四半期報告書-第97期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により企業収益が急速に低下し、また、雇用情勢、設備投資、生産、輸出等の各面で弱い動きが続くなど、緊急事態宣言解除後の個人消費持ち直しの動き等は見えつつあるものの、総じて極めて厳しい状況で推移しました。世界経済も同感染症の世界的大流行に未だ収束の目処が得られない状況のもと、経済活動の段階的再開により一部下げ止まりの気配は見られるものの、極めて厳しい状況で推移しました。
資源価格については、原油価格は期初に一旦急落後、上昇しました。また、銅の国内建値は期初より上昇基調で推移しているものの、当第1四半期連結累計期間の銅国内建値平均価格は前年同期を下回る水準となりました。
この間において、インフラ向け電線の需要は弱含みで推移し、機器用電線分野においては新型コロナウイルス感染症影響により厳しい需要状況が続きました。また、機能性フィルムの主要用途である携帯端末も同感染症の影響を受け需要の低迷と高機能製品の立ち上がりの遅れが生じました。
こうした環境のもと、当社においては、インフラ向け電線では前年同期並みの販売量を維持したものの銅価格が前年同期を下回ったこと、機能性フィルムでは需要環境は厳しいものの低水準であった前年同期を上回る販売量を確保したこと等を主因に、当第1四半期連結累計期間の売上高は13,365百万円(前年同期比0.3%減)と若干の減収、営業利益は693百万円(前年同期比61.4%増)、経常利益は703百万円(前年同期比54.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は517百万円(前年同期比61.6%増)と増益となりました。
セグメントごとの業績の概況は次のとおりです。
①電線・ケーブル事業セグメント
インフラ向け電線は増販努力等によりおおむね前年同期並みの販売を確保(前年同期比1.7%増)したものの銅価格の低下があり、また機器用電線では新型コロナウイルス影響等による販売低迷が続いたことから売上高は8,338百万円(前年同期比6.2%減)となりました。営業利益は、販売構成の改善等もあり51百万円(前年同期は7百万円の損失)となりました。
②電子材料事業セグメント
当社主力製品である機能性フィルムの需要は低迷しましたが、顧客において生産安定化のための在庫積み増しの動き等が発生し、米中貿易摩擦を主因に極めて低水準であった前年同期に比べ販売量は増加(前年同期比17.0%増)しました。この結果、売上高は4,644百万円(前年同期比13.2%増)、営業利益は846百万円(前年同期比39.0%増)となりました。
③その他事業セグメント
センサー、医療機器部材、環境分析の各事業は、新型コロナウイルス影響による需要減により、売上高は390百万円(前年同期比7.7%減)、営業損益は44百万円の損失(前年同期は4百万円の損失)となりました。
新型コロナウイルス感染症の経済への影響が不透明な状況の中、当社は新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底し従業員・社会の安全を確保するとともにお客様への供給責任を果たしてまいります。そのうえで、国内インフラ向け電線事業は引き続き高付加価値製品の増販、コスト削減に努めるとともに、機能性フィルム事業および機器用電線事業等の各事業においては顧客との連携強化と顧客ニーズに沿う製品・サービスの開発を図り、需要回復の機を的確にとらえ早期に販売量の回復を達成するよう努めてまいります。
(2) 財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前期末に比べ819百万円減少し、54,151百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が減少したこと等によるものです。
負債の部は、前期末に比べ1,278百万円減少し、9,552百万円となりました。これは、未払法人税等および未払費用が減少したこと等によるものです。
純資産の部は、前期末に比べ459百万円増加し、44,598百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上があったものの配当金の支払いにより利益剰余金が減少したこと、繰延ヘッジ損益が増加したこと等によるものです。
以上の結果、自己資本比率は前期末に比べ2.1ポイント上昇し、82.4%となっております。
(3) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、2025長期ビジョン達成に向け、今後も積極的な投資を継続していく予定であります。必要資金は、当面は自己資金により調達する予定でありますが、必要な場合には借入も実行いたします。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は413百万円であります。