有価証券報告書-第71期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 14:58
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調を示してきたものの、各国の通商政策をはじめとする海外経済の不確実性や、年央の自然災害や消費税増税による消費マインドへのマイナス影響に加え、年度後半の新型コロナウイルス感染症拡大による国内外経済への影響により厳しい状況となってきました。
このような状況のもと当社におきましては、新製品及び新技術の開発、市場への発信力の強化、生産性の向上、コスト削減の徹底等に注力してまいりましたが、売上高は139億4千1百万円と前期比3.2%の減少、利益面につきましては、精密金属加工品において自動車関連部品の受注減の影響を受けたこと、展示会出展費用及び研究開発費が増加したこと等から、営業利益は2億8千8百万円と前期比48.8%の減少、経常利益は3億5千9百万円と前期比41.9%の減少、当期純利益は保有する投資有価証券の一部を売却し特別利益を計上したものの、4億4百万円と前期比47.1%の減少となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[精密加工事業部]
精密加工事業部における当事業年度の売上高は、73億9千7百万円と前期比1.9%の減少となり、その内容は以下のとおりです。
a.精密金属加工品
当事業年度の売上高は、主に自動車関連部品及び水晶振動子関連部品が減少したことから、40億9千9百万円と前期比7.7%の減少となりました。
b.小口径銃弾
当事業年度の売上高は、政府の予算執行を受け、32億9千7百万円と前期比6.4%の増加となりました。
[機械事業部]
機械事業部における当事業年度の売上高は、65億4千4百万円と前期比4.6%の減少となり、その主な内容は以下のとおりです。
a.プレス機械
当事業年度の売上高は、主にリチウムイオン電池缶製造用プレスの輸出が増加したことから、41億7千7百万円と前期比7.2%の増加となりました。
b.ばね機械
当事業年度の売上高は、主にコイルばね成形用の製品が減少したことから、7億6千7百万円と前期比19.2%の減少となりました。
c.航空機部品
当事業年度の売上高は、旅客機用部品が増加したことから、7億6千万円と前期比16.7%の増加となりました。
d.自動機・専用機
当事業年度の売上高は、自動車関連向けが減少したことから、7億4千4百万円と前期比26.1%の減少となりました。
財政状態は次のとおりであります。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、107億9千1百万円(前事業年度末は106億3千5百万円)となり、1億5千6百万円増加いたしました。これは主に、売上債権の回収により売掛金が7億1千9百万円及び電子記録債権が2億7百万円それぞれ減少したものの、短期借入金の増加等により現金及び預金が12億5千1百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、77億1千万円(前事業年度末は83億9千6百万円)となり、6億8千5百万円減少いたしました。これは主に、金属加工機械製造設備の拡充等により機械及び装置で2億5千6百万円増加したものの、保有株式の一部売却及び市場価格の下落により投資有価証券が8億5千4百万円減少したためであります。
この結果、総資産は185億2百万円(前事業年度末は190億3千1百万円)となり、5億2千9百万円減少いたしました。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、50億7百万円(前事業年度末は49億7千4百万円)となり、3千3百万円増加いたしました。これは主に、仕入債務の減少により電子記録債務が3億4千1百万円及び買掛金が2億2千5百万円それぞれ減少したものの、短期借入金が8億円増加したためであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、9億4千4百万円(前事業年度末は11億3千2百万円)となり、1億8千8百万円減少いたしました。これは主に、保有株式の市場価格の下落によりその他有価証券評価差額金等にかかる繰延税金負債が2億1千5百万円減少したためであります。
この結果、負債合計は59億5千1百万円(前事業年度末は61億7百万円)となり、1億5千5百万円減少いたしました。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産の部の残高は、125億5千万円(前事業年度末は129億2千4百万円)となり、3億7千4百万円減少いたしました。これは主に、当期純利益の計上等により繰越利益剰余金が2億3千5百万円増加したものの、保有株式の一部売却や市場価格の下落によりその他有価証券評価差額金が6億5百万円減少したためであります。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は減価償却費の計上等により12億5千1百万円増加し、当事業年度末には42億4千1百万円(前年同期比41.8%増)となりました。
また当事業年度中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動による資金の増加は13億8千7百万円(前年同期比552.3%増)となりました。これは主に、仕入債務が6億4千1百万円減少したものの、売上債権が9億2千7百万円減少したこと、減価償却費を8億1千4百万円及び税引前当期純利益を5億4千7百万円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動による資金の減少は7億5千3百万円(前年同期比58.1%減)となりました。これは主に、投資有価証券の売却により2億9百万円増加したものの、有形固定資産の取得で9億1千7百万円支出したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動による資金の増加は6億1千7百万円(前年同期は12億9千2百万円の減少)となりました。これは主に、配当金で1億6千8百万円支出したものの、短期借入金が8億円増加したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
精密加工事業部(千円)7,432,41198.9
機械事業部(千円)6,622,10096.3
合計(千円)14,054,51197.7

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
精密加工事業部7,068,33091.13,050,03490.3
機械事業部4,493,32560.02,949,50959.0
合計11,561,65675.95,999,54371.6

(注)1.セグメント間の受注については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
精密加工事業部(千円)7,397,21698.1
機械事業部(千円)6,544,43695.4
合計(千円)13,941,65396.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
防衛省3,033,86721.13,201,13823.0
Shenzhen Kedali Industry Co., Ltd.1,756,33412.22,376,66817.0
イーグル工業株式会社1,727,50612.01,647,46111.8

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
[精密加工事業部]
売上高は、精密金属加工品の減少により73億9千7百万円(前期比1.9%の減少)、セグメント利益は、精密金属加工品の減益により7億2千3百万円(前期比19.5%の減少)、セグメント資産は、主にたな卸資産の減少により55億2千1百万円(前期比0.1%の減少)となりました。
[機械事業部]
売上高は、主に自動機・専用機の減少により65億4千4百万円(前期比4.6%の減少)、セグメント利益は、主に自動機・専用機の減少により3億1千5百万円(前期比15.2%の減少)、セグメント資産は、主に売上債権の減少により56億2千6百万円(前期比14.0%の減少)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性にかかる情報
(資金の流動性についての分析)
キャッシュ・フローに関する詳細の記述は「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。また、当社のキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
(キャッシュ・フロー指標のトレンド)
第69期第70期第71期
自己資本比率(%)69.467.967.8
時価ベースの自己資本比率(%)34.031.027.4
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.94.21.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)199.646.9192.0

※自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
2.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
3.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
(資本の財源についての分析)
当社の資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料・部品の購入のほか、製造に係る労務費・経費、販売費及び一般管理費等の営業費用による運転資金や設備資金であります。また、当社の財務状態といたしましては、当事業年度末における流動比率は215.5%、自己資本比率は67.8%であり比較的健全な財務状態であると認識しております。なお、運転資金及び設備資金につきましては、自己資金の他、新型コロナウイルス感染症の拡大に対応すべく、借入金を増額することにより手元資金の拡充を図っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 「注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(貸倒引当金)
当社は、売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、得意先の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
(繰延税金資産)
当社は、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しまして将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、新型コロナウイルス感染症拡大等によりその見積額が減少した場合、また、税率変更を含む税制の改正等があった場合には、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(有価証券の減損処理)
当社は、有価証券を保有しておりますが、時価のあるものについては、新型コロナウイルス感染症拡大等により市場価格が悪化した場合に、また時価のないものについては、投資先の財政状態の悪化等の事象が認められた場合に減損処理を行うこととしております。
(退職給付引当金)
退職給付費用及び債務の算定については、割引率や年金資産の長期期待運用収益率等の多くの見積りが存在します。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、法改正や採用する退職給付制度の変更がある場合に発生する数理差異は将来期間において償却されるため、将来の退職給付費用及び債務に大きな影響を与える可能性があります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、2018年4月26日に策定いたしました2021年3月期を最終年度とする3ヵ年の「2020事業計画」につきまして本事業計画策定時に想定しました事業環境が大きく変化したことから、取り下げることにいたしました。
当社は「2020事業計画」達成に向け、第三組立工場の新設によるプレス機械の生産性向上、自動車業界向けの精密金属加工品の拡販等に取り組んで参りましたが、航空機事業の量産の延期や減産に加え、新型コロナウイルス感染症拡大による国内外におけます経済全体の停滞および終息時期が不透明となっていることにより機械事業部及び精密加工事業部の経営環境が「2020事業計画」を策定した想定を超える事態となり、目標達成が困難になったと判断するに至りました。

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