有価証券報告書-第103期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 15:15
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計額は、前連結会計年度末に比べ58億31百万円増の1,940億24百万円となりました。これは主に、現金及び預金が172億15百万円増加し、有形固定資産が65億41百万円、受取手形及び売掛金が16億97百万円減少したことなどによるものであります。
当連結会計年度末の負債合計額は、前連結会計年度末に比べ125億96百万円増の1,222億48百万円となりました。これは主に、一年内長期借入金を含む短期借入金が241億14百万円増加し、長期借入金が102億11百万円減少したことなどによるものであります。
当連結会計年度末の純資産額は、前連結会計年度末に比べ67億65百万円減の717億76百万円となりました。これは主に、利益剰余金が62億89百万円減少したことなどによるものであります。
(経営成績)
当連結会計年度における当社グループの市場環境は、中国の環境規制の高まりから、インバータ化が加速するエアコン等の白物家電向け製品など、一部市場につきましては堅調に推移したものの、米中貿易摩擦の長期化による影響拡大などから、グローバルでの自動車販売は落ち込み、また、設備投資の抑制により産業機器市場も停滞するなど、総じて厳しい状況となりました。さらには、2020年に入り新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大したことから、急速に景況感が悪化し、当社グループの市場環境に対する先行き不透明感が増してきました。
こうした環境の下、当社は、エアコン市場での省エネ製品に対する需要の拡大、自動車の環境対応・安全機能向上・電動化へのシフト、5G対応の通信インフラの普及など、成長分野に開発リソースを重点配分し、新製品のタイムリーな市場投入に取り組んでまいりました。また、引き続き不採算製品への対策を行うとともに、生産ラインの自動化を含めた生産性の改善に努めてまいりました。加えて、売上減に対応し、投資抑制や経費削減を始めとする固定費削減対策を実施してまいりました。
こうした中、当社は2019年11月には新たな事業構造改革として、半導体デバイス事業を主力とする事業の選択と集中を目指す方針を発表し、半導体デバイス事業に関わる工場の統廃合による生産体制の最適化、パワーシステム事業の売却を含めた戦略的オプションの検討、LED灯具事業の撤退、一部拠点の売却などの施策を進めていくことといたしました。その後、2020年2月には半導体デバイス事業の生産体制最適化の具体的施策を発表し、計画の確実な遂行に向けて取り組んでまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の業績につきましては、自動車市場の世界的な販売台数の落ち込みによる影響を大きく受け、連結売上高は1,602億17百万円と、前連結会計年度と比べ134億32百万円(7.7%)減少いたしました。損益面につきましも売上高の減少やこれに伴う工場稼働率の低下から、連結営業利益は43億9百万円と、前連結会計年度比62億21百万円(59.1%)減少し、連結経常利益も26億74百万円と、前連結会計年度比64億98百万円(70.8%)減少いたしました。また、上記の事業構造改革に伴う特別損失は、総額68億67百万円となりました。これにより、親会社株主に帰属する当期純損失は、55億59百万円(前連結会計年度 親会社株主に帰属する当期純利益39億67百万円)を計上する結果となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、顧客・仕入先の事業所閉鎖や国際物流網の停滞、当社グループの中国工場等の稼働減、一部従業員を在宅勤務へ切り替える等、多少の混乱は見られましたが、当連結会計年度の業績への影響は軽微でした。
事業セグメントごとの概要につきましては、次の通りです。
(半導体デバイス事業)
当事業の連結売上高は1,379億81百万円と、前連結会計年度比92億29百万円(6.3%)減少いたしました。損益面につきましては、需要減少に伴う稼働率低下を受け、連結営業利益は68億5百万円と、前連結会計年度比62億20百万円(47.8%)減少いたしました。
(パワーシステム事業)
当事業の連結売上高は222億35百万円と、前連結会計年度比42億3百万円(15.9%)減少いたしました。損益面につきましては、連結営業利益5億48百万円と前連結会計年と同水準となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、399億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ166億13百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、131億18百万円のプラスとなりましたが、前期に比べ14億86百万円の収入減となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、83億11百万円のマイナスとなり、前期に比べ134億71百万円の支出減となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出の減少及び有形固定資産の売却による収入の増加によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、122億15百万円のプラスとなり、前期に比べ142億6百万円の収入増となりました。これは主に、短期借入金の増加によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
(生産実績)
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
半導体デバイス事業138,44690.2
パワーシステム事業22,09085.5
合計160,53689.5

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格で表示しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(受注状況)
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称受注高受注残高
金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)
半導体デバイス事業164,786109.866,826164.5
パワーシステム事業22,77089.55,247111.0
合計187,557106.972,074158.9

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)増減率(%)
半導体デバイス事業147,21184.8137,98186.1△9,229△6.3
パワーシステム事業26,43815.222,23513.9△4,203△15.9
合計173,650100.0160,217100.0△13,432△7.7

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 相手先別販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合の記載を省略しました。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの財政状態、経営成績については以下の通り分析しております。
なお、本項に記載した将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月26日)現在において判断したものであり、不確実性を内在しているため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますのでご留意ください。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の分析
(売上高及び営業損益)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ134億32百万円(△7.7%)減の1,602億17百万円となりました。自動車市場の世界的な販売台数の落ち込みによる影響を大きく受けたことによるものであります。
当連結会計年度の売上原価は、売上高の減少やこれに伴う工場稼働率の低下から、前連結会計年度に比べ43億81百万円(△3.5%)減の1,217億68百万円となりました。売上原価率は前連結会計年度に比べ3.4ポイント悪化し、76.0%となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ28億28百万円(△7.7%)減の341億39百万円となりました。これは主として、労務費の減少によるものであります。売上高販管費比率は前連結会計年度と同じ21.3%となりました。
この結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ62億21百万円減の43億9百万円となりました。
セグメント別では、半導体デバイス事業は、特に中国市場向けで当社技術力の強みを生かした省エネ性能の高いインバータエアコン向け製品は継続して伸長したものの、世界的な自動車市場の伸び悩みから、主力製品である自動車向け製品の売上が減少したほか、AV機器や産業機器向け製品についても低調な景況感から需要が減少いたしました。一方、2020年に入り新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が起こりましたが、当連結会計年度の業績への影響は軽微に留まりました。当事業の連結売上高は1,379億81百万円と、前連結会計年度比92億29百万円(6.3%)減少いたしました。また、損益面につきましては、引き続き不採算製品への対策を進めるとともに、固定費削減策を実施するなど、売上の減少と工場稼働率の低下に対する諸施策を行ってまいりましたが、連結営業利益は68億5百万円と、前連結会計年度比62億20百万円(47.8%)減少いたしました。
パワーシステム事業は、社会インフラ製品では中国経済の減速を受け、民需向け製品が減少いたしましたが、通信基地局向け製品及び国土強靭化計画を背景とした防災関連等の官公庁向け製品の売上が伸びたことから、前事業年度に比べ同水準の売上を確保いたしました。一方で、ユニット製品は非戦略市場向け製品の販売撤退が進んだことから、当事業全体では売上が減少いたしました。この結果、当事業の連結売上高は222億35百万円と、前連結会計年度比42億3百万円(15.9%)減少し、損益面では、連結営業利益が5億48百万円となり、前連結会計年度と同水準となりました。
(為替変動の影響)
当社グループの海外売上高は1,024億10百万円で、連結売上高総額の約63.92%を占めており、そのほとんどを米ドル建で取引しております。また、主要な在外連結子会社の財務諸表は米ドル建で作成されております。このため、為替相場の変動は、円高が売上減少、円安が売上増加の方向に影響する傾向があります。
一方、原価面でみますと、ほぼ同じ外貨ボリュームがあることから、売上高への影響額は利益段階では縮小することになります。
(営業外損益及び経常損益)
当連結会計年度の営業外損益は、前連結会計年度に比べ2億76百万円損失(純額)が増加し、16億34百万円の損失(純額)となりました。これは主として、前期に補助金収入を計上したことなどによるものであります。
この結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ64億98百万円減の26億74百万円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別損益は、前連結会計年度に比べ41億68百万円損失(純額)が増加し、43億12百万円の損失(純額)となりました。これは主として、当期の事業構造改革費用及び事業構造改革引当金繰入額が発生したことなどによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べ95億26百万円減の55億59百万円の損失となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
当社グループの資金状況は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、131億18百万円の収入(対前年度比14億86百万円減)となりました。前年度比の主な要因は、税金等調整前当期純利益の減少によるものです。「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、83億11百万円の支出(対前年度比134億71百万円減)となりました。前年度比の主な要因は、有形固定資産の取得による支出の減少及び有形固定資産の売却による収入の増加によるものです。「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、122億15百万円の収入(前年度は19億90百万円の支出)となりました。前年度比の主な要因は、短期借入金が増加したことによります。これにより、当連結会計年度末における有利子負債残高は844億80百万円となり、有利子負債依存度は43.5%となりました。これらの活動の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、399億2百万円(対前年度末比166億13百万円増)となりました。
(財務政策)
当社グループの資金調達の手段は、社債の発行、コマーシャル・ペーパーの発行、コミットメントライン契約、銀行借入などでありますが、2020年3月31日現在の残高は、1年内返済予定の長期借入金を含む短期借入金377億52百万円、コマーシャル・ペーパー100億円、1年内償還予定の社債を含む社債350億円、長期借入金16億43百万円となっております。当社グループは、運転資金及び設備投資資金の調達は内部資金によることを基本としておりますが、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、未使用のコマーシャル・ペーパー発行枠200億円、当座貸越未実行分99億円及びコミットメントライン契約100億円などにより調達可能と考えております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、原則として、製品群を基礎とした概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来減算一時差異の解消時期をスケジューリングし、繰延税金資産を計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(退職給付費用)
退職給付債務及び退職給付費用は、主に退職給付債務の数理計算に使用する割引率、年金資産の期待運用収益率等に基づいて計算しております。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の優良社債の市場利回りを参考に決定し、年金資産の期待運用収益率は、過去の運用実績を基礎として設定しております。割引率及び期待運用収益率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載の通りであります。

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