四半期報告書-第75期第2四半期(令和4年1月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/05/13 13:24
【資料】
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【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、一部で企業収益や設備投資に持ち直しの動きがみられたものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大や長期化する部材の調達難、ロシア・ウクライナ情勢の影響等により、景気はなお厳しくかつ先行き不透明な状況のなかで推移いたしました。
このような状況におきまして、当社グループは、引続き新型コロナウイルスの感染防止策を講じたうえで、持続可能な社会への貢献を念頭に、長年にわたり培ってきた当社独自の光技術を活かした研究開発を推進することで、売上高、利益の確保に努力してまいりました。その結果、産業用機器分野を中心に売上げが増加したこと及び円安の進行により、売上高、利益ともに当初予想を上回ることとなりました。
当第2四半期連結累計期間における当社グループの経営成績につきましては、売上高は100,516百万円と前年同期に比べ21,174百万円(26.7%)の増加となりました。利益面につきましても、営業利益は28,097百万円と前年同期に比べ13,705百万円(95.2%)の増加、経常利益は28,645百万円と前年同期に比べ14,248百万円(99.0%)の増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は21,341百万円と前年同期に比べ10,556百万円(97.9%)の増加となり、増収増益となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
[電子管事業]
光電子増倍管は、医用分野におきまして、フローサイトメーターなどの検体検査装置向けの売上げが国内外での需要が高まり増加いたしました。また、産業分野における半導体検査装置向けの売上げも半導体市場の拡大を受け国内外で増加したほか、高エネルギー物理学実験等の学術向けの売上げも増加いたしました。
イメージ機器及び光源は、産業分野におきまして、EV(電気自動車)生産の拡大や世界的な5Gの普及に伴い、非破壊検査用のマイクロフォーカスX線源が、車載用バッテリー検査や基板検査においてアジアを中心に売上げを伸ばしました。また、シリコンウェハを高速・高品位に切断するステルスダイシングエンジン及び半導体ウェハ検査装置向けの光源の売上げも、世界的な半導体設備投資の活況を受けて増加いたしました。
この結果、電子管事業といたしましては、売上高は39,269百万円(前年同期比30.8%増)、営業利益は16,109百万円(前年同期比57.0%増)となりました。
[光半導体事業]
光半導体素子は、医用分野におきまして、X線CT向けのシリコンフォトダイオードの売上げが、国内外における継続的な需要の高まりを受けて増加いたしました。また、産業分野におきまして、半導体製造・検査装置向けのイメージセンサ等の売上げが半導体需要の拡大が続き増加したほか、産業用ロボットの制御などFA分野におけるフォトIC、フォトダイオード及びLEDの売上げも増加いたしました。
この結果、光半導体事業といたしましては、売上高は46,386百万円(前年同期比26.8%増)、営業利益は17,503百万円(前年同期比77.8%増)となりました。
[画像計測機器事業]
画像処理・計測装置は、デジタルカメラの売上げが、生命科学やバイオ分野に加え、新製品の投入により物理分野においても増加したほか、DNA検査向けにおきましても、海外において好調に推移いたしました。また、病理デジタルスライドスキャナの売上げも、欧州を中心に病院間ネットワーク需要の高まりを受けて増加いたしました。さらに、半導体故障解析装置もアジア及び国内を中心に堅調に推移いたしました。
この結果、画像計測機器事業といたしましては、売上高は11,980百万円(前年同期比14.9%増)、営業利益は3,493百万円(前年同期比49.5%増)となりました。
[その他事業]
半導体レーザーに係る事業、子会社の㈱磐田グランドホテルが営むホテル事業及び子会社の北京浜松光子技術股份有限公司の独自製品に係る事業を含んでおります。
当セグメント(その他)の売上高は2,880百万円(前年同期比24.0%増)、営業利益は378百万円(前年同期比42.5%増)となりました。
(2)財政状態の分析
流動資産の主な変動は、現金及び預金が9,249百万円、受取手形及び売掛金が6,622百万円それぞれ増加したことなどから、流動資産は前連結会計年度末に比べ23,334百万円増加しております。
固定資産の主な変動は、建設仮勘定が3,702百万円増加したことなどから、固定資産は前連結会計年度末に比べ3,667百万円増加しております。
この結果、当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ27,001百万円増加し、328,678百万円となりました。
流動負債の主な変動は、支払手形及び買掛金が1,677百万円、前受金(流動負債その他)が1,697百万円それぞれ増加したことなどから、流動負債は前連結会計年度末に比べ5,269百万円増加しております。
固定負債の主な変動は、長期借入金が443百万円増加したことなどから、固定負債は前連結会計年度末に比べ281百万円増加しております。
この結果、当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ5,551百万円増加し、69,656百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより利益剰余金が16,998百万円、為替換算調整勘定が4,448百万円それぞれ増加したことなどから、当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ21,450百万円増加し、259,021百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ8,664百万円増加し、98,673百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は20,420百万円となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益及び減価償却費の計上などによるものであり、前年同期に得られた資金17,944百万円に比べ2,476百万円の収入増となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は11,073百万円となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出などによるものであり、前年同期に使用した資金9,944百万円に比べ1,129百万円の支出増となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は3,697百万円となりました。これは主として、配当金の支払額などによるものであり、前年同期に使用した資金3,014百万円に比べ683百万円の支出増となりました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、5,216百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。