有価証券報告書-第7期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/07/31 13:23
【資料】
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【項目】
160項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期の世界経済は、米中貿易摩擦による中国経済の減速や地政学的な情勢をめぐる不透明感等により、世界的な経済成長の減速感が高まりました。直近では、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な感染拡大により、各国における経済活動が停滞し深刻な景気後退に陥りつつあります。
わが国経済については、緩やかな景気回復基調にありましたが、消費税率引き上げに伴う個人消費の落ち込みや新型コロナウイルスの影響により、景気後退局面に転じる懸念が強まっております。
このような情勢の中で、当社グループは2018年5月に公表した中期経営計画<2018年度~2020年度>(以下、本中計)で掲げた重点方針及び2019年9月に発表した「構造改革の実行」で掲げた主要施策の達成に向け、総力をあげて取り組んでまいりました。
(財政状態の分析)
伸銅品事業の売却等により、当連結会計年度末の資産については752,785百万円(前連結会計年度末比6.7%減)、負債については550,069百万円(同8.5%減)となりました。
純資産については、株式の売却や株価下落によるその他有価証券評価差額金の減少等により、202,716百万円(同1.7%減)となりました。
(経営成績の分析)
連結売上高については、本中計で掲げた重点方針の1つである成長市場(アジア・北米)、成長分野(自動車)への注力の結果、UACJ (Thailand) Co., Ltd.やTri-Arrows Aluminum Inc.で販売数量は増加したものの、国内販売数量の減少やアルミ地金価格の下落等により615,150百万円(前期比7.0%減)となりました。損益については、棚卸資産の評価によって発生する会計上の損失がアルミ地金価格の下落に伴い多額に発生したこと等により、連結営業利益10,126百万円(同31.9%減)、連結経常利益3,788百万円(同38.9%減)となりました。また、「構造改革の実行」の一環として実施した伸銅品事業売却に伴う構造改革損失の計上や、当社連結子会社であるUACJ Australia Pty.Ltd.が保有しているBoyne Smelters Ltd.の株式及び同社に対する貸付金について評価損を計上したものの、繰延税金資産を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は2,038百万円(同82.6%増)となりました。
セグメント別の状況については、以下のとおりであります。
アルミ圧延品事業
アルミニウム圧延品業界について、板類の国内需要は、自動車関連で底堅く推移しましたが、飲料缶が前期比微減となり、また、液晶・半導体製造装置等が低調であったことから、板類全体としては前期比で減少となりました。押出類に関しては、乗用車、自動車用熱交換器、産業機械、半導体製造装置等の分野で減少、押出類全体でも減少しました。
当社グループの国内向け販売数量は、板類は前期比で減少となりました。自動車関連は堅調でしたが、米中貿易摩擦や景況感の悪化により、液晶・半導体製造装置用厚板等は減少傾向になりました。押出類では、乗用車、自動車用熱交換器、産業機械、半導体製造装置等の分野で減少しました。海外向け販売数量は、UACJ (Thailand) Co., Ltd.やTri-Arrows Aluminum Inc.で販売数量が増加、当社グループのアルミ圧延品総量では前年同期を上回りました。
以上の結果、販売数量は増加したものの、アルミ地金価格の下落等により、当期のアルミ圧延品事業の売上高は、503,807百万円(前期比5.1%減)となりました。営業利益については、棚卸評価関係が悪化したこと等により、12,545百万円(同26.3%減)となりました。
伸銅品事業
「構造改革の実行」の一環として、2019年9月に伸銅品事業を譲渡し、当連結会計年度における損益の取り込みが6ヶ月間となったことから、当期の伸銅品事業の売上高は22,914百万円(前期比51.7%減)、営業利益は373百万円(同78.5%減)となりました。
加工品・関連事業
電池材・空調関連品は堅調に推移したものの、日本及び米国の加工品事業の売上が減少したこと等により、当期の加工品・関連事業の売上高は188,772百万円(前期比4.2%減)となりました。一方、営業利益はコスト削減等により、3,142百万円(同1.1%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より2,591百万円増加し、27,781百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益が減少したものの、売上債権の減少額やたな卸資産の減少額等の影響により、前期比47,464百万円(同445.6%)増加し58,115百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、本中計にて計画しておりましたUACJ (Thailand) Co.,Ltd.における第3期投資やTri-Arrows Aluminum Inc.における生産能力向上のための設備投資を中心とした有形固定資産の取得による支出を行ったものの、伸銅品事業の売却や投資有価証券の売却による収入等により、前期比4,927百万円(同14.1%)減少し30,021百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、借入金の返済を進めたこと等により、25,852百万円(前期は28,971百万円の調達)となりました。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入等の製造費用や販売費及び一般管理費等であります。投資を目的とした資金需要は、主として設備投資によるものであります。これらの所要資金は自己資金及び借入金等により手当てしております。
UACJ発足以来、国内・海外の成長市場・分野への設備投資(先行投資)を実施したことにより、フリー・キャッシュフローはマイナスで推移して来ました。当連結会計年度においては、成長市場・分野への設備投資は継続したものの、事業再編(事業売却)、資産売却等を実施した結果、フリー・キャッシュフローを黒字化し、有利子負債残高(※)については前連結会計年度末375,080百万円から当連結会計年度末344,011百万円となり、31,070百万円の削減を実現、財務状況を改善させました。
資金調達については、設備投資等の長期資金と運転資金(短期資金)を区分し、資金使途に見合った資金調達方法を実施する事やコミットメントライン枠の設定等により資金調達リスクへの対応と管理をしております。
(※)有利子負債:借入金、社債、コマーシャル・ペーパーの合計
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産実績及び受注実績は、グループ内の会社間で前工程生産と後工程生産を行っている場合があり、各社の取引額の単純合計がそのまま連結生産実績とはならないこと、また受注生産形態をとらない製品もあることから、事業ごとに生産規模及び受注規模を金額又は数量で示すことはしておりません。なお、販売実績については、「(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」において記載しております。
なお、当連結会計年度において、いずれの相手先についても総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの経営成績等に対して重要な影響を与える可能性のある会計上の見積り及び当該見積りの仮定は以下のとおりです。
①固定資産の減損
営業損益が継続してマイナス等の減損の兆候が見られた資産もしくは資産グループについて、割引前の将来キャッシュ・フローの見積り額が帳簿価額を下回っている等の要因により減損損失を認識すべきと判断された場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなります。回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額を採用しており、正味売却価額は主に鑑定評価額により算定し、使用価値は将来キャッシュ・フローの現在価値に基づいて算定しております。
将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは、将来の事業計画や処分価値算定における前提条件に基づいて行っているため、将来の当該資産もしくは資産グループを取り巻く状況変化に伴い、減損損失の計上が必要となる場合があります。
②繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性の評価については、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(企業会計基準適用指針第26号)」に従い将来の課税所得を見積り、回収可能と判断される範囲において繰延税金資産を計上しています。
しかしながら、今後将来の課税所得の見積りに大きな変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しが発生することがあります。また、繰延税金資産は、決算日現在の法人税率等を利用して算出しているため、将来税率変更があった場合に、繰延税金資産の金額が増減することがあります。
繰延税金資産の内訳等については、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」をご参照ください。
また、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大に伴う会計上の見積りについては「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大に伴う会計上の見積りについて」をご参照ください。
その他につきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要事項)」に記載しております。

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