有価証券報告書-第121期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の激化、英国のEU離脱問題などの不安定な情勢の継続と、年度終盤からの新型コロナウイルス感染症の拡大により経済活動の減速が強まり、依然として景気の先行きに不透明な状況が続いております。
わが国経済においては、自然災害や消費増税があったものの、雇用・所得環境の改善等により、緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動抑制の影響が大きく、足元の景気は大幅に悪化し、厳しい状況となりました。
このような状況の中で当社グループは、中期経営計画『SHINKA2022』で掲げたビジョン〝安定した収益を確保できる企業″を目指し、初年度である当連結会計年度は管理・マーケティング体制の強化やサービス体制の拡充、及び戦略機種の開発活動等に注力してまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して2,462百万円減少し、34,164百万円となりました。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して3,016百万円減少し、21,053百万円となりまし
た。
また、純資産は、前連結会計年度末と比較して553百万円増加し、13,110百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における連結売上高は34,305百万円(前年同期比4.9%減)、営業利益は2,589百万円(前年同期比34.1%減)、経常利益は2,420百万円(前年同期比31.3%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,582百万円(前年同期比50.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(工作機械)
工作機械は、売上高は24,423百万円(前年同期比8.8%減)、セグメント利益(営業利益)は1,234百万円(前年同期比49.3%減)となりました。
(半導体関連装置)
半導体関連装置は、売上高は9,881百万円(前年同期比6.5%増)となったものの、セグメント利益(営業利益)は製品構成の変化などの影響により2,337百万円(前年同期比6.0%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して980百万円減少し、3,311百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は23百万円(前年同期は4,355百万円の獲得)となりました。これは主に、たな卸資産の増加682百万円、仕入債務の減少2,501百万円、前受金の減少1,341百万円及び法人税等の支払額510百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益2,416百万円、減価償却費1,320百万円及び売上債権の減少1,685百万円により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,159百万円(前年同期は917百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,129百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は245百万円(前年同期は2,628百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,180百万円、配当金の支払いによる支出436百万円により資金が減少した一方で、短期借入金の純増加額2,230百万円により資金が増加したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.当連結会計年度において、半導体関連装置事業の受注高の実績が前年同期に比べて著しく変動しました。主な要因は、半導体市場でのメモリ需要の軟化により設備投資が減速傾向にあることや、前連結会計年度の受注高に、ウエーハ生産用のファイナルポリッシャーの大口の受注が含まれていたことによるものであります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して2,462百万円減少し、34,164百万円となりました。主な要因は、たな卸資産が503百万円増加した一方で、現金及び預金が963百万円、受取手形及び売掛金が1,752百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して3,016百万円減少し、21,053百万円となりました。主な要因は、短期借入金が2,112百万円増加した一方で、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が1,180百万円、支払手形及び買掛金が2,412百万円、前受金が1,356百万円減少したことによるものであります。
また、純資産は、前連結会計年度末と比較して553百万円増加し、13,110百万円となりました。主な要因は、為替換算調整勘定が379百万円、退職給付に係る調整累計額が190百万円減少した一方で、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加1,582百万円、配当金の支払いによる減少440百万円等により1,142百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の34.3%から38.4%となりました。
2)経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高につきましては、海外販売拠点の増強、増産要求に応えるための生産拠点の充実に取り組んでまいりましたが、中国市場における投資抑制などの影響により、前連結会計年度と比較して4.9%減の34,305百万円となりました。
利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりましたが、客先仕様対応への改造費用の発生などに伴い変動費が増加したことなどにより、売上総利益率は前連結会計年度と比較して2.8ポイント悪化の30.1%となりました。営業利益は、売上及び売上総利益の減少に伴い、前連結会計年度と比較して34.1%減少の2,589百万円、営業利益率は3.4ポイント悪化の7.5%となりました。
営業外損益では、前連結会計年度と比較して、支払手数料が138百万円、為替差損が85百万円減少するなど238百万円費用(純額)が減少しました。以上の結果、経常利益は前連結会計年度と比較して31.3%減少の2,420百万円となりました。
税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の減少に伴う課税所得の減少等により、法人税、住民税及び事業税が66百万円減少しました。また、当連結会計年度は繰延税金資産の減少等により、法人税等調整額は前連結会計年度との比較で605百万円減少し、合計で538百万円の増加となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して50.9%減少の1,582百万円となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(工作機械)
国内市場におきましては、工作機械業界向けに門型平面研削盤、また幅広い業種において大型平面研削盤の需要はありましたが、前年度後半からの中国市場における投資抑制などの影響が大きく、売上は前年度に届きませんでした。受注につきましても、工作機械業界や金属部品業界からの大型平面研削盤の受注はあったものの、国内経済の先行きを警戒した設備投資の先送りにより、好調であった前年度を下回る結果となりました。
海外市場におきましては、米国では航空機、医療機器などの業種を中心に、新型平面研削盤の需要が増加し、販売、受注共に堅調に推移いたしました。欧州ではイタリア、ポーランドを中心に売上は比較的堅調に推移したものの、受注につきましてはドイツでの自動車業界の不振が継続し、減少いたしました。アジア市場では、中国での貿易摩擦の長期化に加え、東南アジアにおいても新型コロナウイルス感染症拡大の影響により企業活動が停滞したため、売上、受注共に前年度を大きく下回りました。
以上の結果、売上高は24,423百万円(前年同期比8.8%減)、セグメント利益(営業利益)は1,234百万円(前年同期比49.3%減)となりました。
なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して458百万円減少し、22,617百万円となりました。これは主に回収が進んだことにより売掛金が減少したことによるものであります。
(半導体関連装置)
半導体市場におきましては、スマートフォン需要の鈍化やデータセンター向け投資の停滞が継続しているものの、中長期的には第5世代移動通信システム(5G)やAI技術の進化といった技術革新を背景にしたメモリ向け投資の需要拡大が見込まれております。
このような状況の中で当社グループは、ポリッシュ装置やグラインダー装置の販売増加に向けて、プロセス開発などの諸施策を前期より継続してまいりました。その結果、国内及び東アジアにおいて、ウェーハ生産用のファイナルポリッシャーやグラインダー装置の販売が寄与し、売上は前年度を上回りました。受注につきましては、半導体業界の設備投資に慎重な姿勢が継続していたため、前年度を下回ったものの、年度後半には国内や中国向けにポリッシュ装置を受注するなど持ち直しの動きも見られております。
以上の結果、売上高は9,881百万円(前年同期比6.5%増)となったものの、セグメント利益(営業利益)は製品構成の変化などの影響により2,337百万円(前年同期比6.0%減)となりました。
なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して688百万円減少し、7,371百万円となりました。これは主に回収が進んだことにより売掛金が減少したことによるものであります。
セグメント別の売上高の推移
当社グループの経営に与える大きな要因といたしましては、市況変動、有利子負債への依存、海外事業展開に伴う為替動向や政情の悪化及び予期せぬ法律・規制の変更などがあります。
市況変動につきましては、その影響を最小限に抑えるため、中期経営計画にて「安定した収益を確保できる企業への変革」をビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでおります。有利子負債への依存につきましては、営業キャッシュ・フローにより借入金の返済を進めることを第一に、資金調達が必要な場合には、使用目的などを勘案し、銀行借入金、リース及び債権の流動化など調達方法の多様化を図っております。海外事業につきましては、マーケティング機能の強化などにより、さらなる拡販と製品競争力の向上に取り組む一方で、為替動向や政情の悪化につきましては、原材料の調達先、取引通貨の決定、最適生産拠点の決定を慎重に行うと共に、各拠点との適時円滑な情報共有が可能となる人材の確保・育成を行ってまいります。
なお、当社グループは、3ヶ年の中期経営計画「SHINKA 2022」を策定し、最終年度の2022年3月期に、売上高380億円、営業利益46億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。
概要につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)中期経営計画について」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。
このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約1.0ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。
今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及びリースによる調達を予定しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たりましては、当連結会計年度末日における資産・負債並びに当連結会計年度における収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に、継続して評価しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。なお、現時点において新型コロナウイルス感染症の影響を見積ることは困難な状況にありますが、2021年3月期の期中において当該影響が収束し、経済活動が回復に向かうと仮定し、会計上の見積りを行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画を基に課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産の金額が変動し、当期純損益額に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の激化、英国のEU離脱問題などの不安定な情勢の継続と、年度終盤からの新型コロナウイルス感染症の拡大により経済活動の減速が強まり、依然として景気の先行きに不透明な状況が続いております。
わが国経済においては、自然災害や消費増税があったものの、雇用・所得環境の改善等により、緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動抑制の影響が大きく、足元の景気は大幅に悪化し、厳しい状況となりました。
このような状況の中で当社グループは、中期経営計画『SHINKA2022』で掲げたビジョン〝安定した収益を確保できる企業″を目指し、初年度である当連結会計年度は管理・マーケティング体制の強化やサービス体制の拡充、及び戦略機種の開発活動等に注力してまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して2,462百万円減少し、34,164百万円となりました。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して3,016百万円減少し、21,053百万円となりまし
た。
また、純資産は、前連結会計年度末と比較して553百万円増加し、13,110百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における連結売上高は34,305百万円(前年同期比4.9%減)、営業利益は2,589百万円(前年同期比34.1%減)、経常利益は2,420百万円(前年同期比31.3%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,582百万円(前年同期比50.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(工作機械)
工作機械は、売上高は24,423百万円(前年同期比8.8%減)、セグメント利益(営業利益)は1,234百万円(前年同期比49.3%減)となりました。
(半導体関連装置)
半導体関連装置は、売上高は9,881百万円(前年同期比6.5%増)となったものの、セグメント利益(営業利益)は製品構成の変化などの影響により2,337百万円(前年同期比6.0%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して980百万円減少し、3,311百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は23百万円(前年同期は4,355百万円の獲得)となりました。これは主に、たな卸資産の増加682百万円、仕入債務の減少2,501百万円、前受金の減少1,341百万円及び法人税等の支払額510百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益2,416百万円、減価償却費1,320百万円及び売上債権の減少1,685百万円により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,159百万円(前年同期は917百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,129百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は245百万円(前年同期は2,628百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,180百万円、配当金の支払いによる支出436百万円により資金が減少した一方で、短期借入金の純増加額2,230百万円により資金が増加したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 工作機械 | 18,257 | 94.9 |
| 半導体関連装置 | 6,283 | 91.5 |
| 合計 | 24,541 | 94.0 |
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) |
| 工作機械 | 20,735 | 72.2 | 8,855 | 70.6 |
| 半導体関連装置 | 3,902 | 36.3 | 5,741 | 49.0 |
| 合計 | 24,638 | 62.4 | 14,596 | 60.2 |
(注)1.当連結会計年度において、半導体関連装置事業の受注高の実績が前年同期に比べて著しく変動しました。主な要因は、半導体市場でのメモリ需要の軟化により設備投資が減速傾向にあることや、前連結会計年度の受注高に、ウエーハ生産用のファイナルポリッシャーの大口の受注が含まれていたことによるものであります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 工作機械 | 24,423 | 91.2 |
| 半導体関連装置 | 9,881 | 106.5 |
| 合計 | 34,305 | 95.1 |
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して2,462百万円減少し、34,164百万円となりました。主な要因は、たな卸資産が503百万円増加した一方で、現金及び預金が963百万円、受取手形及び売掛金が1,752百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して3,016百万円減少し、21,053百万円となりました。主な要因は、短期借入金が2,112百万円増加した一方で、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が1,180百万円、支払手形及び買掛金が2,412百万円、前受金が1,356百万円減少したことによるものであります。
また、純資産は、前連結会計年度末と比較して553百万円増加し、13,110百万円となりました。主な要因は、為替換算調整勘定が379百万円、退職給付に係る調整累計額が190百万円減少した一方で、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加1,582百万円、配当金の支払いによる減少440百万円等により1,142百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の34.3%から38.4%となりました。
2)経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高につきましては、海外販売拠点の増強、増産要求に応えるための生産拠点の充実に取り組んでまいりましたが、中国市場における投資抑制などの影響により、前連結会計年度と比較して4.9%減の34,305百万円となりました。
利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりましたが、客先仕様対応への改造費用の発生などに伴い変動費が増加したことなどにより、売上総利益率は前連結会計年度と比較して2.8ポイント悪化の30.1%となりました。営業利益は、売上及び売上総利益の減少に伴い、前連結会計年度と比較して34.1%減少の2,589百万円、営業利益率は3.4ポイント悪化の7.5%となりました。
営業外損益では、前連結会計年度と比較して、支払手数料が138百万円、為替差損が85百万円減少するなど238百万円費用(純額)が減少しました。以上の結果、経常利益は前連結会計年度と比較して31.3%減少の2,420百万円となりました。
税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の減少に伴う課税所得の減少等により、法人税、住民税及び事業税が66百万円減少しました。また、当連結会計年度は繰延税金資産の減少等により、法人税等調整額は前連結会計年度との比較で605百万円減少し、合計で538百万円の増加となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して50.9%減少の1,582百万円となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(工作機械)
国内市場におきましては、工作機械業界向けに門型平面研削盤、また幅広い業種において大型平面研削盤の需要はありましたが、前年度後半からの中国市場における投資抑制などの影響が大きく、売上は前年度に届きませんでした。受注につきましても、工作機械業界や金属部品業界からの大型平面研削盤の受注はあったものの、国内経済の先行きを警戒した設備投資の先送りにより、好調であった前年度を下回る結果となりました。
海外市場におきましては、米国では航空機、医療機器などの業種を中心に、新型平面研削盤の需要が増加し、販売、受注共に堅調に推移いたしました。欧州ではイタリア、ポーランドを中心に売上は比較的堅調に推移したものの、受注につきましてはドイツでの自動車業界の不振が継続し、減少いたしました。アジア市場では、中国での貿易摩擦の長期化に加え、東南アジアにおいても新型コロナウイルス感染症拡大の影響により企業活動が停滞したため、売上、受注共に前年度を大きく下回りました。
以上の結果、売上高は24,423百万円(前年同期比8.8%減)、セグメント利益(営業利益)は1,234百万円(前年同期比49.3%減)となりました。
なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して458百万円減少し、22,617百万円となりました。これは主に回収が進んだことにより売掛金が減少したことによるものであります。
(半導体関連装置)
半導体市場におきましては、スマートフォン需要の鈍化やデータセンター向け投資の停滞が継続しているものの、中長期的には第5世代移動通信システム(5G)やAI技術の進化といった技術革新を背景にしたメモリ向け投資の需要拡大が見込まれております。
このような状況の中で当社グループは、ポリッシュ装置やグラインダー装置の販売増加に向けて、プロセス開発などの諸施策を前期より継続してまいりました。その結果、国内及び東アジアにおいて、ウェーハ生産用のファイナルポリッシャーやグラインダー装置の販売が寄与し、売上は前年度を上回りました。受注につきましては、半導体業界の設備投資に慎重な姿勢が継続していたため、前年度を下回ったものの、年度後半には国内や中国向けにポリッシュ装置を受注するなど持ち直しの動きも見られております。
以上の結果、売上高は9,881百万円(前年同期比6.5%増)となったものの、セグメント利益(営業利益)は製品構成の変化などの影響により2,337百万円(前年同期比6.0%減)となりました。
なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して688百万円減少し、7,371百万円となりました。これは主に回収が進んだことにより売掛金が減少したことによるものであります。
セグメント別の売上高の推移
| 工作機械事業 (百万円) | 半導体関連装置事業 (百万円) | 合計 (百万円) | |
| 2020年3月期 | 24,423 | 9,881 | 34,305 |
| 2019年3月期 | 26,790 | 9,276 | 36,067 |
| 2018年3月期 | 23,453 | 5,374 | 28,827 |
当社グループの経営に与える大きな要因といたしましては、市況変動、有利子負債への依存、海外事業展開に伴う為替動向や政情の悪化及び予期せぬ法律・規制の変更などがあります。
市況変動につきましては、その影響を最小限に抑えるため、中期経営計画にて「安定した収益を確保できる企業への変革」をビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでおります。有利子負債への依存につきましては、営業キャッシュ・フローにより借入金の返済を進めることを第一に、資金調達が必要な場合には、使用目的などを勘案し、銀行借入金、リース及び債権の流動化など調達方法の多様化を図っております。海外事業につきましては、マーケティング機能の強化などにより、さらなる拡販と製品競争力の向上に取り組む一方で、為替動向や政情の悪化につきましては、原材料の調達先、取引通貨の決定、最適生産拠点の決定を慎重に行うと共に、各拠点との適時円滑な情報共有が可能となる人材の確保・育成を行ってまいります。
なお、当社グループは、3ヶ年の中期経営計画「SHINKA 2022」を策定し、最終年度の2022年3月期に、売上高380億円、営業利益46億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。
概要につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)中期経営計画について」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。
このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約1.0ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。
今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及びリースによる調達を予定しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たりましては、当連結会計年度末日における資産・負債並びに当連結会計年度における収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に、継続して評価しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。なお、現時点において新型コロナウイルス感染症の影響を見積ることは困難な状況にありますが、2021年3月期の期中において当該影響が収束し、経済活動が回復に向かうと仮定し、会計上の見積りを行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画を基に課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産の金額が変動し、当期純損益額に影響を与える可能性があります。