有価証券報告書-第106期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績の状況
①経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、設備投資や雇用の改善が続いたものの、海外では米中貿易摩擦の過熱や英国のEU離脱問題などにより先行きの不透明感が広がりました。加えて新型コロナウイルス感染拡大による影響の深刻化により、世界的な不況が長期化する懸念が強まっています。
このような状況の中、当社グループは2020-2024年3月期の中期経営計画を策定し、重点戦略である「利益を重視したグローバル成長」、「スマートメーターの付加価値創出」、「新たなコアとなる製品・事業の創出」、「グループ経営基盤の強化」に取り組んでいます。
当社グループの計測制御機器事業セグメントについて、国内においては、2024年度までに全世帯へのスマートメーター導入が完了する計画が進行している中、主に主力製品であるスマートメーターへの取り替え需要がピークを過ぎたことにより、減収となりました。
一方、海外においては、英国の通信ハブ、スマートメーターの出荷が増加し、新興国ではイラク・クルド自治政府向け、カンボジア向けのスマートメーター案件も大きく売上に寄与したことなどから大幅な増収となりました。
コスト面については、販売費及び一般管理費は横ばいであったものの、国内でのスマートメーターの需要減少及び価格低下、海外での英国向けスマートメーター仕様変更に伴い不用となった部材の評価損計上などにより、原価率が上昇しました。
以上により、売上高は前年度比10.1%増の88,333百万円、営業利益は前年度比13.1%減の3,474百万円となりました。
その他(FPD関連装置事業、不動産事業)については、不動産事業は高い稼働率を維持しましたが、FPD関連装置事業のセンサーデバイス・高機能デバイス関連装置の減収により、売上高は前年度比11.5%減の1,905百万円、営業利益は前年度比28.5%減の210百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は前年度比9.7%増の90,069百万円となりました。営業利益は前年度比14.1%減の3,691百万円、経常利益は前年度比17.4%減の3,544百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度比33.7%減の1,197百万円となりました。
<連結業績>(単位:百万円)
当連結会計年度における生産実績、受注状況(見込み生産を行っているものを除く)及び販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a生産実績
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b受注状況
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c販売実績
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②財政状態
当連結会計年度末における総資産は、受取手形及び売掛金が2,226百万円、たな卸資産が806百万円それぞれ増加しましたが、現金及び預金が3,374百万円減少したこと等により、前年度末と比較して351百万円減少し、97,962百万円となりました。
負債は、長・短期借入金が海外の運転資金調達により1,769百万円増加、流動負債の「その他」が1,283百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金・電子記録債務が3,920百万円減少したこと等により、前年度末と比較して107百万円減少し、39,324百万円となりました。
純資産は、非支配株主持分が592百万円増加しましたが、その他有価証券評価差額金が824百万円減少したこと等により、前年度末と比較して244百万円減少し、58,637百万円となりました。
③キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前年度末に比べ4,055百万円減少して12,366百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,474百万円に対し、減価償却費2,905百万円、のれん償却額201百万円、売上債権の増加2,313百万円、たな卸資産の増加968百万円、仕入債務の減少3,830百万円、その他の資金増加1,548百万円、法人税等の支払額1,298百万円等の要因により394百万円の資金減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出2,005百万円、長期預け金の預入による支出2,000百万円等により4,120百万円の資金減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、海外における運転資金として調達した長・短期借入金の純増加額1,900百万円、非支配株主も含めた配当金の支払額1,379百万円等により328百万円の資金増加となりました。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
*各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
*株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
*営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
*2020年3月期は営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・ガバレッジ・レシオは記載していません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」の「4 会計方針に関する事項」に記載しております。
②経営成績の分析
計測制御機器事業セグメントについて、国内においては、スマートメーターの需要減が想定以上となったことや、ソリューション・サービス事業や新規事業のプロジェクトの一部が翌期へ期ずれとなったことなどにより、売上高は計画未達となった一方、コスト抑制効果等により利益は概ね計画どおりとなりました。中期的な成長へ向けては、新規事業であるスマートロック『OPELO』の受注が増加しており、新たなコア事業とするべく着実に展開しています。また、ローカル5Gを活用した付加価値創出へ向けた取組みにも着手しました。
海外においては、売上高は概ね計画どおり推移しました。利益については、英国のスマートメーター仕様の変更に伴い不用になった部材の評価損を計上したこと、主要顧客への納期を優先するため空輸費が増加したことなどにより、計画は未達となりました。一方、前期比では新興国における大型プロジェクトの獲得等により大幅に収支が改善し、中期経営計画の重点戦略のひとつである「利益を重視したグローバル成長」へ向けて、一定の成果を残しました。
その他(FPD関連装置事業、不動産事業)については、不動産事業においては高い稼働率を維持しましたが、FPD関連装置事業の受注低迷により、売上高は計画未達となりました。
これらの結果、下表のとおりの連結経営成績となりました。
(単位:百万円)
以上のように、当連結会計年度は主に海外の一過性コスト計上により期初利益計画を下回りましたが、グループの中期的な成長へ向けた様々な取り組みに着手し、推進することができました。2021年3月期は、新型コロナウイルス感染拡大への対応に加えて、その後の需要回復時に向けた方策を実施し、中期経営計画の達成を目指します。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動に必要な資金について、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としつつ、債権回収までに資金が必要な時は銀行借入等による資金調達によって流動性を保持しています。中期的な企業価値向上へ向けた資金需要については、次のものが挙げられます。
・スマートメーターの高付加価値化、新事業構築へ向けた研究開発費
・製品・サービスの競争力向上、グローバル生産体制強化へ向けた設備投資
当社と連結グループ会社間は、グループファイナンスにより資金融通を行うことで、グループ内資金の有効活用を図り、資金効率の向上に努めております。一方で、資金調達を行う際は、期間や国内外の市場金利動向等、また自己資本比率、DEレシオ(負債資本倍率)の財務指標やROEへの影響度等、総合的に勘案しながら、最適な調達を実施します。
経営資源については、成長期に入る海外事業、新規事業、スマートメーターの高付加価値化、新商品・サービス展開へ向けた投資を進める一方、株主還元の強化に活用します。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は株主資本の効率化を重視しており、ROE(自己資本当期純利益率)の持続的な向上を目指しています。2020年5月に公表しました2021-25年3月期の中期経営計画の目標は、下表のとおりです。
※2021年3月期計画には新型コロナウイルス感染拡大による業績への影響リスクを織り込んでいますが、2022年3月期目標以降には織り込んでおりません。
①経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、設備投資や雇用の改善が続いたものの、海外では米中貿易摩擦の過熱や英国のEU離脱問題などにより先行きの不透明感が広がりました。加えて新型コロナウイルス感染拡大による影響の深刻化により、世界的な不況が長期化する懸念が強まっています。
このような状況の中、当社グループは2020-2024年3月期の中期経営計画を策定し、重点戦略である「利益を重視したグローバル成長」、「スマートメーターの付加価値創出」、「新たなコアとなる製品・事業の創出」、「グループ経営基盤の強化」に取り組んでいます。
当社グループの計測制御機器事業セグメントについて、国内においては、2024年度までに全世帯へのスマートメーター導入が完了する計画が進行している中、主に主力製品であるスマートメーターへの取り替え需要がピークを過ぎたことにより、減収となりました。
一方、海外においては、英国の通信ハブ、スマートメーターの出荷が増加し、新興国ではイラク・クルド自治政府向け、カンボジア向けのスマートメーター案件も大きく売上に寄与したことなどから大幅な増収となりました。
コスト面については、販売費及び一般管理費は横ばいであったものの、国内でのスマートメーターの需要減少及び価格低下、海外での英国向けスマートメーター仕様変更に伴い不用となった部材の評価損計上などにより、原価率が上昇しました。
以上により、売上高は前年度比10.1%増の88,333百万円、営業利益は前年度比13.1%減の3,474百万円となりました。
その他(FPD関連装置事業、不動産事業)については、不動産事業は高い稼働率を維持しましたが、FPD関連装置事業のセンサーデバイス・高機能デバイス関連装置の減収により、売上高は前年度比11.5%減の1,905百万円、営業利益は前年度比28.5%減の210百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は前年度比9.7%増の90,069百万円となりました。営業利益は前年度比14.1%減の3,691百万円、経常利益は前年度比17.4%減の3,544百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度比33.7%減の1,197百万円となりました。
<連結業績>(単位:百万円)
| 2019年3月期 実績 | 2020年3月期 実績 | 前年度比 | 期初計画 | 期初計画比 | ||||
| 金額 | 比率 | 金額 | 比率 | |||||
| 売上高 | 82,089 | 90,069 | 7,980 | +9.7% | 92,000 | △1,930 | △2.1% | |
| 計測制御機器事業 | 80,239 | 88,333 | 8,094 | +10.1% | ||||
| その他 | 2,152 | 1,905 | △246 | △11.5% | ||||
| 調整額 | △302 | △169 | 132 | ― | ||||
| 営業利益 | 4,299 | 3,691 | △607 | △14.1% | 4,300 | △608 | △14.2% | |
| 計測制御機器事業 | 3,999 | 3,474 | △524 | △13.1% | ||||
| その他 | 294 | 210 | △83 | △28.5% | ||||
| 調整額 | 5 | 6 | 0 | +9.2% | ||||
| 経常利益 | 4,293 | 3,544 | △748 | △17.4% | 3,900 | △355 | △9.1% | |
| 親会社株主に帰属 する当期純利益 | 1,806 | 1,197 | △609 | △33.7% | 1,600 | △402 | △25.2% | |
当連結会計年度における生産実績、受注状況(見込み生産を行っているものを除く)及び販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a生産実績
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 計測制御機器事業 | 76,125 | △6.9 |
| その他 | 1,186 | △4.1 |
| 合計 | 77,312 | △6.8 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b受注状況
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 計測制御機器事業 | 9,602 | 0.2 | 4,392 | 7.0 |
| その他 | 924 | △32.5 | 571 | △39.9 |
| 合計 | 10,526 | △3.9 | 4,963 | △1.8 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c販売実績
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 計測制御機器事業 | 88,310 | 10.1 |
| その他 | 1,759 | △6.7 |
| 合計 | 90,069 | 9.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 関西電力株式会社 | 17,143 | 20.9 | 17,290 | 19.2 |
| 東京電力パワーグリッド株式会社 | 12,281 | 15.0 | 9,344 | 10.4 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②財政状態
| 項目 | 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | 増 減 |
| 総資産額(百万円) | 98,314 | 97,962 | △351 |
| 負債合計額(百万円) | 39,432 | 39,324 | △107 |
| 純資産額(百万円) | 58,881 | 58,637 | △244 |
| 自己資本比率(%) | 48.5 | 47.8 | △0.8 |
当連結会計年度末における総資産は、受取手形及び売掛金が2,226百万円、たな卸資産が806百万円それぞれ増加しましたが、現金及び預金が3,374百万円減少したこと等により、前年度末と比較して351百万円減少し、97,962百万円となりました。
負債は、長・短期借入金が海外の運転資金調達により1,769百万円増加、流動負債の「その他」が1,283百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金・電子記録債務が3,920百万円減少したこと等により、前年度末と比較して107百万円減少し、39,324百万円となりました。
純資産は、非支配株主持分が592百万円増加しましたが、その他有価証券評価差額金が824百万円減少したこと等により、前年度末と比較して244百万円減少し、58,637百万円となりました。
③キャッシュ・フロー
| 分類 | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増 減 (百万円) |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 76 | △394 | △470 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △2,818 | △4,120 | △1,302 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 5,739 | 328 | △5,411 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 16,422 | 12,366 | △4,055 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前年度末に比べ4,055百万円減少して12,366百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,474百万円に対し、減価償却費2,905百万円、のれん償却額201百万円、売上債権の増加2,313百万円、たな卸資産の増加968百万円、仕入債務の減少3,830百万円、その他の資金増加1,548百万円、法人税等の支払額1,298百万円等の要因により394百万円の資金減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出2,005百万円、長期預け金の預入による支出2,000百万円等により4,120百万円の資金減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、海外における運転資金として調達した長・短期借入金の純増加額1,900百万円、非支配株主も含めた配当金の支払額1,379百万円等により328百万円の資金増加となりました。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 54.5 | 48.5 | 47.8 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 44.3 | 34.3 | 26.7 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 0.4 | 140.6 | ― |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 79.8 | 0.5 | ― |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
*各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
*株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
*営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
*2020年3月期は営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・ガバレッジ・レシオは記載していません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」の「4 会計方針に関する事項」に記載しております。
②経営成績の分析
計測制御機器事業セグメントについて、国内においては、スマートメーターの需要減が想定以上となったことや、ソリューション・サービス事業や新規事業のプロジェクトの一部が翌期へ期ずれとなったことなどにより、売上高は計画未達となった一方、コスト抑制効果等により利益は概ね計画どおりとなりました。中期的な成長へ向けては、新規事業であるスマートロック『OPELO』の受注が増加しており、新たなコア事業とするべく着実に展開しています。また、ローカル5Gを活用した付加価値創出へ向けた取組みにも着手しました。
海外においては、売上高は概ね計画どおり推移しました。利益については、英国のスマートメーター仕様の変更に伴い不用になった部材の評価損を計上したこと、主要顧客への納期を優先するため空輸費が増加したことなどにより、計画は未達となりました。一方、前期比では新興国における大型プロジェクトの獲得等により大幅に収支が改善し、中期経営計画の重点戦略のひとつである「利益を重視したグローバル成長」へ向けて、一定の成果を残しました。
その他(FPD関連装置事業、不動産事業)については、不動産事業においては高い稼働率を維持しましたが、FPD関連装置事業の受注低迷により、売上高は計画未達となりました。
これらの結果、下表のとおりの連結経営成績となりました。
(単位:百万円)
| 2020年3月期 実績 | 前年度比 | 期初計画比 | |||
| 金額 | 比率 | 金額 | 比率 | ||
| 売上高 | 90,069 | 7,980 | +9.7% | △1,930 | △2.1% |
| 営業利益 | 3,691 | △607 | △14.1% | △608 | △14.2% |
| 経常利益 | 3,544 | △748 | △17.4% | △355 | △9.1% |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 1,197 | △609 | △33.7% | △402 | △25.2% |
以上のように、当連結会計年度は主に海外の一過性コスト計上により期初利益計画を下回りましたが、グループの中期的な成長へ向けた様々な取り組みに着手し、推進することができました。2021年3月期は、新型コロナウイルス感染拡大への対応に加えて、その後の需要回復時に向けた方策を実施し、中期経営計画の達成を目指します。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動に必要な資金について、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としつつ、債権回収までに資金が必要な時は銀行借入等による資金調達によって流動性を保持しています。中期的な企業価値向上へ向けた資金需要については、次のものが挙げられます。
・スマートメーターの高付加価値化、新事業構築へ向けた研究開発費
・製品・サービスの競争力向上、グローバル生産体制強化へ向けた設備投資
当社と連結グループ会社間は、グループファイナンスにより資金融通を行うことで、グループ内資金の有効活用を図り、資金効率の向上に努めております。一方で、資金調達を行う際は、期間や国内外の市場金利動向等、また自己資本比率、DEレシオ(負債資本倍率)の財務指標やROEへの影響度等、総合的に勘案しながら、最適な調達を実施します。
経営資源については、成長期に入る海外事業、新規事業、スマートメーターの高付加価値化、新商品・サービス展開へ向けた投資を進める一方、株主還元の強化に活用します。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は株主資本の効率化を重視しており、ROE(自己資本当期純利益率)の持続的な向上を目指しています。2020年5月に公表しました2021-25年3月期の中期経営計画の目標は、下表のとおりです。
| 2021年3月期 計画※ | 2022年3月期 目標※ | 2023年3月期 目標※ | 2025年3月期 イメージ | ||
| ROE | 0.2% | 6.0% | 7.0% | 9.0%以上 |
※2021年3月期計画には新型コロナウイルス感染拡大による業績への影響リスクを織り込んでいますが、2022年3月期目標以降には織り込んでおりません。