有価証券報告書-第119期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下,「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(1) 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は,新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続いていますが,米国・中国を中心に回復が見られました。
また日本経済においても,世界経済の持ち直しを受け,製造業を中心に回復しつつあります。
そのような中で,当社グループの主要な販売市場である通信装置や,ロボット,半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要が増加しました。
また,フィリピン政府による新型コロナウイルス感染拡大防止政策による一斉の休業命令により,当社グループのフィリピン工場も昨年3月中旬より5月中旬まで余儀なく操業停止となり,第1四半期の売上低下の要因となりましたが,当該フィリピン工場は,現在,操業停止前を上回る水準で稼働しています。
その結果,当連結会計年度における連結売上収益は77,506百万円(前年同期比9.6%増)となり,連結営業利益は4,830百万円(前年同期比362.7%増),連結税引前当期利益は4,996百万円(前年同期比406.3%増),親会社の所有者に帰属する当期利益は3,942百万円(前年同期比824.7%増)となりました。
受注高は86,325百万円(前年同期比19.9%増),受注残高は25,727百万円(前年同期比52.2%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①日本
日本には,当社および連結子会社の山洋工業株式会社,山洋電気テクノサービス株式会社があります。セグメント売上収益は78,146百万円(前年同期比8.0%増)となり,セグメント利益は2,667百万円(前年同期はセグメント損失257百万円)となりました。
②北米
北米には,連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。セグメント売上収益は10,724百万円(前年同期比30.7%増)となり,セグメント利益は769百万円(前年同期比403.5%増)となりました。
③ヨーロッパ
ヨーロッパには,連結子会社のSANYO DENKI EUROPE S.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。セグメント売上収益は4,552百万円(前年同期比1.7%増)となり,セグメント利益は240百万円(前年同期比20.8%減)となりました。
④東アジア
東アジアには,連結子会社の山洋電气(上海)貿易有限公司,山洋電氣(香港)有限公司,台灣山洋電氣股份有限公司,SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.,上海山洋電气技術有限公司,山洋電气貿易(深圳)有限公司,中山市山洋電气有限公司,山洋電气精密機器維修(深圳)有限公司および山洋電气(天津)貿易有限公司があります。セグメント売上収益は12,689百万円(前年同期比44.6%増)となり,セグメント利益は809百万円(前年同期比263.1%増)となりました。
⑤東南アジア
東南アジアには,連結子会社のSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.,SANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.,SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITEDおよびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。
なお,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.においては,フィリピン政府による感染防止の政策による一斉の休業命令により,昨年3月中旬より5月中旬まで操業停止を余儀なくされ,第1四半期の売上低下の要因となりました。第2四半期以降,当該フィリピン工場は操業を順調に回復し,連結会計年度末にかけては操業停止前を上回る水準の稼働となりました。
セグメント売上収益は23,910百万円(前年同期比27.2%増)となり,セグメント利益は534百万円(前年同期比47.6%増)となりました。

また,事業部門別の営業概況は次のとおりです。
①クーリングシステム事業
クーリングシステム製品「San Ace」は,通信装置や,ロボット・半導体製造装置などのファクトリーオートメーション向けの需要が増加しました。また,医療機器や空気清浄機向けの需要は大幅に増加しました。一方,プリンター,太陽光発電装置向けの需要は低調でした。
その結果,売上収益は23,350百万円(前年同期比5.4%増),受注高25,096百万円(前年同期比10.3%増),受注残高6,423百万円(前年同期比37.3%増)となりました。
②パワーシステム事業
パワーシステム製品「SANUPS」は,防災システム,半導体製造装置,および医療機器向けの需要が増加しました。一方,半導体製造装置以外の産業設備,再生可能エネルギー設備向けの需要は低調でした。
その結果,売上収益は7,223百万円(前年同期比7.8%減),受注高6,905百万円(前年同期比15.3%減),受注残高1,834百万円(前年同期比14.8%減)となりました。
③サーボシステム事業
サーボシステム製品「SANMOTION」は,中国における5G関連機器や自動車向けの設備投資の増加により,当社の主要な販売市場であるロボット,電子部品実装機,射出成形機,半導体製造装置向けなどの需要が大幅に伸びました。
その結果,売上収益は40,661百万円(前年同期比24.4%増),受注高48,073百万円(前年同期比44.9%増),受注残高15,928百万円(前年同期比87.0%増)となりました。
④電気機器販売事業
産業用電気機器,制御機器,および電気材料の販売は,半導体業界の需要の増加により,大幅に増加しました。一方,リチウムイオン電池を搭載した無停電電源装置の需要は設備投資計画延期の影響により低調でした。
その結果,売上収益は4,295百万円(前年同期比27.1%減),受注高4,435百万円(前年同期比24.4%減),受注残高993百万円(前年同期比16.5%増)となりました。
⑤電気工事事業
主要顧客である鉄鋼業界の需要は回復傾向にありますが,設備投資抑制の影響が大きく低調でした。一方,太陽光発電事業および医療機関向け外部工事は,順調に推移しました。
その結果,売上収益は1,976百万円(前年同期比7.0%減),受注高1,815百万円(前年同期比11.8%減),受注残高547百万円(前年同期比22.7%減)となりました。
当連結会計年度末における財政状態は,前連結会計年度末と比較して,資産合計は7,858百万円の増加,負債合計は13百万円の増加,資本合計は7,845百万円の増加となりました。
資産の主な変動要因は,営業債権及びその他の債権の増加3,213百万円,その他の金融資産(非流動資産)の増加2,581百万円,棚卸資産の増加2,380百万円によるものです。
負債の主な変動要因は,退職給付に係る負債の減少3,212百万円,借入金(流動負債)の増加1,105百万円,繰延税金負債の増加1,102百万円によるものです。
資本の主な変動要因は,利益剰余金の増加5,251百万円,その他の資本の構成要素の増加2,597百万円によるものです。

(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は,14,848百万円となり,前連結会計年度末より1,205百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は,4,959百万円(前連結会計年度は8,728百万円の増加)となりました。これは主に,減価償却費及び償却費5,429百万円,税引前当期利益4,996百万円,営業債権及びその他の債権の増加2,820百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は,4,294百万円(前連結会計年度は5,330百万円の減少)となりました。これは主に,有形固定資産の取得による支出3,010百万円,無形資産の取得による支出1,150百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の増加は,10百万円(前連結会計年度は1,113百万円の減少)となりました。これは主に,長期借入による収入2,300百万円,長期借入金の返済による支出1,586百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については,内部振替前の数値によっています。
2 金額は,販売価格によっています。
3 上記金額には,消費税等は含まれていません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は,IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり,過去の実績や状況に照らし合理的と考えられる前提に基づき,会計上の見積りを実施しています。
なお,当社グループで採用する個々の項目は,「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しています。
また新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく,将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もあります。「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 29.追加情報」に記載のとおり,現時点において入手可能な情報を基に検証等をおこなっています。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの第8次中期経営計画は,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。この計画のもと,当連結会計年度の財政状態および経営成績等は次のとおりです。
① 連結財政状態の分析
(資産)
流動資産は,営業債権が前連結会計年度末に比べて3,213百万円増加しました。また,棚卸資産が前連結会計年度末に比べて2,380百万円増加しました。非流動資産は,その他の金融資産が増加したことにより前連結会計年度末に比べて1,043百万円増加しました。その結果,当連結会計年度末における資産合計は,前連結会計年度末に比べて7,858百万円増加の113,962百万円となりました。
(負債)
流動負債は,営業債務の増加や,長野県上田市のテクノロジーセンター新棟の建設および運転資金需要のための借入金が増加したことにより,前連結会計年度末に比べて2,073百万円増加しました。非流動負債は,退職給付に係る負債が減少したことにより前連結会計年度末に比べて2,059百万円減少しました。その結果,当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べて13百万円増加の43,575百万円となりました。
(資本)
当期利益の計上,および配当金の支払により利益剰余金は5,251百万円増加しました。また,保有する金融資産の公正価値変動等により,その他の資本の構成要素が2,597百万円増加しました。その結果,資本合計は前連結会計年度末に比べて7,845百万円増加の70,387百万円となりました。
② 連結経営成績の分析
当連結会計年度は,新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けましたが,当社グループにおきましては、主要な販売市場である通信装置や,ロボット,半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要が増加しました。その結果,当連結会計年度の連結売上収益は77,506百万円となり,前連結会計年度に比べ6,799百万円増加しました。
また,販売費及び一般管理費につきましては,新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う販促活動の制限から旅費交通費や広告宣伝費が減少しました。その結果,当連結会計年度の販売費及び一般管理費は12,416百万円となり,前連結会計年度に比べ636百万円減少しました。
以上から,連結営業利益は前連結会計年度に比べ362.7%増の4,830百万円,連結税引前当期利益は前連結会計年度に比べ406.3%増の4,996百万円,親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べ824.7%増の3,942百万円となりました。
セグメントごとの売上収益に関する分析は次のとおりです。
(日本)
日本では,5G関連の需要の増加を背景に,通信装置やロボット,半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要が好調に推移しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ8.0%増の78,146百万円となりました。
(北米)
北米では,テレワークの普及にともない,IoT市場への販売が拡大しました。また,半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要が好調でした。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ30.7%増の10,724百万円となりました。
(ヨーロッパ)
ヨーロッパでは,医療機器向けの需要は堅調に推移しました。また,ロボット向けの需要は回復基調となりました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ1.7%増の4,552百万円となりました。
(東アジア)
東アジアでは,新型コロナウイルスの影響からいち早く回復した中国市場が牽引し,5G関連機器向けのロボットや制御機器などのファクトリーオートメーション市場からの需要が大幅に増加しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ44.6%増の12,689百万円となりました。
(東南アジア)
東南アジアでは,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.が操業停止前を上回る水準で稼働し,全体の生産高増加に加え,半導体製造装置の需要が大幅に増加しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ27.2%増の23,910百万円となりました。
また,翌連結会計年度(2022年3月期)の予想につきましては,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3) 経営環境及び対処すべき課題等 ① 経営環境」に記載のとおりです。
③ 資本の財源および資金の流動性の分析
当連結会計年度の資本の財源の分析は以下のとおりです。
(フリー・キャッシュ・フロー)
当社グループでは,フリー・キャッシュ・フロー(FCF)を重視した経営をおこなっています。
当社グループのキャッシュ・フロー関連の指標は,次のとおりです。
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
当社グループは,当連結会計年度が最終年度となる第8次中期経営計画に掲げた目標の達成に向け,工場の自動化の推進による生産能力の増強を図るため,前期に引き続き大型の設備投資をおこないました。営業活動により獲得した現金,および金融機関からの計画的な資金調達によって,企業活動に必要な資金をじゅうぶんに確保しています。
当社グループでは,今後も資本の健全性や,成長のための投資との最適なバランスを勘案したうえで,内部留保の確保および株主還元の充実に努める方針です。
(ROE)
当社グループは,従来,中長期的に重視すべき経営指標の目標値においてROE8%以上を目標とした経営をおこなってきました。当連結会計年度につきましては目標を下回りましたが,当期利益の増加にともない,前連結会計年度の0.7%から大幅に増加し,5.9%となりました。
(3) 経営方針,経営戦略,経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは,2021年4月から期間を5年とする「第9次中期経営計画」をスタートさせました。計画の目的,重要方針,行動指針および重視すべき経営指標と目標値については,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下,「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(1) 財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は,新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続いていますが,米国・中国を中心に回復が見られました。
また日本経済においても,世界経済の持ち直しを受け,製造業を中心に回復しつつあります。
そのような中で,当社グループの主要な販売市場である通信装置や,ロボット,半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要が増加しました。
また,フィリピン政府による新型コロナウイルス感染拡大防止政策による一斉の休業命令により,当社グループのフィリピン工場も昨年3月中旬より5月中旬まで余儀なく操業停止となり,第1四半期の売上低下の要因となりましたが,当該フィリピン工場は,現在,操業停止前を上回る水準で稼働しています。
その結果,当連結会計年度における連結売上収益は77,506百万円(前年同期比9.6%増)となり,連結営業利益は4,830百万円(前年同期比362.7%増),連結税引前当期利益は4,996百万円(前年同期比406.3%増),親会社の所有者に帰属する当期利益は3,942百万円(前年同期比824.7%増)となりました。
受注高は86,325百万円(前年同期比19.9%増),受注残高は25,727百万円(前年同期比52.2%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①日本
日本には,当社および連結子会社の山洋工業株式会社,山洋電気テクノサービス株式会社があります。セグメント売上収益は78,146百万円(前年同期比8.0%増)となり,セグメント利益は2,667百万円(前年同期はセグメント損失257百万円)となりました。
②北米
北米には,連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。セグメント売上収益は10,724百万円(前年同期比30.7%増)となり,セグメント利益は769百万円(前年同期比403.5%増)となりました。
③ヨーロッパ
ヨーロッパには,連結子会社のSANYO DENKI EUROPE S.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。セグメント売上収益は4,552百万円(前年同期比1.7%増)となり,セグメント利益は240百万円(前年同期比20.8%減)となりました。
④東アジア
東アジアには,連結子会社の山洋電气(上海)貿易有限公司,山洋電氣(香港)有限公司,台灣山洋電氣股份有限公司,SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.,上海山洋電气技術有限公司,山洋電气貿易(深圳)有限公司,中山市山洋電气有限公司,山洋電气精密機器維修(深圳)有限公司および山洋電气(天津)貿易有限公司があります。セグメント売上収益は12,689百万円(前年同期比44.6%増)となり,セグメント利益は809百万円(前年同期比263.1%増)となりました。
⑤東南アジア
東南アジアには,連結子会社のSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.,SANYO DENKI SINGAPORE PTE.LTD.,SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITEDおよびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。
なお,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.においては,フィリピン政府による感染防止の政策による一斉の休業命令により,昨年3月中旬より5月中旬まで操業停止を余儀なくされ,第1四半期の売上低下の要因となりました。第2四半期以降,当該フィリピン工場は操業を順調に回復し,連結会計年度末にかけては操業停止前を上回る水準の稼働となりました。
セグメント売上収益は23,910百万円(前年同期比27.2%増)となり,セグメント利益は534百万円(前年同期比47.6%増)となりました。

また,事業部門別の営業概況は次のとおりです。
①クーリングシステム事業
クーリングシステム製品「San Ace」は,通信装置や,ロボット・半導体製造装置などのファクトリーオートメーション向けの需要が増加しました。また,医療機器や空気清浄機向けの需要は大幅に増加しました。一方,プリンター,太陽光発電装置向けの需要は低調でした。
その結果,売上収益は23,350百万円(前年同期比5.4%増),受注高25,096百万円(前年同期比10.3%増),受注残高6,423百万円(前年同期比37.3%増)となりました。
②パワーシステム事業
パワーシステム製品「SANUPS」は,防災システム,半導体製造装置,および医療機器向けの需要が増加しました。一方,半導体製造装置以外の産業設備,再生可能エネルギー設備向けの需要は低調でした。
その結果,売上収益は7,223百万円(前年同期比7.8%減),受注高6,905百万円(前年同期比15.3%減),受注残高1,834百万円(前年同期比14.8%減)となりました。
③サーボシステム事業
サーボシステム製品「SANMOTION」は,中国における5G関連機器や自動車向けの設備投資の増加により,当社の主要な販売市場であるロボット,電子部品実装機,射出成形機,半導体製造装置向けなどの需要が大幅に伸びました。
その結果,売上収益は40,661百万円(前年同期比24.4%増),受注高48,073百万円(前年同期比44.9%増),受注残高15,928百万円(前年同期比87.0%増)となりました。
④電気機器販売事業
産業用電気機器,制御機器,および電気材料の販売は,半導体業界の需要の増加により,大幅に増加しました。一方,リチウムイオン電池を搭載した無停電電源装置の需要は設備投資計画延期の影響により低調でした。
その結果,売上収益は4,295百万円(前年同期比27.1%減),受注高4,435百万円(前年同期比24.4%減),受注残高993百万円(前年同期比16.5%増)となりました。
⑤電気工事事業
主要顧客である鉄鋼業界の需要は回復傾向にありますが,設備投資抑制の影響が大きく低調でした。一方,太陽光発電事業および医療機関向け外部工事は,順調に推移しました。
その結果,売上収益は1,976百万円(前年同期比7.0%減),受注高1,815百万円(前年同期比11.8%減),受注残高547百万円(前年同期比22.7%減)となりました。
当連結会計年度末における財政状態は,前連結会計年度末と比較して,資産合計は7,858百万円の増加,負債合計は13百万円の増加,資本合計は7,845百万円の増加となりました。
資産の主な変動要因は,営業債権及びその他の債権の増加3,213百万円,その他の金融資産(非流動資産)の増加2,581百万円,棚卸資産の増加2,380百万円によるものです。
負債の主な変動要因は,退職給付に係る負債の減少3,212百万円,借入金(流動負債)の増加1,105百万円,繰延税金負債の増加1,102百万円によるものです。
資本の主な変動要因は,利益剰余金の増加5,251百万円,その他の資本の構成要素の増加2,597百万円によるものです。

(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は,14,848百万円となり,前連結会計年度末より1,205百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は,4,959百万円(前連結会計年度は8,728百万円の増加)となりました。これは主に,減価償却費及び償却費5,429百万円,税引前当期利益4,996百万円,営業債権及びその他の債権の増加2,820百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は,4,294百万円(前連結会計年度は5,330百万円の減少)となりました。これは主に,有形固定資産の取得による支出3,010百万円,無形資産の取得による支出1,150百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の増加は,10百万円(前連結会計年度は1,113百万円の減少)となりました。これは主に,長期借入による収入2,300百万円,長期借入金の返済による支出1,586百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 64,455 | 17.1 |
| 東アジア | 134 | 17.2 |
| 東南アジア | 22,913 | 29.0 |
| 合計 | 87,503 | 20.0 |
(注) 1 セグメント間取引については,内部振替前の数値によっています。
2 金額は,販売価格によっています。
3 上記金額には,消費税等は含まれていません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | ||
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 日本 | 57,949 | 12.1 | 16,058 | 39.5 |
| 北米 | 11,559 | 30.3 | 3,443 | 43.2 |
| ヨーロッパ | 5,071 | 14.3 | 1,584 | 53.2 |
| 東アジア | 10,816 | 64.6 | 3,907 | 119.2 |
| 東南アジア | 928 | 108.4 | 732 | 310.4 |
| 合計 | 86,325 | 19.9 | 25,727 | 52.2 |
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 53,399 | 3.6 |
| 北米 | 10,519 | 29.4 |
| ヨーロッパ | 4,521 | 1.5 |
| 東アジア | 8,691 | 42.9 |
| 東南アジア | 374 | △21.3 |
| 合計 | 77,506 | 9.6 |
(注) 1 セグメント間取引については,相殺消去しています。
2 上記金額には,消費税等は含まれていません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は,IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり,過去の実績や状況に照らし合理的と考えられる前提に基づき,会計上の見積りを実施しています。
なお,当社グループで採用する個々の項目は,「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しています。
また新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく,将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もあります。「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 29.追加情報」に記載のとおり,現時点において入手可能な情報を基に検証等をおこなっています。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの第8次中期経営計画は,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。この計画のもと,当連結会計年度の財政状態および経営成績等は次のとおりです。
① 連結財政状態の分析
(資産)
流動資産は,営業債権が前連結会計年度末に比べて3,213百万円増加しました。また,棚卸資産が前連結会計年度末に比べて2,380百万円増加しました。非流動資産は,その他の金融資産が増加したことにより前連結会計年度末に比べて1,043百万円増加しました。その結果,当連結会計年度末における資産合計は,前連結会計年度末に比べて7,858百万円増加の113,962百万円となりました。
(負債)
流動負債は,営業債務の増加や,長野県上田市のテクノロジーセンター新棟の建設および運転資金需要のための借入金が増加したことにより,前連結会計年度末に比べて2,073百万円増加しました。非流動負債は,退職給付に係る負債が減少したことにより前連結会計年度末に比べて2,059百万円減少しました。その結果,当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べて13百万円増加の43,575百万円となりました。
(資本)
当期利益の計上,および配当金の支払により利益剰余金は5,251百万円増加しました。また,保有する金融資産の公正価値変動等により,その他の資本の構成要素が2,597百万円増加しました。その結果,資本合計は前連結会計年度末に比べて7,845百万円増加の70,387百万円となりました。
② 連結経営成績の分析
当連結会計年度は,新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けましたが,当社グループにおきましては、主要な販売市場である通信装置や,ロボット,半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要が増加しました。その結果,当連結会計年度の連結売上収益は77,506百万円となり,前連結会計年度に比べ6,799百万円増加しました。
また,販売費及び一般管理費につきましては,新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う販促活動の制限から旅費交通費や広告宣伝費が減少しました。その結果,当連結会計年度の販売費及び一般管理費は12,416百万円となり,前連結会計年度に比べ636百万円減少しました。
以上から,連結営業利益は前連結会計年度に比べ362.7%増の4,830百万円,連結税引前当期利益は前連結会計年度に比べ406.3%増の4,996百万円,親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べ824.7%増の3,942百万円となりました。
セグメントごとの売上収益に関する分析は次のとおりです。
(日本)
日本では,5G関連の需要の増加を背景に,通信装置やロボット,半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要が好調に推移しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ8.0%増の78,146百万円となりました。
(北米)
北米では,テレワークの普及にともない,IoT市場への販売が拡大しました。また,半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要が好調でした。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ30.7%増の10,724百万円となりました。
(ヨーロッパ)
ヨーロッパでは,医療機器向けの需要は堅調に推移しました。また,ロボット向けの需要は回復基調となりました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ1.7%増の4,552百万円となりました。
(東アジア)
東アジアでは,新型コロナウイルスの影響からいち早く回復した中国市場が牽引し,5G関連機器向けのロボットや制御機器などのファクトリーオートメーション市場からの需要が大幅に増加しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ44.6%増の12,689百万円となりました。
(東南アジア)
東南アジアでは,SANYO DENKI PHILIPPINES,INC.が操業停止前を上回る水準で稼働し,全体の生産高増加に加え,半導体製造装置の需要が大幅に増加しました。セグメント売上収益は前連結会計年度に比べ27.2%増の23,910百万円となりました。
また,翌連結会計年度(2022年3月期)の予想につきましては,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3) 経営環境及び対処すべき課題等 ① 経営環境」に記載のとおりです。
③ 資本の財源および資金の流動性の分析
当連結会計年度の資本の財源の分析は以下のとおりです。
(フリー・キャッシュ・フロー)
当社グループでは,フリー・キャッシュ・フロー(FCF)を重視した経営をおこなっています。
当社グループのキャッシュ・フロー関連の指標は,次のとおりです。
| 項目 | 2020年度 (当連結会計年度) |
| 自 2020年4月1日至 2021年3月31日 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | 4,959 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | △4,294 |
| (注)フリー・キャッシュ・フロー (百万円) | 665 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | 10 |
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
当社グループは,当連結会計年度が最終年度となる第8次中期経営計画に掲げた目標の達成に向け,工場の自動化の推進による生産能力の増強を図るため,前期に引き続き大型の設備投資をおこないました。営業活動により獲得した現金,および金融機関からの計画的な資金調達によって,企業活動に必要な資金をじゅうぶんに確保しています。
当社グループでは,今後も資本の健全性や,成長のための投資との最適なバランスを勘案したうえで,内部留保の確保および株主還元の充実に努める方針です。
(ROE)
当社グループは,従来,中長期的に重視すべき経営指標の目標値においてROE8%以上を目標とした経営をおこなってきました。当連結会計年度につきましては目標を下回りましたが,当期利益の増加にともない,前連結会計年度の0.7%から大幅に増加し,5.9%となりました。
| 指標 | 目標 | 当連結会計年度 |
| ROE | 8%以上 | 5.9% |
(3) 経営方針,経営戦略,経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは,2021年4月から期間を5年とする「第9次中期経営計画」をスタートさせました。計画の目的,重要方針,行動指針および重視すべき経営指標と目標値については,「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。