導体・液晶製造装置関連では、アルミ出荷量は堅調に推移しております。一方で、輸出物件の減少などにより板類全体数量としては伸び悩みました。押出類に関しては、自動車分野や一般機械向けなどが好調で、底堅く推移しております。
当社グループの国内向売上数量は、上記全体需要とほぼ同様の傾向であり、板押出ともに前期を超える結果となりました。特に自動車関連や厚板需要については、高水準の販売が継続しております。一方、北米では、ローガン工場の自動車パネル用アルミニウム素材の生産設備立上げ等により前期比で減少となりましたが、UACJ (Thailand) Co., Ltd.では一貫生産の本格化に伴い販売量は前期比で増加し、当社グループのアルミ圧延品総量では前期を上回りました。
このような販売状況のもと、地金価格の上昇等も寄与し、当期のアルミ圧延品事業の売上高は497,903百万円(前期比10.3%増)となりました。営業利益については、棚卸評価関係の好転等もあり、29,653百万円(同10.8%増)となりました。
伸銅品事業
当事業の主力製品である空調用銅管の主要用途である家庭用エアコン及び業務用パッケージエアコンの国内生産は好調に推移し、国内出荷台数もともに前年同期を上回りました。国内およびマレーシアでの生産も高水準を維持し、売上数量は前期を上回る結果となりました。このような環境のもと、銅地金価格の上昇等もあり、当期の伸銅品事業の売上高は45,611百万円(前期比5.6%増)となりました。営業利益は棚卸評価関係の好転等により2,075百万円(同195.3%増)となりました。
加工品・関連事業
IT関連等を中心とした販売の増加や、地金価格の上昇等により、当期の加工品・関連事業の売上高は184,624百万円(前期比10.7%増)、営業利益は4,262百万円(同13.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より20,331百万円減少し、20,794百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上などにより、17,381百万円(前連結会計年度比11,012百万円減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、Tri-Arrows Aluminum Inc.やUACJ (Thailand) Co.,Ltd.における設備投資等により、51,853百万円(同3,603百万円減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により調達した資金は、借入による資金調達等により、13,543百万円(同35,934百万円減)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産実績及び受注実績は、グループ内の会社間で前工程生産と後工程生産を行っている場合があり、各社の取引額の単純合計がそのまま連結生産実績とはならないこと、また受注生産形態をとらない製品もあることから、事業ごとに生産規模及び受注規模を金額又は数量で示すことはしておりません。なお、販売実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」において記載しております。
なお、当連結会計年度において、いずれの相手先についても総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当り、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入等の製造費用や販売費及び一般管理費等であります。投資を目的とした資金需要は、主として設備投資によるものであります。これらの所要資金は自己資金及び借入金等により手当てしております。
なお、当連結会計年度末の連結有利子負債残高は、前連結会計年度末より18,511百万円増加し、342,336百万円となりました。これは戦略投資等に伴う長期借入金等の増加によるものです。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況)
中期経営計画「Global Step Ⅰ」<2015年度~2017年度(平成27年度~平成29年度)>では、「世界的な競争力を持つアルミニウムメジャーグループ」への基盤強化のステージと位置付けておりましたが、アジアや新興国の成長に加え、世界的な環境規制の高まりによる自動車の軽量化、EV化の進展・加速によりアルミニウム需要は拡大することが予想されるなど目まぐるしい環境変化があり、この環境変化をビジネスチャンスと捉え、戦略投資・投融資を前倒して実行してまいりました。
このような状況のもと中期経営計画「Global Step Ⅰ」<2015年度~2017年度(平成27年度~平成29年度)>の最終年度である平成30年3月期決算の当社グループの業績につきましては、UACJ (Thailand) Co.,Ltd.の立上げが計画に比べて遅れたことや、Constellium-UACJ ABS LLCでの立上げコストの増加に伴う持分法による投資損失の発生等により、売上高は計画比10.8%減、営業利益は同27.0%減、経常利益は同44.6%減となりました。また、戦略投資等に伴う長期借入金の増加等により、有利子負債は同823億円の増加となりました。分析指標につきましては、下記のとおりです。
※平成29年3月に実施した劣後ローン400億円について、格付上の資本性(50%)を考慮した値としております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当期の世界経済は、米国や欧州において回復基調が継続した一方、中国においては成長率の鈍化が定着してまいりました。また、新興国においては各国にばらつきがあるものの全体としては回復基調であります。
わが国経済では、企業部門で生産が引き続き増加し、堅調な雇用環境にも支えられ、家計部門でも緩やかな回復基調が続いております。
しかしながら、本年3月に入り、米国政府が保護貿易主義的諸施策を実施し、また、それに応じて中国政府が対抗策を打ち出すなど先行きが不透明な状況となっています。
このような環境のもと、当期の当社グループの財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態の分析)
当連結会計年度末の資産につきましては、棚卸資産の増加や設備投資等により、資産合計で774,191百万円(前連結会計年度末比6.7%増)となりました。
負債合計につきましては、米国ローガン工場やUACJ (Thailand) Co.,Ltd.への戦略投資等に伴う長期借入金の増加等により565,795百万円(同7.3%増)となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により、208,396百万円(同5.1%増)となりました。
(経営成績の分析)
当期の連結業績につきましては、地金価格の上昇等により、売上高は624,270百万円(前期比9.8%増)となりました。損益面におきましては、棚卸評価関係の好転等もあり、営業利益29,205百万円(同12.9%増)となりましたが、経常利益につきましては、米国における税制改革法の成立に伴う持分法適用関連会社の繰延税金資産の取崩し等が発生したこと及び持分法適用関連会社Constellium-UACJ ABS LLCでの事業立上げコストの増加等により、持分法による投資損失が発生し、19,408百万円(同2.1%減)となりました。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、米国における税制改革法の成立に伴う米国子会社での法人税額の減少により、12,253百万円(同40.6%増)となりました。
セグメント別の状況については、以下のとおりであります。
アルミ圧延品事業
アルミニウム圧延品業界については、板類の国内需要では、低アルコール飲料向け需要は引き続き好調であるものの、ビール類の販売が伸びないことから缶材は前期より需要減少となりましたが、輸送関連分野や半導体・液晶製造装置関連では、アルミ出荷量は堅調に推移しております。一方で、輸出物件の減少などにより板類全体数量としては伸び悩みました。押出類に関しては、自動車分野や一般機械向けなどが好調で、底堅く推移しております。
当社グループの国内向売上数量は、上記全体需要とほぼ同様の傾向であり、板押出ともに前期を超える結果となりました。特に自動車関連や厚板需要については、高水準の販売が継続しております。一方、北米では、ローガン工場の自動車パネル用アルミニウム素材の生産設備立上げ等により前期比で減少となりましたが、UACJ (Thailand) Co., Ltd.では一貫生産の本格化に伴い販売量は前期比で増加し、当社グループのアルミ圧延品総量では前期を上回りました。
このような販売状況のもと、地金価格の上昇等も寄与し、当期のアルミ圧延品事業の売上高は497,903百万円(前期比10.3%増)となりました。営業利益については、棚卸評価関係の好転等もあり、29,653百万円(同10.8%増)となりました。
伸銅品事業
当事業の主力製品である空調用銅管の主要用途である家庭用エアコン及び業務用パッケージエアコンの国内生産は好調に推移し、国内出荷台数もともに前年同期を上回りました。国内およびマレーシアでの生産も高水準を維持し、売上数量は前期を上回る結果となりました。このような環境のもと、銅地金価格の上昇等もあり、当期の伸銅品事業の売上高は45,611百万円(前期比5.6%増)となりました。営業利益は棚卸評価関係の好転等により2,075百万円(同195.3%増)となりました。
加工品・関連事業
IT関連等を中心とした販売の増加や、地金価格の上昇等により、当期の加工品・関連事業の売上高は184,624百万円(前期比10.7%増)、営業利益は4,262百万円(同13.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より20,331百万円減少し、20,794百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上などにより、17,381百万円(前連結会計年度比11,012百万円減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、Tri-Arrows Aluminum Inc.やUACJ (Thailand) Co.,Ltd.における設備投資等により、51,853百万円(同3,603百万円減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により調達した資金は、借入による資金調達等により、13,543百万円(同35,934百万円減)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産実績及び受注実績は、グループ内の会社間で前工程生産と後工程生産を行っている場合があり、各社の取引額の単純合計がそのまま連結生産実績とはならないこと、また受注生産形態をとらない製品もあることから、事業ごとに生産規模及び受注規模を金額又は数量で示すことはしておりません。なお、販売実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」において記載しております。
なお、当連結会計年度において、いずれの相手先についても総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当り、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入等の製造費用や販売費及び一般管理費等であります。投資を目的とした資金需要は、主として設備投資によるものであります。これらの所要資金は自己資金及び借入金等により手当てしております。
なお、当連結会計年度末の連結有利子負債残高は、前連結会計年度末より18,511百万円増加し、342,336百万円となりました。これは戦略投資等に伴う長期借入金等の増加によるものです。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況)
中期経営計画「Global Step Ⅰ」<2015年度~2017年度(平成27年度~平成29年度)>では、「世界的な競争力を持つアルミニウムメジャーグループ」への基盤強化のステージと位置付けておりましたが、アジアや新興国の成長に加え、世界的な環境規制の高まりによる自動車の軽量化、EV化の進展・加速によりアルミニウム需要は拡大することが予想されるなど目まぐるしい環境変化があり、この環境変化をビジネスチャンスと捉え、戦略投資・投融資を前倒して実行してまいりました。
このような状況のもと中期経営計画「Global Step Ⅰ」<2015年度~2017年度(平成27年度~平成29年度)>の最終年度である平成30年3月期決算の当社グループの業績につきましては、UACJ (Thailand) Co.,Ltd.の立上げが計画に比べて遅れたことや、Constellium-UACJ ABS LLCでの立上げコストの増加に伴う持分法による投資損失の発生等により、売上高は計画比10.8%減、営業利益は同27.0%減、経常利益は同44.6%減となりました。また、戦略投資等に伴う長期借入金の増加等により、有利子負債は同823億円の増加となりました。分析指標につきましては、下記のとおりです。
| 指標 | 平成30年3月期 (計画) | 平成30年3月期 (実績) | 平成30年3月期 (計画比) |
| 売上高 | 7,000億円 | 6,243億円 | 757億円減(10.8%減) |
| 営業利益 | 400億円 | 292億円 | 108億円減(27.0%減) |
| 経常利益 | 350億円 | 194億円 | 156億円減(44.6%減) |
| 自己資本 | 1,950億円 | 1,942億円 | 8億円減(0.4%減) |
| 自己資本比率 | 28% | 25.1% | 2.9ポイント減 |
| 有利子負債 | 2,600億円 | 3,423億円 | 823億円増(31.7%増) |
| D/Eレシオ | 1.33倍 | ※1.50倍 | 0.17ポイント増 |
| ROE | 10% | 6.5% | 3.5ポイント減 |
※平成29年3月に実施した劣後ローン400億円について、格付上の資本性(50%)を考慮した値としております。