有価証券報告書-第117期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下,「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(1) 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は,中国をはじめとした海外経済の減速による鉱工業生産や輸出の減少を背景に,鈍い動きとなりました。
そのような中で,当社グループの主要な販売市場である工作機械・ロボット・半導体製造装置などの設備産業業界においても需要が減少しました。
その結果,当連結会計年度における連結売上収益は84,678百万円(前年同期比5.1%減)となり,連結営業利益は6,590百万円(前年同期比25.0%減),連結税引前当期利益は6,890百万円(前年同期比19.3%減),親会社の所有者に帰属する当期利益は4,983百万円(前年同期比22.3%減)となりました。
受注高は77,737百万円(前年同期比19.9%減),受注残高は15,602百万円(前年同期比30.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①日本
日本には,当社および連結子会社の山洋工業株式会社,山洋電気テクノサービス株式会社があります。セグメント売上収益は86,941百万円(前年同期比4.5%減)となり,セグメント利益は4,114百万円(前年同期比34.9%減)となりました。
②北米
北米には,連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。セグメント売上収益は10,043百万円(前年同期比3.4%増)となり,セグメント利益は639百万円(前年同期比42.0%増)となりました。
③ヨーロッパ
ヨーロッパには,連結子会社のSANYO DENKI EUROPE S.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。セグメント売上収益は5,484百万円(前年同期比6.5%増)となり,セグメント利益は483百万円(前年同期比19.4%増)となりました。
④東アジア
東アジアには,連結子会社の山洋電气(上海)貿易有限公司,山洋電氣(香港)有限公司,台灣山洋電氣股份有限公司,SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.,上海山洋電气技術有限公司,山洋電气貿易(深圳)有限公司,中山市山洋電气有限公司,山洋電气精密機器維修(深圳)有限公司および山洋電气(天津)貿易有限公司があります。セグメント売上収益は11,658百万円(前年同期比26.7%減)となり,セグメント利益は534百万円(前年同期比30.0%減)となりました。
⑤東南アジア
東南アジアには,連結子会社のSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.,SANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.,SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITEDおよびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。セグメント売上収益は22,413百万円(前年同期比2.2%減)となり,セグメント利益は869百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
また,事業部門別の営業概況は次のとおりです。
①クーリングシステム事業
クーリングシステム製品「San Ace」は,通信機器や医療機器向けの需要は堅調でした。一方,データセンター向けの需要や,中国景気減速にともなうオートメーション向けの需要は減少しました。
その結果,売上収益は23,324百万円(前年同期比3.2%減),受注高23,369百万円(前年同期比4.9%減),受注残高4,085百万円(前年同期比1.1%増)となりました。
②パワーシステム事業
パワーシステム製品「SANUPS」は,太陽光発電市場や情報通信市場の不調により需要が大きく低迷しました。一方,工場設備向けや病院設備向けの需要は堅調に推移しました。また,公共設備向けの需要は増加傾向となりました。
その結果,売上収益は7,365百万円(前年同期比6.6%減),受注高7,381百万円(前年同期比1.8%減),受注残高1,831百万円(前年同期比0.9%増)となりました。
③サーボシステム事業
サーボシステム製品「SANMOTION」は,メモリ市場の減速と中国経済の減速の影響で,工作機械・ロボット・半導体の各業界ならびに中国市場での需要が低迷しました。一方,射出成形機,電子部品実装機向けの需要は堅調に推移しました。
その結果,売上収益は47,474百万円(前年同期比7.0%減),受注高40,317百万円(前年同期比31.2%減),受注残高8,036百万円(前年同期比47.1%減)となりました。
④電気機器販売事業
産業用電気機器,制御機器および電気材料の販売は,医療関連向けの需要を中心に依然堅調に推移しています。
また,太陽光発電関連の国内需要は減少しましたが,海外案件と蓄電システム案件の引合が増えています。
鉄鋼関連事業においては,新規設備投資および老朽化した生産設備の更新工事が一部先送りとなり,補修用予備品の納入もやや減少しました。
その結果,売上収益は4,669百万円(前年同期比14.5%増),受注高4,851百万円(前年同期比13.5%増),受注残高872百万円(前年同期比26.3%増)となりました。
⑤電気工事事業
製鉄所内における電気工事は,老朽化した電気設備の更新および補修工事が計画的に実施され,需要は堅調に推移しました。また,一般産業分野での電気設備更新工事の需要も増加しましたが,大型の太陽光発電電気工事の受注が先送りとなったことにより電気工事事業全体としては低迷しました。
その結果,売上収益は1,845百万円(前年同期比10.9%減),受注高1,818百万円(前年同期比15.6%減),受注残高775百万円(前年同期比3.3%減)となりました。
当グループの当連結会計年度における財政状態は,前連結会計年度と比較して,資産合計は1,326百万円の減少,負債合計は4,024百万円の減少,資本合計は2,697百万円の増加となりました。
資産の主な変動要因は,営業債権及びその他の債権の減少3,481百万円,有形固定資産の増加2,364百万円,現金及び現金同等物の減少1,489百万円によるものです。
負債の主な変動要因は,営業債務及びその他の債務の減少8,758百万円,借入金(流動負債)の増加3,152百万円,借入金(非流動負債)の増加2,010百万円によるものです。
資本の主な変動要因は,利益剰余金の増加3,407百万円,その他の資本の構成要素の減少706百万円によるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は,11,693百万円となり,前連結会計年度より1,489百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は,3,058百万円となり,前連結会計年度に比べ2,738百万円減少しました。これは主に,営業債務及びその他の債務の減少額7,631百万円,税引前当期利益6,890百万円,減価償却費及び償却費4,157百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は,8,164百万円となり,前連結会計年度に比べ1,394百万円支出が増加しました。これは主に,有形固定資産の取得による支出6,103百万円,無形固定資産の取得による支出2,055百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の増加は,3,682百万円となり,前連結会計年度に比べ3,260百万円増加しました。これは主に,長期借入による収入2,987百万円,短期借入金の純増加額2,447百万円,配当金の支払額1,327百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については,内部振替前の数値によっています。
2 金額は,販売価格によっています。
3 上記金額には,消費税等は含まれていません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は,IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり,過去の実績や状況に照らし合理的と考えられる前提に基づき,見積りを実施しています。
なお,当社グループで採用する個々の項目は,「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しています。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの第8次中期経営計画は,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載にしています。この計画のもと,当連結会計年度の財政状態および経営成績等は次のとおりです。
① 連結財政状態の分析
(資産)
流動資産は,手元資金や営業債権が減少した結果,前連結会計年度末に比べて3,142百万円減少しました。また,第8次中期経営計画の工場の自動化を積極的に推進したことにより,非流動資産が前連結会計年度末に比べ1,815百万円増加しました。その結果,当連結会計年度末における資産合計は,前連結会計年度末に比べて1,326百万円減少の106,304百万円となりました。
(負債)
流動負債は,営業債務が減少した結果,前連結会計年度末に比べて6,858百万円減少しました。また,設備投資のための借入金が増加したことにより,非流動負債が前連結会計年度末に比べて2,833百万円増加しました。その結果,当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べて4,024百万円減少の41,471百万円となりました。
(資本)
当期利益の計上等により前連結会計年度末に比べ2,697百万円増加の64,832百万円となりました。
② 連結経営成績の分析
当連結会計年度は,当社グループの主要な販売市場である工作機械・ロボット・半導体製造装置などの設備産業業界においては需要が減少しました。その結果,当連結会計年度の連結売上収益は84,678百万円となり,前連結会計年度に比べ4,509百万円減少しました。
また,工場の自動化による生産革新や情報化投資を積極的にすすめました。その結果,当連結会計年度の売上原価は63,662百万円となり,前連結会計年度に比べ2,622百万円減少しました。
販売費及び一般管理費につきましては14,596百万円となり,前連結会計年度に比べ358百万円増加しました。これは役員退職慰労金規定の制定に伴い役員退職慰労引当金を一括計上したことが起因しています。
以上の結果,連結営業利益は前連結会計年度に比べ25.0%減の6,590百万円,連結税引前当期利益は前連結会計年度に比べ19.3%減の6,890百万円,親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べ22.3%減の4,983百万円となりました。
セグメントごとの売上収益に関する分析は次のとおりです。
(日本)
日本では,ファクトリーオートメーション向けの需要が伸び悩み,半導体装置向けの需要も回復が遅れました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ4.5%減の86,941百万円となりました。
(北米)
北米では,通信関連の需要が堅調に推移しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ3.4%増の10,043百万円となりました。
(ヨーロッパ)
ヨーロッパでは,食品機械や医療機器向け等,新市場の需要が拡大しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ6.5%増の5,484百万円となりました。
(東アジア)
東アジアでは,中国の経済が減速したことにより,需要が低迷しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ26.7%減の11,658百万円となりました。
(東南アジア)
東南アジアでは,主要な販売市場における需要の停滞を受け,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.の生産量が減少しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ2.2%減の22,413百万円となりました。
また,2019年度(2020年3月期)の予想につきましては,連結売上収益87,200百万円,連結営業利益7,300百万円,親会社の所有者に帰属する当期利益5,200百万円です。
③ 資本の財源および資金の流動性の分析
当連結会計年度の資本の財源の分析は以下のとおりです。
(フリー・キャッシュ・フロー)
当社グループでは,フリー・キャッシュ・フロー(FCF)を重視した経営をおこなっています。
当社グループのキャッシュ・フロー関連の指標は,次のとおりです。
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
当社グループは,第8次中期経営計画に掲げた目標の達成に向け,工場の自動化の推進による生産能力の増強を図るため,従来にない大型の設備投資をおこないました。フリー・キャッシュ・フローは一時的にマイナスとなりますが,営業活動により獲得した現金,および計画的な金融機関からの借入によって,企業活動に必要な資金をじゅうぶんに確保しています。
当社グループでは,今後も資本の健全性や,成長のための投資との最適なバランスを勘案したうえで,内部留保の確保および株主還元の充実に努める方針です。
(ROE)
当社グループはROE8%以上を目標とした経営をおこなっています。当連結会計年度につきましては目標を下回りました。これは役員退職慰労金規定の制定に伴い役員退職慰労引当金を一括計上したことが起因しています。
3.経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSに準拠した連結財務諸表における主要な項目と日本基準に準拠して作成された場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は次のとおりです。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(研究開発費)
日本基準では,開発費用については費用処理していましたが,IFRSではこれらの費用のうち,資産計上の要件を満たしたものを無形資産として計上し,一定期間にわたって定額法により償却します。
これにより,IFRSでは日本基準に比べて,連結損益計算書において認識される研究開発費が893百万円減少し,無形資産の償却費が894百万円増加しています。
(減価償却)
日本基準では,有形固定資産の減価償却方法について,過去において主として定率法を採用していた期間がありましたが,IFRSでは当初より定額法を採用することとしたため差異を調整しています。
これにより,IFRSでは日本基準に比べて,連結損益計算書において認識される減価償却費が118百万円増加しています。
(確定給付制度に係る費用)
日本基準では,発生した数理計算上の差異を一定の期間で償却していましたが,IFRSでは発生した確定給付制度の再測定をその他の包括利益で認識し,ただちに利益剰余金に振り替えて認識しています。
これにより,IFRSでは日本基準に比べて,連結損益計算書において認識される退職給付費用が157百万円増加しています。
(表示の組替)
日本基準では,営業外収益,営業外費用,特別利益および特別損失に表示していた項目を,IFRSではその他の収益,その他の費用,金融収益および金融費用に表示しています。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下,「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(1) 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は,中国をはじめとした海外経済の減速による鉱工業生産や輸出の減少を背景に,鈍い動きとなりました。
そのような中で,当社グループの主要な販売市場である工作機械・ロボット・半導体製造装置などの設備産業業界においても需要が減少しました。
その結果,当連結会計年度における連結売上収益は84,678百万円(前年同期比5.1%減)となり,連結営業利益は6,590百万円(前年同期比25.0%減),連結税引前当期利益は6,890百万円(前年同期比19.3%減),親会社の所有者に帰属する当期利益は4,983百万円(前年同期比22.3%減)となりました。
受注高は77,737百万円(前年同期比19.9%減),受注残高は15,602百万円(前年同期比30.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①日本
日本には,当社および連結子会社の山洋工業株式会社,山洋電気テクノサービス株式会社があります。セグメント売上収益は86,941百万円(前年同期比4.5%減)となり,セグメント利益は4,114百万円(前年同期比34.9%減)となりました。
②北米
北米には,連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。セグメント売上収益は10,043百万円(前年同期比3.4%増)となり,セグメント利益は639百万円(前年同期比42.0%増)となりました。
③ヨーロッパ
ヨーロッパには,連結子会社のSANYO DENKI EUROPE S.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。セグメント売上収益は5,484百万円(前年同期比6.5%増)となり,セグメント利益は483百万円(前年同期比19.4%増)となりました。
④東アジア
東アジアには,連結子会社の山洋電气(上海)貿易有限公司,山洋電氣(香港)有限公司,台灣山洋電氣股份有限公司,SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.,上海山洋電气技術有限公司,山洋電气貿易(深圳)有限公司,中山市山洋電气有限公司,山洋電气精密機器維修(深圳)有限公司および山洋電气(天津)貿易有限公司があります。セグメント売上収益は11,658百万円(前年同期比26.7%減)となり,セグメント利益は534百万円(前年同期比30.0%減)となりました。
⑤東南アジア
東南アジアには,連結子会社のSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.,SANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.,SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITEDおよびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。セグメント売上収益は22,413百万円(前年同期比2.2%減)となり,セグメント利益は869百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
また,事業部門別の営業概況は次のとおりです。
①クーリングシステム事業
クーリングシステム製品「San Ace」は,通信機器や医療機器向けの需要は堅調でした。一方,データセンター向けの需要や,中国景気減速にともなうオートメーション向けの需要は減少しました。
その結果,売上収益は23,324百万円(前年同期比3.2%減),受注高23,369百万円(前年同期比4.9%減),受注残高4,085百万円(前年同期比1.1%増)となりました。
②パワーシステム事業
パワーシステム製品「SANUPS」は,太陽光発電市場や情報通信市場の不調により需要が大きく低迷しました。一方,工場設備向けや病院設備向けの需要は堅調に推移しました。また,公共設備向けの需要は増加傾向となりました。
その結果,売上収益は7,365百万円(前年同期比6.6%減),受注高7,381百万円(前年同期比1.8%減),受注残高1,831百万円(前年同期比0.9%増)となりました。
③サーボシステム事業
サーボシステム製品「SANMOTION」は,メモリ市場の減速と中国経済の減速の影響で,工作機械・ロボット・半導体の各業界ならびに中国市場での需要が低迷しました。一方,射出成形機,電子部品実装機向けの需要は堅調に推移しました。
その結果,売上収益は47,474百万円(前年同期比7.0%減),受注高40,317百万円(前年同期比31.2%減),受注残高8,036百万円(前年同期比47.1%減)となりました。
④電気機器販売事業
産業用電気機器,制御機器および電気材料の販売は,医療関連向けの需要を中心に依然堅調に推移しています。
また,太陽光発電関連の国内需要は減少しましたが,海外案件と蓄電システム案件の引合が増えています。
鉄鋼関連事業においては,新規設備投資および老朽化した生産設備の更新工事が一部先送りとなり,補修用予備品の納入もやや減少しました。
その結果,売上収益は4,669百万円(前年同期比14.5%増),受注高4,851百万円(前年同期比13.5%増),受注残高872百万円(前年同期比26.3%増)となりました。
⑤電気工事事業
製鉄所内における電気工事は,老朽化した電気設備の更新および補修工事が計画的に実施され,需要は堅調に推移しました。また,一般産業分野での電気設備更新工事の需要も増加しましたが,大型の太陽光発電電気工事の受注が先送りとなったことにより電気工事事業全体としては低迷しました。
その結果,売上収益は1,845百万円(前年同期比10.9%減),受注高1,818百万円(前年同期比15.6%減),受注残高775百万円(前年同期比3.3%減)となりました。
当グループの当連結会計年度における財政状態は,前連結会計年度と比較して,資産合計は1,326百万円の減少,負債合計は4,024百万円の減少,資本合計は2,697百万円の増加となりました。
資産の主な変動要因は,営業債権及びその他の債権の減少3,481百万円,有形固定資産の増加2,364百万円,現金及び現金同等物の減少1,489百万円によるものです。
負債の主な変動要因は,営業債務及びその他の債務の減少8,758百万円,借入金(流動負債)の増加3,152百万円,借入金(非流動負債)の増加2,010百万円によるものです。
資本の主な変動要因は,利益剰余金の増加3,407百万円,その他の資本の構成要素の減少706百万円によるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は,11,693百万円となり,前連結会計年度より1,489百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は,3,058百万円となり,前連結会計年度に比べ2,738百万円減少しました。これは主に,営業債務及びその他の債務の減少額7,631百万円,税引前当期利益6,890百万円,減価償却費及び償却費4,157百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は,8,164百万円となり,前連結会計年度に比べ1,394百万円支出が増加しました。これは主に,有形固定資産の取得による支出6,103百万円,無形固定資産の取得による支出2,055百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の増加は,3,682百万円となり,前連結会計年度に比べ3,260百万円増加しました。これは主に,長期借入による収入2,987百万円,短期借入金の純増加額2,447百万円,配当金の支払額1,327百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 71,202 | △5.0 |
| 東アジア | 143 | △15.7 |
| 東南アジア | 19,954 | △5.8 |
| 合計 | 91,300 | △5.2 |
(注) 1 セグメント間取引については,内部振替前の数値によっています。
2 金額は,販売価格によっています。
3 上記金額には,消費税等は含まれていません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | ||
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 日本 | 55,241 | △19.3 | 11,387 | △26.6 |
| 北米 | 9,315 | △10.0 | 1,659 | △29.3 |
| ヨーロッパ | 4,839 | △16.1 | 1,054 | △36.9 |
| 東アジア | 6,925 | △38.3 | 1,291 | △54.1 |
| 東南アジア | 1,415 | 8.7 | 208 | 10.4 |
| 合計 | 77,737 | △19.9 | 15,602 | △30.8 |
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 59,375 | △4.9 |
| 北米 | 10,003 | 3.8 |
| ヨーロッパ | 5,455 | 6.5 |
| 東アジア | 8,447 | △21.1 |
| 東南アジア | 1,395 | 9.3 |
| 合計 | 84,678 | △5.1 |
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は,IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり,過去の実績や状況に照らし合理的と考えられる前提に基づき,見積りを実施しています。
なお,当社グループで採用する個々の項目は,「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しています。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの第8次中期経営計画は,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載にしています。この計画のもと,当連結会計年度の財政状態および経営成績等は次のとおりです。
① 連結財政状態の分析
(資産)
流動資産は,手元資金や営業債権が減少した結果,前連結会計年度末に比べて3,142百万円減少しました。また,第8次中期経営計画の工場の自動化を積極的に推進したことにより,非流動資産が前連結会計年度末に比べ1,815百万円増加しました。その結果,当連結会計年度末における資産合計は,前連結会計年度末に比べて1,326百万円減少の106,304百万円となりました。
(負債)
流動負債は,営業債務が減少した結果,前連結会計年度末に比べて6,858百万円減少しました。また,設備投資のための借入金が増加したことにより,非流動負債が前連結会計年度末に比べて2,833百万円増加しました。その結果,当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べて4,024百万円減少の41,471百万円となりました。
(資本)
当期利益の計上等により前連結会計年度末に比べ2,697百万円増加の64,832百万円となりました。
② 連結経営成績の分析
当連結会計年度は,当社グループの主要な販売市場である工作機械・ロボット・半導体製造装置などの設備産業業界においては需要が減少しました。その結果,当連結会計年度の連結売上収益は84,678百万円となり,前連結会計年度に比べ4,509百万円減少しました。
また,工場の自動化による生産革新や情報化投資を積極的にすすめました。その結果,当連結会計年度の売上原価は63,662百万円となり,前連結会計年度に比べ2,622百万円減少しました。
販売費及び一般管理費につきましては14,596百万円となり,前連結会計年度に比べ358百万円増加しました。これは役員退職慰労金規定の制定に伴い役員退職慰労引当金を一括計上したことが起因しています。
以上の結果,連結営業利益は前連結会計年度に比べ25.0%減の6,590百万円,連結税引前当期利益は前連結会計年度に比べ19.3%減の6,890百万円,親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べ22.3%減の4,983百万円となりました。
セグメントごとの売上収益に関する分析は次のとおりです。
(日本)
日本では,ファクトリーオートメーション向けの需要が伸び悩み,半導体装置向けの需要も回復が遅れました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ4.5%減の86,941百万円となりました。
(北米)
北米では,通信関連の需要が堅調に推移しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ3.4%増の10,043百万円となりました。
(ヨーロッパ)
ヨーロッパでは,食品機械や医療機器向け等,新市場の需要が拡大しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ6.5%増の5,484百万円となりました。
(東アジア)
東アジアでは,中国の経済が減速したことにより,需要が低迷しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ26.7%減の11,658百万円となりました。
(東南アジア)
東南アジアでは,主要な販売市場における需要の停滞を受け,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.の生産量が減少しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ2.2%減の22,413百万円となりました。
また,2019年度(2020年3月期)の予想につきましては,連結売上収益87,200百万円,連結営業利益7,300百万円,親会社の所有者に帰属する当期利益5,200百万円です。
③ 資本の財源および資金の流動性の分析
当連結会計年度の資本の財源の分析は以下のとおりです。
(フリー・キャッシュ・フロー)
当社グループでは,フリー・キャッシュ・フロー(FCF)を重視した経営をおこなっています。
当社グループのキャッシュ・フロー関連の指標は,次のとおりです。
| 項目 | 2018年度 (当連結会計年度) |
| 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | 3,058 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | △8,164 |
| (注)フリー・キャッシュ・フロー (百万円) | △5,106 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | 3,682 |
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
当社グループは,第8次中期経営計画に掲げた目標の達成に向け,工場の自動化の推進による生産能力の増強を図るため,従来にない大型の設備投資をおこないました。フリー・キャッシュ・フローは一時的にマイナスとなりますが,営業活動により獲得した現金,および計画的な金融機関からの借入によって,企業活動に必要な資金をじゅうぶんに確保しています。
当社グループでは,今後も資本の健全性や,成長のための投資との最適なバランスを勘案したうえで,内部留保の確保および株主還元の充実に努める方針です。
(ROE)
当社グループはROE8%以上を目標とした経営をおこなっています。当連結会計年度につきましては目標を下回りました。これは役員退職慰労金規定の制定に伴い役員退職慰労引当金を一括計上したことが起因しています。
| 指標 | 目標 | 当連結会計年度 |
| ROE | 8%以上 | 7.9% |
3.経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSに準拠した連結財務諸表における主要な項目と日本基準に準拠して作成された場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は次のとおりです。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(研究開発費)
日本基準では,開発費用については費用処理していましたが,IFRSではこれらの費用のうち,資産計上の要件を満たしたものを無形資産として計上し,一定期間にわたって定額法により償却します。
これにより,IFRSでは日本基準に比べて,連結損益計算書において認識される研究開発費が893百万円減少し,無形資産の償却費が894百万円増加しています。
(減価償却)
日本基準では,有形固定資産の減価償却方法について,過去において主として定率法を採用していた期間がありましたが,IFRSでは当初より定額法を採用することとしたため差異を調整しています。
これにより,IFRSでは日本基準に比べて,連結損益計算書において認識される減価償却費が118百万円増加しています。
(確定給付制度に係る費用)
日本基準では,発生した数理計算上の差異を一定の期間で償却していましたが,IFRSでは発生した確定給付制度の再測定をその他の包括利益で認識し,ただちに利益剰余金に振り替えて認識しています。
これにより,IFRSでは日本基準に比べて,連結損益計算書において認識される退職給付費用が157百万円増加しています。
(表示の組替)
日本基準では,営業外収益,営業外費用,特別利益および特別損失に表示していた項目を,IFRSではその他の収益,その他の費用,金融収益および金融費用に表示しています。