有価証券報告書-第123期(2024/04/01-2025/03/31)
1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(1) 財政状態および経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度における世界経済は、米国の個人消費が堅調な一方、中国や欧州では景気の回復に遅れが見られました。
日本経済は、安定した企業収益を背景とした設備投資が底堅く、緩やかに景気が回復してきましたが、世界経済の回復の遅れにともない、経済活動は弱い動きとなりました。
そのような中で、当社グループの主要な販売市場である通信装置、ロボット、半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要は全体的に低調でしたが、AIに関連した市場では、回復の兆しが見られました。
その結果、当連結会計年度における連結売上収益は97,847百万円(前年同期比13.3%減)となり、連結営業利益は7,936百万円(前年同期比32.8%減)、連結税引前当期利益は8,003百万円(前年同期比39.9%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は5,637百万円(前年同期比46.2%減)となりました。
受注高は89,391百万円(前年同期比18.7%増)、受注残高は35,882百万円(前年同期比19.1%減)となりました。

当社は、経営基盤と事業体制の強化を目的とし、2024年4月1日付で社内カンパニー制を導入しました。取締役会は、各カンパニーの業績をもとに経営資源の配分、意思決定、評価をおこなうことから、報告セグメントを、地域別のセグメント区分からカンパニー別のセグメント区分に変更しました。
変更内容の詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」をご参照ください。
各セグメントの業績は次のとおりです。前年同期の比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値にておこなっています。また、当連結会計年度よりセグメント売上収益には外部顧客への売上収益を記載しています。
(注) 1. セグメントごとの外部顧客への売上収益を記載しています。
2. 調整額は、セグメント間取引の消去によるものです。
①サンエースカンパニー
サンエースカンパニーの製品「San Ace」は、高性能サーバやネットワーク機器向けなどの需要が堅調でした。また、北米や国内の販売店からの需要は、顧客の在庫調整の改善から新規の受注に回復の傾向が見られました。一方、無線基地局などの通信インフラ機器、サーボアンプやインバータなどの制御機器、半導体製造装置向けの需要は低調でした。
その結果、セグメント売上収益は38,062百万円(前年同期比11.5%減)、セグメント利益は6,856百万円(前年同期比20.1%減)、受注高は32,266百万円(前年同期比20.9%増)、受注残高は12,569百万円(前年同期比31.6%減)となりました。
②エレクトロニクスカンパニー
エレクトロニクスカンパニーの製品「SANUPS」は、情報通信、データセンタ向けサーバ、消防・道路交通関連等の社会インフラ向け、および防衛システム向けの需要が堅調でした。また、太陽光・水力・風力発電システムを含めた再生可能エネルギー向けも安定した需要が継続しました。一方、半導体製造装置用途向けの需要は低調でした。
エレクトロニクスカンパニーの製品「SANMOTION」は、半導体製造装置、ウェハ搬送ロボット向けの需要は、AI関連と中国向けの設備投資は堅調でしたが、従来の水準にまで回復するには至らず、低調でした。また、中国市場の低迷により、金属加工機、射出成形機、工作機械向けの需要は低調に推移しましたが、一部に回復の兆しが見られました。
その結果、セグメント売上収益は21,149百万円(前年同期比11.2%減)、セグメント利益は483百万円(前年同期比68.6%減)、受注高は19,667百万円(前年同期比4.1%減)、受注残高は9,993百万円(前年同期比12.9%減)となりました。
③モーションカンパニー
モーションカンパニーの製品「SANMOTION」は、電子部品実装機向けの需要が、前半は堅調でした。半導体製造装置、ウェハ搬送ロボット向けの需要は、AI関連と中国向け設備投資は堅調でしたが、従来の水準にまで回復するには至らず、低調でした。また、中国市場の低迷により、金属加工機、射出成形機、工作機械、ロボット向けの需要は低調に推移しましたが、一部に回復の兆しが見られました。
その結果、セグメント売上収益は32,971百万円(前年同期比18.3%減)、セグメント利益は291百万円(前年同期比81.5%減)、受注高は31,839百万円(前年同期比40.3%増)、受注残高は11,686百万円(前年同期比8.8%減)となりました。
④その他
電気機器の販売事業、および電気工事事業などを「その他」セグメントとして区分し、計上しています。
産業用電気機器・制御機器および電気材料は、医療機器関連や造船関連、公共インフラ関連の需要が堅調に推移しました。一方、半導体業界、ロボット業界向けの需要は低調でした。
電気工事事業は、主要顧客である鉄鋼業界からの需要は、老朽化した電気設備の点検、補修工事が計画どおりにおこなわれ堅調に推移しました。一方、一般産業向けの電気設備工事の需要は、従来の水準に回復するまでには至らず、低調でした。
その結果、セグメント売上収益は5,663百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益は276百万円(前年同期比254.0%増)、受注高は5,617百万円(前年同期比3.5%増)、受注残高は1,633百万円(前年同期比2.8%減)となりました。

当社グループが事業展開する地域ごとの状況は、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 (2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 ②連結経営成績の分析」に記載しています。
(財政状態の状況)
当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末と比較して、資産合計は5,059百万円の減少、負債合計は8,033百万円の減少、資本合計は2,974百万円の増加となりました。
資産の主な変動要因は、営業債権及びその他の債権の減少2,951百万円、棚卸資産の減少2,696百万円によるものです。
負債の主な変動要因は、借入金(流動負債)の減少4,720百万円、借入金(非流動負債)の減少2,397百万円、営業債務及びその他の債務の減少791百万円によるものです。
資本の主な変動要因は、利益剰余金の増加5,353百万円、その他の資本の構成要素の減少2,407百万円によるものです。
また、各セグメントの財政状態は次のとおりです。
(注)「その他」にはセグメント間取引の消去を含めています。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、28,898百万円となり、前連結会計年度末より2,211百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、15,788百万円(前連結会計年度は21,452百万円の増加)となりました。これは主に、税引前当期利益8,003百万円、減価償却費及び償却費5,959百万円、営業債権及びその他の債権の減少額2,878百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、3,734百万円(前連結会計年度は6,466百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,666百万円、その他支出1,142百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、9,690百万円(前連結会計年度は10,666百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出3,710百万円、短期借入金の純減少額3,435百万円、配当金の支払額1,786百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、内部振替前の数値によっています。
2 金額は、販売価格によっています。
3 上記金額には、消費税等は含まれていません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記金額には、消費税等は含まれていません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記金額には、消費税等は含まれていません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、過去の実績や状況に照らし合理的と考えられる前提に基づき、会計上の見積りを実施しています。
なお、当社グループで採用する個々の項目は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針」に記載しています。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの第9次中期経営計画は、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。この計画のもと、当連結会計年度の財政状態および経営成績等は次のとおりです。
① 連結財政状態の分析
(資産)
流動資産は、営業債権及びその他の債権の減少や棚卸資産の減少により、前連結会計年度末に比べて2,095百万円減少しました。非流動資産は、有形固定資産の減少やその他の金融資産の減少により前連結会計年度末に比べて2,964百万円減少しました。その結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,059百万円減少の145,628百万円となりました。
(負債)
流動負債は、借入金の返済による減少や営業債務及びその他の債務の減少により、前連結会計年度末に比べて6,604百万円減少しました。非流動負債は、借入金の減少や、退職給付に係る負債が増加したことにより前連結会計年度末に比べて1,429百万円減少しました。その結果、当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べて8,033百万円減少の32,280百万円となりました。
(資本)
当期利益の計上、および配当金の支払により利益剰余金は5,353百万円増加しました。また、保有する金融資産の公正価値の変動等により、その他の資本の構成要素が2,407百万円減少しました。その結果、資本合計は前連結会計年度末に比べて2,974百万円増加の113,347百万円となりました。
② 連結経営成績の分析
当連結会計年度は、当社グループの主要な販売市場である通信装置、ロボット、半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要は全体的に低調でしたが、AIに関連した市場では、回復の兆しが見られました。その結果、当連結会計年度の連結売上収益は97,847百万円となり、前連結会計年度に比べ15,057百万円減少しました。
また、販売費及び一般管理費につきましては、人件費が増加し、荷造運送費が減少しました。その結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は17,760百万円となり、前連結会計年度に比べ151百万円減少しました。
以上から、連結営業利益は前連結会計年度に比べ32.8%減の7,936百万円、連結税引前当期利益は前連結会計年度に比べ39.9%減の8,003百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べ46.2%減の5,637百万円となりました。
セグメントごとの売上収益に関する分析は、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1) 財政状態および経営成績の状況」に記載しています。
また、当社グループが事業展開する地域ごとの外部顧客への売上収益に関する分析は、次のとおりです。
(日本)
日本には、当社および連結子会社の山洋工業株式会社、山洋電気テクノサービス株式会社、山洋電気ITソリューション株式会社があります。
日本では、医療機器、公共インフラ向けの需要は堅調に推移しました。一方、半導体製造装置、ウェハ搬送ロボット向けの需要は低調に推移しました。売上収益は前連結会計年度に比べ15.9%減の59,945百万円となりました。
(北米)
北米には、連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。
北米では、AI関連、医療機器向けの需要は堅調に推移しました。一方、半導体製造装置向けの需要は低調でした。売上収益は前連結会計年度に比べ1.8%減の20,990百万円となりました。
(ヨーロッパ)
ヨーロッパには、連結子会社のSANYO DENKI EUROPE S.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。
ヨーロッパでは、医療機器向けの需要は堅調でした。一方、FA関連やEV関連向けの需要は減少しました。売上収益は前連結会計年度に比べ27.8%減の6,970百万円となりました。
(東アジア)
東アジアには、連結子会社の山洋電气(上海)貿易有限公司、山洋電氣(香港)有限公司、台灣山洋電氣股份有限公司、SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.、上海山洋電气技術有限公司、山洋電气貿易(深圳)有限公司、中山市山洋電气有限公司、山洋電气精密機器維修(深圳)有限公司、山洋電气(天津)貿易有限公司および山洋電气(成都)貿易有限公司があります。
東アジアでは、EV関連向け、半導体製造装置の需要は堅調に推移しました。一方、ロボットや工作機械向けの需要は低調に推移しました。売上収益は前連結会計年度に比べ6.3%増の8,679百万円となりました。
(東南アジア)
東南アジアには、連結子会社のSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.、SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITED およびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。
東南アジアでは、前半は半導体関連装置の需要が低調でしたが、後半は一部回復に転じました。売上収益は前連結会計年度に比べ48.6%減の1,261百万円となりました。

また、翌連結会計年度(2026年3月期)の予想につきましては、「第2事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境及び対処すべき課題等 ① 経営環境」に記載のとおりです。
③ 資本の財源および資金の流動性の分析
当連結会計年度の資本の財源の分析は以下のとおりです。
(フリー・キャッシュ・フロー)
当社グループでは、フリー・キャッシュ・フローを重視した経営をおこなっています。
当社グループのキャッシュ・フロー関連の指標は、次のとおりです。
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
当社グループは、第9次中期経営計画に掲げた目標の達成に向け、生産能力の増強を目的とした設備投資をおこないました。営業活動により獲得した現金、および金融機関からの計画的な資金調達によって、企業活動に必要な資金をじゅうぶんに確保しています。
当社グループでは、今後も資本の健全性や、成長のための投資との最適なバランスを勘案したうえで、内部留保の確保および株主還元の充実に努める方針です。
(ROE)
当社グループは、中長期的に重視すべき経営指標の目標値として、ROE10%以上を目標とした経営をおこなっています。当連結会計年度につきましては、当期利益の減少にともない、前連結会計年度の10.3%から低下し、5.0%となりました。
(営業利益率)
当社グループは、グローバル企業として「世界のトップブランド」の構築を目標としており、トップブランドにふさわしい企業グループとなることを目指して、営業利益率を重視した経営をおこなっています。当連結会計年度における営業利益率は、次のとおりです。
(3) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2021年4月から期間を5年とする「第9次中期経営計画」をスタートさせました。計画の目的、重要方針、行動指針および重視すべき経営指標と目標値については、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
(1) 財政状態および経営成績の状況
(経営成績の状況)
当連結会計年度における世界経済は、米国の個人消費が堅調な一方、中国や欧州では景気の回復に遅れが見られました。
日本経済は、安定した企業収益を背景とした設備投資が底堅く、緩やかに景気が回復してきましたが、世界経済の回復の遅れにともない、経済活動は弱い動きとなりました。
そのような中で、当社グループの主要な販売市場である通信装置、ロボット、半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要は全体的に低調でしたが、AIに関連した市場では、回復の兆しが見られました。
その結果、当連結会計年度における連結売上収益は97,847百万円(前年同期比13.3%減)となり、連結営業利益は7,936百万円(前年同期比32.8%減)、連結税引前当期利益は8,003百万円(前年同期比39.9%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は5,637百万円(前年同期比46.2%減)となりました。
受注高は89,391百万円(前年同期比18.7%増)、受注残高は35,882百万円(前年同期比19.1%減)となりました。

当社は、経営基盤と事業体制の強化を目的とし、2024年4月1日付で社内カンパニー制を導入しました。取締役会は、各カンパニーの業績をもとに経営資源の配分、意思決定、評価をおこなうことから、報告セグメントを、地域別のセグメント区分からカンパニー別のセグメント区分に変更しました。
変更内容の詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」をご参照ください。
各セグメントの業績は次のとおりです。前年同期の比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値にておこなっています。また、当連結会計年度よりセグメント売上収益には外部顧客への売上収益を記載しています。
| ||||||||
| サンエース カンパニー | エレクトロニクス カンパニー | モーション カンパニー | その他 | 調整額 (注2) | 合計 | |||
| 売上収益 (注1) | 38,062 | 21,149 | 32,971 | 5,663 | - | 97,847 | ||
| 売上原価 | 24,684 | 16,080 | 27,124 | 4,860 | △28 | 72,721 | ||
| 売上総利益 | 13,378 | 5,069 | 5,846 | 803 | 28 | 25,125 | ||
| 販売費及び一般管理費 | 6,995 | 4,635 | 5,587 | 542 | - | 17,760 | ||
| その他の収益及び費用 | 473 | 49 | 32 | 15 | - | 571 | ||
| 営業利益 | 6,856 | 483 | 291 | 276 | 28 | 7,936 | ||
(注) 1. セグメントごとの外部顧客への売上収益を記載しています。
2. 調整額は、セグメント間取引の消去によるものです。
①サンエースカンパニー
サンエースカンパニーの製品「San Ace」は、高性能サーバやネットワーク機器向けなどの需要が堅調でした。また、北米や国内の販売店からの需要は、顧客の在庫調整の改善から新規の受注に回復の傾向が見られました。一方、無線基地局などの通信インフラ機器、サーボアンプやインバータなどの制御機器、半導体製造装置向けの需要は低調でした。
その結果、セグメント売上収益は38,062百万円(前年同期比11.5%減)、セグメント利益は6,856百万円(前年同期比20.1%減)、受注高は32,266百万円(前年同期比20.9%増)、受注残高は12,569百万円(前年同期比31.6%減)となりました。
②エレクトロニクスカンパニー
エレクトロニクスカンパニーの製品「SANUPS」は、情報通信、データセンタ向けサーバ、消防・道路交通関連等の社会インフラ向け、および防衛システム向けの需要が堅調でした。また、太陽光・水力・風力発電システムを含めた再生可能エネルギー向けも安定した需要が継続しました。一方、半導体製造装置用途向けの需要は低調でした。
エレクトロニクスカンパニーの製品「SANMOTION」は、半導体製造装置、ウェハ搬送ロボット向けの需要は、AI関連と中国向けの設備投資は堅調でしたが、従来の水準にまで回復するには至らず、低調でした。また、中国市場の低迷により、金属加工機、射出成形機、工作機械向けの需要は低調に推移しましたが、一部に回復の兆しが見られました。
その結果、セグメント売上収益は21,149百万円(前年同期比11.2%減)、セグメント利益は483百万円(前年同期比68.6%減)、受注高は19,667百万円(前年同期比4.1%減)、受注残高は9,993百万円(前年同期比12.9%減)となりました。
③モーションカンパニー
モーションカンパニーの製品「SANMOTION」は、電子部品実装機向けの需要が、前半は堅調でした。半導体製造装置、ウェハ搬送ロボット向けの需要は、AI関連と中国向け設備投資は堅調でしたが、従来の水準にまで回復するには至らず、低調でした。また、中国市場の低迷により、金属加工機、射出成形機、工作機械、ロボット向けの需要は低調に推移しましたが、一部に回復の兆しが見られました。
その結果、セグメント売上収益は32,971百万円(前年同期比18.3%減)、セグメント利益は291百万円(前年同期比81.5%減)、受注高は31,839百万円(前年同期比40.3%増)、受注残高は11,686百万円(前年同期比8.8%減)となりました。
④その他
電気機器の販売事業、および電気工事事業などを「その他」セグメントとして区分し、計上しています。
産業用電気機器・制御機器および電気材料は、医療機器関連や造船関連、公共インフラ関連の需要が堅調に推移しました。一方、半導体業界、ロボット業界向けの需要は低調でした。
電気工事事業は、主要顧客である鉄鋼業界からの需要は、老朽化した電気設備の点検、補修工事が計画どおりにおこなわれ堅調に推移しました。一方、一般産業向けの電気設備工事の需要は、従来の水準に回復するまでには至らず、低調でした。
その結果、セグメント売上収益は5,663百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益は276百万円(前年同期比254.0%増)、受注高は5,617百万円(前年同期比3.5%増)、受注残高は1,633百万円(前年同期比2.8%減)となりました。

当社グループが事業展開する地域ごとの状況は、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 (2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 ②連結経営成績の分析」に記載しています。
(財政状態の状況)
当連結会計年度末における財政状態は、前連結会計年度末と比較して、資産合計は5,059百万円の減少、負債合計は8,033百万円の減少、資本合計は2,974百万円の増加となりました。
資産の主な変動要因は、営業債権及びその他の債権の減少2,951百万円、棚卸資産の減少2,696百万円によるものです。
負債の主な変動要因は、借入金(流動負債)の減少4,720百万円、借入金(非流動負債)の減少2,397百万円、営業債務及びその他の債務の減少791百万円によるものです。
資本の主な変動要因は、利益剰余金の増加5,353百万円、その他の資本の構成要素の減少2,407百万円によるものです。
また、各セグメントの財政状態は次のとおりです。
| |||||||
| サンエース カンパニー | エレクトロ ニクス カンパニー | モーション カンパニー | その他 (注) | 合計 | |||
| 資産 | |||||||
| 流動資産 | |||||||
| 現金及び現金同等物 | 8,630 | 8,062 | 9,601 | 2,604 | 28,898 | ||
| 営業債権及び その他の債権 | 8,380 | 6,283 | 11,732 | 2,747 | 29,143 | ||
| 棚卸資産 | 7,982 | 10,471 | 15,042 | 654 | 34,151 | ||
| その他 | 1,423 | 479 | 714 | 51 | 2,668 | ||
| 流動資産合計 | 26,417 | 25,296 | 37,091 | 6,057 | 94,862 | ||
| 非流動資産 | |||||||
| 有形固定資産 | 8,143 | 6,672 | 9,537 | 238 | 24,592 | ||
| 無形資産 | 1,035 | 2,480 | 1,407 | 16 | 4,940 | ||
| 使用権資産 | 1,227 | 501 | 867 | 102 | 2,699 | ||
| 投資不動産 | 501 | 501 | 501 | - | 1,503 | ||
| その他 | 5,392 | 4,530 | 6,338 | 766 | 17,028 | ||
| 非流動資産合計 | 16,300 | 14,686 | 18,653 | 1,125 | 50,765 | ||
| 資産合計 | 42,718 | 39,982 | 55,744 | 7,182 | 145,628 | ||
| 負債及び資本 | |||||||
| 負債 | |||||||
| 流動負債 | |||||||
| 営業債務及び その他の債務 | 6,992 | 2,746 | 4,561 | 2,348 | 16,649 | ||
| 借入金 | 341 | 1,185 | 1,687 | 50 | 3,263 | ||
| その他 | 1,195 | 829 | 1,347 | 247 | 3,620 | ||
| 流動負債合計 | 8,529 | 4,761 | 7,596 | 2,646 | 23,533 | ||
| 非流動負債 | |||||||
| 借入金 | 338 | 386 | 812 | - | 1,537 | ||
| その他 | 2,796 | 1,483 | 2,324 | 605 | 7,210 | ||
| 非流動負債合計 | 3,134 | 1,870 | 3,137 | 605 | 8,747 | ||
| 負債合計 | 11,664 | 6,631 | 10,733 | 3,251 | 32,280 | ||
| 資本 | |||||||
| 資本金 | 3,308 | 3,308 | 3,308 | - | 9,926 | ||
| その他 | 27,744 | 30,042 | 41,702 | 3,931 | 103,420 | ||
| 資本合計 | 31,053 | 33,351 | 45,011 | 3,931 | 113,347 | ||
| 負債及び資本合計 | 42,718 | 39,982 | 55,744 | 7,182 | 145,628 | ||
(注)「その他」にはセグメント間取引の消去を含めています。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、28,898百万円となり、前連結会計年度末より2,211百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、15,788百万円(前連結会計年度は21,452百万円の増加)となりました。これは主に、税引前当期利益8,003百万円、減価償却費及び償却費5,959百万円、営業債権及びその他の債権の減少額2,878百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、3,734百万円(前連結会計年度は6,466百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,666百万円、その他支出1,142百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、9,690百万円(前連結会計年度は10,666百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出3,710百万円、短期借入金の純減少額3,435百万円、配当金の支払額1,786百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| サンエースカンパニー | 50,986 | △5.1 |
| エレクトロニクスカンパニー | 22,494 | △7.8 |
| モーションカンパニー | 39,527 | △25.0 |
| 合計 | 113,007 | △13.6 |
(注) 1 セグメント間取引については、内部振替前の数値によっています。
2 金額は、販売価格によっています。
3 上記金額には、消費税等は含まれていません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | ||
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| サンエースカンパニー | 32,266 | 20.9 | 12,569 | △31.6 |
| エレクトロニクス カンパニー | 19,667 | △4.1 | 9,993 | △12.9 |
| モーションカンパニー | 31,839 | 40.3 | 11,686 | △8.8 |
| その他 | 5,617 | 3.5 | 1,633 | △2.8 |
| 合計 | 89,391 | 18.7 | 35,882 | △19.1 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記金額には、消費税等は含まれていません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| サンエースカンパニー | 38,062 | △11.5 |
| エレクトロニクスカンパニー | 21,149 | △11.2 |
| モーションカンパニー | 32,971 | △18.3 |
| その他 | 5,663 | △1.3 |
| 合計 | 97,847 | △13.3 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記金額には、消費税等は含まれていません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、過去の実績や状況に照らし合理的と考えられる前提に基づき、会計上の見積りを実施しています。
なお、当社グループで採用する個々の項目は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針」に記載しています。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの第9次中期経営計画は、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。この計画のもと、当連結会計年度の財政状態および経営成績等は次のとおりです。
① 連結財政状態の分析
(資産)
流動資産は、営業債権及びその他の債権の減少や棚卸資産の減少により、前連結会計年度末に比べて2,095百万円減少しました。非流動資産は、有形固定資産の減少やその他の金融資産の減少により前連結会計年度末に比べて2,964百万円減少しました。その結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,059百万円減少の145,628百万円となりました。
(負債)
流動負債は、借入金の返済による減少や営業債務及びその他の債務の減少により、前連結会計年度末に比べて6,604百万円減少しました。非流動負債は、借入金の減少や、退職給付に係る負債が増加したことにより前連結会計年度末に比べて1,429百万円減少しました。その結果、当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べて8,033百万円減少の32,280百万円となりました。
(資本)
当期利益の計上、および配当金の支払により利益剰余金は5,353百万円増加しました。また、保有する金融資産の公正価値の変動等により、その他の資本の構成要素が2,407百万円減少しました。その結果、資本合計は前連結会計年度末に比べて2,974百万円増加の113,347百万円となりました。
② 連結経営成績の分析
当連結会計年度は、当社グループの主要な販売市場である通信装置、ロボット、半導体製造装置などのファクトリーオートメーション市場からの需要は全体的に低調でしたが、AIに関連した市場では、回復の兆しが見られました。その結果、当連結会計年度の連結売上収益は97,847百万円となり、前連結会計年度に比べ15,057百万円減少しました。
また、販売費及び一般管理費につきましては、人件費が増加し、荷造運送費が減少しました。その結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は17,760百万円となり、前連結会計年度に比べ151百万円減少しました。
以上から、連結営業利益は前連結会計年度に比べ32.8%減の7,936百万円、連結税引前当期利益は前連結会計年度に比べ39.9%減の8,003百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べ46.2%減の5,637百万円となりました。
セグメントごとの売上収益に関する分析は、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1) 財政状態および経営成績の状況」に記載しています。
また、当社グループが事業展開する地域ごとの外部顧客への売上収益に関する分析は、次のとおりです。
| (単位:百万円) | ||||||
| 日本 | 北米 | ヨーロッパ | 東アジア | 東南 アジア | 合計 | |
| 2025年3月期 | 59,945 | 20,990 | 6,970 | 8,679 | 1,261 | 97,847 |
| 2024年3月期 | 71,269 | 21,365 | 9,652 | 8,162 | 2,454 | 112,904 |
(日本)
日本には、当社および連結子会社の山洋工業株式会社、山洋電気テクノサービス株式会社、山洋電気ITソリューション株式会社があります。
日本では、医療機器、公共インフラ向けの需要は堅調に推移しました。一方、半導体製造装置、ウェハ搬送ロボット向けの需要は低調に推移しました。売上収益は前連結会計年度に比べ15.9%減の59,945百万円となりました。
(北米)
北米には、連結子会社のSANYO DENKI AMERICA,INC.があります。
北米では、AI関連、医療機器向けの需要は堅調に推移しました。一方、半導体製造装置向けの需要は低調でした。売上収益は前連結会計年度に比べ1.8%減の20,990百万円となりました。
(ヨーロッパ)
ヨーロッパには、連結子会社のSANYO DENKI EUROPE S.A.およびSANYO DENKI GERMANY GmbHがあります。
ヨーロッパでは、医療機器向けの需要は堅調でした。一方、FA関連やEV関連向けの需要は減少しました。売上収益は前連結会計年度に比べ27.8%減の6,970百万円となりました。
(東アジア)
東アジアには、連結子会社の山洋電气(上海)貿易有限公司、山洋電氣(香港)有限公司、台灣山洋電氣股份有限公司、SANYO DENKI KOREA CO.,LTD.、上海山洋電气技術有限公司、山洋電气貿易(深圳)有限公司、中山市山洋電气有限公司、山洋電气精密機器維修(深圳)有限公司、山洋電气(天津)貿易有限公司および山洋電气(成都)貿易有限公司があります。
東アジアでは、EV関連向け、半導体製造装置の需要は堅調に推移しました。一方、ロボットや工作機械向けの需要は低調に推移しました。売上収益は前連結会計年度に比べ6.3%増の8,679百万円となりました。
(東南アジア)
東南アジアには、連結子会社のSANYO DENKI PHILIPPINES,INC.、SANYO DENKI INDIA PRIVATE LIMITED およびSANYO DENKI (THAILAND) CO.,LTD.があります。
東南アジアでは、前半は半導体関連装置の需要が低調でしたが、後半は一部回復に転じました。売上収益は前連結会計年度に比べ48.6%減の1,261百万円となりました。

また、翌連結会計年度(2026年3月期)の予想につきましては、「第2事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境及び対処すべき課題等 ① 経営環境」に記載のとおりです。
③ 資本の財源および資金の流動性の分析
当連結会計年度の資本の財源の分析は以下のとおりです。
(フリー・キャッシュ・フロー)
当社グループでは、フリー・キャッシュ・フローを重視した経営をおこなっています。
当社グループのキャッシュ・フロー関連の指標は、次のとおりです。
| 項目 | 2024年度 (当連結会計年度) |
| 自 2024年4月1日至 2025年3月31日 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | 15,788 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | △3,734 |
| (注)フリー・キャッシュ・フロー (百万円) | 12,053 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | △9,690 |
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
当社グループは、第9次中期経営計画に掲げた目標の達成に向け、生産能力の増強を目的とした設備投資をおこないました。営業活動により獲得した現金、および金融機関からの計画的な資金調達によって、企業活動に必要な資金をじゅうぶんに確保しています。
当社グループでは、今後も資本の健全性や、成長のための投資との最適なバランスを勘案したうえで、内部留保の確保および株主還元の充実に努める方針です。
(ROE)
当社グループは、中長期的に重視すべき経営指標の目標値として、ROE10%以上を目標とした経営をおこなっています。当連結会計年度につきましては、当期利益の減少にともない、前連結会計年度の10.3%から低下し、5.0%となりました。
| 指標 | 目標 | 当連結会計年度 |
| ROE | 10%以上 | 5.0% |
(営業利益率)
当社グループは、グローバル企業として「世界のトップブランド」の構築を目標としており、トップブランドにふさわしい企業グループとなることを目指して、営業利益率を重視した経営をおこなっています。当連結会計年度における営業利益率は、次のとおりです。
| 項目 | 2024年度 (当連結会計年度) |
| 自 2024年4月1日至 2025年3月31日 | |
| 売上収益 (百万円) | 97,847 |
| 営業利益 (百万円) | 7,936 |
| 営業利益率 (%) | 8.1 |
(3) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2021年4月から期間を5年とする「第9次中期経営計画」をスタートさせました。計画の目的、重要方針、行動指針および重視すべき経営指標と目標値については、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。