四半期報告書-第92期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/08/06 15:07
【資料】
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【項目】
35項目
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の世界経済は、米国では新型コロナウイルスワクチン接種に加え、大規模経済対策の効果も相まって力強い回復を見せており、中国でも回復が進む一方、新興国ではワクチン普及の遅れもあり、景気の回復に時間を要しており、二極化の様相を呈する状況となりました。
わが国経済においては、海外経済の回復を背景に輸出の拡大に伴って生産活動が回復する一方、行動制限の継続によって個人消費が弱含むなど、力強さを欠く動きとなりました。
当社グループの関連するエレクトロニクス市場については、昨年度後半以降、世界的に活況を呈していた自動車市場において半導体入手不足による減産の影響があったほか、携帯機器市場においても需要の調整や半導体不足の影響がありました。一方、産業機器市場においては、国内外の設備投資需要拡大にともなって回復が進みました。
このような状況のもと当社グループは、主力のコネクタ事業を中心に、積極的なグローバルマーケティングと新製品開発活動のスピードアップによる受注・売上の拡大を図るとともに、内製化の更なる強化によるコストダウン、設備効率化及び諸費用抑制など経営全般にわたる効率化を推進し業績向上に努めました。
この結果、新型コロナウイルス感染症の影響で需要や工場の操業に大きな影響を受けた前年第1四半期に対して大きく回復に転じ、当第1四半期連結累計期間の売上高は、525億42百万円(前年同期比121%)、利益面においては、営業利益36億4百万円(前年同期は営業損失17億45百万円)、経常利益35億98百万円(前年同期は経常損失15億87百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益26億81百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失13億27百万円)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① コネクタ事業
携帯機器分野においては需要が減少しましたが、自動車分野において新型コロナウイルス感染症の影響を受けた前年第1四半期から大きく回復したことに加え、産機・インフラ分野においても需要拡大を捉えて堅調に推移したことから、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高470億25百万円(前年同期比124%)、セグメント利益46億81百万円(前年同期はセグメント損失5億31百万円)となりました。
② インターフェース・ソリューション事業
自動車分野において新型コロナウイルス感染症の影響を受けた前年第1四半期から回復したことに加え、産機・インフラ分野においても工作機械や産業用ロボット向け操作パネルの需要が回復したことから、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高27億40百万円(前年同期比124%)、セグメント利益1億円(前年同期はセグメント損失1億53百万円)の黒字とすることができました。
③ 航機事業
産機・インフラ分野、自動車分野において前年第1四半期の水準に留まったことに加え、防衛・宇宙向け製品の納入が減少したことから、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高25億84百万円(前年同期比88%)、セグメント損失81百万円(前年同期はセグメント損失65百万円)となりました。
財政状態の状況は、次のとおりであります。
① 資 産
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、現金及び預金の減少に対し、棚卸資産が増加したことから、前連結会計年度末に比べ27億58百万円増加の2,228億24百万円となりました。
② 負 債
負債は、仕入債務が増加したほか、収益認識に関する会計基準等の適用により有償支給取引に係る負債を計上したことから、前連結会計年度末に比べ12億65百万円増加の792億71百万円となりました。
③ 純資産
純資産は、主として親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、前連結会計年度末に比べ14億92百万円増加の1,435億52百万円となりました。
(2) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は27億81百万円であります。