有価証券報告書-第118期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下,「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(1) 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は,米中貿易摩擦の長期化によって設備投資が低迷し,減速傾向が続きました。また日本経済は,輸出および輸入の大幅な減少などにより企業収益が悪化し,さらには新型コロナウイルス感染症の拡大の影響もあり,大幅に悪化しました。
そのような中で,当社グループの主要な販売市場である工作機械・ロボット・半導体製造装置などの業界においては,設備投資の減少が続き,需要が大幅に減少しました。加えて,新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的としたフィリピン政府の休業命令により,2020年3月中旬からSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.の操業を停止したため,期末の売上収益の一部が翌期へ先送りとなりました。
その結果,当連結会計年度における連結売上収益は70,706百万円(前年同期比16.5%減)となり,連結営業利益は1,043百万円(前年同期比84.2%減),連結税引前当期利益は986百万円(前年同期比85.7%減),親会社の所有者に帰属する当期利益は426百万円(前年同期比91.4%減)となりました。
受注高は72,011百万円(前年同期比7.4%減),受注残高は16,907百万円(前年同期比8.4%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①日本
日本には,当社および連結子会社の山洋工業株式会社,山洋電気テクノサービス株式会社があります。セグメント売上収益は72,340百万円(前年同期比16.8%減)となり,セグメント損失は257百万円(前年同期はセグメント利益4,114百万円)となりました。
②北米
北米には,連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。セグメント売上収益は8,207百万円(前年同期比18.3%減)となり,セグメント利益は152百万円(前年同期比76.1%減)となりました。
③ヨーロッパ
ヨーロッパには,連結子会社のSANYO DENKI EUROPE S.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。セグメント売上収益は4,475百万円(前年同期比18.4%減)となり,セグメント利益は303百万円(前年同期比37.2%減)となりました。
④東アジア
東アジアには,連結子会社の山洋電气(上海)貿易有限公司,山洋電氣(香港)有限公司,台灣山洋電氣股份有限公司,SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.,上海山洋電气技術有限公司,山洋電气貿易(深圳)有限公司,中山市山洋電气有限公司,山洋電气精密機器維修(深圳)有限公司および山洋電气(天津)貿易有限公司があります。セグメント売上収益は8,774百万円(前年同期比24.7%減)となり,セグメント利益は222百万円(前年同期比58.3%減)となりました。
⑤東南アジア
東南アジアには,連結子会社のSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.,SANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.,SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITEDおよびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.においては,新型コロナウイルス感染症の感染防止を目的としたフィリピン政府の休業命令により,2020年3月中旬から工場の操業を停止したため,期末の生産・販売の一部が減少しました。その結果,セグメント売上収益は18,794百万円(前年同期比16.1%減)となり,セグメント利益は362百万円(前年同期比58.3%減)となりました。
なお,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.は2020年5月18日より生産活動が再開されました。

また,事業部門別の営業概況は次のとおりです。
①クーリングシステム事業
クーリングシステム製品「San Ace」は,サーバや通信装置向けの需要が堅調でした。また,半導体製造装置や制御機器向けの需要が増加しました。一方,ロボット等のファクトリーオートメーション向けの需要は第3四半期まで低調が続きましたが,第4四半期から増加に転じました。
その結果,売上収益は22,160百万円(前年同期比5.0%減),受注高22,752百万円(前年同期比2.6%減),受注残高4,677百万円(前年同期比14.5%増)となりました。
②パワーシステム事業
パワーシステム製品「SANUPS」は,災害対策用途を中心に公共設備向けの需要が堅調でした。一方,産業設備向けやFA機器の需要は停滞しました。再生可能エネルギー用途では,自家消費用途の投資先送りなどで低調でした。
その結果,売上収益は7,834百万円(前年同期比6.4%増),受注高8,154百万円(前年同期比10.5%増),受注残高2,152百万円(前年同期比17.5%増)となりました。
③サーボシステム事業
サーボシステム製品「SANMOTION」は,第3四半期から5G通信や半導体産業の設備投資が活発になったため,半導体製造装置やロボット,電子部品実装機向けの需要が回復しましたが,第2四半期までの需要の落ち込みを取り戻すまでには至りませんでした。一方,工作機械や射出成形機向けの需要は年間を通じて低調でした。
その結果,売上収益は32,697百万円(前年同期比31.1%減),受注高33,177百万円(前年同期比17.7%減),受注残高8,516百万円(前年同期比6.0%増)となりました。
④電気機器販売事業
産業用電気機器,制御機器および電気材料は,医療機器向けの需要が堅調に推移しました。防災用のリチウムイオン電池を搭載した無停電電源装置や太陽光発電事業も需要が増加しました。鉄鋼産業においては,設備投資案件の減少により需要が大幅に減少しました。
その結果,売上収益は5,889百万円(前年同期比26.1%増),受注高5,870百万円(前年同期比21.0%増),受注残高853百万円(前年同期比2.2%減)となりました。
⑤電気工事事業
製鉄所構内の電気工事は,予備品,補修工事の需要が増加したことにより,堅調に推移しました。構外案件およびシステム案件は,水処理および再生エネルギーを中心とした大型工事が完成したことにより,堅調に推移しました。
その結果,売上収益は2,124百万円(前年同期比15.1%増),受注高2,057百万円(前年同期比13.1%増),受注残高708百万円(前年同期比8.7%減)となりました。
当連結会計年度末における財政状態は,前連結会計年度末と比較して,資産合計は200百万円の減少,負債合計は2,090百万円の増加,資本合計は2,290百万円の減少となりました。
資産の主な変動要因は,IFRS第16号「リース」の適用による使用権資産の増加2,437百万円,現金及び現金同等物の増加1,949百万円,営業債権及びその他の債権の減少1,868百万円,その他の金融資産(非流動資産)の減少1,185百万円,その他の流動資産の減少930百万円,棚卸資産の減少485百万円によるものです。
負債の主な変動要因は,IFRS第16号「リース」の適用によるリース負債(非流動負債)の増加1,492百万円,リース負債(流動負債)の増加745百万円,その他の流動負債の減少628百万円によるものです。
資本の主な変動要因は,その他の資本の構成要素の減少1,260百万円,利益剰余金の減少1,025百万円によるものです。

(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は,13,642百万円となり,前連結会計年度より1,949百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は,8,728百万円(前連結会計年度は3,058百万円増加)となりました。これは主に,減価償却費及び償却費5,223百万円,営業債権及びその他の債権の減少額2,601百万円,税引前当期利益986百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は,5,330百万円(前連結会計年度は8,164百万円の減少)となりました。これは主に,有形固定資産の取得による支出4,135百万円,無形資産の取得による支出1,570百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の減少は,1,113百万円(前連結会計年度は3,682百万円の増加)となりました。これは主に,長期借入による収入2,000百万円,配当金の支払額1,270百万円,長期借入金の返済による支出1,024百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については,内部振替前の数値によっています。
2 金額は,販売価格によっています。
3 上記金額には,消費税等は含まれていません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は,IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり,過去の実績や状況に照らし合理的と考えられる前提に基づき,会計上の見積りを実施しています。
なお,当社グループで採用する個々の項目は,「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しています。
また新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく,将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もあります。「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 29.追加情報」に記載のとおり,現時点において入手可能な情報を基に検証等をおこなっています。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの第8次中期経営計画は,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載にしています。この計画のもと,当連結会計年度の財政状態および経営成績等は次のとおりです。
① 連結財政状態の分析
(資産)
流動資産は,営業債権が減少した結果,前連結会計年度末に比べて1,679百万円減少しました。非流動資産は,IFRS第16号「リース」の適用により,使用権資産が2,437百万円増加しました。その結果,当連結会計年度末における資産合計は,前連結会計年度末に比べて200百万円減少の106,103百万円となりました。
(負債)
IFRS第16号「リース」の適用により,流動負債のリース負債,非流動負債のリース負債ともにそれぞれ745百万円,1,492百万円増加しました。その結果,当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べて2,090百万円増加の43,562百万円となりました。
(資本)
当期利益の計上,および配当金の支払により利益剰余金は1,025百万円減少しました。また,保有する金融資産の公正価値変動等により,その他の資本の構成要素が1,260百万円減少しました。その結果,資本合計は前連結会計年度末に比べて2,290百万円減少の62,541百万円となりました。
② 連結経営成績の分析
当連結会計年度は,当社グループの主要な販売市場である工作機械・ロボット・半導体製造装置などの設備産業業界において,設備投資の減少が続き,需要が減少しました。また,新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的としたフィリピン政府の休業命令により,2020年3月中旬からSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.の操業を停止したため,期末の売上収益の一部が翌期へ先送りとなりました。その結果,当連結会計年度の連結売上収益は70,706百万円となり,前連結会計年度に比べ13,972百万円減少しました。
以上から,連結営業利益は前連結会計年度に比べ84.2%減の1,043百万円,連結税引前当期利益は前連結会計年度に比べ85.7%減の986百万円,親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べ91.4%減の426百万円となりました。
セグメントごとの売上収益に関する分析は次のとおりです。
(日本)
日本では,半導体産業が第3四半期以降に回復傾向にあったものの,米中貿易摩擦の長期化の影響によりファクトリーオートメーション向けの需要は低調でした。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ16.8%減の72,340百万円となりました。
(北米)
北米では,データセンター向けの需要は第3四半期以降に回復傾向にありましたが,通期では低調でした。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ18.3%減の8,207百万円となりました。
(ヨーロッパ)
ヨーロッパでは,ファクトリーオートメーション,ロボット市場が伸び悩んだことから,主要な販売市場における需要が減少しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ18.4%減の4,475百万円となりました。
(東アジア)
東アジアでは,米中貿易摩擦の長期化の影響を受け,需要が低迷しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ24.7%減の8,774百万円となりました。
(東南アジア)
東南アジアでは,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.の全体の生産高減少に加え,新型コロナウイルス感染症拡大を防止するためフィリピン政府の命令により2020年3月中旬から5月中旬にかけて操業を停止しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ16.1%減の18,794百万円となりました。
また,翌連結会計年度(2021年3月期)の予想につきましては,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3) 経営環境及び対処すべき課題等 ① 経営環境」に記載のとおりです。
③ 資本の財源および資金の流動性の分析
当連結会計年度の資本の財源の分析は以下のとおりです。
(フリー・キャッシュ・フロー)
当社グループでは,フリー・キャッシュ・フロー(FCF)を重視した経営をおこなっています。
当社グループのキャッシュ・フロー関連の指標は,次のとおりです。
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
当社グループは,第8次中期経営計画に掲げた目標の達成に向け,工場の自動化の推進による生産能力の増強を図るため,前期に引き続き大型の設備投資をおこないました。営業活動により獲得した現金,および金融機関からの計画的な資金調達によって,企業活動に必要な資金をじゅうぶんに確保しています。
さらに,新型コロナウイルス感染症の拡大により,市場の動向に予断を許しませんが,取引金融機関からの資金調達により手元資金の充実を図るなど,引き続き安定した財務基盤の維持に努めます。
当社グループでは,今後も資本の健全性や,成長のための投資との最適なバランスを勘案したうえで,内部留保の確保および株主還元の充実に努める方針です。
(ROE)
当社グループはROE8%以上を目標とした経営をおこなっています。当連結会計年度につきましては目標を下回りました。これは米中貿易摩擦の長期化の影響などによる世界経済の減速により,当社グループの主要な販売市場である工作機械・ロボット・半導体製造装置などの業界において需要の低迷が続いたこと,さらに,新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的としたフィリピン政府の休業命令により,2020年3月中旬からSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.の操業を停止したことが起因しています。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下,「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(1) 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は,米中貿易摩擦の長期化によって設備投資が低迷し,減速傾向が続きました。また日本経済は,輸出および輸入の大幅な減少などにより企業収益が悪化し,さらには新型コロナウイルス感染症の拡大の影響もあり,大幅に悪化しました。
そのような中で,当社グループの主要な販売市場である工作機械・ロボット・半導体製造装置などの業界においては,設備投資の減少が続き,需要が大幅に減少しました。加えて,新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的としたフィリピン政府の休業命令により,2020年3月中旬からSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.の操業を停止したため,期末の売上収益の一部が翌期へ先送りとなりました。
その結果,当連結会計年度における連結売上収益は70,706百万円(前年同期比16.5%減)となり,連結営業利益は1,043百万円(前年同期比84.2%減),連結税引前当期利益は986百万円(前年同期比85.7%減),親会社の所有者に帰属する当期利益は426百万円(前年同期比91.4%減)となりました。
受注高は72,011百万円(前年同期比7.4%減),受注残高は16,907百万円(前年同期比8.4%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①日本
日本には,当社および連結子会社の山洋工業株式会社,山洋電気テクノサービス株式会社があります。セグメント売上収益は72,340百万円(前年同期比16.8%減)となり,セグメント損失は257百万円(前年同期はセグメント利益4,114百万円)となりました。
②北米
北米には,連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。セグメント売上収益は8,207百万円(前年同期比18.3%減)となり,セグメント利益は152百万円(前年同期比76.1%減)となりました。
③ヨーロッパ
ヨーロッパには,連結子会社のSANYO DENKI EUROPE S.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。セグメント売上収益は4,475百万円(前年同期比18.4%減)となり,セグメント利益は303百万円(前年同期比37.2%減)となりました。
④東アジア
東アジアには,連結子会社の山洋電气(上海)貿易有限公司,山洋電氣(香港)有限公司,台灣山洋電氣股份有限公司,SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.,上海山洋電气技術有限公司,山洋電气貿易(深圳)有限公司,中山市山洋電气有限公司,山洋電气精密機器維修(深圳)有限公司および山洋電气(天津)貿易有限公司があります。セグメント売上収益は8,774百万円(前年同期比24.7%減)となり,セグメント利益は222百万円(前年同期比58.3%減)となりました。
⑤東南アジア
東南アジアには,連結子会社のSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.,SANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.,SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITEDおよびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.においては,新型コロナウイルス感染症の感染防止を目的としたフィリピン政府の休業命令により,2020年3月中旬から工場の操業を停止したため,期末の生産・販売の一部が減少しました。その結果,セグメント売上収益は18,794百万円(前年同期比16.1%減)となり,セグメント利益は362百万円(前年同期比58.3%減)となりました。
なお,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.は2020年5月18日より生産活動が再開されました。

また,事業部門別の営業概況は次のとおりです。
①クーリングシステム事業
クーリングシステム製品「San Ace」は,サーバや通信装置向けの需要が堅調でした。また,半導体製造装置や制御機器向けの需要が増加しました。一方,ロボット等のファクトリーオートメーション向けの需要は第3四半期まで低調が続きましたが,第4四半期から増加に転じました。
その結果,売上収益は22,160百万円(前年同期比5.0%減),受注高22,752百万円(前年同期比2.6%減),受注残高4,677百万円(前年同期比14.5%増)となりました。
②パワーシステム事業
パワーシステム製品「SANUPS」は,災害対策用途を中心に公共設備向けの需要が堅調でした。一方,産業設備向けやFA機器の需要は停滞しました。再生可能エネルギー用途では,自家消費用途の投資先送りなどで低調でした。
その結果,売上収益は7,834百万円(前年同期比6.4%増),受注高8,154百万円(前年同期比10.5%増),受注残高2,152百万円(前年同期比17.5%増)となりました。
③サーボシステム事業
サーボシステム製品「SANMOTION」は,第3四半期から5G通信や半導体産業の設備投資が活発になったため,半導体製造装置やロボット,電子部品実装機向けの需要が回復しましたが,第2四半期までの需要の落ち込みを取り戻すまでには至りませんでした。一方,工作機械や射出成形機向けの需要は年間を通じて低調でした。
その結果,売上収益は32,697百万円(前年同期比31.1%減),受注高33,177百万円(前年同期比17.7%減),受注残高8,516百万円(前年同期比6.0%増)となりました。
④電気機器販売事業
産業用電気機器,制御機器および電気材料は,医療機器向けの需要が堅調に推移しました。防災用のリチウムイオン電池を搭載した無停電電源装置や太陽光発電事業も需要が増加しました。鉄鋼産業においては,設備投資案件の減少により需要が大幅に減少しました。
その結果,売上収益は5,889百万円(前年同期比26.1%増),受注高5,870百万円(前年同期比21.0%増),受注残高853百万円(前年同期比2.2%減)となりました。
⑤電気工事事業
製鉄所構内の電気工事は,予備品,補修工事の需要が増加したことにより,堅調に推移しました。構外案件およびシステム案件は,水処理および再生エネルギーを中心とした大型工事が完成したことにより,堅調に推移しました。
その結果,売上収益は2,124百万円(前年同期比15.1%増),受注高2,057百万円(前年同期比13.1%増),受注残高708百万円(前年同期比8.7%減)となりました。
当連結会計年度末における財政状態は,前連結会計年度末と比較して,資産合計は200百万円の減少,負債合計は2,090百万円の増加,資本合計は2,290百万円の減少となりました。
資産の主な変動要因は,IFRS第16号「リース」の適用による使用権資産の増加2,437百万円,現金及び現金同等物の増加1,949百万円,営業債権及びその他の債権の減少1,868百万円,その他の金融資産(非流動資産)の減少1,185百万円,その他の流動資産の減少930百万円,棚卸資産の減少485百万円によるものです。
負債の主な変動要因は,IFRS第16号「リース」の適用によるリース負債(非流動負債)の増加1,492百万円,リース負債(流動負債)の増加745百万円,その他の流動負債の減少628百万円によるものです。
資本の主な変動要因は,その他の資本の構成要素の減少1,260百万円,利益剰余金の減少1,025百万円によるものです。

(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は,13,642百万円となり,前連結会計年度より1,949百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は,8,728百万円(前連結会計年度は3,058百万円増加)となりました。これは主に,減価償却費及び償却費5,223百万円,営業債権及びその他の債権の減少額2,601百万円,税引前当期利益986百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は,5,330百万円(前連結会計年度は8,164百万円の減少)となりました。これは主に,有形固定資産の取得による支出4,135百万円,無形資産の取得による支出1,570百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の減少は,1,113百万円(前連結会計年度は3,682百万円の増加)となりました。これは主に,長期借入による収入2,000百万円,配当金の支払額1,270百万円,長期借入金の返済による支出1,024百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 55,063 | △22.7 |
| 東アジア | 114 | △20.1 |
| 東南アジア | 17,764 | △11.0 |
| 合計 | 72,942 | △20.1 |
(注) 1 セグメント間取引については,内部振替前の数値によっています。
2 金額は,販売価格によっています。
3 上記金額には,消費税等は含まれていません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | ||
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 日本 | 51,683 | △6.4 | 11,508 | 1.1 |
| 北米 | 8,873 | △4.7 | 2,404 | 44.8 |
| ヨーロッパ | 4,436 | △8.3 | 1,033 | △1.9 |
| 東アジア | 6,573 | △5.1 | 1,782 | 38.0 |
| 東南アジア | 445 | △68.5 | 178 | △14.4 |
| 合計 | 72,011 | △7.4 | 16,907 | 8.4 |
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 51,563 | △13.2 |
| 北米 | 8,129 | △18.7 |
| ヨーロッパ | 4,456 | △18.3 |
| 東アジア | 6,082 | △28.0 |
| 東南アジア | 475 | △65.9 |
| 合計 | 70,706 | △16.5 |
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は,IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり,過去の実績や状況に照らし合理的と考えられる前提に基づき,会計上の見積りを実施しています。
なお,当社グループで採用する個々の項目は,「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しています。
また新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく,将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もあります。「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 29.追加情報」に記載のとおり,現時点において入手可能な情報を基に検証等をおこなっています。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの第8次中期経営計画は,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載にしています。この計画のもと,当連結会計年度の財政状態および経営成績等は次のとおりです。
① 連結財政状態の分析
(資産)
流動資産は,営業債権が減少した結果,前連結会計年度末に比べて1,679百万円減少しました。非流動資産は,IFRS第16号「リース」の適用により,使用権資産が2,437百万円増加しました。その結果,当連結会計年度末における資産合計は,前連結会計年度末に比べて200百万円減少の106,103百万円となりました。
(負債)
IFRS第16号「リース」の適用により,流動負債のリース負債,非流動負債のリース負債ともにそれぞれ745百万円,1,492百万円増加しました。その結果,当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べて2,090百万円増加の43,562百万円となりました。
(資本)
当期利益の計上,および配当金の支払により利益剰余金は1,025百万円減少しました。また,保有する金融資産の公正価値変動等により,その他の資本の構成要素が1,260百万円減少しました。その結果,資本合計は前連結会計年度末に比べて2,290百万円減少の62,541百万円となりました。
② 連結経営成績の分析
当連結会計年度は,当社グループの主要な販売市場である工作機械・ロボット・半導体製造装置などの設備産業業界において,設備投資の減少が続き,需要が減少しました。また,新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的としたフィリピン政府の休業命令により,2020年3月中旬からSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.の操業を停止したため,期末の売上収益の一部が翌期へ先送りとなりました。その結果,当連結会計年度の連結売上収益は70,706百万円となり,前連結会計年度に比べ13,972百万円減少しました。
以上から,連結営業利益は前連結会計年度に比べ84.2%減の1,043百万円,連結税引前当期利益は前連結会計年度に比べ85.7%減の986百万円,親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べ91.4%減の426百万円となりました。
セグメントごとの売上収益に関する分析は次のとおりです。
(日本)
日本では,半導体産業が第3四半期以降に回復傾向にあったものの,米中貿易摩擦の長期化の影響によりファクトリーオートメーション向けの需要は低調でした。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ16.8%減の72,340百万円となりました。
(北米)
北米では,データセンター向けの需要は第3四半期以降に回復傾向にありましたが,通期では低調でした。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ18.3%減の8,207百万円となりました。
(ヨーロッパ)
ヨーロッパでは,ファクトリーオートメーション,ロボット市場が伸び悩んだことから,主要な販売市場における需要が減少しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ18.4%減の4,475百万円となりました。
(東アジア)
東アジアでは,米中貿易摩擦の長期化の影響を受け,需要が低迷しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ24.7%減の8,774百万円となりました。
(東南アジア)
東南アジアでは,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.の全体の生産高減少に加え,新型コロナウイルス感染症拡大を防止するためフィリピン政府の命令により2020年3月中旬から5月中旬にかけて操業を停止しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ16.1%減の18,794百万円となりました。
また,翌連結会計年度(2021年3月期)の予想につきましては,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3) 経営環境及び対処すべき課題等 ① 経営環境」に記載のとおりです。
③ 資本の財源および資金の流動性の分析
当連結会計年度の資本の財源の分析は以下のとおりです。
(フリー・キャッシュ・フロー)
当社グループでは,フリー・キャッシュ・フロー(FCF)を重視した経営をおこなっています。
当社グループのキャッシュ・フロー関連の指標は,次のとおりです。
| 項目 | 2019年度 (当連結会計年度) |
| 自 2019年4月1日至 2020年3月31日 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | 8,728 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | △5,330 |
| (注)フリー・キャッシュ・フロー (百万円) | 3,398 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | △1,113 |
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
当社グループは,第8次中期経営計画に掲げた目標の達成に向け,工場の自動化の推進による生産能力の増強を図るため,前期に引き続き大型の設備投資をおこないました。営業活動により獲得した現金,および金融機関からの計画的な資金調達によって,企業活動に必要な資金をじゅうぶんに確保しています。
さらに,新型コロナウイルス感染症の拡大により,市場の動向に予断を許しませんが,取引金融機関からの資金調達により手元資金の充実を図るなど,引き続き安定した財務基盤の維持に努めます。
当社グループでは,今後も資本の健全性や,成長のための投資との最適なバランスを勘案したうえで,内部留保の確保および株主還元の充実に努める方針です。
(ROE)
当社グループはROE8%以上を目標とした経営をおこなっています。当連結会計年度につきましては目標を下回りました。これは米中貿易摩擦の長期化の影響などによる世界経済の減速により,当社グループの主要な販売市場である工作機械・ロボット・半導体製造装置などの業界において需要の低迷が続いたこと,さらに,新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的としたフィリピン政府の休業命令により,2020年3月中旬からSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.の操業を停止したことが起因しています。
| 指標 | 目標 | 当連結会計年度 |
| ROE | 8%以上 | 0.7% |