有価証券報告書-第116期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/15 11:32
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54項目
1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下,「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(1) 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は,輸出の増加に加えて国内需要も持ち直し,設備投資も堅調に推移するなど,着実に回復しました。
そのような中で,当社グループの主要な販売市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界においては,需要が活発に推移しました。
その結果,当連結会計年度における連結売上収益は89,188百万円(前年同期比19.2%増)となり,連結営業利益は8,784百万円(前年同期比62.2%増),連結税引前当期利益は8,540百万円(前年同期比60.2%増),親会社の所有者に帰属する当期利益は6,415百万円(前年同期比59.1%増)となりました。
受注高は97,095百万円(前年同期比25.2%増),受注残高は22,543百万円(前年同期比54.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①日本
日本には,当社および連結子会社の山洋工業株式会社,山洋電気テクノサービス株式会社があります。セグメント売上収益は91,027百万円(前年同期比20.0%増)となり,セグメント利益は6,325百万円(前年同期比66.6%増)となりました。
②北米
北米には,連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。セグメント売上収益は9,708百万円(前年同期比0.4%増)となり,セグメント利益は450百万円(前年同期比27.7%減)となりました。
③ヨーロッパ
ヨーロッパには,連結子会社のSANYO DENKI EUROPE S.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。セグメント売上収益は5,148百万円(前年同期比17.1%増)となり,セグメント利益は404百万円(前年同期比34.3%増)となりました。
④東アジア
東アジアには,連結子会社の山洋電气(上海)貿易有限公司,山洋電氣(香港)有限公司,台灣山洋電氣股份有限公司,SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.,上海山洋電气技術有限公司,山洋電气貿易(深圳)有限公司,中山市山洋電气有限公司および山洋電气精密機器維修(深圳)有限公司があります。セグメント売上収益は15,913百万円(前年同期比31.2%増)となり,セグメント利益は763百万円(前年同期は30百万円)となりました。
⑤東南アジア
東南アジアには,連結子会社のSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.,SANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.,SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITEDおよびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。セグメント売上収益は22,908百万円(前年同期比32.6%増)となり,セグメント利益は903百万円(前年同期比47.7%増)となりました。
また,事業部門別の営業概況は次のとおりです。
①クーリングシステム事業
クーリングシステム製品「San Ace」は,半導体製造装置および工作機械やサーボアンプなどのFA向けや,デジタルサイネージおよびLED向けの需要が増加しました。また,データセンタ用サーバ向けの需要も堅調でした。一方,国内の太陽光発電用パワーコンディショナ向けの需要は減少しました。
その結果,売上収益は24,106百万円(前年同期比9.2%増),受注高24,566百万円(前年同期比9.4%増),受注残高4,040百万円(前年同期比12.8%増)となりました。
②パワーシステム事業
パワーシステム製品「SANUPS」は,太陽光発電市場の停滞や情報通信市場の不調により需要が低迷しました。一方,生産設備およびFA機器向けの無停電電源装置の需要は堅調に推移しました。
その結果,売上収益は7,885百万円(前年同期比15.1%減),受注高7,519百万円(前年同期比18.3%減),受注残高1,816百万円(前年同期比16.7%減)となりました。
③サーボシステム事業
サーボシステム製品「SANMOTION」は,主要業界である工作機械,ロボット,射出成形機,半導体製造装置および電子部品実装機向けの需要が活発でした。また,海外においては,ロボット,半導体製造装置向けの需要が特に好調でした。
その結果,売上収益は51,047百万円(前年同期比40.8%増),受注高58,579百万円(前年同期比50.2%増),受注残高15,193百万円(前年同期比98.3%増)となりました。
④電気機器販売事業
産業用電気機器,制御機器および電機材料の販売は,太陽光発電機器の需要が大幅に減少しましたが,工作機械市場向けの産業機器,医療機器および半導体製造装置向けの需要は堅調に推移しました。
鉄鋼関連事業においては,新規設備投資および老朽化した生産設備の更新工事は一部先送りとなり,補修用予備品の納入もやや減少となりました。
その結果,売上収益は4,078百万円(前年同期比17.3%減),受注高4,272百万円(前年同期比7.8%減),受注残高690百万円(前年同期比39.1%増)となりました。
⑤電気工事事業
製鉄所内における工場設備の改修工事および補修工事は,計画どおり実施されました。また,再生可能エネルギー関連は太陽光発電設備の需要は減少しましたが,一方で大型バイオマス発電所の電気工事を受注しました。
その結果,売上収益は2,070百万円(前年同期比8.0%減),受注高2,156百万円(前年同期比2.4%減),受注残高801百万円(前年同期比12.0%増)となりました。
当グループの当連結会計年度における財政状態は,前連結会計年度と比較して,資産合計は14,474百万円の増加,負債合計は9,393百万円の増加,資本合計は5,080百万円の増加となりました。
資産の主な変動要因は,棚卸資産の増加4,818百万円,有形固定資産の増加4,803百万円,営業債権及びその他の債権の増加3,868百万円によるものです。
負債の主な変動要因は,営業債務及びその他の債務の増加6,110百万円,借入金(非流動負債)の増加3,729百万円,借入金(流動負債)の減少1,088百万円によるものです。
資本の主な変動要因は,利益剰余金の増加5,835百万円,自己株式の増加969百万円,その他の資本の構成要素の増加214百万円によるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は,13,182百万円となり,前連結会計年度より584百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は,5,797百万円となり,前連結会計年度に比べ774百万円減少しました。これは主に,税金等調整前当期純利益8,540百万円,棚卸資産の増加額5,070百万円,営業債務及びその他の債務の増加額4,984百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は,6,770百万円となり,前連結会計年度に比べ3,945百万円支出が増加しました。これは主に,有形固定資産の取得による支出6,142百万円,無形固定資産の取得による支出910百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の増加は,422百万円(前連結会計年度は2,626百万円の減少)となりました。これは主に,長期借入による収入4,058百万円,配当金の支払額1,158百万円,短期借入金の純減少額1,063百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
日本74,975+26.4
東アジア170+48.2
東南アジア21,180+38.5
合計96,326+28.9

(注) 1 セグメント間取引については,内部振替前の数値によっています。
2 金額は,販売価格によっています。
3 上記金額には,消費税等は含まれていません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
セグメントの名称受注高受注残高
金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)
日本68,443+28.815,522+63.0
北米10,354+6.52,348+43.6
ヨーロッパ5,765+24.31,670+62.8
東アジア11,228+26.22,813+22.7
東南アジア1,302+13.9188+16.0
合計97,095+25.222,543+54.0

(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
日本62,441+21.2
北米9,641+0.3
ヨーロッパ5,121+17.1
東アジア10,707+32.0
東南アジア1,276+9.2
合計89,188+19.2

(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は,IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり,過去の実績や状況に照らし合理的と考えられる前提に基づき,見積りを実施しています。
なお,当社グループで採用する個々の項目は,「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しています。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
①経営成績の分析
当連結会計年度は,当社グループの主要な販売市場である工作機械,ロボット,半導体製造装置などの設備産業業界においては,需要が活発に推移しました。その結果,当連結会計年度の連結売上収益は89,188百万円となり,前連結会計年度に比べ14,389百万円増加しました。
また,工場の自動化による生産革新や情報化投資を積極的にすすめました。その結果,当連結会計年度の売上原価は66,284百万円となり,前連結会計年度に比べ9,262百万円増加しましたが,売上収益に対する比率は1.9%の減少となりました。販売費及び一般管理費につきましては14,237百万円となり,前連結会計年度に比べ1,768百万円増加しましたが,こちらも売上収益に対する比率は0.7%の減少となりました。
以上の結果,連結営業利益は62.2%増の8,784百万円,連結税引前当期利益は60.2%増の8,540百万円,親会社の所有者に帰属する当期利益は59.1%増の6,415百万円という大幅な増収増益となりました。
また,セグメントごとの売上収益分析は次のとおりです。
(日本)
日本では,ファクトリーオートメーション向けの需要が大幅に増加し,環境関連の新市場向けの需要が増加しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ20.0%増の91,027百万円となりました。
(北米)
北米では,半導体製造装置向けの需要が旺盛ではありましたが,通信・IT市場では在庫調整の影響により微減しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ0.4%増の9,708百万円となりました。
(ヨーロッパ)
ヨーロッパでは,産業機器向けの需要が好調であり,デジタルサイネージ,住宅換気等の新市場向けの需要も拡大しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ17.1%増の5,148百万円となりました。
(東アジア)
東アジアでは,中国でのIT投資,自動化投資が高水準を維持し,これに使用されるサーボシステムの需要が大幅に増加しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ31.2%増の15,913百万円となりました。
(東南アジア)
東南アジアでは,オーストラリアやタイでの通信関連市場の開拓が進みました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ32.6%増の22,908百万円となりました。
②資本の財源および資金の流動性の分析
当連結会計年度の資本の財源の分析は以下のとおりです。
当社グループでは,フリー・キャッシュ・フロー(FCF)を重視した経営をおこなっています。
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は,次のとおりです。
項目2015年度2016年度2017年度
(当連結会計年度)
自 2015年4月1日
至 2016年3月31日
自 2016年4月1日
至 2017年3月31日
自 2017年4月1日
至 2018年3月31日
営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円)4,9806,5715,797
投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円)△2,862△2,825△6,770
財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円)△1,971△2,625422
フリー・キャッシュフロー (注)(百万円)2,0683,746△972

(注)フリー・キャッシュフロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度につきましては,当社グループの主要な販売市場である設備産業業界向けの需要が活発に推移しました。当初の計画どおりに設備投資を実施したためフリー・キャッシュ・フローは一時的にマイナスとなりましたが,営業活動により獲得した現金,および資金計画どおりの金融機関からの借り入れによって,事業の拡大に必要な資金を確保しました。この設備投資は,主に生産自動化のための設備の導入であり,当社グループの中長期的な成長に大きく寄与するものです。
当社グループでは,今後も資本の健全性や,成長のための投資との最適なバランスを勘案したうえで,内部留保の確保および株主還元の充実に努める方針です。
また,当連結会計年度の資金の流動性の分析は次のとおりです。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は,前連結会計年度末に比べ8,594百万円増加し66,738百万円となりました。その主な要因は,材料をはじめとする棚卸資産の増加です。
(非流動資産)
当連結会計年度末における非流動資産の残高は,前連結会計年度末に比べ5,879百万円増加し40,892百万円となりました。その主な要因は,自動化設備投資を積極的に行ったことによる有形固定資産の増加です。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は,前連結会計年度末に比べ6,239百万円増加し34,849百万円となりました。その主な要因は,材料の調達等にかかる営業債務及びその他の債務の増加です。
(非流動負債)
当連結会計年度末における非流動負債の残高は,前連結会計年度末に比べ3,154百万円増加し10,646百万円となりました。その主な要因は,長期の借り入れを実行したことによる(長期)借入金の増加です。
(資本)
当連結会計年度末における資本の残高は,前連結会計年度末に比べ5,080百万円増加し62,127百万円となりました。その主な要因は,利益剰余金の増加です。
3.経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSに準拠した連結財務諸表における主要な項目と日本基準に準拠して作成された場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は次のとおりです。
当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
(研究開発費)
日本基準では,開発費用については費用処理していましたが,IFRSではこれらの費用のうち,資産計上の要件を満たしたものを無形資産として計上し,一定期間にわたって定額法により償却します。
これにより,IFRSでは日本基準に比べて,連結損益計算書において認識される研究開発費が777百万円減少し,無形資産の償却費が1,032百万円増加しています。
(減価償却)
日本基準では,有形固定資産の減価償却方法について,過去において主として定率法を採用していた期間がありましたが,IFRSでは当初より定額法を採用することとしたため差異を調整しています。
これにより,IFRSでは日本基準に比べて,連結損益計算書において認識される減価償却費が232百万円増加しています。
(確定給付制度に係る費用)
日本基準では,発生した数理計算上の差異を一定の期間で償却していましたが,IFRSでは発生した確定給付制度の再測定をその他の包括利益で認識し,ただちに利益剰余金に振り替えて認識しています。
これにより,IFRSでは日本基準に比べて,連結損益計算書において認識される退職給付費用が18百万円減少しています。
(表示の組替)
日本基準では,営業外収益,営業外費用,特別利益および特別損失に表示していた項目を,IFRSではその他の収益,その他の費用,金融収益および金融費用に表示しています。

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