有価証券報告書-第73期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 16:41
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153項目
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(以下、当期という)におけるわが国経済は、当初、米中の貿易摩擦や中国の経済減速など景気の先行きに懸念はあったものの、雇用・所得環境の改善が続き緩やかな回復基調が続いていました。ところが、期末においては新型コロナウィルス感染症が急拡大したことにより世界経済が混乱、停滞するなど厳しい状況となりました。
このような状況の中、当社グループは、当期を初年度とする3カ年中期経営計画「Productivity Innovation 21-業務の改革をもって生産性を向上させ、お客様の期待に応える企業を目指す」を遂行しておりますが、当期における受注高は、消音冷熱装置事業以外の事業で受注が減少したことから114億24百万円(前年同期比13.2%減)となりました。売上高は前期のような海水淡水化プラントの大口売上がなく117億96百万円(同53.4%減)となり、受注残高は101億1百万円(同3.6%減)にとどまりました。
損益面につきましては、営業利益は7億19百万円(同16.6%減)となりました。経常利益は為替変動の影響を受け、為替差損を3億11百万円計上したことから3億74百万円(同50.5%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は94百万円(同92.7%減)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
① 船舶用機器事業
世界の新造船受注量は最悪期を脱したものの、本格回復の兆しが見られず、当期における受注高は22億40百万円(前年同期比4.9%減)と減少しました。売上高はアフターサービスの増加により24億17百万円(同2.4%増)となり、営業利益は2億87百万円(同13.7%増)、受注残高は10億25百万円(同14.7%減)となりました。
② 陸上用機器事業
主力である空冷式熱交換器において、石油精製プラント向け更新需要は増加したものの、都市ごみ焼却プラント向けの受注が減少したことから、受注高は29億37百万円(同10.8%減)となり、売上高は25億65百万円(同9.0%減)となり、営業利益は2億91百万円(同26.0%増)、受注残高は49億65百万円(同8.1%増)となりました。
③ 水処理装置事業
海水淡水化装置は依然として受注低迷が続いた上、ITならびに自動車関連市場を中心に蒸発濃縮装置の受注が減少し、受注高は30億95百万円(同29.2%減)となり、売上高は前期のような海水淡水化プラントの大口売上がなかったことから35億85百万円(同79.1%減)となりました。営業損益は2億74百万円の損失(前年同期は受注損失引当金戻入益により2億88百万円の利益)、受注残高は26億10百万円(前年同期比15.9%減)となりました。
④ 消音冷熱装置事業
主力の騒音防止装置において、都市ごみ焼却プラント向けの受注が減少したものの、データセンター向け大口受注が加わり、当期の受注は前期並みの31億37百万円(同0.5%増)となり、売上高は32億13百万円(同9.1%増)となりました。前期は放射空調機器で不採算案件があり営業利益額が減少しましたが、今期の営業利益は4億7百万円(同416.3%増)、受注残高は15億円(同4.9%減)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による当期業績への影響については、中国向け水処理装置の一部で納入延期が発生した案件もありましたが、当初の売上高予想値と大きく変わることなく影響はほぼなかったものと思われます。しかしながら、緊急事態宣言後の感染症拡大に伴い、設備投資の延期や顧客の休業などにより、製品納期を延期せざるを得ない案件が複数発生しており、この潮流がどこまで続くのか不透明であります。更に、外務省からはほぼ全世界を対象とした渡航中止の要請や、海外子会社の所在地であるサウジアラビアやインドネシアにおいては都市封鎖や移動制限が実施され操業が制約されている状況が続いており、通常の業務への回復時期は予想がつかない状況であります。
(2) 財政状態の状況
資産は前連結会計年度末と比べて20億97百万円減少しましたが、その主な内訳は、現金及び預金が14億6百万円、製品が4億48百万円、それぞれ増加したものの、受取手形及び売掛金が38億50百万円減少したことによるものです。
負債は前連結会計年度末と比べて18億44百万円減少しましたが、その主な内訳は1年内返済予定の長期借入金が7億99百万円、前受金が1億91百万円それぞれ増加したものの、支払手形及び買掛金が10億51百万円、未払法人税等が1億48百万円、長期借入金が14億60百万円それぞれ減少したことによるものです。
純資産は前連結会計年度末と比べて2億52百万円減少しましたが、その主な内訳は、利益剰余金が1億4百万円、その他有価証券評価差額金が1億21百万円、非支配株主持分が27百万円それぞれ減少したことによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前連結会計年度末に比べ14億6百万円増加し、当連結会計年度末には50億57百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
たな卸資産の増加額、仕入債務の減少額等がありましたが、売上債権の減少額等により、資金は25億49百万円の増加(前期は39億19百万円の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有価証券の売却及び償還による収入等がありましたが、有形固定資産の取得による支出、投資有価証券の取得による支出等により、資金は2億75百万円の減少(前期は15億78百万円の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入金の返済による支出、配当金の支払額等により、資金は8億17百万円の減少(前期は19億91百万円の増加)となりました。
(4) 資本の財源および資金の流動性についての分析
運転資金需要は、主に材料の購入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。これらの運転資金の需要に対しては、内部資金を充当しております。加えて、グループ会社の運転資金の効率的な調達を行うため、株式会社みずほ銀行と金銭消費貸借契約を締結しております。
(5) 経営目標の達成状況を判断する経営指標について
当社は2019年度を初年度とする第9次中期経営計画の経営目標として、最終年度である2021年度売上高営業利益率5%の達成を掲げ、そのための重点施策として
・生産能力の増強と業務効率の向上
・現有市場の拡大と収益力の強化
・ビジネスモデルの変革と新製品・新市場展開を実行していく予定です。
2019年度については生産能力増強のため新たに機械設備を導入しておりますが、売上高営業利益率は3.5%に留まりました。
(単位:百万円)
区分2019年度
実績
売上高9,363
営業利益327
売上高営業利益率(%)3.5

(6) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
船舶用機器事業1,441△9.0
陸上用機器事業2,42819.2
水処理装置事業3,259△50.5
消音冷熱装置事業2,354△2.6
その他--
合計9,483△24.9

(注)1 金額は製造原価で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2 水処理装置事業の生産高が著しく減少しておりますが、これは前連結会計年度に売上計上したサウジアラビア向け海水淡水化プラントのような大型案件が、当連結会計年度は無かったことによるものであります。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
船舶用機器事業2,240△4.91,025△14.7
陸上用機器事業2,937△10.84,9658.1
水処理装置事業3,095△29.22,610△15.9
消音冷熱装置事業3,1370.51,500△4.9
その他13△17.8--
合計11,424△13.210,101△3.6

(注) 金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
船舶用機器事業2,4172.4
陸上用機器事業2,565△9.0
水処理装置事業3,585△79.1
消音冷熱装置事業3,2139.1
その他13△17.8
合計11,796△53.4

(注)1 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
Saline Water Conversion Corp.13,79954.5--

(注) 当該割合が100分の10未満の相手先については記載を省略しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 水処理装置事業の販売高が著しく減少しておりますが、これは前連結会計年度に売上計上したサウジアラビア向け海水淡水化プラントのような大型案件が、当連結会計年度は無かったことによるものであります。
(7) 会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては見積りが必要となる事項については過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的な判断を行っておりますが、実際の結果と異なる可能性があります。当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産)
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。なお、当該課税所得を見積るにあたって前提とした条件や仮定に変更が生じこれが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。また、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(受注損失引当金)
受注損失引当金については、損失発生の可能性が高く、かつ、連結会計年度末時点で当該損失額を合理的に見積ることができる受注製品について、翌連結会計年度以降の損失見込額を計上しております。損失の発生見込額については最善の見積りを行っておりますが、想定外の事象の発生等により、当初想定していなかった追加的な費用が生じることがあるため、実際の損失額は見積額と異なる可能性があります。

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