四半期報告書-第92期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/02/10 15:07
【資料】
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【項目】
37項目
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、経済活動の拡大を背景に回復基調が継続しましたが、部品調達難、物流のひっ迫などの供給制約及び新型コロナウイルス変異株による感染再拡大の影響を受け回復ペースは鈍化しました。わが国においても7~9月期の実質GDPがマイナス成長となるなど景気回復が頭打ちとなりましたが、9月末の緊急事態宣言解除以降は持ち直しも見られました。
当社グループの関連するエレクトロニクス市場においても、経済回復やデジタル化の進展を背景とした需要の拡大基調は続いたものの、携帯機器市場では中国市場において生産調整が生じたほか、自動車市場では半導体不足やサプライチェーン寸断による減産の影響を受けました。一方、産業機器市場では国内外の設備投資回復を背景に需要が拡大しました。
このような状況のもと当社グループは、主力のコネクタ事業を中心に、積極的なグローバルマーケティングと新製品開発活動のスピードアップによる受注・売上の拡大を図るとともに、内製化の更なる強化によるコストダウン、設備効率化及び諸費用抑制など経営全般にわたる効率化を推進し業績向上に努めました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、1,697億51百万円(前年同期比111%)、利益面においては、営業利益144億73百万円(前年同期比333%)、経常利益140億3百万円(前年同期比386%)、親会社株主に帰属する四半期純利益104億24百万円(前年同期比438%)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①コネクタ事業
携帯機器分野において半導体供給不足の影響などから需要が減少しましたが、自動車分野において新型コロナウイルス感染症の影響を受けた前年同期から大幅に回復したことに加え、産機・インフラ分野においても設備投資需要の拡大を捉えて好調に推移したことから、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1,512億78百万円(前年同期比112%)、セグメント利益167億40百万円(前年同期比239%)となりました。
②インターフェース・ソリューション事業
産機・インフラ分野において工作機械や産業用ロボット向け操作パネルの需要が増加したことに加え、自動車分野においても堅調に推移したことから、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高79億29百万円(前年同期比110%)、セグメント利益3億10百万円(前年同期はセグメント利益7百万円)となりました。
③航機事業
産機・インフラ分野において原油価格の上昇に伴って油田掘削向け製品の需要が回復したことから、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高99億53百万円(前年同期比107%)、セグメント利益7億22百万円(前年同期比349%)となりました。
財政状態の状況は、次のとおりであります。
① 資 産
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、物流費抑制のための船便化の推進及び収益認識に関する会計基準等の適用による有償支給取引の計上に伴う棚卸資産の増加により、前連結会計年度末に比べ78億円増加の2,278億66百万円となりました。
② 負 債
負債は、未払法人税等が増加したほか、有償支給取引に係る負債の計上がありましたが、借入金の約定返済による減少から、前連結会計年度末に比べ17億11百万円減少の762億94百万円となりました。
③ 純資産
純資産は、主として親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、前連結会計年度末に比べ95億12百万円増加の1,515億71百万円となりました。
(2) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は88億78百万円であります。