四半期報告書-第27期第1四半期(令和1年8月1日-令和1年10月31日)
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、実質GDPは、前期比年率+0.2%と4四半期連続のプラス成長、個人消費や設備投資・公共投資など国内最終需要は堅調であり緩やかな回復を示しているものの、米中貿易摩擦等に起因する中国経済の成長鈍化や中国元の円高元安等による海外経済の動向と政策に関する不確実性もあり、個人消費の先行きは依然として不透明な状況が続いております。また、消費税増税による消費マインドの悪化や頻発する自然災害などから、国内景気は景気後退入りへの警戒が高まりつつあり、依然として厳しい経営環境が続いております。
当社グループが属する半導体及びフラットパネルディスプレイ業界におきましては、スマートフォン市場の成熟に伴い需要は横ばい傾向と予測されていますが、通信の5G化技術が先導役となり、4K・8Kなど画面の高精細化、また、大型液晶テレビ関連デバイスや車載パネル等に代表される「表示デバイス市場」は、スマートフォンの2画面化や拡大を受け、年平均成長率(CAGR)4%(IHI予測グラフによる)で安定的に成長しています。さらにモノのIoT化の進展により「半導体市場全般」は引き続き成長していますが、その需給バランスは米中問題も絡み、依然不安定であります。
このような環境のなか、当社グループの主要事業である半導体検査装置事業では、数年前より、スマートフォン向け半導体分野への精力的な設備投資が続いてきたアジア市場(中国及び台湾)にビジネスチャンスを求め、現地の顧客ニーズに適合したLCDドライバーIC検査装置を開発するとともに、中国の有力代理店の協力のもと、新規顧客の開拓に注力してまいりました。その結果、当該検査装置については、第26期に中国市場にブレークインを果たし、追加受注も獲得いたしました。当社グループは、これをビジネスチャンスとして捉え、2019年11月14日付「当社グループにおける中国事業進出(子会社設立)に関するお知らせ」にて公表しておりますとおり、生産体制を整えるため、中国に当社グループ100%出資による製造子会社を設立し、中国への本格的な事業進出を決定いたしました。
新規事業である新エネルギー関連事業においては、FIT価格の大幅下落に伴って新規発電所の施工に陰りが見えるものの、太陽光発電パネルの保守管理が義務化され、事故防止面でも高精度・高効率なメンテナンスニーズが増加しております。また、昨今急激に数が伸びている屋根上・屋上物件でのメンテナンスの高難度化を鑑み、製品化を計画中の部分影補償モニタリングシステムの技術的優位性を活かした顧客開拓に注力し、売上増を目指します。
このような状況のもと、当第1四半期連結累計期間の当社グループの売上高は72,994千円(前年同四半期比126.2%増)、営業損失151,313千円(前年同四半期は営業損失103,620千円)、経常損失151,917千円(前年同四半期は経常損失104,066千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失152,779千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失105,479千円)となりました。
なお、セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
①半導体検査装置事業
半導体検査装置事業においては、顧客のニーズに対応した装置と機能拡張オプションの開発・改善を継続し、検査機能の拡充と高速化を図るとともに、トップダウンの慣習の強いアジア市場により攻勢をかけるため、新社長の体制のもと、当社グループ100%出資の製造子会社を設立によるローカライズ及び顧客サポート力の強化など新戦略を活かしたアジア市場での売上拡大と新規顧客の開拓に向けた積極的な営業活動を開始いたします。
当第1四半期連結累計期間において、LCDドライバIC検査装置 WTS-577への強い引き合いは継続しているものの、受注は第2四半期連結累計期間以降にずれ込むこととなりました。この結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は33,154千円(前年同四半期比318.4%増)、営業損失145,018千円(前年同四半期は営業損失81,485千円)となりました。
②新エネルギー関連事業
新エネルギー関連事業においては、O&M案件に加え、小・中規模ソーラー発電所のEPC工事12,000 千円を受注いたしました。この結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は39,278千円(前年同四半期比61.3%増)、営業損失5,084千円(前年同四半期は営業損失9,105千円)となりました。
また、今期から新しい取り組みとして、自社用に構築した「太陽光O&M業務支援システム」を販売する計画を立てており、その販売につなげるための導入コンサルティング体制を整備いたします。ウェアラブル端末との連携によるスマートメンテナンスの実現を目指し、太陽光業界の効率化を提案してまいります。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題に重要な変更はありません。
(3)継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を改善するための対応策等
当社グループには、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループはこうした状況を解消するため、以下の取組みを実施しております。
既存事業である半導体及びフラットパネル・ディスプレイ検査装置事業分野は「日進月歩」ならぬ「分進秒歩」と揶揄される程、機能面での変化が速いことで知られる分野であり、その技術レベルが上がるごとにタイムリーな開発が必須となります。特に当社グループが「主力装置」と位置付けるLCDドライバIC検査装置は、スマートフォンに代表される進化の早い情報端末に多く使用され、かつ5G通信規格の実現とともにより早い技術革新が当該検査装置にも求められております。また、LCDドライバIC、CCD、CMOSイメージセンサー分野においては高品位、低コスト、高速化に加え、更にユーザーフレンドリーなGUI機能強化をそれぞれ推し進め、フラットパネルディスプレイ分野においては、新たな検査ニーズに対応する検査技術や手法の開発を継続するとともに、随時開発体制の見直しと強化を行ってまいります。
当社グループは、中国・台湾の市場に参入するため、トップ営業戦略を推し進めており、現地中国代理店及び台湾代理店の協力を得ながら、検査装置の事業再生に取り組んでおりますが、中国の内製化政策の影響もあり、中国国内の顧客からは、一日も早い「拠点」の設立と立ち上げを求められています。メイドインジャパンのブランドを維持しつつ、優秀な人員を確保、拠点を整備し、顧客とのリレーションの構築、受注体制の拡充とスピードアップ、また、拠点からの直接サポート、納入ができる体制を整備することが、今後の中国市場攻略の大きな課題と考えております。
これまでの当社グループの中国市場攻略の成果として、中国の半導体メーカーから2018年11月にWTS-577LCDドライバIC検査装置の第1号機、続いて2019年1月には第2号機を受注し、いずれも納入を完了し、売上を計上しております。しかし、中国市場において事業を大きく展開していくためには、中国国内に拠点を設置し、中国顧客向けの装置のハード面とソフト面でのサポートの充実はもとより、数年後を目処に、基本部材や各種主要部品を日本から輸出し、最終組立工程を中国で国産化するなどの戦略を進め、メイドインジャパンのブランドを守りつつ、コストの削減と顧客対応力の両方を強化、さらに最終組立工程のローカライズについては中国の国策である「内製化」政策に合致させる戦略を取り、中国国内市場への深耕を図る予定です。具体的な戦略として、中国国内に組立工場を含む複数の拠点(営業とアフターサポート)を築くことが必要であり、その前提条件として、日本国内における開発力、製造組立技術の強化が必要であると考えます。
当社グループは、2019年3月に山田電音株式会社から音響関連機器及び半導体検査装置の開発・製造・販売、ROM書込み事業を譲り受けました。それぞれの事業分野で高い技術と営業部門を継承いたしましたので、開発中の検査装置の開発力及び販売力を強化することができ、今後の既存事業の展開に有益であるとともに、当社グループの指向する新規事業分野において、ハードウェア・ソフトウェアのトータルシステム設計製造技術にも活用できることから、高いシナジー効果が見込まれます。また、山田電音株式会社から譲り受けた事業部門は、検査装置事業における組立工程において十分な技術力を有し、今後の新規事業推進に不可欠な設計力及び組立て製造力をも備えた機動的な工場として、現在は、当社グループ大阪事業所として事業活動を継続しておりますが、中長期的な安定供給体制を構築するための環境整備及び最新設備への更新が急務となります。
さらに、今回の事業譲り受けにより、よりスピーディーで顧客満足度の高いサービスの提供ができるとともに、コスト削減、品質管理及び海外からの大量受注の際の迅速な対応及び納期の短縮などが見込まれます。今後、開発ツール等の更新、人材育成及び増員など組織の拡充を行い、より機動的にかつ最新の環境で、既存事業、新規事業における設計、開発及び組立て製造力を強化するとともに、製造コストの削減、納期の短縮と品質の向上を目指し、顧客満足度を上げることで受注増を図ってまいります。
また、当社グループは、未来技術の獲得を目的に産学連携を積極的に進め、それら市場への新規参入を計画し、事業を多角化展開することにより収益基盤の拡充にも取り組んでおります。
検査装置向け工場FA化機器技術(「自重補償機構技術」)については、学校法人慶應義塾大学 慶應義塾先端科学技術研究センターと共同開発を進めており、2019年3月には、重量キャンセル型アームの試作機を3号機まで完成させております。現在、特許等の対策について大学と調整中です。将来の介護現場や農業、被災地でのパワーアシスト機器等、数兆円規模にも及ぶ幅広いマーケットの存在を見据え、安全面の問題を解決した上で、当該技術は当社グループの検査装置の「マニピュレータ」や応用製品として「半導体製造工場内FA化システム」、「半導体工場内物流搬送システム」の他、完成品の「出荷倉庫」での「種まき方式荷物搬送システム」(棚から棚へ物流製品を移動、仕分けするシステム)への応用が可能であることから、搬送重量300㎏程度までの重量物を移載することができる機器の製品化を目指します。
半導体IoTセンサー分野では、幅広いマーケットへの応用が考えられるトータルソリューションを計画しています。茨城大学との部分影補償機能(太陽光パネルの効率向上)一体型コンバータの開発が完了し、2019年3月にはモニタリングソフトウエア(GUI)とともに、試作機を完成させました。2018年10月には、その技術の先進性を認められ、横浜市経済産業局からの「もの作り助成金」の対象に選ばれました。IoTセンサー技術並びにデータサーバー(ビッグデータ)ソフトウエア技術は、検査装置分野で必要とされる様々な方面へも幅広く、応用が可能であることから、2019年度中に「IoTセンサー」(センサーによるセンシング」と「通信部分」(データ転送に係る通信)の改善を含む最終製品化に向けてプロジェクトを進めております。
富山大学とはアナログ位相再構成技術に関する共同研究を行っており、当社グループで研究中のDAコンバータ(デジタルメモリーに記録されているデジタル信号をアナログ信号に変換する技術)の技術と上記IoTセンサー技術を組み合わせることでより精度の高い信号の発生が可能となり、幅広い分野への応用が可能であるとことから、新たなシーズ技術の開発を行っております。
このように、当社グループが有する基礎技術は、IoTセンサーに不可欠となる信号の発生とセンシング(低周波から超音波などの広帯域波形の発生と計測、加えてノイズ低減技術)等幅広い分野への応用が可能であるため、今後の検査装置及びIoTセンサービジネスマーケットにおいて新たなシーズ技術の開発に活かすことができます。
さらに、新エネルギー事業では、太陽光発電システムの保守点検・整備・補償・管理領域の案件獲得に加え、当年度からは新たにEPC(新規設置工事)も積極的に受注する戦略をとり、また、太陽光発電所に付帯する様々な機器の販売権を獲得、推進するとともに、産学連携による事業の多角化への取り組みとして、2017年より茨城大学と開発継続中の太陽光発電の効率改善機能「部分影補償機能」を併せ持つモニタリングシステムと他社にないユーザーフレンドリーな制御画面(GUI)の開発を進め、顧客の要望に高いレベルで応えるサービスを提供し、売上の拡大を目指します。
また、経費水準は、事業譲受費用、譲受部門の運転資金及び研究開発費により増加しておりますが、製品の製造委託コストや部材調達につきましては、今般、製造委託会社の事業譲渡を受けたことによりスピーディで顧客満足度の高いサービスの提供ができるとともに大幅なコスト削減及び製品やサポートの品質向上を行うことで大量受注への対応体制を整えつつあります。
また、財務面については、2019年7月31日には中国の販売代理店である、武漢精測電子集団股份有限公司と資本提携契約を締結し、同日開催の取締役会において同社を割当先とする第三者割当による新株式の発行を決議しております。2019年9月25日に2,600百万円の資金調達を実施し、今後の検査装置事業に必要な中国における工場や拠点設立資金及び開発・運転資金並びに新規事業の展開資金を確保するとともに、併せて財務基盤の強化を図りました。
以上のとおり、アジア市場におけるビジネスチャンスや受注が増加していること及び今後の運転資金に必要十分な現預金を確保していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は35,388千円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、実質GDPは、前期比年率+0.2%と4四半期連続のプラス成長、個人消費や設備投資・公共投資など国内最終需要は堅調であり緩やかな回復を示しているものの、米中貿易摩擦等に起因する中国経済の成長鈍化や中国元の円高元安等による海外経済の動向と政策に関する不確実性もあり、個人消費の先行きは依然として不透明な状況が続いております。また、消費税増税による消費マインドの悪化や頻発する自然災害などから、国内景気は景気後退入りへの警戒が高まりつつあり、依然として厳しい経営環境が続いております。
当社グループが属する半導体及びフラットパネルディスプレイ業界におきましては、スマートフォン市場の成熟に伴い需要は横ばい傾向と予測されていますが、通信の5G化技術が先導役となり、4K・8Kなど画面の高精細化、また、大型液晶テレビ関連デバイスや車載パネル等に代表される「表示デバイス市場」は、スマートフォンの2画面化や拡大を受け、年平均成長率(CAGR)4%(IHI予測グラフによる)で安定的に成長しています。さらにモノのIoT化の進展により「半導体市場全般」は引き続き成長していますが、その需給バランスは米中問題も絡み、依然不安定であります。
このような環境のなか、当社グループの主要事業である半導体検査装置事業では、数年前より、スマートフォン向け半導体分野への精力的な設備投資が続いてきたアジア市場(中国及び台湾)にビジネスチャンスを求め、現地の顧客ニーズに適合したLCDドライバーIC検査装置を開発するとともに、中国の有力代理店の協力のもと、新規顧客の開拓に注力してまいりました。その結果、当該検査装置については、第26期に中国市場にブレークインを果たし、追加受注も獲得いたしました。当社グループは、これをビジネスチャンスとして捉え、2019年11月14日付「当社グループにおける中国事業進出(子会社設立)に関するお知らせ」にて公表しておりますとおり、生産体制を整えるため、中国に当社グループ100%出資による製造子会社を設立し、中国への本格的な事業進出を決定いたしました。
新規事業である新エネルギー関連事業においては、FIT価格の大幅下落に伴って新規発電所の施工に陰りが見えるものの、太陽光発電パネルの保守管理が義務化され、事故防止面でも高精度・高効率なメンテナンスニーズが増加しております。また、昨今急激に数が伸びている屋根上・屋上物件でのメンテナンスの高難度化を鑑み、製品化を計画中の部分影補償モニタリングシステムの技術的優位性を活かした顧客開拓に注力し、売上増を目指します。
このような状況のもと、当第1四半期連結累計期間の当社グループの売上高は72,994千円(前年同四半期比126.2%増)、営業損失151,313千円(前年同四半期は営業損失103,620千円)、経常損失151,917千円(前年同四半期は経常損失104,066千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失152,779千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失105,479千円)となりました。
なお、セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
①半導体検査装置事業
半導体検査装置事業においては、顧客のニーズに対応した装置と機能拡張オプションの開発・改善を継続し、検査機能の拡充と高速化を図るとともに、トップダウンの慣習の強いアジア市場により攻勢をかけるため、新社長の体制のもと、当社グループ100%出資の製造子会社を設立によるローカライズ及び顧客サポート力の強化など新戦略を活かしたアジア市場での売上拡大と新規顧客の開拓に向けた積極的な営業活動を開始いたします。
当第1四半期連結累計期間において、LCDドライバIC検査装置 WTS-577への強い引き合いは継続しているものの、受注は第2四半期連結累計期間以降にずれ込むこととなりました。この結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は33,154千円(前年同四半期比318.4%増)、営業損失145,018千円(前年同四半期は営業損失81,485千円)となりました。
②新エネルギー関連事業
新エネルギー関連事業においては、O&M案件に加え、小・中規模ソーラー発電所のEPC工事12,000 千円を受注いたしました。この結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は39,278千円(前年同四半期比61.3%増)、営業損失5,084千円(前年同四半期は営業損失9,105千円)となりました。
また、今期から新しい取り組みとして、自社用に構築した「太陽光O&M業務支援システム」を販売する計画を立てており、その販売につなげるための導入コンサルティング体制を整備いたします。ウェアラブル端末との連携によるスマートメンテナンスの実現を目指し、太陽光業界の効率化を提案してまいります。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題に重要な変更はありません。
(3)継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を改善するための対応策等
当社グループには、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループはこうした状況を解消するため、以下の取組みを実施しております。
既存事業である半導体及びフラットパネル・ディスプレイ検査装置事業分野は「日進月歩」ならぬ「分進秒歩」と揶揄される程、機能面での変化が速いことで知られる分野であり、その技術レベルが上がるごとにタイムリーな開発が必須となります。特に当社グループが「主力装置」と位置付けるLCDドライバIC検査装置は、スマートフォンに代表される進化の早い情報端末に多く使用され、かつ5G通信規格の実現とともにより早い技術革新が当該検査装置にも求められております。また、LCDドライバIC、CCD、CMOSイメージセンサー分野においては高品位、低コスト、高速化に加え、更にユーザーフレンドリーなGUI機能強化をそれぞれ推し進め、フラットパネルディスプレイ分野においては、新たな検査ニーズに対応する検査技術や手法の開発を継続するとともに、随時開発体制の見直しと強化を行ってまいります。
当社グループは、中国・台湾の市場に参入するため、トップ営業戦略を推し進めており、現地中国代理店及び台湾代理店の協力を得ながら、検査装置の事業再生に取り組んでおりますが、中国の内製化政策の影響もあり、中国国内の顧客からは、一日も早い「拠点」の設立と立ち上げを求められています。メイドインジャパンのブランドを維持しつつ、優秀な人員を確保、拠点を整備し、顧客とのリレーションの構築、受注体制の拡充とスピードアップ、また、拠点からの直接サポート、納入ができる体制を整備することが、今後の中国市場攻略の大きな課題と考えております。
これまでの当社グループの中国市場攻略の成果として、中国の半導体メーカーから2018年11月にWTS-577LCDドライバIC検査装置の第1号機、続いて2019年1月には第2号機を受注し、いずれも納入を完了し、売上を計上しております。しかし、中国市場において事業を大きく展開していくためには、中国国内に拠点を設置し、中国顧客向けの装置のハード面とソフト面でのサポートの充実はもとより、数年後を目処に、基本部材や各種主要部品を日本から輸出し、最終組立工程を中国で国産化するなどの戦略を進め、メイドインジャパンのブランドを守りつつ、コストの削減と顧客対応力の両方を強化、さらに最終組立工程のローカライズについては中国の国策である「内製化」政策に合致させる戦略を取り、中国国内市場への深耕を図る予定です。具体的な戦略として、中国国内に組立工場を含む複数の拠点(営業とアフターサポート)を築くことが必要であり、その前提条件として、日本国内における開発力、製造組立技術の強化が必要であると考えます。
当社グループは、2019年3月に山田電音株式会社から音響関連機器及び半導体検査装置の開発・製造・販売、ROM書込み事業を譲り受けました。それぞれの事業分野で高い技術と営業部門を継承いたしましたので、開発中の検査装置の開発力及び販売力を強化することができ、今後の既存事業の展開に有益であるとともに、当社グループの指向する新規事業分野において、ハードウェア・ソフトウェアのトータルシステム設計製造技術にも活用できることから、高いシナジー効果が見込まれます。また、山田電音株式会社から譲り受けた事業部門は、検査装置事業における組立工程において十分な技術力を有し、今後の新規事業推進に不可欠な設計力及び組立て製造力をも備えた機動的な工場として、現在は、当社グループ大阪事業所として事業活動を継続しておりますが、中長期的な安定供給体制を構築するための環境整備及び最新設備への更新が急務となります。
さらに、今回の事業譲り受けにより、よりスピーディーで顧客満足度の高いサービスの提供ができるとともに、コスト削減、品質管理及び海外からの大量受注の際の迅速な対応及び納期の短縮などが見込まれます。今後、開発ツール等の更新、人材育成及び増員など組織の拡充を行い、より機動的にかつ最新の環境で、既存事業、新規事業における設計、開発及び組立て製造力を強化するとともに、製造コストの削減、納期の短縮と品質の向上を目指し、顧客満足度を上げることで受注増を図ってまいります。
また、当社グループは、未来技術の獲得を目的に産学連携を積極的に進め、それら市場への新規参入を計画し、事業を多角化展開することにより収益基盤の拡充にも取り組んでおります。
検査装置向け工場FA化機器技術(「自重補償機構技術」)については、学校法人慶應義塾大学 慶應義塾先端科学技術研究センターと共同開発を進めており、2019年3月には、重量キャンセル型アームの試作機を3号機まで完成させております。現在、特許等の対策について大学と調整中です。将来の介護現場や農業、被災地でのパワーアシスト機器等、数兆円規模にも及ぶ幅広いマーケットの存在を見据え、安全面の問題を解決した上で、当該技術は当社グループの検査装置の「マニピュレータ」や応用製品として「半導体製造工場内FA化システム」、「半導体工場内物流搬送システム」の他、完成品の「出荷倉庫」での「種まき方式荷物搬送システム」(棚から棚へ物流製品を移動、仕分けするシステム)への応用が可能であることから、搬送重量300㎏程度までの重量物を移載することができる機器の製品化を目指します。
半導体IoTセンサー分野では、幅広いマーケットへの応用が考えられるトータルソリューションを計画しています。茨城大学との部分影補償機能(太陽光パネルの効率向上)一体型コンバータの開発が完了し、2019年3月にはモニタリングソフトウエア(GUI)とともに、試作機を完成させました。2018年10月には、その技術の先進性を認められ、横浜市経済産業局からの「もの作り助成金」の対象に選ばれました。IoTセンサー技術並びにデータサーバー(ビッグデータ)ソフトウエア技術は、検査装置分野で必要とされる様々な方面へも幅広く、応用が可能であることから、2019年度中に「IoTセンサー」(センサーによるセンシング」と「通信部分」(データ転送に係る通信)の改善を含む最終製品化に向けてプロジェクトを進めております。
富山大学とはアナログ位相再構成技術に関する共同研究を行っており、当社グループで研究中のDAコンバータ(デジタルメモリーに記録されているデジタル信号をアナログ信号に変換する技術)の技術と上記IoTセンサー技術を組み合わせることでより精度の高い信号の発生が可能となり、幅広い分野への応用が可能であるとことから、新たなシーズ技術の開発を行っております。
このように、当社グループが有する基礎技術は、IoTセンサーに不可欠となる信号の発生とセンシング(低周波から超音波などの広帯域波形の発生と計測、加えてノイズ低減技術)等幅広い分野への応用が可能であるため、今後の検査装置及びIoTセンサービジネスマーケットにおいて新たなシーズ技術の開発に活かすことができます。
さらに、新エネルギー事業では、太陽光発電システムの保守点検・整備・補償・管理領域の案件獲得に加え、当年度からは新たにEPC(新規設置工事)も積極的に受注する戦略をとり、また、太陽光発電所に付帯する様々な機器の販売権を獲得、推進するとともに、産学連携による事業の多角化への取り組みとして、2017年より茨城大学と開発継続中の太陽光発電の効率改善機能「部分影補償機能」を併せ持つモニタリングシステムと他社にないユーザーフレンドリーな制御画面(GUI)の開発を進め、顧客の要望に高いレベルで応えるサービスを提供し、売上の拡大を目指します。
また、経費水準は、事業譲受費用、譲受部門の運転資金及び研究開発費により増加しておりますが、製品の製造委託コストや部材調達につきましては、今般、製造委託会社の事業譲渡を受けたことによりスピーディで顧客満足度の高いサービスの提供ができるとともに大幅なコスト削減及び製品やサポートの品質向上を行うことで大量受注への対応体制を整えつつあります。
また、財務面については、2019年7月31日には中国の販売代理店である、武漢精測電子集団股份有限公司と資本提携契約を締結し、同日開催の取締役会において同社を割当先とする第三者割当による新株式の発行を決議しております。2019年9月25日に2,600百万円の資金調達を実施し、今後の検査装置事業に必要な中国における工場や拠点設立資金及び開発・運転資金並びに新規事業の展開資金を確保するとともに、併せて財務基盤の強化を図りました。
以上のとおり、アジア市場におけるビジネスチャンスや受注が増加していること及び今後の運転資金に必要十分な現預金を確保していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は35,388千円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。