有価証券報告書-第96期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/22 9:40
【資料】
PDFをみる
【項目】
156項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、第3四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年12月31日)までは、10月の消費増税の影響はあるものの、雇用・所得環境の改善が持続し、緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外においては、米国・欧州の経済は緩やかな回復が継続したものの、中国経済の成長ペースが鈍化するなど、米中貿易摩擦の影響が顕在しつつありました。
その後、第4四半期連結会計期間(2020年1月1日~2020年3月31日)において、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大を受け、入国制限・都市封鎖等による人や物の移動制限、生産・経済活動の抑制措置により、世界経済は急激に減速しました。
当社グループの主要事業分野であります自動車関連業界におきましては、主要顧客の自動車生産は、日本と中国(中国は暦年)では増加、欧米では総じて前期並みとなりました。
しかし、2019年の中国自動車販売・生産台数は、米中貿易摩擦の影響を受け、前年を下回りました。
このような事業環境により、連結子会社の長沙太平洋半谷汽車部件有限公司(中国・長沙市、12月決算会社)において、所有する固定資産を減損いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、新規売上の獲得やSchrader社の業績を通期で連結したこと等により、1,659億69百万円(前期比14.4%増)となりました。利益面では、戦略的な設備投資による減価償却費の増加等があるものの、売上増による利益増や原価改善等により、営業利益は105億11百万円(前期比2.0%増)、円高に伴う為替差損の発生等により、経常利益は111億30百万円(前期比5.4%減)、減損損失13億34百万円の計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益は72億56百万円(前期比16.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(プレス・樹脂製品事業)
新規製品の拡販が寄与し、当事業全体の売上高は1,138億62百万円(前期比13.3%増)と前期を上回りました。利益面では、売上増に伴う利益増や原価改善等があるものの、戦略的な設備投資による減価償却費の増加等により、営業利益は38億73百万円(前期比9.4%減)となりました。
(バルブ製品事業)
2018年8月に株式取得した米国およびフランスのSchrader社を通期で連結したこと等により、当事業全体の売上高は518億54百万円(前期比17.1%増)、営業利益は65億71百万円(前期比9.5%増)となりました。
なお、前期の連結損益計算書には、米国Schrader社の2018年9月1日から2019年3月31日までの業績と、フランスSchrader社の2018年9月1日から2018年12月31日までの業績を含みます。
(その他)
その他は主に情報関連等のサービス事業から成っており、売上高は2億53百万円(前期比12.2%減)、営業利益は32百万円(前期比255.0%増)となりました。
なお、セグメント別の金額は、セグメント間取引の消去後の数値であります。
当連結会計年度末の資産合計は2,042億80百万円となり、前連結会計年度末と比較して4億48百万円の増加となりました。
資産の部では、流動資産は610億60百万円となり、前連結会計年度末と比較して32億60百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が34億47百万円減少したことによるものであります。
固定資産は1,432億19百万円となり、前連結会計年度末と比較して37億9百万円の増加となりました。これは主に、戦略的な設備投資の実施によるものであります。
負債の部では、流動負債は428億7百万円となり、前連結会計年度末と比較して23億44百万円の減少となりました。これは主に、未払金が20億51百万円減少したことによるものであります。
固定負債は630億50百万円となり、前連結会計年度末と比較して14億46百万円の増加となりました。これは主に、長期借入金が9億41百万円増加したことによるものであります。長期借入金は主に設備投資資金に充当しております。
純資産の部は、株式市場の低迷に伴いその他有価証券評価差額金が8億27百万円、円高の進行に伴い為替換算調整勘定が21億55百万円それぞれ減少しましたが、利益剰余金が51億27百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末から13億46百万円増加し984億22百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は47.8%となり、前連結会計年度末と比較して、0.8ポイント増加しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べて34億22百万円減少し、180億66百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、211億90百万円の収入(前期は189億41百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益95億46百万円、減価償却費141億92百万円による増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、242億70百万円の支出(前期は405億95百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出239億20百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、90百万円の収入(前期は292億31百万円の収入)となりました。これは主に借入金による純収入23億54百万円の増加と、配当金の支払額21億27百万円による減少によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
プレス・樹脂製品事業110,85115.6
バルブ製品事業49,56223.0
合計160,41317.8

(注) 1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 その他については、生産実績の把握が困難でありますのでその記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループでは、プレス・樹脂製品事業、その他の一部で受注生産を行っておりますが、受注額および受注残高が少額であるため、その記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
プレス・樹脂製品事業113,86213.3
バルブ製品事業51,85417.1
その他253△12.2
合計165,96914.4

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
トヨタ自動車㈱54,57137.660,97136.7

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績に関する分析
(売上高)
中期経営計画「OCEAN-20」および「OCEAN-22」の達成に向けて、従前から活動してきた諸活動が成果を出し、新規売上を獲得することが出来た結果、プレス・樹脂製品事業において増収となりました。また、Schrader社の業績を通期で連結したこと等により、バルブ製品事業においても増収となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の当連結会計年度への影響は、中国およびフランスの子会社が12月決算会社でありますので、軽微でした。
翌事業年度に与える影響としましては、中国の子会社が2月から3月中旬にかけて稼働停止(その後は通常稼働に回復)、欧米の子会社が4月から5月にかけて稼働停止(その後は徐々に回復)、当社およびアジアの子会社(中国の子会社を除く)は、4月から6月にかけて一時停止・減産をしております。
(利益)
プレス・樹脂製品事業では、売上増に伴う利益増や原価改善等があるものの、戦略的な設備投資による減価償却費の増加等により、営業利益は減益となりました。バルブ製品事業では、Schrader社の業績を通期で連結したことおよび原価改善等により、営業利益は増益となりました。
なお、米中貿易摩擦の影響による中国自動車市場の低迷により、中国の連結子会社、長沙太平洋半谷汽車部件有限公司では、顧客の車両生産台数が減少しました。これにより同社の収益が悪化し、原価改善・固定費削減に取り組んだものの、営業赤字を余儀なくされました。
このような事業環境の著しい変化により、同社の固定資産を減損処理いたしました。これにより、連結損益計算書の特別損失に、減損損失13億34百万円を計上しております。
今後は、原価改善・生産性向上に努め、業績回復を目指してまいります。
② 財政状態に関する分析
(資産および負債)
流動資産のうち現金及び預金が減少しております。同じく、流動負債のうち電子記録債務が減少しております。これらは、一部の仕入先に対する支払サイトを短縮した影響を含んでおります。
また、戦略的な設備投資の実施の結果、固定資産のうち有形固定資産が増加しております。
なお、有利子負債は、総額636億57百万円であり、前連結会計年度末比20億43百万円増加しております。その内訳は、短期借入金47億20百万円(前連結会計年度末比48百万円減少)、1年内返済予定を含む長期借入金589億21百万円(前連結会計年度末比21億6百万円増加)、九州工場における土地購入未払金(固定負債その他等)15百万円であります。短期借入金は主に運転資金に、長期借入金は主に設備投資資金および株式取得資金に充当しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(財務政策)
当社グループは、運転資金、設備資金および株式取得資金につきましては主に、自己資金、金融機関からの借入、社債発行により資金調達することを基本としております。このうち自己資金につきましては、グループ内資金を有効活用するため、グループ会社間での資金貸借を実施しております。借入につきましては、運転資金は短期借入金で、設備資金や株式取得資金などの長期資金は長期借入金で調達することを基本としております。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による操業停止等への備えとして運転資金を確保するため、コミットメントライン契約(総額60億円)を締結しております。
④ 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績等を総合的に勘案し合理的に判断しておりますが、見積りに用いた仮定には不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
なお、重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
⑤ 経営上の目標の達成状況に関する分析
中期経営計画「OCEAN-22」の2022年度(2023年3月期)目標売上高1,750億円に対し、2019年度(2020年3月期)実績の売上高は1,659億円となりました。また2022年度の目標連結営業利益率7%台に対し、2019年度実績は6.3%となりました。2022年度の目標ROA(営業利益)6%台に対し、2019年度実績は5.2%となりました。
引き続き、企業価値の向上をめざして、これまでの投資の成果を刈り取りつつ、「OCEAN-22」目標を達成するための諸活動を積極的に推進してまいります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。