有価証券報告書-第106期(平成29年12月1日-平成30年11月30日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国の保護貿易政策を発端とする貿易摩擦の激化や一部の地域における地政学リスク等不透明感はあるものの、全体としては緩やかな回復基調となりました。欧米は消費、生産、輸出に支えられて堅調に推移しました。中国も個人消費、輸出に減速が見られましたが成長は持続、その他アジアの新興国は以前の高い伸びと比べて鈍化したものの一定の成長を持続しました。国内においては、生産、輸出に支えられ拡大を維持してきましたが、自然災害等で個人消費が伸び悩み期末にかけて減速基調となりました。
当社グループにおいては、主要ユーザーである自動車関連産業向けをはじめ多くの業種で需要が好調に推移する中で、Aブランドをはじめとする標準品、特殊品ともに受注が強く、主力のタップや超硬製品の生産能力の増強及び自動化に努めて増産をしておりますが、生産能力が逼迫している状況が続いております。製品別売上ではタップ、超硬ドリルを中心に増加しました。また海外売上高比率は、欧州でのM&Aによる売上高増加もあり58.4%(前期は57.6%)と増加しました。営業利益は、全世界的に主力工場の稼働率が上がり売上が好調だったことで前期と比較して増加しました。
以上の結果、売上高は1,313億6千8百万円(前期比9.3%増)、営業利益は225億2千万円(前期比17.7%増)、経常利益は225億6千7百万円(前期比17.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は147億1千万円(前期比5.1%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(日本)
売上高は763億7千4百万円(前期比8.4%増)、営業利益は117億7千9百万円(前期比8.9%増)となりました。
国内では、主要ユーザーである自動車関連産業をはじめ、幅広い業種から需要は堅調に推移しました。輸出需要もアジア、欧州向けが堅調となりました。主力のタップ、超硬ドリル、超硬エンドミル及びハイスドリルの売上が増加し前期と比較して増収増益となりました。
(米州)
売上高は230億8千1百万円(前期比6.6%増)、営業利益は33億7千9百万円(前期比18.5%増)となりました。
主要市場の北米では、航空機関連産業向けが好調で自動車関連産業向けをはじめとするその他業種の需要も堅調に推移しました。メキシコでは自動車関連産業向けが引き続き堅調に推移しました。ブラジルでは国内需要は超硬ドリルの需要が堅調に推移し、輸出需要も好調でレアル安による外貨建売上が増益に貢献しました。米州セグメント全体では、円高による為替換算の影響を受けたものの、主力のタップ、超硬ドリル及び超硬エンドミルの売上が増加したことにより前期と比較して増収増益となりました。
(欧州・アフリカ)
売上高は223億5百万円(前期比22.0%増)、営業利益は18億9千1百万円(前期比58.4%増)となりました。
欧州・アフリカでは、自動車関連産業向け需要を中心に業績は順調に推移しました。相対的にシェアの低い当地域では営業力の強化に注力しております。既存市場での標準品の販売強化、大手ユーザー開拓による特殊品の拡販、航空機関連産業向けの販売力及び開発力の強化等により着実なシェア向上を図っております。主力のタップに加えて超硬ドリル、超硬エンドミルなどの売上が増加したこと、また、ユーロ高による為替換算の影響もあり前期と比較して増収増益となりました。なお、当連結会計年度期首よりフランス及びドイツに所在する子会社2社を新たに連結子会社として加えております。
(アジア)
売上高は343億3千6百万円(前期比10.4%増)、営業利益は55億9千6百万円(前期比19.4%増)となりました。
中国では自動車関連産業向けを中心に多くの産業で市況は好調に推移しました。韓国では自動車関連産業向けは横ばい、IT関連産業向けは低調で前期売上は維持しながらも減益となりました。台湾では主力のタップが増加し、大手ユーザー開拓により超硬ドリルが大きく伸び、業績は順調に推移しました。新興国等その他のアジア地域では各拠点総じて好調に推移し着実にシェアを増加させています。アジアセグメント全体では、主力のタップ及び超硬ドリルの売上が増加したことにより前期と比較して増収増益となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末(以下「当期末」という。)の総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)と比較して113億4千1百万円増加し、1,780億5千4百万円となりました。流動資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金、仕掛品等が増加したことにより、前期末と比較して85億2千7百万円増加の925億9千6百万円となりました。固定資産は、投資有価証券等が減少しましたが機械装置及び運搬具(純額)、出資金等が増加したことにより、前期末と比較して28億1千4百万円増加の854億5千7百万円となりました。
一方負債は、前期末と比較して13億8千1百万円増加し、396億9千9百万円となりました。流動負債は、未払法人税等が減少しましたが支払手形及び買掛金、未払費用等が増加したことにより、前期末と比較して23億7千6百万円増加の242億2百万円となりました。固定負債は、転換社債型新株予約権付社債等が減少したことにより、前期末と比較して9億9千4百万円減少の154億9千6百万円となりました。
また、当期末の純資産は、為替換算調整勘定等が減少しましたが、利益剰余金の増加及び自己株式の処分等により、前期末と比較して99億6千万円増加の1,383億5千4百万円となりました。この結果、自己資本比率は70.4%(前期末は69.5%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースでの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は215億4千5百万円となり、前連結会計年度末と比較して19億4千6百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は201億2千5百万円(前期比6億9千5百万円減)となりました。これは税金等調整前当期純利益225億6千7百万円、減価償却費91億円、法人税等の支払額73億5千9百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は133億5千1百万円(前期比57億8千5百万円増)となりました。これは有形固定資産の取得による支出114億6千4百万円、定期預金の預入による支出27億8千8百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は47億2千3百万円(前期比64億1千3百万円減)となりました。これは長期借入金の返済による支出5億3千9百万円、配当金の支払額45億8千1百万円等であります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績及び受注状況
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であってもその形状は一様ではなく、正確な生産規模としての把握が困難であり、また受注生産形態をとらない製品も多いため、セグメント別に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
b. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な販売先については、総販売実績の100分の10以上の販売先がないため記載を省略しております。
3 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高が前期比9.3%増加の1,313億6千8百万円、営業利益は前期比17.7%増加の225億2千万円となりました。当社の主力製品であるタップ・ドリルを中心に、日本、米州、欧州・アフリカ、南アジア市場における需要が旺盛だったことに加え、M&Aによる売上増加もあり増収増益となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、海外市場と比較してシェアの高い国内市場の自動車関連産業や航空機関連産業の需要動向、輸出に関連する為替状況等が挙げられます。当連結会計年度は、国内外の各国市場の需要が順調に推移したことに加え、為替レートの推移が期首想定のものと乖離が小さかったこともあり、当初の業績予想を上回る結果となりました。来期は米中貿易摩擦などの影響による中華圏の需要動向に懸念はあるものの、引き続き各主要市場の旺盛な需要に応えるべく能力増強に注力していく予定です。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については次のとおりであります。2017年11月期に策定した中期経営計画において、世界トップの穴加工用切削工具メーカーを目指し、主力製品のタップ、ドリル、エンドミル、転造工具のシェアを上げていく活動を継続し、2020年11月期に売上高1,500億円、営業利益300億円(営業利益率20%)を達成することを目標としております。当連結会計年度の経営指標として、売上高1,313億6千8百万円、営業利益率17.1%を達成しました。これは主要顧客である自動車関連産業や航空機関連産業のシェアアップに加え、近年M&Aを行った各グループ会社とのPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)により、シナジー効果が発現したことによるものと認識しております。収益性に関しては原材料の高騰、需給の逼迫状況、固定費等の増加を考慮し、日本国内市場において主力製品の価格調整を行いました。2019年11月期は価格調整による収益性の改善を見込んでおります。また、今後主力製品のグローバル生産体制をいっそう推進し、生産性向上、生産能力の増大、コストダウン等を推進してまいります。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、超硬材等の原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資及びM&Aによるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金の調達につきましては自己資金及び金融機関からの長期借入を基本とし、場合によっては社債の発行等を行うなど、資金調達の多様性を図っております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は156億1千2百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は215億4千5百万円となっております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国の保護貿易政策を発端とする貿易摩擦の激化や一部の地域における地政学リスク等不透明感はあるものの、全体としては緩やかな回復基調となりました。欧米は消費、生産、輸出に支えられて堅調に推移しました。中国も個人消費、輸出に減速が見られましたが成長は持続、その他アジアの新興国は以前の高い伸びと比べて鈍化したものの一定の成長を持続しました。国内においては、生産、輸出に支えられ拡大を維持してきましたが、自然災害等で個人消費が伸び悩み期末にかけて減速基調となりました。
当社グループにおいては、主要ユーザーである自動車関連産業向けをはじめ多くの業種で需要が好調に推移する中で、Aブランドをはじめとする標準品、特殊品ともに受注が強く、主力のタップや超硬製品の生産能力の増強及び自動化に努めて増産をしておりますが、生産能力が逼迫している状況が続いております。製品別売上ではタップ、超硬ドリルを中心に増加しました。また海外売上高比率は、欧州でのM&Aによる売上高増加もあり58.4%(前期は57.6%)と増加しました。営業利益は、全世界的に主力工場の稼働率が上がり売上が好調だったことで前期と比較して増加しました。
以上の結果、売上高は1,313億6千8百万円(前期比9.3%増)、営業利益は225億2千万円(前期比17.7%増)、経常利益は225億6千7百万円(前期比17.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は147億1千万円(前期比5.1%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(日本)
売上高は763億7千4百万円(前期比8.4%増)、営業利益は117億7千9百万円(前期比8.9%増)となりました。
国内では、主要ユーザーである自動車関連産業をはじめ、幅広い業種から需要は堅調に推移しました。輸出需要もアジア、欧州向けが堅調となりました。主力のタップ、超硬ドリル、超硬エンドミル及びハイスドリルの売上が増加し前期と比較して増収増益となりました。
(米州)
売上高は230億8千1百万円(前期比6.6%増)、営業利益は33億7千9百万円(前期比18.5%増)となりました。
主要市場の北米では、航空機関連産業向けが好調で自動車関連産業向けをはじめとするその他業種の需要も堅調に推移しました。メキシコでは自動車関連産業向けが引き続き堅調に推移しました。ブラジルでは国内需要は超硬ドリルの需要が堅調に推移し、輸出需要も好調でレアル安による外貨建売上が増益に貢献しました。米州セグメント全体では、円高による為替換算の影響を受けたものの、主力のタップ、超硬ドリル及び超硬エンドミルの売上が増加したことにより前期と比較して増収増益となりました。
(欧州・アフリカ)
売上高は223億5百万円(前期比22.0%増)、営業利益は18億9千1百万円(前期比58.4%増)となりました。
欧州・アフリカでは、自動車関連産業向け需要を中心に業績は順調に推移しました。相対的にシェアの低い当地域では営業力の強化に注力しております。既存市場での標準品の販売強化、大手ユーザー開拓による特殊品の拡販、航空機関連産業向けの販売力及び開発力の強化等により着実なシェア向上を図っております。主力のタップに加えて超硬ドリル、超硬エンドミルなどの売上が増加したこと、また、ユーロ高による為替換算の影響もあり前期と比較して増収増益となりました。なお、当連結会計年度期首よりフランス及びドイツに所在する子会社2社を新たに連結子会社として加えております。
(アジア)
売上高は343億3千6百万円(前期比10.4%増)、営業利益は55億9千6百万円(前期比19.4%増)となりました。
中国では自動車関連産業向けを中心に多くの産業で市況は好調に推移しました。韓国では自動車関連産業向けは横ばい、IT関連産業向けは低調で前期売上は維持しながらも減益となりました。台湾では主力のタップが増加し、大手ユーザー開拓により超硬ドリルが大きく伸び、業績は順調に推移しました。新興国等その他のアジア地域では各拠点総じて好調に推移し着実にシェアを増加させています。アジアセグメント全体では、主力のタップ及び超硬ドリルの売上が増加したことにより前期と比較して増収増益となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末(以下「当期末」という。)の総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)と比較して113億4千1百万円増加し、1,780億5千4百万円となりました。流動資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金、仕掛品等が増加したことにより、前期末と比較して85億2千7百万円増加の925億9千6百万円となりました。固定資産は、投資有価証券等が減少しましたが機械装置及び運搬具(純額)、出資金等が増加したことにより、前期末と比較して28億1千4百万円増加の854億5千7百万円となりました。
一方負債は、前期末と比較して13億8千1百万円増加し、396億9千9百万円となりました。流動負債は、未払法人税等が減少しましたが支払手形及び買掛金、未払費用等が増加したことにより、前期末と比較して23億7千6百万円増加の242億2百万円となりました。固定負債は、転換社債型新株予約権付社債等が減少したことにより、前期末と比較して9億9千4百万円減少の154億9千6百万円となりました。
また、当期末の純資産は、為替換算調整勘定等が減少しましたが、利益剰余金の増加及び自己株式の処分等により、前期末と比較して99億6千万円増加の1,383億5千4百万円となりました。この結果、自己資本比率は70.4%(前期末は69.5%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースでの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は215億4千5百万円となり、前連結会計年度末と比較して19億4千6百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は201億2千5百万円(前期比6億9千5百万円減)となりました。これは税金等調整前当期純利益225億6千7百万円、減価償却費91億円、法人税等の支払額73億5千9百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は133億5千1百万円(前期比57億8千5百万円増)となりました。これは有形固定資産の取得による支出114億6千4百万円、定期預金の預入による支出27億8千8百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は47億2千3百万円(前期比64億1千3百万円減)となりました。これは長期借入金の返済による支出5億3千9百万円、配当金の支払額45億8千1百万円等であります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績及び受注状況
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であってもその形状は一様ではなく、正確な生産規模としての把握が困難であり、また受注生産形態をとらない製品も多いため、セグメント別に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
b. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 日本 | 55,287 | +7.1 |
| 米州 | 22,680 | +5.9 |
| 欧州・アフリカ | 22,134 | +21.8 |
| アジア | 31,266 | +7.9 |
| 合計 | 131,368 | +9.3 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な販売先については、総販売実績の100分の10以上の販売先がないため記載を省略しております。
3 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高が前期比9.3%増加の1,313億6千8百万円、営業利益は前期比17.7%増加の225億2千万円となりました。当社の主力製品であるタップ・ドリルを中心に、日本、米州、欧州・アフリカ、南アジア市場における需要が旺盛だったことに加え、M&Aによる売上増加もあり増収増益となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、海外市場と比較してシェアの高い国内市場の自動車関連産業や航空機関連産業の需要動向、輸出に関連する為替状況等が挙げられます。当連結会計年度は、国内外の各国市場の需要が順調に推移したことに加え、為替レートの推移が期首想定のものと乖離が小さかったこともあり、当初の業績予想を上回る結果となりました。来期は米中貿易摩擦などの影響による中華圏の需要動向に懸念はあるものの、引き続き各主要市場の旺盛な需要に応えるべく能力増強に注力していく予定です。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については次のとおりであります。2017年11月期に策定した中期経営計画において、世界トップの穴加工用切削工具メーカーを目指し、主力製品のタップ、ドリル、エンドミル、転造工具のシェアを上げていく活動を継続し、2020年11月期に売上高1,500億円、営業利益300億円(営業利益率20%)を達成することを目標としております。当連結会計年度の経営指標として、売上高1,313億6千8百万円、営業利益率17.1%を達成しました。これは主要顧客である自動車関連産業や航空機関連産業のシェアアップに加え、近年M&Aを行った各グループ会社とのPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)により、シナジー効果が発現したことによるものと認識しております。収益性に関しては原材料の高騰、需給の逼迫状況、固定費等の増加を考慮し、日本国内市場において主力製品の価格調整を行いました。2019年11月期は価格調整による収益性の改善を見込んでおります。また、今後主力製品のグローバル生産体制をいっそう推進し、生産性向上、生産能力の増大、コストダウン等を推進してまいります。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、超硬材等の原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資及びM&Aによるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金の調達につきましては自己資金及び金融機関からの長期借入を基本とし、場合によっては社債の発行等を行うなど、資金調達の多様性を図っております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は156億1千2百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は215億4千5百万円となっております。