半期報告書-第74期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2024/11/14 15:30
【資料】
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【項目】
37項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年4月1日~2024年9月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要により個人消費の持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかに回復しております。実質賃金については、マイナスからプラスに転じております。 一方で、エネルギーコスト及び原材料価格の高騰による消費者物価の上昇や、世界的な政情不安や各国政府による金融引き締めなどにより、引き続き先行き不透明な状況にあります。
当企業集団を取り巻く環境は、外食産業では人流の増加やインバウンド回復により外食需要は回復傾向が続いていますが、エネルギーコストや原材料・人件費の高騰に加えて、継続的な物価上昇により消費者の節約志向が高まるなど、先行き不透明な状況にあります。流通産業では、所得環境の改善や商品価格上昇により収益面は回復基調にありますが、店舗のエネルギーコストや原材料価格、人件費の高騰により、設備投資について依然として慎重な傾向が継続しております。また、食品製造業界では、エネルギーコスト、建築資材価格の高騰等が影響を受けつつも、人手不足で自動化や省人化等の需要や、食品メーカーや流通産業のプロセスセンター等を中心に設備投資需要に回復傾向がみられております。なお、低温物流業界では、物流の2024年問題と総称される自動車運転業務における労働時間の上限規制への対応や、主要都市を中心とした冷蔵倉庫の満床・老朽化により、物流センター・冷蔵倉庫の建設需要が継続しております。
当中間連結会計期間より連結子会社となった日本洗浄機株式会社の数値を合算するため、従来「冷凍冷蔵庫販売」としていた販売区分を「フードサービス販売」に名称変更し記載しております。なお、前連結会計年度までの数値についての影響はありません。
フードサービス販売では、外食産業の人手不足問題に省人化で貢献するブラストチラーやドゥコンディショナー等高単価商品の売上が復調したことに加え、当中間連結会計期間よりグループ入りし連結子会社となった日本洗浄機株式会社の外食産業向けの食器洗浄機を中心とした売上が堅調に推移したことなどにより、売上高は144億8千5百万円(前年同期比15.5%増)となりました。
医療・理化学製品販売では、薬用保冷庫の調剤薬局・ドラッグストア向け販売は引き続き堅調に推移しているものの、病院・クリニックや理化学市場向けの販売が減少したことなどにより、売上高は5億6千7百万円(前年同期比10.9%減)となりました。
冷凍冷蔵ショーケース販売では、流通産業において主に省エネ改装需要が引き続き堅調に推移し、スーパーマーケットやドラッグストア向けの販売が増加しました。また、コンビニエンスストア向けの自然冷媒を採用したショーケースの販売も引き続き堅調に推移したため、売上高は258億5千9百万円(前年同期比17.8%増)となりました。
大型食品加工機械販売では、エネルギーコストや原材料価格の高騰の影響を受け、設備投資について慎重な傾向は継続しているものの、人手不足で自動化や省人化等を背景に一部の食品メーカーの投資意欲が回復基調となりトンネルフリーザー及びラインシステムやコンベアの売上が堅調に推移したため、売上高は26億1千9百万円(前年同期比6.4%増)となりました。
大型パネル冷蔵設備販売では、物流の2024年問題を背景に低温物流拠点の需要や主要都市を中心とした冷蔵倉庫の満床・老朽化等により物流センター・冷蔵倉庫の建設需要が継続し、スーパーマーケットのプロセスセンターをはじめとした食品工場の需要が復調したことなどにより、売上高は63億1千7百万円(前年同期比2.5%増)となりました。
小型パネル冷蔵設備販売では、スーパーマーケットやコンビニエンスストア向けの売上が堅調に推移したことなどにより、売上高は38億4百万円(前年同期比15.9%増)となりました。
サービス販売では、外食産業向けの冷凍冷蔵庫等のメンテナンスや、スーパーマーケットやコンビニエンスストア向けの冷凍冷蔵ショーケースのメンテナンス及び保守契約の売上、トンネルフリーザーのメンテナンスの売上が増加したため、売上高は73億5千7百万円(前年同期比13.2%増)となりました。
製造部門においては、原材料価格の高騰や海外からの部品購入における為替の影響は依然として続いておりますが、影響額を軽減するため、さらなる生産性の向上や代替部材使用等に取り組んでおります。2024年3月に滋賀県に冷凍冷蔵ショーケースの新工場建設を発表しております通り、次世代の高付加価値製品の開発や生産性向上を図り、冷凍冷蔵ショーケースのさらなるシェア伸長に対応できる生産体制を構築してまいります。加えて、2024年9月に主に業務用冷蔵庫・製氷機を製造する岡山工場の新配送センターの建設を発表しております。新配送センターでは、現配送センターの1.5倍にあたる6,000台以上へ製品収容能力を高め、入出庫能力も2倍以上に高めることで、これまで以上にお客様からの多様なニーズにお応えしてまいります。
ガリレイグループでは、サステナブルビジョン「Dramatic Future 2050」を策定し、2050年までに食品の生産からテーブルに並ぶまで温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることに取り組んでおります。また、「グリーン冷媒への転換」「環境性能の高い製品を開発・提供」「冷媒ガス漏洩防止」のアクションを戦略的に推進し、バリューチェーン全体のCO2排出量削減に取り組むことで、環境先進企業として価値を提供してまいります。ノンフロン冷媒R1234yf(GWP:1)仕様へとモデルチェンジを実施したタテ型・ヨコ型業務用冷凍冷蔵庫及び小型タイプのキューブアイス製氷機や、自然冷媒採用大型コンデンシングユニット「NOBRAC」、ノンフロン冷媒仕様機種をバリエーションに追加したメディカルフリーザーのほか、その他製品についても計画的に地球温暖化係数の低い冷媒に切り替えております。加えて、冷媒ガス漏洩による地球温暖化ゼロを目指し、当初想定していた2025年から1年前倒しし、2024年4月1日よりグリーン冷媒R1234yf採用の冷凍冷蔵庫と製氷機において、冷媒ガス漏洩による故障を10年間保証する取り組みを開始しております。
その結果、当中間連結会計期間の売上高は610億1千1百万円(前年同期比14.0%増)、営業利益は69億7千5百万円(前年同期比5.1%増)となりましたが、為替評価の影響により、経常利益は70億9千8百万円(前年同期比5.1%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は51億6千6百万円(前年同期比2.6%減)となりました。
また、財政状態に関しては以下のとおりです。
(流動資産)
当中間連結会計期間末における流動資産の残高は902億4千6百万円(前連結会計年度末は928億5百万円)となり、25億5千8百万円減少しました。これは主として現金及び預金が減少したことによるものです。
(固定資産)
当中間連結会計期間末における固定資産の残高は438億5百万円(前連結会計年度末は377億2千7百万円)となり、60億7千8百万円増加しました。これは主として土地が増加したことによるものです。
(流動負債)
当中間連結会計期間末における流動負債の残高は350億9千8百万円(前連結会計年度末は353億4千7百万円)となり、2億4千9百万円減少しました。これは主として支払手形及び買掛金が減少したことによるものです。
(固定負債)
当中間連結会計期間末における固定負債の残高は23億4千2百万円(前連結会計年度末は23億5千7百万円)となり、1千4百万円減少しました。これは主として繰延税金負債が減少したことによるものです。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産の残高は966億1千万円(前連結会計年度末は928億2千6百万円)となり、37億8千3百万円増加しました。これは主として親会社株主に帰属する中間純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前中間純利益を72億9千8百万円計上し、主に投資活動に資金を使用した結果、前連結会計年度末に比べ32億7千7百万円減少し、507億4千8百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、49億6千8百万円(前年同期比20億9千8百万円減)となりました。これは主として税金等調整前中間純利益の計上と仕入債務の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、63億円(前年同期比45億8千1百万円増)となりました。これは主として有形固定資産の取得によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、21億3百万円(前年同期比1億8千9百万円減)となりました。これは主に配当金の支払によるものです。
(3) 研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は4億3千2百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において当企業集団の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。